1. オブリビオン(2013)
《ネタバレ》 誰もが理想とするような洗練された生活を送っている主人公ジャック。快適な住居、便利なテクノロジー、自由な時間、美しいパートナー。 その明るく清潔な空間に、なんとなく紛れ込んでいる「嫌な感じ」の醸し方がとても上手いと思った。本作に特徴的なドローンも、デザインは親しみやすいのに不愉快なノイズをまきちらしているせいで、どうにも通じ合えそうもない暗い予感を抱かせる。 映画としては深いテーマ性も秘めていて、日々大量生産される「わたし」との決別を実直に描いてはいるものの、この作品自体が日々、粗製濫造されている娯楽映画の域を抜け出ておらず、その自虐的な構図が悲しい。 [地上波(吹替)] 7点(2016-09-04 14:35:38)(良:2票) |