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Yuki2Invyさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1615
性別 男性
自己紹介 基本的に3~8点を付けます。それ以外は、個人的に特別な映画です。

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1.  呪いの館(1966) 《ネタバレ》 
この作品も、前々からバーヴァの代表作だ…とは聞くダケ聞いては居たのですケド、探しても観る手段が無さそ~かな~と思ってたら⇒なんかサブスクでタダで観れる様になってました。好い時代になりましたよね。  今作は、コテコテなるオカルト・ホラー、かつ時代相応?にかなりオドロオドロしい雰囲気を擁するコトを含めると、まずは60年代当時の(ハマーフィルムに代表される)怪奇映画的質感の正統なる継承…とか、或いはこの後70年代に流行するオカルト映画の萌芽…みたいなモノだとかがヒシヒシと感じ取れるってヤツに思えます。そして流石にバーヴァ最高傑作と称されるダケはあり、雰囲気がのっけから実に好いのですよね~~ロケ地・建物の感じとか、質感自体は前述どおりハマーが(チャンと)つくったこの頃の作品準拠のレベルかとも思いますが、部分的な建物の装飾のゴージャスさなんかはそれ等を少し上回ってたかと思います。お話自体はかなりシンプルで、但しショックシーン自体は(後のイタリアン・ホラーをまた彷彿とさせる様な)鮮やかで凄惨な良クオリティに仕上がってましたですね。且つは何より、最も肝心なるホラー的ポイントゲッター・メリッサちゃんのブキミな有様の凄さ!美少女感は確かにまたビンビンなのですケド、ドコかナンだか不自然でブキミ…と思ったら実は男のコに演らせてるんだそーで⇒な~るほど、だから当然に違和感が在りまくるワケですよね!(実にシンプルで簡単で、かつ効果的なアイデアだな…と感心してしまいましたよね)  一点、冒頭で横死する女性を含めれば、メリッサちゃん以外に大人の女性が計4、5人は登場するってのはちょっと多くない?と思ったりもしますケド、各々比較的演技に凄み・キレも在ったので全然好しと出来ますよね⇒特に、ヒロイン?のモニカちゃんの終盤の狂乱ぶりや、案の定のラスボス・グラプス夫人の(コレもオーラスの)深淵なる狂気、とかも好かったかと。結論としては今なお全然フツーに楽しめるクラシックホラーかと思いますので、この機会に是非。追伸、メリッサ・グラプスって、あの『サイレントヒル』のアレッサ・ギレスピーに字ヅラがソックリじゃねーですか?(まさかの元ネタ?)
[インターネット(字幕)] 6点(2024-02-12 10:13:53)
2.  呪われた修道院 《ネタバレ》 
ナンスプロイテーションというジャンル自体は、70年代を通して流行して⇒で80年代に入って急速に衰退した…てコトだと思うので、ワリとそのジャンル終盤に於ける作品…というコトになるのかと思います。で、監督があの(節操の無い・恥知らずな・The 劣化コピー機&B級ホラー界の面汚し、な~んて)ブルーノ・マッティ a.k.a ヴィンセント・ドーン(他)なんで今作もやっぱ当時の流行りホラーのパッチワーク的なコトにも(また)なってもーてますね(+その上でのナンスプロイテーションだと)。大まかに言うと、舞台が修道院な『サスペリア』すね。殊に、ショックシーンの画ヅラに赤を多用してるトコなんかと、あといちおう全編通して謎・トリックが仕込まれていて⇒でソレが部分的にはやや不可解なトコロも、でしょーか(⇒コレは、イタリア製宜しくジャーロ風…と言っても好いヤツかも)。んで他方、ショック描写の部分的なトコロは例えばフルチだったりロメロだったり、あと話のキモ or トリックの部分は少し『オーメン』ぽかったりもします。まあ、全体としては別に全然面白くはない平凡な作品だとは思います(⇒ケド、確かに大いに時代相応+時代っぽさ・時代の風ってのを感じられる作品だ、とも)。  しかし乍ら一点、極めて意外で失望だったのが、今作て(こんな感じなのに)エロがほぼ入ってないのですよ。で、こちとらソレを多少は期待して観てるんで(⇒ナンスプロイテーションてそーいうヤツでしょ!)だから裏切られてとてもとても哀しいので更に一点引いておきます。やれやれ…
