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Yuki2Invyさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1606
性別 男性
自己紹介 基本的に3~8点を付けます。それ以外は、個人的に特別な映画です。

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1.  女相続人 《ネタバレ》 
中盤までの感じは正直、時代的にも超・コテコテなメロドラマ…みたいに見えてたのですが、そーするとそこでハヴィランド自身は(そりゃ実年齢30過ぎなのですから)再び素晴らしく美人ではあるモノの⇒世間知らずの箱入り娘=個人的にはどう見繕ってもハタチ前後のキャラ、には流石にちょっと見えないかも…みたいな感覚もありましてですね。しかし、その序盤のパッとしない感じが逆に、中盤で恋を得てドンドン活き活きと輝き出すサマを描いてゆく上では非常に効果的だったかも……な~んて思ってたトコロからのこの「ドンデン返し」にはまたもや、私も流石にちょっと「震えて」しまいましたよね。正に名優と称するに相応しい超演技で、オスカーも納得だとしか言い様がありません(⇒てか、こと現代に至っては、最早この彼女の演技のみを観る為の映画だ…とすら言えると思いますよね)。重ねて極めてシンプルなクラシックだと思いますが、確実に傑作だと思いますね。
[インターネット(字幕)] 8点(2024-02-27 23:29:08)
2.  オカムロさん 《ネタバレ》 
その名前を検索したらトリガー発動する…とゆーのなら、検索エンジン側で何らか即座に対応すればその時点で8割がたはカタが付く…としか思えませんケドね(まあ、ナニをもって「検索」とするか?ってゆう細かい条件設定の話になるダケかとも思いますケド)。  つーか正直、中盤でモ~9割がた観る気無くなってたとゆーか、前半は(コロナパロディごっこと)ひたすらに同じ描写を繰り返してるダケだったとゆーか、まず犠牲者を映しといて⇒ザシュッ!⇒血ミドロの首なり胴体なりが転がってる…って3カットを延々やり続けてるダケなのですよね。3コママンガか!とゆーか、コレでホラーになるんだったら誰も苦労しねーよ!とゆーか、でもホントにコレで好いと思ってるんだったらマジで先はねーよ…としか思えませんでしたよね。。  しかし、後半に入って伊澤彩織さんが唐突に出て来た頃には気付かされましたが、この監督って例の阪元裕吾さんのお友達かなんかなのですね。だから、根本的に今作も(その手の)ちょっとシュール入ってるスプラッタ・コメディ・バイオレンスと見做すべきだった…と思い直してラストのアクションまで観てみたのです。でもね~コッチもちょっと…とゆーか、ココでもやっぱ肝心なシーンを「見せ方で誤魔化す」方のヤツだった…とゆーか(低予算作品だからむしろ好く工夫できてた…って言うコトも可能なのでしょーが)ソレでも少しアクションにも「力感」が足りない様なシーンが散見されて…と言いますかね(⇒総じて「インパクト」の瞬間にキレが無いとゆーか、例えばソレを「迎えに行く」様な受け方とかがちょっと目立つ)。結論、もろもろ、いま一歩出来るコトは手を抜かずにチャンとやりましょう、としか言い様がねーですね。
[DVD(邦画)] 3点(2023-09-14 22:22:47)
3.  女ドラキュラ 《ネタバレ》 
いちおう『魔人ドラキュラ』の極めて直接的な続篇のテイでして、5年後公開ながら前作の終了直後から話が始まるというつくりなのです。が、ルゴシ=ドラキュラ伯爵はその後復活するワケでもなく、以後の主役はなんと彼の娘!なのですね。んで、この娘とゆーのが、自らに流れる忌むべき血脈を呪いつつも⇒やはりその呪縛に抗えずに罪を犯して苦しむ…というちょっと可哀そうな感じも纏うトコロの役柄なのですわ。コレって、このユニバーサル怪奇映画シリーズ上でも、まずは先行の『フランケン』シリーズにも含まれる様な要素ではありますし、今作に続くトコロの1941年の『狼男』でもバッチリ見るコトの出来る設定だな…と思ったりもします(⇒正確には、今作の前年の1935年に『倫敦の人狼』という、コレまた似た様な要素を孕む作品が存在する様なのですが、コチラは未見で…)。更に言うなら、このシリーズでの所謂「女性的」なホラー的存在…とゆーの自体としても先行する『フランケンの花嫁』のメアリー(エルザ・ランチェスター)に次ぐモノかな…とも思われます。