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プロフィール
コメント数 2404
性別 男性
自己紹介 〈死ぬまでに観ておきたいカルト・ムービーたち〉

『What's Up, Tiger Lily?』(1966)
誰にも触れて欲しくない恥ずかしい過去があるものですが、ウディ・アレンにとっては記念すべき初監督作がどうもそうみたいです。実はこの映画、60年代に東宝で撮られた『国際秘密警察』シリーズの『火薬の樽』と『鍵の鍵』2作をつなぎ合わせて勝手に英語で吹き替えたという珍作中の珍作だそうです。予告編だけ観ると実にシュールで面白そうですが、どうも東宝には無断でいじったみたいで、おそらく日本でソフト化されるのは絶対ムリでまさにカルト中のカルトです。アレンの自伝でも、本作については無視はされてないけど人ごとみたいな書き方でほんの1・2行しか触れてないところは意味深です。

『華麗なる悪』(1969)
ジョン・ヒューストン監督作でも駄作のひとつなのですがパメラ・フランクリンに萌えていた中学生のときにTVで観てハマりました。ああ、もう一度観たいなあ・・・。スコットランド民謡調のテーマ・ソングは私のエバー・グリーンです。


   
 

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1.  白熱(1949) 《ネタバレ》 
この映画はよく観ると、アル・パチーノの『スカーフェイス』とよく似たプロットなんですよ。ジェームズ・キャグニーが演じるコーディが病的なマザコンというところは、『スカーフェイス』でトニー・モンタナがシスコンというところを彷彿させるし、コーディが劇中何度か口にしラストの閉め台詞でもある“The Top of The World”も『スカーフェイス』で死せるモンタナに落ちてくる垂れ幕のキャッチ"The World is Yours"に通じるものがあるし、その垂れ幕をぶら下げていた気球は爆発するガスタンクを彷彿させるところがあります。もっともこれは『スカーフェイス』の元ネタになった33年の『暗黒街の顔役』に『白熱』が寄せていった結果だったのかもしれませんが、オリヴァー・ストーンも少なからず意識していたんじゃないかな。 コーディ一味はどいつもこいつも1ミリも感情移入できないクズばかりというのがある意味凄い。コーディは強盗の被害者や仲間でさえも容赦なく殺すけど、いちばん怖いと思ったキャラはやはり母親ですかね。まさに「この親にしてこの子あり」という感じですが、シェリー・ウィンタースが演じたマ・バーカーを遥かに凌駕しています。ある意味もっと怖いというか悪辣なのはヴァージニア・メイヨ=ヴェルナで、全編裏切りの連続のうえに母親まで殺しちゃう。でも最後までコーディを騙して悟られず結果的には彼女だけが生き残って逮捕、お前なんかコーディに…!(以下自主規制させて頂きます)つまりこの映画が言いたいことは、“女は怖い”ということになるんでしょうかね。 とにもかくにも40年代とは思えないスピード感に満ちた作品でした。警察(厳密には財務省なのでシークレットサービスか)の潜入捜査や追跡も丁寧に描かれているし、良い脚本です。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2023-02-22 22:04:05)
2.  ハワイ・マレー沖海戦 《ネタバレ》 
それまで燻っていた円谷英二が齢40にして培ってきた特撮技術をついに華開かせた歴史的大作です。現在の眼では初歩的なVFXという冷めた見方もできますが、円谷は戦後『太平洋の嵐』で本作と同じ特撮カットに拘ってスケールアップした真珠湾攻撃を再現しました。その後『加藤隼戦闘隊』などの作品でその名を轟かせましたが、そのため山本嘉次郎ともども戦後は公職追放の苦難をなめることになります。■冒頭タイトルが流れると次に「後援 海軍省」「企画 大本営海軍部」というテロップが出ます。実はこの映画にはキャスト・スタッフが紹介されるタイトル・ロールが存在しません。これじゃあまるで海軍が製作した映画みたいですね。実際は真珠湾攻撃を報じる新聞に載った写真と数十秒のニュース映画の映像を観た撮影所長の森岩雄が、「これを映画化したい」と感じたのが事の始まりです。すぐに海軍省に出向き企画を説明して、そんな発想は欠片もなかった海軍から後援を取り付けたのが真相です。でもこれは昭和17年の年初のことで、海軍からは12月8日の開戦一周年に間に合うように製作しろというきついお達し。でもその公開日には、真珠湾攻撃した南雲機動部隊のうちすでに空母四隻は海の底で眠っていたというのは、不謹慎かもしれないが笑えない話です。■いざクランクインしてみると、予想外の苦労に見舞われます。それはロケや取材に対する現場部隊の非協力的な対応で、これはお役所特有の縦割り組織文化のせいでした。一番苦労したのは主役メカのはずの空母で、乗艦どころか外観を撮影することすら許されなかったそうです。でもなんとか苦労して原寸大の空母セットを造り上げましたが、試写をご覧になった事情を知らない海軍大佐・高松宮が「なんだこれは!日本にこんなフネはないぞ!」と激怒されたそうです。でも観てみるとけっこう雰囲気は出ていると思いますけどね、艦橋が左舷にあることから赤城のつもりでしょうが、外観はどちらかというと翔鶴型に近いという感じですね。■前半の圧巻はやはり主人公が志願する予科練での教育シークエンスです。霞ヶ浦の予科練で実際にロケしており、朝イチで訓練生が運動場に集合して体操するシーンは迫力すら感じます。この時動員された訓練生は四千人だったそうですが、終戦までに四千人の七割が戦死したというのは悲しいことです。■そしてクライマックスの真珠湾空襲、雲下に真珠湾が見えるというシーンでは、公開当時は観客から拍手と歓声が沸き上がったそうです。そりゃここまで来るのに一時間以上かかっており、前半の修身的ドラマや予科練シークエンスが長いのでみんな待ちくたびれてたんじゃないの(笑)。皮肉なことにアメリカ戦艦群のミニチュア製作は日本の空母よりよっぽど楽だったそうで、それは雑誌掲載写真やジェーン海軍年鑑などの資料入手が容易だったからです。魚雷命中時の水柱が高すぎる気がどうしても拭えないんですが、記録映像や目撃談から割り出して円谷がこの高さにしたそうで、拘りが凄いです。ただ当たり前ですが水は縮尺することができないので特撮表現は難しいですよね。この「水の特撮表現」は円谷の生涯のテーマとなり、遺作である『日本海大海戦』で完成の域に達します。■実は当初の企画ではあくまで『ハワイ海戦』であり、真珠湾攻撃がテーマでした。ところがシナリオ段階で海軍からのゴリ押しでマレー沖海戦も描くことになってしまいました。これはスケジュール的にもハードどころの騒ぎではなく、助監督たちに至っては山本嘉次郎を飛び越えて森岩雄に「公開を一カ月延期してください」と談判する騒ぎになったそうです。そういうわけでプリンス・オブ・ウエールズとレパルスの撃沈特撮シークエンスはわずか二日で撮影されました。このシークエンスではやたらテロップが多用されているのも、こういう事情でしょう。■こうやって見ると、海軍の「便宜は与えないけど、口は出す」の方針でガチガチのザ・国策映画という風になってしまっているのは否めないでしょう。同じスタッフの『加藤隼戦闘隊』と見比べてみるとその差は歴然です。一般的なイメージとは違って、プロパガンダ映画に関しては陸軍の方が頭は柔らかかったようです。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2020-10-10 01:35:21)
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