[ビデオ(字幕)] 2点(2023-08-30 09:40:52)
3.  ノースマン 導かれし復讐者 《ネタバレ》 
事前情報は(また)特に入れていなかったのですが、ワリと始まった瞬間にも「たぶんあの手の(古典的な)ヤツだな…」という予想は付く様な感じの作品でしたし、結局はその予想どおりの内容でもあったのですよね(=北欧風『ハムレット』)。ただまァ、大部分においては古典的でシンプルな復讐譚、でかつやや貴種漂流譚的な要素も含みつつも、後半は多少の工夫・アレンジも施されて新鮮み・意外性も在り、かつそのごく破滅的(+どこか解放的)なラストにもチャンと巧く繋がってゆく全然出来の悪くない流れをしっかりと擁している…とも思いました(⇒古典的とは言え、お話としてもシンプルにそこそこ面白いヤツだったかなと)。  また、ソコまで神話的・ファンタジー的…というワケでもないごく尋常な「人間」の描き出しをメインに据えた物語だとも思いましたが、所ドコロに多少は超常的な要素も適度に配されており、かつ描写が相当にホラー寄りとゆーかごく凄惨で陰惨であるコトも相まって全体の雰囲気はだいぶダーク・ファンタジーとかに近い暗くて重厚で歯応えの在るモノに仕上がっていたのですよね。んで、また音楽が全編通しても実に見事に重厚だったのですよ。なので個人的には私も今作、長大な古典的悲劇やオペラ・セリアの類いを観終わった時と同様の高度に濃密な鑑賞後感を味わうコトが出来ました(エンドロールが実に清々しかった・心地好かったですね⇒主人公と同様、ナニかから「解放」された…かの様な)。結論、私個人としてはまた一発で監督の信者になってもーた…という、モ~全力でオススメ出来る…て作品だったです。重ねて音楽と、そして映像美を最大限に堪能される為にも、今作はぜひ劇場でご覧頂ければな、と思いますね。
[映画館(字幕)] 9点(2023-01-29 23:00:57)
4.  ノロイ 《ネタバレ》 
まあでも、最初から明確に「つくりもの」として供されるホラー映画に比べても、私自身も昔観ていた(ウソかホントかやや定かでない)テレビの心霊番組てのは、率直に非常に怖かったという印象は今でも鮮明に残っているのです。やはり「ホンモノ」に優る恐怖てのは多分他に無いのであって、だから映画であれば(重ねて「つくりもの」とは言えの)何らかの「リアル」を、そしてこーいったモキュメンタリ・ホラーであれば尚更にそーいう方面のクオリティ・質感を、というホラーにおけるひとつの方向性は、『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』や本作を嚆矢として(ここ10年20年くらいを見ても)非常に太い幹に育った…てのは確実なトコロだと言えるでしょう。個人的には本作も(今観ても)中々好い作品だったのではないかと思いましたです。特に「カグタバ」絡みのお話は、ごくオーソドックスとは言えそこそこ精巧に好く出来ていたのではねーでしょーか(「カグタバ」て音が個人的に妙にイヤ~な感じで)。  ただ、まず一つ考えてしまうのが、前述どおり私自身はこの手の「心霊番組」とゆーのにごく親しんだ世代だからこーいう映画の「つくり」自体がある意味リアルだとも感じられる、のですが、だからコレって実はキョウビの若者とかだとも~多少感覚として異なってくるんじゃねーかな…てのはある種の懸念としては在りますよね(=つくり自体がもうホンモノっぽく感じられないのではねーかと)。あとはやはり、昨今のホラー映画の映像のクオリティ向上はま~確かに凄まじいのであって、だから現代では本作当時より更に(この手のモキュメンタリにおいても)「地味なリアル」と「派手な虚構」のどちらを追い求めるか(=どうバランシングするか)というジレンマは確実に増大しているとも思いますね。