要は、今作での彼女のこの描き方自体とゆーのは、シリーズ的には「流れ」に乗ったモノでもある様に見えますし、かつ恐らく当時の社会情勢的にもごく「適切な」方の(まろやかな)モノだったのではないか…とゆーのが個人的な感覚ではあるトコロですね。  話を元に戻しますと、彼女以外のキャラクターとしてはヘルシング教授は(役者も変えずに)続投ですが、彼女と直接的に対峙するのは(同じ学者でも)若いイケメンな御仁に変わって居て、中盤では案の定ふたりで色恋沙汰の真似事マデやらかしてくれるのですね(⇒学者先生の元々のツレも巻き込んでちょっとラブコメ風にすら為りやがる)。しかし、終盤は女ドラキュラが逆上してそのツレを人質にしたりするモンだから、結局は…という(また)少し哀しい終い方になってゆきますです。正直、ホラーとしてはあまり怖くはない+ルゴシ先生の前作ほどに凄みもない…つーのは、ちょっと残念なトコロではあるのですね(⇒前段で散々グダグダとナニを言いたかったかとゆーと、コレです)。が重ねて、お話の要素の彩りが好くてドラマとしてはまあまあ面白かったですし、テンポも前作よりは断然好いですし、あとゆーて主演のグロリア・ホールデンさん自体についても⇒まずはかなりエキゾチックな美人でもありますし・舞台の方が本業らしいのですが立ち姿もキマってましたし・そこそこ「人外」ぽい異な雰囲気も醸せていたりして、だからその辺りは決して悪くはなかったとも思うのですよね。結論、足し引きして、前作と同じ評価としておきます。
[DVD(字幕)] 5点(2023-07-13 17:33:50)(良:1票)
4.  おつむて・ん・て・ん・クリニック 《ネタバレ》 
今観ると、ちょっと時勢的には諸々と「アウト」な建付けだとも思われるのです。ただ、ソレはおそらく今作の製作時点でも多少はそういう雰囲気だったのだろう…とも思われるのが、中盤以降に結局どんどんと暴走してゆくのは=コメディとしての真のポイントゲッターであるのは、実はマーレイではなくてドレイファスの方なのですよね⇒だからある時点で「主客が転倒」してる…と思うのですよ。  個人的にソコで一つ、コメディとして「ヌルい」と感じられてしまったのが、結局その主客転倒のタイミングで完全にギアを入れ直しているので⇒ボケの「過激さ」が(冒頭は比較的高めで始まるんだケド)中盤~終盤にかけて随分長いコト期待よりも低空飛行を続けてゆく…というトコロで、どーにも笑いのテンションが上がり切らない…というコトなのですよ(大オチのトコロは流石に笑えましたよ、でも……とゆーか)。個人的には正直、その辺も踏まえて全体的にあまり笑えなかったので、この評価となっておるのですね。  もう一つ、のたうち回るドレイファスを笑い飛ばしてゆく為にも、そもそもマーレイ=ボブの方にどれだけ感情移入してゆけるか、という作品であるコトも確実に理解は出来るのです。で、個人的にもし、私の今年の夏季休暇中に万が一にも上司なり客なりが静養先に押しかけて来た日にゃあ、現状の私とて彼らを五体満足で帰京させる様なコトは決してないと断言できるのでありますね。また、その辺の事情も踏まえてのこの評価…であるコト自体は、是非ご理解頂ければと思います。
[DVD(字幕)] 4点(2023-07-07 22:43:48)
5.  オン・ザ・ミルキー・ロード 《ネタバレ》 
うーん…全くと言って好い程に乗れなかった…まずはナニもかもが旧作の焼き直しっぽく見えてしまったのだし、加えてお話にも中身も、そして特に「勢い・活気」が無かったのよね(アクションとか荒事っぽく見えなくもないシーンは在るんだケド、ソレとても本質的な意味での「パワー」が全く感じられず)。んで、ソレはやっぱし、監督がおそらく最も好き好んでいる「結婚式・結婚」を今回もモチーフとして取り込もう…としていたトコロで、でもだとしたら(主演の監督本人も含めて)メインキャラの演者はもっと若い人にやらせた方が絶対に好かった…とシンプルに思ったりしますね(前述どおり勢いがねーし、かつ話が「無駄に」分かり難くもなってもーてるとも思いますし)。イマイチすね。
[インターネット(字幕)] 5点(2023-05-06 20:14:42)
6.  狼男(1941) 《ネタバレ》 
