1. ピエロの赤い鼻
《ネタバレ》 この映画の主題は、ピエロが持っている「道化のおかしさ・切なさ」と「自己犠牲の尊さ」だと思う。主人公とその友人は好きな女性によい格好を見せようと、ラジオからの戦争高揚のアジテーションに載せられて、遊び気分で爆弾を使って、鉄道施設を爆破してしまう。おそらく二人は成功するとは思っていなかったはず。サーカスの余興でピエロがするように、ほんの悪戯に過ぎなかったはずなのに・・・。そして、その二人をかばった見張り役のドイツ兵が、そして当日鉄道施設で宿直していた者が、本当にあっけなくゴミ箱に紙くずを投げ捨てるように、射殺されてしまう。でも、その行為は決して無駄ではなく、主人公と女性の結婚、子どもの成長をはじめ様々な平和な明日に繋がっていく、大切なものであったことがわかります。少し切なさを伴って・・・。そう思うとピエロの化粧も、赤い鼻も、スポットライトにあたる姿も切なく見えてしまうから不思議です。また「ピエロとアコーディオンとシャンソンは相性が抜群」そんなことをエンドロールをぼ~っと眺めながら感じてました。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2008-10-26 22:21:25) |