本作でもやはりオーラスのごく派手な=だから多少不自然な映像に関しては少なからずの違和感は残るとゆーのが個人的にも正直なトコロなのです(⇒フツーに小林が行方不明になった事実のみを伝えて終わる…とかでもむしろ好かったのではねーかと)。  まあ、ひとつ多分明らかな「逃げ道」として今時点でも在ると思われるのは、現代の日本やアメリカではなくまずはもっと「田舎」な国で、或いは「昔の話・映像」としてやってみる…というコトですかね。こないだ『女神の継承』なんてのもありましたし、今後も新興国産のモキュメンタリ・ホラー(or ファウンド・フッテージ)とゆーのはジャンジャンつくられるコトでしょう(楽しみにしています)。昔の話…てなると(若干雰囲気違いますがちょっと前に『アントラム』とかってのも在ったモノの)チャンとやろーとするとむしろカネ掛かったりもすると思うので、少~し気長に待とうかと思います。
[DVD(邦画)] 6点(2022-09-19 18:39:47)
5.  NOPE/ノープ 《ネタバレ》 
最後まで観ると、まず予想よりはかな~りシンプルな映画だったと思いましたし、とは言えど含まれるその「予想外」だって決してソコまで「驚愕の&鮮やかな」という代物ではなかったかと思うのですね。一方で、中盤までは(後から考えると)ま~ミスリードだらけだったとも思いますし、だから結局「ココまで思わせぶりにやっといてそ~んなオチ⁉」てのが(むしろ)最大の驚愕だったとも思いますよね。個人的に一番モヤっとする点としては(コレは『アス』でも書いた感想になりますケドも)やっぱ内容≒オチの衝撃度に比してとにかく尺が長すぎるよ!(+フリが大きすぎるよ・建付けが大袈裟すぎるよ)てコトだとはも~言わざるを得ないのですよね。なんとなく、少~し自縄自縛と言っても好いよーな状況に監督が陥ってるという気もします。  ただコレも結局、なんで私がそんなコト言いたいかとゆーと、本作も(或いは前作『アス』も含めて)映画としてまた映像の出来自体はシンプルに実に良好だと感心してるからなのですよね。結果的にはホラーとは言えないよーな作品ではありましたケド、本作でも例えば中盤の「血の雨」のシーンとかは個人的には実にホラー的で斬新な好いシーンだったと思ってますし。ぶっちゃけ、もっと全っ然単純な映画を(ソレこそフツーのホラーとかアクションとかヒーローもんとか怪獣映画とか)且つは「90分で」そしてもっとショートスパンで(毎年の様に)撮ってくれたりしねーかな…とか思ったりなんかして、ですね。
[映画館(字幕)] 7点(2022-09-10 16:47:42)(笑:1票)
6.  呪い襲い殺す(2014) 《ネタバレ》 
続編の方がマイク・フラナガンの監督でやや評判好さそうだったので、ソッチを観るためにコッチも今回観直しました(大昔に一回観てたのですケド)。うーん…別にソコまで悪くもないかと思いますが、ちょっと物足りないですかね。。  大仰なタイトルですが、テーマとしては「ウィジャ」と言われる西洋のこっくりさんをメイン要素に置いたごくオーソドックスなホラーです。いちおう謎解きサスペンスなホラーのお話が全体を通して用意されていて、月並とは言えコレが在るので(+終盤には多少の意外性も含められており)90分尺のホラーとしてはまずまず退屈せずに観てはゆけるかなと。ただ、ゆーてそのお話とて重ねて月並なモノではありますし(⇒例えるならまずは『リング』とかにソックリな感じ)何よりショック描写の方がかなり手抜きとゆーかチープとゆーか、率直に超・迫力不足なのですよね(分量も大したコトねーしラスボスとかも実にアッサリ倒せちゃうし)。個人的には、暇潰し以上には全くならないという程度の出来かと思いました。  一点、主演のオリヴィア・クックについては、映画のキャリアとしてはほぼほぼ本作が取っ掛かりに近い様な感じみたいですが、ルックスが単純にかなりキュートでそこは好かったと思いますね。ただ、設定上は高校生なのですが諸々ちょっと雰囲気自体はそーでもなかったかな…とも思えてまして、まずはとにかくどの場面でも「肝が据わり過ぎている」のですよね(悲鳴を上げるシーンなんて殆ど無かったんじゃね?とゆーか)。あと高校生としてはコレもやっぱ垢抜けすぎてるとゆーか少し派手な感じもありますし、フツーに大学生以上の設定にしてしまえば好かったのに…とも少し思ったりしました。