『ドラキュラ』『フランケンシュタイン』『透明人間』とかと比べると、ユニバーサルの怪奇映画では少し後発という時期になる作品&ホラーモンスターかと。ただコイツもまた、ごく「伝統的・古典的」な存在ではある一方で、それら先達が見出した様々な「好ましい面」を取り合せて・ミックスしてつくり上げたキャラクター…という様な印象もあるのですね。まず中でもやはり吸血鬼にはかなり近しい存在に思いましたし、でも連中とは違って狼男には「悪意(=悪であるという意識)」が無い⇒謂わば「無意識の怪物」であるが故、逆にヒトと怪物の狭間で思い悩み、その運命に(自らもが)恐怖する…という辺りは(今度は)フランケンの方にも通じるな…な~んて。シンプルな様で、でも多少の複雑みとゆーのもしっかりと感じられてソコも好いな…と思ったりもしましたです。  しかし結局、コヤツに於いてのいちばん「ユニーク」な要素とゆーのは、ゆーてやはり前述どおり「悪意がない」=「悪役ではない(必ずしも)」というコトかと思うのですね。だからまた逆に、今作は(そのコテコテなタイトル&テーマのワリには)根本的にはホラーじゃなくて人間ドラマの方だったかな…とも思ってしまいまして、なので何なら恐るべき「モンスター」とゆーのが(実は)出て来てねーじゃねーか!という意味でも、結論的には暢気にホラーを観にいくと少し肩を透かされてしまう…とゆーのが最も根本的で強力かつごく「残念」な方にも近い感覚(=観た感じ)に思われるのですね。そして、また実際にそのホラーモンスターとしての彼の「外見」「怖さ」「ショックなシーンのショックのレベル」とか、或いは(モンスターとしてのシンプルな)「キャラの出来」なんかの要素についても、ココは先行作に於ける秀逸な方々に比べると如何せんやや見劣りするな…てのがまた正直な感覚なのですよね(何故ならとにかく、ソッチの御仁らは諸々とごく「分り易い」から)。  結論、悪いトコロばかりではない…とは(確実にそう)思うのですケド、この時代のホラーとしてはコンセプト自体があまり「巧くいかなそーな」感じだったかな…と思いました。ただ、だからこそ「今作のお蔭で」今のホラーが在る…のカモ…と思ったりもするのですケドね。
[DVD(字幕)] 4点(2023-05-03 16:07:54)
7.  オテサーネク 妄想の子供 《ネタバレ》 
監督の故国チェコの民話が題材で、お話の内容は確かに「御伽噺」と言うべきものです。だから、当然の如くにファンタジー的な質感に仕上げられても居て、その部分を表現するコトの一環として(監督が得意とするトコロの)ストップモーション・アニメの技法によるシーンもふんだんに織り込まれ、そしてソレがまた実に優れた効果を上げている…とゆーのも確かだとは思うのです。しかし、だからこの話はやはり「寓話」なのだ…という意見には、個人的にあまり賛同できないのですね。私自身は、今作は実に好く・そして徹底的に「人間・人間性そのモノ」を描き出した(抉り出した)映画だ、と思うのですよね。  確実に意図的に、醜いモノや、また本来はソコまで醜くないモノ、をよりグロテスクに・必要以上に醜悪に描いてゆく…一方で、だからこそ、その醜さを越えたからこそソコに、本当に根源的な善きモノのカタチが(ようやく)垣間見えて来るのだ…とでも言いますかね。今作の登場人物達は、須くが必ずナニかを「間違えている」(=何なら、一部はほぼほぼ「全て」を間違えている)とも思われます、が重ねて、その間違えているコトを「乗り越えた」からこそ、更にナニか真なるモノに辿り着ける…とゆーのを私も遂に「実感」できた…と言いますか。アプローチという意味で、これ程にユニークで、かつ本質的に「正しく」思われる手法(+そして一見は「そうは思われない」という手法)も、他にあまり見当が付かないな…てのが私の結論です(そしてこれは、ある部分で「手法」と言うよりは、確実に多分「哲学」に近い方のモノだ、とも感じるのです)。凄い監督・凄い作品だ、と思いますね。
[インターネット(字幕)] 9点(2023-05-01 00:32:56)
8.  おもいで写眞 《ネタバレ》 
