1. フレッシュ・ゴードン/SPACE WARS
《ネタバレ》 平均点ageちゃうよんw。後にSFXの精鋭へと成長する若き日のリック・ベイカー、デニス・ミューレン、ジム・ダンフォース、デヴィッド・アレンらが一堂に会しただけあって、特撮場面(だけ)はこの手の映画にしては不釣合いな程の秀逸なクオリティで吃驚(ビクーリ)させられる(敵の守護神グレート・ゴッド・ポルノはイーマ竜にクリソツ!)。寒い下ネタギャグや拍子抜けに薄味なエロ場面との物凄く禿げしい落差に目眩と失望を感じつつも、冒険活劇としての楽しさでは1980年にラウレンティスによってリメイクされた本家よりも遥かに面白かった点を評価してこの点数。まぁ相当に下品だし、超くだらない作品だけどモンスターいっぱい出てくる方が楽しいやねw。 [ビデオ(字幕)] 6点(2005-06-22 00:23:08)(良:1票) |
2. フリック・ストーリー
「ドロンって本当に学習能力に欠ける俳優だナァ…」とつくづく痛感させられる作品。何がかって?勿論、共演俳優にオイシイとこ総取りされて喰われまくりってトコ。過去に「さらば友よ」「ボルサリーノ」「レッド・サン」等々のイタイ例があるにもかかわらず、だ。本作では選りによってバリバリの演技派男優ジャン・ルイ・トランティニャンを共演に迎えた。「地味なコイツになら勝てる!」とでも踏んだのだろうが、生憎そうは問屋が卸さなかった。この勝負、どう見てもビュイッソン役のトランティニャンがボルニッシュ役のドロンを圧倒している。凡庸な職人ドレーの演出は愚直に(プロデューサーの)ドロンを贔屓しまくっていても尚、こうなのだから相手が悪過ぎたのだろう。得点の殆どもトランティニャンの静かな凄味がもたらしたものと思って頂いて差し支えない。 7点(2004-01-20 01:11:19)(笑:1票) (良:1票) |
3. ファンタズム(1979)
何か如何にもB(C?)級ホラーといった安っぽさ。ナイフの付いた球体が宙を舞い主人公の少年を襲う!が、それがどうした?生理的不快感はあっても恐怖感は無いぞ。監督が「悪夢を再現」とかコメントしてたけど、おハナシの支離滅裂さは確かに夢を連想させなくも無い。だが、ブニュエルの「アンダルシアの犬」を観た後では余りに陳腐かつ底が浅過ぎ。70年代は駄作ホラーの宝庫(いや掃き溜め?)…だな。5点! 5点(2003-07-31 02:21:38) |
4. フレンチ・コネクション2
前作には惜しくも及ばないですが、コレはコレで結構面白いと思います。前作ラストに消化不良だった方も本作ラストのドイルの台詞「シャルニエ!」にはスカッとなさるでしょう。私もスカッとしました。フランケンハイマーはオスカー受賞に輝く前作の続編としては理想的な佳作の域まで作品を引き上げる見事な手腕だと思います。ただ、NYからマルセイユに舞台が移った為、地元仏警察とのいざこざ、ヤク中にされた揚げ句のリハビリといった場面にどうも冗長な印象は拭えない気がしました。ベルナール・フレッソン演じる地元刑事はナカナカ渋い助演ぶりなんですが。でもロイ・シャイダー扮する相棒らとの侘びしい張り込みシーンといった地道な描写の無さや、マルセル・ボズフィ演じる殺し屋ニコリの様な凄味ある敵が出ていないなどの難点を完全に克服した訳ではありませんので…フランケンハイマーに恨みはないですが7点ということで悪しからず。ラストの「走り」は決して悪くはナイとは思うのですが、前作のカーチェイスのド迫力と比べるとネェ。流石にチト苦しい気が…。残念。 7点(2003-03-29 04:10:56) |
5. フレンチ・コネクション
