1. 悲愁(1959)
すごく期待が高まりそうなメロドラマのはずなんですが・・・描写が表層的かつ平坦で、生活感もなければワクワク感もない。ペックは元アル中という設定なのですが、中毒性があるのか、単に酔っ払って陽気なだけなのかも分からない。つまり、シナリオをそのまま演者が実行して終わり、にしかなっていないのです。 [DVD(字幕)] 4点(2019-01-20 02:28:57) |
2. 左きゝの拳銃
《ネタバレ》 ビリー・ザ・キッドの生涯を描いた伝記作品だというから、何かあったら即逆切れ、不気味な笑みを浮かべながら次から次へと発砲と乱射を繰り返す、という光景を勝手に想像していたら、意外に地味で堅実な内容でした。導入部分からして弱々しさ全開ですし、この辺で覚醒して大暴走開始か?というシーンでも、あっさり逃げたり捕まったりしています。それはそれでなかなか興味深い描写の手法なのですが、それならばむしろ知名度の影に隠れたもろさや小ささという点をしっかり描いてほしいところでした。これならその辺の使いっぱの兄ちゃんとあまり変わりありません。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2017-06-10 01:04:48) |
3. 彼岸花
《ネタバレ》 登場人物の誰もが同じような台詞の同じような芝居、どのシーンも同じような撮り方。これで面白いわけがない。唯一おっと思ったのは、終盤、肝心の娘やその結婚相手をまったく見せない場面構成、そして電報を出した時点でさらっと切り上げるラスト。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2015-12-12 23:55:05) |
4. ビルマの竪琴(1956)
《ネタバレ》 リメイクの方を先に見ていて、期待していたほど感動しなかったのであれれと思っていたのですが、こちらもそう変わりませんでした。一番気になったのは、隊長以外の兵隊にきちんと個々の演技がつけられておらず、起こってくる物事に集団で右往左往しているようにしか見えないこと。それと、これはリメイクも同じですが、本隊と水島を(原作の叙述がどうであれ)並行描写すべきではなかったと思います。もっといえば、隊長が「水島は戻ってくるまいよ」と断定した時点で物語は終わっているので、手紙の意味がほとんどなくなっています。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2015-08-17 01:27:11) |
5. 百万長者と結婚する方法(1953)
ローレン・バコールの押しの強い存在感は異様なのですが、それだけで終わってしまったような・・・せっかく3人の主役キャラクターを備えていながら、個性が生かされてもいなければ、筋立てで差をつける工夫もされていないのです。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2013-09-08 21:57:18) |
6. ピクニック(1955)
一見して魅力的な設定なのですが、同じようなやりとりが繰り返されて話が前に進まないので、そんなにのめり込めないのです。普通に見ていて「あ、これは舞台用の脚本だな」と気づかせるようではまずいですよね。ダンスシーンの美しさに4点。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2009-12-09 04:45:38) |
7. 昼下りの情事
せっかくオシャレで小粋な設定なのに、いろんなシーンを不必要に引っ張っているせいで、ラブコメの命であるスピード感やリズム感が削がれる結果となっている。あちこちで無理に台詞を詰め込んでしまったのが原因でしょうね。本来、2時間を超えるべき作品ではないと思います。それと、冒頭の語りの内容も、結局中身とはあまり関係ないですね。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2008-07-02 03:32:32) |
8. 陽のあたる場所
《ネタバレ》 ドラマの形としては悪くないというかある種の基本型なのですが、主人公がどれだけどん底の環境から這い上がってきたのか、令嬢との結婚にどれだけの重みがかかっていたのか、その辺が画面から見えません(台詞でさらっと語られるだけ)。このタイトルだったら、当然その辺を期待してしまいます。逆に、裁判以降は変に引っ張りすぎ。物語としては、逮捕の時点でほとんど終わっているわけですから、あとは5分でラストまで行ってもいいはずです。このバランスの悪さが残念でした。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2008-02-18 02:37:34) |