まァゆーて邦画に限らず…とも思いますが、本作も実にまァ邦画的と言いますか、映画でもドラマでもモ~散々に観てきたよーなオーソドックスでベタな内容だとも思えます(「おもいで写真」というコンセプト面のアイデアは別にしても)。主役は一貫して深川麻衣ちゃんですが、比較的雑多なエピソードを幾つも積み重ねてゆく(+部分的には群像劇っぽく)という点でも、どちらかとゆーと質感としては映画よりもドラマ向きかな~とも思いましたし、その個々のエピソードにしてもまたごくベタだな~とゆーのも正直な感想ではあるのでして。ただ、本作は同時にワリとテンポ重視とゆーか、ソコまでパワフルでもないエピソードでもソレを実に小気味好くポンポンと語ってゆくので比較的にも観易い方=最後までフツーに観れちゃう感じな方だったかな~とも思いましたかね……とは言えド初っ端、麻衣ちゃんが出てきて数分でいつの間にやら「おもいで写真」なるモノを撮るコトになって団地に「遺影撮りませんか⁉」と押しかけてゆくサマには、率直にかなりギョッ⁉としたのも事実ではあるのですケド。ソレでも、吉行和子さん&今作が遺作となった古谷一行さんの味わい深い熟した演技も含めて、全体としても(個人的には)全然悪くはない作品だとは思いました。お暇ならまァどーぞ。
[DVD(邦画)] 6点(2023-02-13 22:53:24)(良:1票)
9.  大いなる西部 《ネタバレ》 
ど~引っ繰り返しても山賊の頭目!にしか見えんヘネシーはモチロン、外面は小綺麗にしてるテリル少佐だって実質はも~ヤクザの親分!なのだし…で比較的に敵味方が分かり易い作品が多い印象の西部劇としてはそっからして既に風変わりな気もします。んで、ソコにグレゴリー・ペックが無理繰りに持ち込んで来る(時代外れな)価値観とて、製作当時としても(西部劇としては)コレだってモ~画期的!てな代物だと(やっぱ)思うのですし。でも、それでも今作、私には単純にペックが正しい…というお話には、実は見えていませんでしたです。コレって結局理屈でも損得でも何でもない、単なる男どもの「意地の張合い」だと思うのですよね(⇒意地がアンですよ男の子にャア)。方法論としたって、ペックが常に正しい判断をしていた…とも私には見えて居なかったのです(バックの件も、アレとて「狙った上で外して」やれば彼の面子も少しは立ったかも⇒彼も死なずに済んだかも…と思いますし)。その男の意地(≒美学)をそれぞれ抱えた3人のうち、2人がある意味「望みを叶えて」死んでゆくラストは、私にはとても清々しい・爽やかなモノにも見えました。存外に心地好かったですね。  いつもどおり誤解もナンも恐れずに言いたいコトを言ってしまいますが、やっぱ西部劇はこう「男の映画」じゃねーとダメですね(とか言ってる私がいちばん時代遅れなのだとも思うのですケド)。しかし今作、他にもその「如何にも」な音楽もシンプルに実に好かったと思いますし、雄大な西部の情景を収めた種々のカットの画的なクオリティも上々だったと思います。個人的には、西部劇としては全力でオススメできる部類の良作ですね(⇒長い映画を苦にされない…という方なら是非)。
[ブルーレイ(字幕)] 8点(2022-12-25 17:01:38)
10.  オカルト 《ネタバレ》 
コレも監督のモキュメンタリ作品だが、最初は『ノロイ』よりも更にリアル路線な…とゆーか、かなりの割合をもって宇野祥平演じる底辺フリーターの鬱屈した生活が(現代ドキュメンタリチックに)淡々と描き出されたりするので妙に高度なリアリティと見応えが在ったりするのだよね。ただ、中盤の「九頭呂」岩あたりからはかな~りチープでかつモロなつくりバナシ…といった風に雰囲気が急変する感じでもあって(内容も、特殊効果の感じとかも、コレもモロにユズナ&ゴードンの『フロム・ビヨンド』にソックリなのですよね=前述どおりクトゥルフを背景に置いているコトも含めて)つまらなくはねーケドちょっと下らないかな…ともね。  今となっては宇野祥平さんもだいぶメジャーな役者さんに成られてるので、初っ端から「あ、宇野祥平だ!…え、え江野祥平?」てのも正直ちょっと笑っちゃいましたよね。あと、その意味では黒沢清監督が無駄に出て来るのも(コレも今や)モ~逆効果だと思いました(ゆーてコッチは当時から意図した「ウケ狙い」だったのかとも思うケドも)。
[インターネット(邦画)] 5点(2022-09-19 18:39:51)
11.  女吸血鬼 《ネタバレ》 