[インターネット(字幕)] 5点(2022-07-31 20:42:07)
7.  ノスフェラトゥ(1978) 《ネタバレ》 
私も確かに今作、リメイクを謳いつつもだいぶ雰囲気違うな…と最初は怪訝に思いながら観てました。ことモノクロだとやはり演出の諸々は畢竟ごく抽象的なモノに見えてくるものかと思いますし、取り分けサイレントなら尚更とゆーか、ムルナウ版で終始見事に表現される「恐怖」とゆーのはごく絵画的な悍ましさ・恐ろしさだったかと思うのでして。翻って今作、まずはとにかくその生々しい撮り方と言い、矢鱈と感情的なドラキュラ伯爵と言い(見た目はかなりムルナウ版に寄せては居るのですケド)、また非常に緩いテンポ+まどろむ様な物侘しい音楽と言い、ナニはともあれコレ「ホラーじゃあねーな」と思ったのですよね。  しかし、見ていくうちにソレは私の勘違いだったと理解したとゆーか、否、コレはホラーなんかじゃない人間ドラマだ!とゆーか、非常に見事なヒューマニズム作品だと思ったのですよね。先に述べた演出は総て、吸血鬼というその悲しく哀れな存在の「弱さ」を体現しているモノなのだ、と。その意味では、このクラウス・キンスキーの演技とゆーのは実に的確な・見事なモノだったとまずは思いますし、片やイザベル・アジャーニが体現する方の「正の人間性」とゆーのも(キャラ的な裏付けが薄いワリには)立派に凛と仕上がった優れたモノだったと思いました(⇒コレは多分に、その本来的で正統なる美的なルックスに依るモノかとは思われますが)。私の結論は、ヒトならざるモノを通して人間とは何かを描くというオーソドックスながらごく高尚なテーマ性、を一個の芸術として纏め上げたとある傑作…だと思ったのです、が……  ただね……だとしたら、ラストがコレはちょっとしっくり来ないのですよね。。。ココを重く&描写そのままに受け取るのならば、今作は一種「悪が勝利した」物語となってしまうのでして、だから上述の私の論理は殆ど破綻すると言って過言でねーのですよ。(面倒なので)いったんソコは深く考えずに(=見なかったコトにして)一点だけ引いてこの評価としておきますです。。
[DVD(字幕)] 7点(2022-07-21 01:18:00)
8.  ノー・シャーク 《ネタバレ》 
実際にはサメ映画ではなくて、言うならば奇人系のコメディですね。かつ、劇映画と言うよりは紙芝居の方に近くて、映像に合わせて抑揚の無い一人称の語り(朗読)がひたすら絶え間無く続いてゆくという相当にシュールな構造でもあります。主人公はサメを崇拝し、そして「サメに喰われて死ぬ」為にニューヨーク近郊各所のビーチを巡ってゆく…という徹頭徹尾「???」な物語でもあり、また彼女自身とてもはや自己愛性パーソナリティ障害に近いと言って好い様な強烈な自惚れ&自己中心的性向を如何無く発揮し続ける怪人物で、ある面ではも~サイコパスな…と言って好い行動までを執ってゆくという有様でもあるのですよね(オチもごく唐突なソッチ系?でして)。  しかし一方で意外にも、純粋にコメディとして笑えるか笑えないかで言えばソコは「笑える箇所も少なからず在った」とゆーのが正直なトコロなのですね。ただ他方、笑えるワケではないという箇所にも何か別の面白みが在ったかと言うとコレは決してそーでもないかな…てのがまた然りなのですよ。つまり、語り込まれるソレが文学的に何らかクオリティを帯びているというワケでもないし、その中に垣間見える種々の独善的な「理論」とゆーのにも決して何らか説得力が備わっているというワケでもない=単なる「キ○ガイの繰り言」でしかない、という状況こそが結局の落着的なトコロではあるのですよね。加えてまた決して尺が(シュール系としては不適切な迄に)短くはないコトも含め、やはり手放しで高評価!とは全くいかない作品ではあるのですが、珍品をお探しの方にならもしかしてハマるカモ…と。そーいう自覚の有る方でしたら、まずはお試し頂ければ。
[インターネット(字幕)] 4点(2022-07-17 00:02:25)
9.  野のなななのか 《ネタバレ》 