「ブリット」や「ダーティー・ハリー」と並んでアクション刑事物の秀作の一つ。コレらの存在があるからこそ、後のアクション映画のスタンダードもグッと底上げされたと思うので、近作に比べ「古い」「ショボい」は余りにナンセンスというものだろう。もっと歴史的意義ってモンをキチンと評価する必要があると個人的に思うんだが…。第一、あのカーチェイス・シーンが後にどれだけパクられたか…よく考えて貰いたいネ。(個人的に余り好きではない)フリードキン監督にとっても正にベスト。ポパイやルッソの侘びしい生活感溢れるリアルな描写が地味ながらも丹念に積み重ねられているから、アノ凄まじいカーチェイスの場面が活きてくるのである。静と動の対比は実に見事。近作に最も欠けるのが、この地味な描写である。ただ派手にドンパチやりゃオッケーみたいな安直さが鼻につく作品が多過ぎる!!フェルナンド・レイ扮するシャルニエを追い詰めるも、同士討ちを演じてまんまと取り逃がすラストの呆気なさは確信犯だが、続編もある事を知らない当時はチト拍子抜けだったのが減点対象と言えば言える。ジーン・ハックマンのブルーカラー丸出しのパワフル演技に敬意を表し…8点。 8点(2003-02-28 12:23:59)(良:1票) |
6. フューリー(1978)
デ・パルマって…超能力好きだよなぁ。「キャリー」に続くサイキック・ホラーがコレ。すっかり老体となったカーク・ダグラスが誘拐された息子を奪回しようと超能力者エイミー・アーヴィングに協力を求め、居場所を探そうとする。結局、超能力が暴走した息子は死亡、救えなかったダグラスも絶望して後を追う終盤は70年代テイストの極みとも言えるヤな後味。意外性を狙ったんだろうが、これだけ主役が惨めに死ぬ結末が立て続けでは却ってパターン化しててウンザリ。ただ、エイミーの逆鱗に触れ、悪の元凶ジョン・カサベテスの頭が爆発するシーンは見所と言えば言えなくもない。 5点(2003-01-26 21:57:26) |
7. フォロー・ミー
後に傑作「アマデウス」を発表することになる劇作家ピーター・シェーファーの一幕物の戯曲を彼自身が脚色、名匠キャロル・リードが監督し、遺作となった愛すべき小品。最大の功労者は浮気調査の私立探偵クリストフォールに扮したイスラエル人俳優ハイアム・トポル。彼の無国籍な魅力と清潔なユーモアがこの映画を何とも微笑ましいモノへ転化させている。リードの演出は流石にツボを心得ておりウマイのだが、往年の冴え(「邪魔者は殺せ」や「落ちた偶像」や「文化果つるところ」や「第三の男」)までには至らず、衰えが隠せなかったのは矢張り淋しくはある。70年代作品では後味爽やかな点でもオススメの逸品ではあるけれど。 8点(2003-01-20 02:47:10) |
8. ファントム・オブ・パラダイス
原作はガストン・ルルーの不滅の名作「オペラ座の怪人」…なんだが、雰囲気ブチ壊しのアレンジで興醒め。デ・パルマ悪趣味!劇団「四季」のミュージカルもダメダメだったが、コレは70年代テイスト特有の気色悪さで上を行く。ロック風とは言っても現在のロックとは全く別モノなんで趣味の合う奇特な方はどうぞ。私ゃパスだけど。 5点(2003-01-04 04:39:11) |
9. ブラジルから来た少年
日本で未公開に終わったのが不思議なほど面白い。確かにレヴィンの原作の秀逸さに負う所大だが、ペックがこんな汚れ役を演じているのも珍しく、正に隠れた逸品。ただ、フランクリン・J・シャフナーの演出が例によってチト雑なのが難点ではある。 7点(2002-12-26 01:35:03)(良:2票) |