Wikiに依れば本邦初の本格吸血鬼もの怪奇映画とのコトらしいのですね。で、おおまかな流れは西洋の吸血鬼物語をチャンとなぞっている…とも思われるのですが、細かい部分が妙にややっこしくて(かつその「効果」とゆーのが率直に微妙な様に思われて)ちょっとスッと頭に入ってこない…とゆーか(=な~んか無駄やないケ?と)。  まず、天草四郎伝説を下敷きに置いていながら、吸血鬼本人は天草四郎ではなくその家臣なのですよね。で、狙われる一家の方が天草四郎の血族なのですが、メインヒロインとしてソコの娘が居ながらも吸血鬼のターゲットはその母親の方で、なんと20年前に既にかどわかされていたのが今になって(姿はそのままで)戻ってきた…という。しかも、肝心の吸血鬼は吸血鬼ながら何故か若干「狼男」的とゆーか、ショックシーンで月光に照らされると凶暴化する…とゆーのにも(現代的な感覚からすると)ちょっと違和感を覚えますよね。他にも展開運び自体等もろもろと結構に支離滅裂ぎみで、そこら辺、やはり舶来のホラー的存在を我が国の「怪談」系映画に落とし込むのにかなり苦戦した…とゆーコトなのかな、と。  ただ、中でひとつ非常に面白かったのは、肝心のその本邦初の吸血鬼の由来…と言いますか。この男は島原の乱の最中にごく悲惨で禍々しい経緯を経て人から鬼に成り果てた、近年の日本の吸血鬼もので言うトコロの「真祖」とでも言うべき存在なのですよね(『HELLSING』なんかに見られるよーな)。ソコはやはり少し面白いとゆーかコレは実はごく日本的な捉え方なのかなとゆーか、ある種の「文化的差異」なのかも…という様にも思われました。つまり、日本の「怪談」ものにおけるホラーモンスターは「元・人間」だとゆーのが結構重要で、ソレが何故ヒトならざるモノに成ってしまったか…を描くコト自体をホラー要素として比較的重視するものなのかな、と(=最初から怪物だった or 血が呪われていた、とかは、やっぱあまりしっくり来ない…というコトなのかな、と)。
[インターネット(邦画)] 4点(2022-05-30 23:50:10)
12.  鬼婆 《ネタバレ》 
中々強烈な映画ですね。「生きる」コト或いは「生きたいと願う」コト自体が罪なのか(醜いコトなのか)という問いかけは、ここまでヴィヴィッドなモノではないにしろ現代でもある種の普遍性を持った価値観かとも思います。しかし、やはりこの時代のこの戦乱の状況下において…だからこそ、ココまで切実で生々しいモノに為り得る…とは容易に実感できるトコロではありますし、映画自体としてもワリかし無駄とゆーのを削ぎ落して(むしろ)ソコだけを際立たせた様な作品、であるかとも感じられますね。舞台となる芒の原が好かったですね。何も無いとゆーのとは違うものの、不毛であるコトには変わりないですし、見通しも悪くて実に居心地も(色々と)好くなさそーで…でも、一方で邪心を持つ者が潜むのにも打って付けという様な感じもあって、諸々ととても優れた舞台設定だったな…と思いましたね。  役者の感じも実に素晴らしかった(凄かった)ですね。主演3人の誰をとってもコレも実に生々しいとゆーか、一週間ぐらい飲まず食わず寝ずで閉じ込められていたかの様に皆ギラギラしてましたよね。本質的な「生命力」というヤツを大いに感じ取れましたです(重ねて、ソレが好いモノか悪いモノかは別として)。
[DVD(邦画)] 8点(2022-04-27 16:36:23)
13.  女教師 《ネタバレ》 
比較的お話がしっかりしてる方のロマンポルノで、前半は極度に胸糞の悪い展開ながら、後半はある種の勧善懲悪に徹して多少は溜飲を下げられる、という感じ。しっかりしてるとゆーて、そもそもこの学校なんでこんなマジクソ教師ばっかなの?等、やや極端な展開運びは若干チープだとも言えるし、それはその悪者がバッタバッタと成敗されてゆく後半もまあ同様である。ただ、個人的には重ねて(確かに典型的ではあるケドも)そこそこ好く出来ているお話だとは思いますね。  シンプルな勧善懲悪、とは言いつつ、肝心の「犯人」を演じる古尾谷雅人には(この話では彼こそが間違い無く直接的「元凶」ではあるのですが)少しばかり共感や憐憫の情も覚えるのですよね。あんな親、あんな教師に囲まれて育って真人間になるワケねーでしょ…てかね。中盤、彼が教室での狂乱の中で永島暎子に向ける悲しそうな眼…辺りからは、この陰惨な話からも多少の清涼感を感じ取れるとゆーか、その青春のやるせなさを表現する彼の演技もまずまず好かった…かと。古尾谷さんは今作がデビュー作だそーですが、やはり才能のある方だったのですね。他、なんと樹木希林&蟹江敬三が出てるのですがご両名はほんのスポット的な登場に留まってますね(まあその1シーンの出来はこれまた上質な胸糞でしたケド)。  