姉妹作『この空の花』に引き続いてややファンタジックな内容も含みつつ、製作当時の社会情勢の描き出しと反戦への強いメッセージを備えるのもまた同様である。意図的に(あるいは予算的な都合で)比較的「簡易」なCGで背景と俳優の演技を合成する場面を多用するなど、演出の独特さも前作から引き継いでおり、これまたユニークでまま面白い空気感になっている作品でもある。加えて、とにかく今作は台詞の量がのっけから膨大であり、特に中盤までは早口の台詞の洪水が引っ切り無しに押し寄せる…てな感じでもあって正直ちょっと面喰らったのもまた事実である。結論、コレも「合わない人には合わない」方の映画なのは間違いないか、とも(個人的にも、アレほどの言葉の奔流をこれだけの長時間すべて聴き漏らさない、とゆーのはもう無理かと)。  内容(=テーマ的なモノ)は、家族(あるいはそれに類する人々)の人生・命・記憶の「繋がり」を描き出すコトだろうか。ただし、その中核たる主人公の品川徹の人生にはとにかく戦争が暗い影を落としており、そのこと自体から発せられるメッセージとゆーのもまたテーマと並んで本作のメインディッシュとなっている(と言わざるを得ない)という感じでもある。率直に、その部分のストーリーと、それを「語る」品川徹の朗読的な演技こそが個人的には最大の見せ場であったと思うのだし、これも率直にそれ以外の諸々はもはや中々に幻想的とでもゆーか雰囲気映画的なナニかだった…とも感じられたのですね。重ねて、2時間経過した頃から「語り」始まる品川徹の過去のお話が一番面白かったですね。全体としても決して観た感じの印象は悪くはない…のですケドも。
[DVD(邦画)] 6点(2022-03-14 16:56:16)
10.  ノッティングヒルの洋菓子店 《ネタバレ》 
原題は『Love Sarah』で、内容からすればこの上無くド直球と言えますね。不慮の事故で亡くなった女性、その家族(母と娘)・親友・元恋人が集まり、故人の夢を叶えるために力を合わせてゆく…その中で、人間関係の蟠りも解けて傷も癒え、皆が人生の再出発を果たしてゆく…というお話です。コンセプト自体は、こーいうの嫌いという人の方が確実に少ないよーなヤツでしょうね。  ただ、ごく緩やかな「再生」を描くお話として、展開上のアップダウンとゆーのは非常に平坦で、なのでかなりヌルっとした質感に支配された映画だとも思います(=ともすれば退屈、という作品なのも確かにそうでしょう)。また、登場人物はそこそこ多くて、なので個々人のキャラの掘り下げは最小限のレベルに留まっており、だから結局あまり誰にも感情移入も出来ないし、また誰しもそこまで魅力的なキャラにも別に見えてこないのですね。そんな中で元恋人と親友ちゃんは焼け木杭にナンとやら…なコトになってゆきますし、そこら辺は正直ちょっと軽薄な奴らやな、とも感じました(どーせ映画終わったらスグに別れとるんやろ、的な)。  好い点としては、洋菓子店(ベーカリー)が舞台で、お菓子・パン等の食品の映像が中々美味しそうでグッド、というコトですかね。その部分は実際の有名なお店がバックアップしたとのことで、ロンドンの外食事情という意味でも少し面白みがあるポイントではないかと思います。  正直、別に5点でも6点でも好いのですが、元恋人が(前述どおり)少しイケ好かなかったので、一点引いておきます。
[DVD(字幕)] 5点(2021-09-13 17:25:47)(良:1票)
11.  のぼる小寺さん 《ネタバレ》 
例えば『寝ても覚めても』という映画なんかは、私も初見時はかなり好い作品だと思いましたし、その頃は世評も全然悪くなかったと記憶しています。しかし最近は(とゆーか例の「事件」以降は)各所で木っ端微塵に酷評されていて、でもソレって強ち間違ったコトでもないよなあ…なんて思ったりもね。役者とゆーのはある面では自分の「色」を消し、ソコに作品で必要なキャラクターを纏ってゆくものだと思いますが、その一方で消し様が無い「個性」とゆーのを備えている…てのがそもそも存在価値なのだと思います。ソレがふと崩れてしまったならば、当然観るひとに与えるトータルの印象(=演技者としての端的なクオリティ)は変化・劣化せざるを得ない…というコトでしかないのかな、と。  