1. ノー・マンズ・ランド(2001)
《ネタバレ》 戦争映画の秀作。中途半端に騒ぎ立てて結局帰ってしまう国連軍、われ関せずのその上司、ハイエナのように不幸の臭いをかぎつけオイシイ映像を撮ったらさっさと帰ってしまうマスコミ。戦争というイベントを通して映し出されるエゴと偽善。誰が始めたもわからずに殺しあわなくてはならない悲劇。戦争映画といえばボッカンボカンと無駄に派手な映画、また「戦争反対!」と押し付けがましいヒューマニズムを前面に押し出した映画が多い中、これほどフラットな視線で人間を描いたものは貴重だと思います。 8点(2004-02-03 18:33:50) |