ただ一点……田中登という人は確かに優れたロマンポルノ監督だとは思ってるのですが、その作品たちの「ポルノ」的なクオリティは正直あんまり高くないとゆーか、エロスよりは確実にグロテスクやらナンやら(という、少なくとも逆説的な美・艶やかさ)を重んじているよーなきらいがあって、今作も結局マジで「ドコで抜けばえーねんな!」て有様なのですよね。オープニングからの肝心の永島暎子の濡れ場だってレイプ→レイプ後の恋人との気まずい逢瀬、でエロくもナンともねーし、それに続くのが砂塚英夫&絵沢萠子のオジンオバンの汚らしい絡み、極め付きはその後の宮井えりな、行儀悪く何かを食い散らかして口の周りをベッタベタにしながら砂塚英夫とディープキスをドロドロとカマしまくってくれちゃってマジで勘弁して欲しいレベルで気持ち悪かったすよココ。まあ、それは彼らの人間性における醜悪さの具現化そのものなのかも知れませんケド、だったら多少調整して一般映画でやりゃあ好いジャン!(ロマンポルノなんだったらポルノ面のクオリティも少しは追及してチョ!)とも思うのですよね。結論、好い作品だとは思いますが、この点は厳に考慮して1点引いておきます。
[インターネット(邦画)] 6点(2022-04-01 12:15:34)
14.  女は二度生まれる 《ネタバレ》 
コレもまた、凄い映画ですね。『祇園囃子』の美代栄の数年後を描いたかの様な…と思ったりもしますが、サバサバと男のあしらいも愛嬌の振り撒き方も熟れて、んで物分かりも好すぎず悪すぎず、今作の若尾文子はある種非常に「使い勝手の良い」夜の女になってるな…という様にも見えるのです。しかし、時代の移り変わり(=社会状況の好転)も背景として踏まえているのでしょーが、ごく醜い人間の欲望の海の直中に描き出したかったのは女性のしたたかでしなやかな美しさだった…という『祇園囃子』に比べても、今作で描かれるのはそーいう手練れで・十分に大人で・かつまた美しさも保っている若尾文子が抱えるトコロのどーしようもない「空虚さ」だ…という意味では、実に真逆な映画だな…とも思われるのですよ。私見ですが、どちらがよりハマっているかと言えば、確実に今作の女性像の方が若尾文子には適している…と感じられました(コレだけ純粋なルックスを擁していながらも、一方でそのキャラクターの方には確実にそーじゃない「濁り」の様なモノが感じ取れるのです)。いや~、、もう二度と(邦画で)こんな映画撮れないだろうな…とは思っちゃいますよね(色々な意味で)。
[インターネット(邦画)] 8点(2022-03-30 22:59:53)
15.  女渡世人 おたの申します 《ネタバレ》 
続篇ですが、藤純子さんの役柄は(中身はともかく)前作とは別人で太田まさ子、人呼んで「上州小政(女小政)」たァ、中々に威勢の好い通り名で御座いますな(元祖は若くして死んでるんだから、縁起でもねェとも言えるケド)。  しかしコレ、前作よりも格段に出来がイイですわ。基本的な内容は(また)だいたい同じなのだけどドコが違うかと言って、ひとつはやっぱし「渡世人」をチャンと描いてる、というコトに思えます。ただただ善玉な任侠が悪いヤクザを退治する…だけだと、ハッキリ言って『水戸黄門』の類になっちゃいます。が、本作では渡世人の仁義の価値観や心意気、或いはそれ故の因果な身の上なんかがしっかりと描き込まれ、それが任侠ものの面でも人情ものの面でも両面からお話に深みをもたらしています。あと単純に前作よりも全体のテンポが整ってた、とも思いましたかね(緩急自在…といった感じ)。役者もこれまた前作より多彩で、かつそれぞれ上質な役割の果し様でした。島田正吾のとっつぁん・三益愛子のおっかさん、今作のコメディリリーフは爽やかお調子者・南利明、待田京介は一見はいっぱしの任侠風ながら実はアコギな敵役で、かつどーも女に弱いらしい、と。あくどい親分役だって(あの)金子信雄に加えて前作から引き続きの遠藤辰雄とで二枚揃えと、コレも中々にゴージャスです。  しかし、何と言っても今作は(これまた)菅原文太でしょ。登場シーンはさほど多くなく、かつどれも静かなお芝居(修羅場は別にして)。でも、だからこそ伝わる熱い想い…とでも言いますか、今作は実は優れた恋愛映画でもあったのだ!とすら思いますな(最早)。『緋牡丹博徒』シリーズ屈指の名シーン・雪の今戸橋に倣ったか、今作でもまずは2人のそのシーンでは雨が降っている(ひとつ傘の中でしっぽり濡れる2人の艶やかさ・切なさ…と来た日にゃア!)。そしてオーラスのカチコミ前に菅原文太は言います「姐さん、アタシも一緒に、死なせてください」ああ、あはれ日本人てのは「愛と云うは死ぬ事と見付けたり」てなモンなのでしょーかね(「君のためなら死ねる」だのナンだの)。