その意味でゆーと今作は、実質主役なのがコレも「例の」伊藤健太郎だ、てのが(悪い意味での)ポイントになってしまうかなあ…と思いましたよね。そもそも彼が演じる近藤というキャラは、率直に言って(特に前半は)相当に印象の芳しくない、正直気持ちの悪い男のコだ、ということなのですよ。その部分を「純朴・純粋」とかゆう別の属性に読み替えられるか…という段になって、でも演じてるの「あの」伊藤健太郎だよ?となってしまう様にどーしたって感じるのですよね。例の件で彼の人間性が露になった後では、どーにもソコに「つくりもの感」がプンプン臭い立つとゆーか、何つーか表現として上っ面で浅薄な様にも見えてくる、とゆーか。コレも率直に本作は、最初は何だかよく分からないケドも次第に何となく朧げな「カタチ」が見えてくる…という類のごく繊細で奥ゆかしい作品だと思うのですよ。ソコにのっけから差し挿まれるこの「疑念」とゆーのが、個人的にはだいぶ致命的にも思えますのですよね。  小寺さん役の工藤遥ちゃんに関しては相当に頑張ってたと思いますよ(ホントにほぼ「のぼってる」だけでしたケド)。彼女のボルダリングのシーンはたぶん完全にガチでしたね。コレがスポーツ的にどの程度までスゴいモノなのかは私には分からんのですケド、全くスゴくないというモノでもないのは何となく分かる…とゆーかね。そして、少なくともその部分は決して「紛いもの」ではないのだろう、ともね。
[DVD(邦画)] 5点(2021-06-26 00:20:46)
12.  ノマドランド 《ネタバレ》 
非常に社会的なテーマを扱いつつも、描かれるのはこの状況に対する批判・非難とか「抵抗」だとか言うよりは、あくまでそんな壊れかけた世界の中に残された崇高な人間性、であった。ネガティブな様でポジティブな、極めて優れた人間ドラマ・人間讃歌だったと思う。  この題材を取り扱いつつ、そういった「批判的な」描写をあくまで脇に置いた演出方針というのは、もしかすると逆に幾分の本作に対する批判的な見方というのを呼ぶのかも知れない。また、本作に登場する人間というのはほぼほぼが善良でモラルのある市民であるが、実際には悪意のある人間とその影響というものが決して無視のできない環境であることは間違いないのだし、それをも選択的に排除していることについても、やや現実離れした作品だ、という評価すら可能なのかも知れない。  ただやはり、全編を通して描かれる彼ら「ノマド」の人生観に感じられる清々しさが、とにかく晴れやかな印象として心に残る。作中でも言及される様に、これはアメリカの伝統としてのフロンティア・スピリットの価値観に通じる部分を多分に含む、という意味で、かの国においてはもはや普遍的な価値観でもあるのだろう。それはあの比較的「若い」国そのものが持つ「強さ」なのかも知れない、とも思う。人を腐らせる「安定」に安住することを善しとせず、常に流転・変化し続ける中に人としての成長・向上を見出してゆく、あくまで前向きなモチベーションなのだ、と。  多くを語らないフランシス・マクドーマンドは、佇まいそのものでその「ノマド」の賞賛すべき価値観を体現していた。その意味では、ひとつ次元の違う演技の仕事だった様にも感じられる。脱帽である。
[映画館(字幕)] 9点(2021-04-04 20:23:27)
13.  呪いの館 血を吸う眼 《ネタバレ》 
とにかく、吸血鬼の岸田森の迫力たるや、その一点に尽きる作品である。今作の吸血鬼は古典的な設定どおり血を吸った人間を眷属として従えることができるという凶悪な能力なのだが、その割にはやってることがまどろっこしく、ごく終盤まであまり展開がヒートアップせず少し平坦だとも言える。しかし、ラスト付近は流石にやや盛り上がるし、オーラスの断末魔などは実におぞましく、意外な程に見応えがあった。岸田森の登場シーン(+αとして、どちらもかなり可愛い犠牲者姉妹の2人)を目当てに観てゆけば、決して損はしないだろう。
[インターネット(邦画)] 6点(2020-06-02 23:25:42)
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