1. バンディッツ(1997)
降参です.キャスティングが巧いので、タバタバイはじめ4人がきちんと存在しているし、何といっても音楽がやたら格好いい.この種の映画の王道をいく勢いと、手応えの確かな音楽性で、ストーリイはどうでもよくなってしまうのだが、全く気にならない.タバタバイは何気ないギターの弾き語りでも、すごい力量の持ち主だなと思う.観客に任せてくれたラストは私は好きです. 10点(2004-01-02 17:25:30) |
2. パリ、テキサス
《ネタバレ》 こういう映画を生み出す監督、スタッフ(音楽、脚本、美術、カメラ、編集)は、映画人冥利につきるだろうと思うと同時に、手堅い力を見せつけられ、降参です.キャストが、これまた素直に降参状態になってしまう面々で、トラヴィスを演じる H. D. スタントンの冒頭からラストまでの演技は、彼以外考えられないし、ハンター役の H. カーソン君の自然な巧さ、終盤に登場するのに強烈な印象を残す N. キンスキーの鮮やかさは、大きな余韻を残す.しかし、この映画が観る者の心を揺さぶるのは、愛情の描き方だ.自分が愛情だと思っていたものが、実は相手を束縛する自己愛以外の何物でもなかったと悟ることで、トラヴィスが得た本当の愛情がラストに直球でこちらに届くから.でも哀しいな、やりきれないな、人間って. 10点(2003-11-09 21:15:03) |
3. パニック・ルーム
どうしてJ. フォスター出たんでしょう.役者がいくら熱演しても、密度の低い脚本だと役柄をふくらませようとしても空回りしてしまう. 4点(2003-10-06 21:56:35) |
4. 8人の女たち
うわ、面白かったです.C. ドヌーヴの歌と踊りって、“ロシュフォールの恋人たち”では可憐だったが、ここでは大女優をかなぐり捨てた感じでふっ切れていて、よかった.F. アルダンとの絡みも迫力で、貫禄と際どさのぶつかり合いが逆に妙な余裕を感じさせていた、.8人のファッションの各々の色味がいかにもフランスっぽいし、I. ユペールがチグハグな色彩から一気に垢抜けるところがとても綺麗だった. 7点(2003-08-26 22:59:33) |
5. 八月の鯨
“可愛らしい老女”とは、それまでの生き方が物語るんだなあとしみじみ.かなり昔に観たんですが、L. ギッシュの愛らしい目元が印象に残っています.そして、生活することを面倒がらずに身体を動かし、綺麗なものを周りに置いて、丁寧な暮らし方を自然にしているのに、それでいてどこか潔い感じが、力を与えてくれる.逆に B. デイヴィス演ずる老女は老いが怖かったのだろう.でも彼女の頑さもこれまた自然だった. 8点(2003-08-26 21:18:36)(良:1票) |
6. パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち
J. デップの登場早々から笑えてきた.なのに人物に奥行きを持たせていて、さすがです.ほんとに彼は楽しそうでした.G. ラッシュも楽しんでいた、という点では負けていませんでしたが.家族で観る映画としては、一押しの作品かと思います. 8点(2003-08-24 22:55:39) |
7. ハリー・ポッターと賢者の石
面白かったです.原作(だいぶ前に読んだので、記憶に残っていない部分も多いですが)の雰囲気が素直に出ていたと思います.特に学校の建物の感じは原作通りという印象ですし、クイデッチの展開も素晴らしかった.原作の第一巻の導入部は大人でもちょっと入りにくいのですが(入ってしまったら3巻まで続きますが)、映画はとっかかりから解り易くて子どもにもいいんじゃないでしょうか.本の好きな子どもには特に. 7点(2002-09-08 18:21:05) |
8. ハリーとトント
ハリーもトントも(人間も猫も)さらさらと流れるような自然さで登場しているので、これが却ってリアルさを生み出し、哀しみも喜びもすんなりと受け入れられる.トントの退場もごく自然なこととして展開するので、この映画の良心がきちんと感じられた. 9点(2002-04-07 17:43:54) |
9. バッファロー'66
この映画、好きです.カメラが上から撮るシーンが多く、平面的な動きがそのままストレートに目に入ってくるので、なにやら笑えてしまいますし.ギャロという人は音楽経験も含めて多才な人らしいですね.写真のシーンの表情が格好良かった. 8点(2002-01-19 23:38:16) |
10. バグダッド・カフェ
大好きな映画です.思い出すと繰り返し観たくなる.映像、音楽、ともにお洒落ですし.バッハのプレリュードを繰り返し弾く少年と励ますジャスミンのシーン、泣きたくなる. 9点(2001-05-14 18:38:14) |