[DVD(邦画)] 8点(2022-03-04 13:27:51)(良:1票)
16.  女渡世人 《ネタバレ》 
あ、これこの人死ぬな…と思った次の瞬間には、鶴田浩二は実際に修羅場の真っ只中に放り込まれており、一転、夜汽車に揺られる女渡世人の藤純子は、その鶴田浩二の一粒ダネを亡くなった妻の実家に届ける旅路に就いている…ところが、辿り着いた先の温泉宿とゆーのがこれまたヤクザにちょっかいかけられており、んでそのヤクザのカミさんてのがなんと藤純子が探してた実のおっかさんだ…と前半は率直に矢鱈とテンポが好い。それに比べれば後半は(特に終盤)ちょっと妙にモタモタしてる感もあるものの、全体としてはヒット作『緋牡丹博徒』のフォーマットを結構まんま流用していることもあってそこそこ面白く観れるし、義理人情溢れるドラマシーンの出来も悪くはなかった。個人的にはかなり楽しめましたですね。  藤純子は美貌も正に全盛期、そして『緋牡丹博徒』で完成させた任侠な雰囲気&殺陣アクションもまずまずで、実に手堅いクオリティではあったかと思う。ドラマ面でのポイントゲッターは鶴田浩二と木暮実千代の名優ご両人だが、こちらも流石の堅実な仕事。悪役でも、大ボスの遠藤辰雄もこれまた実にあくどくて憎々しい(けどどこかコミカルな)風情が出色。一点だけ、前作における若山富三郎の要素を担うべく芦屋雁之助は、ちょっと存在感が薄くて少しだけ残念だったかも。  もう一つ、藤純子さんは今作でも主題歌『女渡世人』を熱唱してますよ!(こちらも少しだけ、なんかウマくなってる様な気も…)
[DVD(邦画)] 6点(2022-03-01 22:49:39)
17.  鴛鴦歌合戦 《ネタバレ》 
あくまで軽~いオペレッタですが、中々どーして見所も多いし完成度も諸々高いしで、よくこんなのを1週間で撮っちゃえたモンだな!と率直に思ったのですね。オーラスの殺陣的な立ち回りについてはちょっと雑にも見えましたケド、コレすら全体の軽いコメディのノリには見事に適合している…とも思えて、ココまで来ると多分コレは「偶然」の範疇なのではないかな…とも思いました(コレを狙ってやれたとしたら、もう確実に天才だなと)。  女の子3人が皆お淑やか過ぎずお転婆過ぎず、また実に愛嬌があって(+お歌も達者で)出色の出来でしたね。中でもやはり、お春を演じる市川春代の愛くるしさが実に素晴らしかったと思います。片岡千恵蔵の演技の方はややお手軽感が強くて少~し好みからは外れるのですケド、まあコレも全体の雰囲気にはごくマッチしていた…とも思います。80年越しの今なお、実に手堅い優良娯楽作と言えるでしょう。是非。
[インターネット(邦画)] 7点(2021-12-30 18:05:15)
18.  オキュラス/怨霊鏡 《ネタバレ》 
普通に、もっとチープなB級ホラーかと思って観たのですが、中々どーして頑張ってるとゆーか、率直に相当な意欲作でしたね(製作費自体はそれでもかなりリーズナブルという範疇ではあるのですケド)。  ただ、その頑張りとゆーのは端的に設定と脚本(=展開運びのアイデアな「二重性」)の部分に主として現れていて、前述どおりその質自体は軽く準A級レベルなのも確かではあるのですが、それ以外の側面は(かなり巧く紛らせてはいるものの)やはりB級(+α)程度のクオリティに留まってる(のを隠し切れてない…)かとも思います。特に、ホラーとしての直接的(映像的)なショック描写ってのが開始から1時間以上もほぼ皆無、とゆーのには正直あまり感心できないですね(もちろんソレは、マニアックにつくり込んだ「鏡」の背景ストーリーや、「現在」側の状況設定の優れた複雑さ、といったものを語ってゆくだけで前半がある程度チャンと成立していた…というコトの裏返しではあるのですが)。加えて、お話の方はごく上出来…とは言え、コレも「運び方」が特に巧いとゆーコトにだいぶ依存したクオリティであるのも確かで、なのでまず「過去」の話は実は比較的単純な筋だとも思いましたし、「現在」の方もオチ自体はソコまで意外性が高かったワケでもない…かと思うのです。  しかし重ねて、お話としては(特にB級ホラーとしては)十分すぎるホドに好く出来てますし、ゆーてショック描写も(終盤は)まずまず頑張ってる方かと思います。マイク・フラナガンが今作をもってその才能を世に知らしめた、という喜ばしさも含め、少し甘めにこの評価としておきます。
