21. バットマン&ロビン/Mr.フリーズの逆襲
おやおや!散々な言われ方ですね。けっこう好きですけど。ジョージクルーニーのバットマン、ちょっとミスマッチかなと思ったけど、なかなかいけてますよ。 それにしてもシュワちゃんの悪役・・・・次はマイク水野だ。 7点(2003-05-31 02:26:34) |
22. 八月の狂詩曲
やっぱり、黒澤監督って「姿三四郎」の時から、日本では苛められてるなと実感。お婆ちゃんとリチャードギアが「サンキュウベリマッチ」と握手を交わすところはジ~ンと来る。ラストは言わずもがなの素晴らしさ。そしてリチャードギアの使い方の贅沢なこと!それほどのスターのアップがワンカットもないし、寿司ひとつつまむ場面もない。何と言う贅沢さ。「これじゃ僕はただの背景だ」と怒って帰ったギアが、出来上がったものを見て「こんなに素敵に僕を撮ってくれていたのか。黒澤はやっぱりすごい」と感嘆したのも当然。 [映画館(邦画)] 8点(2003-05-17 23:37:10) |
23. 巴里の女性
ビデオで見ました。いや~メロドラマを作ってもチャップリンは天才なのだ。主人公の女性が、金持ちの情夫に嫉妬して、もらった高価な首飾りを窓から通りに投げ捨てる、たまたま、そこに通りかかって、首飾りを拾って行ってしまった乞食の後を、あわてて追いかけていく(自分が捨てたくせに)。その姿を見て、おかしくてたまらんと涙を拭いて笑う情夫、その演出、その笑い方・・・ただごとでない凄さだ。女の業を女以上に知り尽くしたチャップリンの洞察力に怖くなった。映像的にも鋭い感覚を見せてくれる。列車の通過を主人公の顔に映る光と影だけで表現するあたり、チャップリンは映像作家としても天才なのだと実感した。 10点(2003-05-04 21:53:59)(良:1票) |
24. パッチ・アダムス
どの世界にも、パッチのようなドンキホーテ的人物が本当はいなくてはならない。ここでの評の数々を見ても、0点から10点まで賛否両論を絵に描いたようだが、ただ一つ思うのは、彼のギャグが笑えないからどうとか言う揶揄があるけど、それは本質を見誤っていると思う。彼の道化が患者に受けた受けないということよりも、その行為が患者の苦しみ、痛み、孤独を確実に和らげたということこそ大事なこと。小児病棟の子供達を笑わせようと孤軍奮闘する場面は、思い出しただけでも笑いながらもジ~ンと泣けてくる。そして廊下のストレッチの上に放置された女性患者を、ちゃんと「名前」で呼んで、優しく元気づけるようにソッと手を握るところは、現在の多くの医者が忘れがちで患者の人権に関わる極めて重要なポイントだ。本当はこういう映画には、テストの採点みたいに点をつけたくない。 8点(2003-04-27 22:04:02) |
25. パニック・ルーム
タイトルロゴのデザインがいい。ヒッチコックの好きな人なら、ニヤリとするでしょう。率直に面白かったです。ハラハラドキドキさせてくれて。バイオレンスシーンに力が入っていたように思います。見てて「痛!」と何度か思いました。ヘップバーンの「暗くなるまで待って」を思わせる部分もありますね。 8点(2003-04-20 22:54:06) |
26. 遥かなる山の呼び声
ラストの素晴らしさ!それに尽きます。 暖かい涙。人間の涙。決して流して恥かしくない涙。亡き荻昌弘さんが「山田映画の涙は、けなげに生きる人を励ます涙。決して流して恥かしくない涙だ」と言われていたのを思い出します。人間として、絶対に無くしてはいけない涙なんですよ。男の孤独、女の孤独、少年の孤独、三つの孤独が握手を交し、懸命に支えあい、人間として立ち直ろうとする。オッチョコチョイだが必死で助太刀するハナ肇の男気。まさに優しさの、それもカッコ悪い人間達の必死の優しさがスパークを起こしてるような清冽さがこの映画にはある。「黄色いハンカチ」もそう。山田映画にはヒロイズムが皆無なのも素敵だ。俺が私がと自己主張することもないが、黙々と地道に額に汗して働く人達、彼らこそ世間の主役なのだという真実を知り抜いてる人でないと、こういう映画は作れないだろうな。 10点(2003-03-01 16:52:43)(良:1票) |