[インターネット(字幕)] 6点(2021-12-12 13:05:32)
19.  思い、思われ、ふり、ふられ(実写映画版) 《ネタバレ》 
高校生男女4人の四角関係…という時点で、私なんかはそれこそ例えば『ママレード・ボーイ』をスグに思い出してしまいましたし、なんだかんだその4人が2ペアになって目出度し目出度し…という点でもごく「在り来り」なお話だとは思います。ただ、本作はシンプルなラブコメとゆーよりはもう少ししっとり目の心理的恋愛ドラマで、かつ4人が4人ともに描くべきキャラクターをそこそこしっかり備えているというまあまあ高度な群像劇でもあって、そしてこの実写化は(2時間という尺の制限がある中で)かなり正攻法で彼らの群像劇をキチンと描き抜こうとした(多分、原作ファンにとっては嬉しいであろう)作品に見えました。私が本レビューで一番言いたいのは、要はこのお話、映画よりは確実にドラマ向きだ、というコトなのですが(=映画でしか撮れないよーなシーンもほぼ無いのですし)そーであっても本作、結論的には相当に好く仕上がった方の映画化だと思います。オマケで一点アップしておきます。  ま~とは言えねェ~~~前述どおりゴールは最初から見えてる(=実はどーでもいい)お話なんだから、見るべきは「過程」でしょ?という意味において、ちょーっとそのアーでもねぇコーでもねぇというスッタモンダがボリューム不足ですよねぇ。。北村匠海くんと福本莉子ちゃんなんて中盤でゴールしちゃったら、そのあとはキャッキャウフフのキャの字もねェ!とゆーね。前半は(どっちかと言えば)莉子ちゃんの話でコッチはそこそこ巧いコト丸く納まった気もしますケド、後半の浜辺美波ちゃんの話はまた…彼女はもう少しキャラ、とゆーかその感情の流れに複雑さ・深みがあると感じたのですが、そこら辺が非常に軽くしか描かれないのはハッキリと消化不良でしたかねェ。。  あとは、キャスティングなのですが…確かに浜辺美波ちゃんや北村匠海くんは既に中々の芸達者で(特に匠海くん)、その落ち着いた演技は心理ドラマとしての今作のクオリティには大いに貢献していたと思いますよ。でも、やっぱ彼らはちょっと高校生(少なくとも高校一年生)には絶対見えないとゆーコトなのですよね(=その意味では、2人とも落ち着きすぎなのですよ)。そもそも、この年代のコを主人公として描く映画に、そんなに単純な・一般的な演技力とゆーのはそこまで必要なのですかね?こーいうお話の方がごくシンプルな作品ならむしろ、拙さが形づくる飾らない素の感情の奔流・爆発なんてモノの方を見てみたい、と個人的には思ったりもします。  美波ちゃんについてはもう一点、ちょっと彼女は綺麗「すぎる」というレベルに達しつつあって、市井の一般女性・一般高校生を演るのは少しキビシくなってきている様にも思いました(玉城ティナってホドでは、まだないのかも知れないですケドも)。
[ブルーレイ(邦画)] 7点(2021-09-24 23:02:17)
20.  オテロ 《ネタバレ》 
ゼフィレッリの『トラヴィアータ/椿姫(1982)』が今まで観た『椿姫』の公演映像全体の中でも実は最上位くらいに好きなのですが、ゼフィレッリは翌年にも再びプラシド・ドミンゴとテレサ・ストラータスを起用して『カヴァレリア・ルスティカーナ/道化師』のオペラ映画を撮影しており、更に1986年に本作をまたもやドミンゴ主演で撮っている、というコトのようです。これはもはや、ドミンゴありきの題材選定というコトなのでしょう。しかし、流石に20世紀最高のオテロ歌いとも称されたドミンゴの出来自体は本作でも正に圧巻で、随所でエゲツない迫力を見せつけています(演技・演唱ともに)。加えて本作、その他キャストの出来も申し分無いですね。デズデーモナを演じるカティア・リッチャレリは歌唱も素晴らしいですが、映画女優にも引けを取らない品の在る美貌もオペラ映画としてのクオリティ向上に大いに貢献していると思いますし、本作でむしろオテロ以上に重要なキャラであるイアーゴを演じるフィスティノ・ディアスも、特にその狡猾で陰険な雰囲気・キャラづくりが実に的確でした。衣装等の美術面は流石のゼフィレッリ・クオリティでその面の出来も上々です。オペラ映画としては間違いの無い高品質かと。
[DVD(字幕)] 8点(2021-09-19 12:42:33)
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