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ザ・チャンバラさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1274
性別 男性
年齢 43歳
自己紹介 嫁・子供・犬と都内に住んでいます。職業は公認会計士です。
ちょっと前までは仕事がヒマで、趣味に多くの時間を使えていたのですが、最近は景気が回復しているのか驚くほど仕事が増えており、映画を見られなくなってきています。
程々に稼いで程々に遊べる生活を愛する私にとっては過酷な日々となっていますが、そんな中でも細々とレビューを続けていきたいと思います。

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1.  復讐するは我にあり 《ネタバレ》 
長尺を一気に見せる抜群の構成力と演出力はすさまじく、また名優たちによる質の高い演技の応酬戦には圧倒されました。 狂気を隠そうともせず欲しいものにはすぐに手を出す巌と、信仰や家庭といった守るべきものを防波堤として欲求を抑え込もうとしている鎮雄・加津子は対の存在として描かれています。また、男に振り回される幸薄い女という共通点を持ちつつも、巌が死刑になり、かよが病死してくれれば鎮雄は自分のものになるという打算を持って生きている加津子に対して、どこまでも運命に流されるだけの非力なハルも対の存在として描かれています。まさに四者四様であり、見る人の個性によって誰に感情移入するのかは違ってくるように思うのですが、私はハルの物語にもっとも心動かされました。 ハルは日陰者の人生を送っていますが、それは母親が殺人者になってしまったためであり、根本原因に彼女自身の落ち度はありませんでした。彼女の落ち度と言えば、不遇を振り払うだけのパワーもガッツもなかったことと、おそらくは他人からの冷たい仕打ちに遭い続けてきた人生なのに、それでも誰かを頼りにしようとしたことでしょうか。 本編登場時、ハルは住み込みで働いているボロ旅館のオーナーの言いなりになることで、そのうち旅館を譲ってもらえるのではないかということを期待していましたが、どう見てもオーナーにその気はなく、決して与える気のないニンジンを鼻先にぶら下げられているという状態でした。当のハルもオーナーの腹の内には薄々気付いてはいるものの、目の前の淡い期待にしがみつき厳しい現実を見ないふりしておく方が、現状打破のためのリスクと労力を負担するよりも楽であるという無意識の判断をしていたように見えました。巌が現れた後も同様です。巌が見せる夢に盲目的にしがみつき、後に巌が詐欺師であることが分かっても同じ夢を見続けようとし、そのことがハルと母親の死に繋がりました。 ハルは徹底的に非力で愚かな存在として描かれるのですが、こうした弱さは誰にでもあるものです。現実を直視し必要な対策を講じるということは精神と肉体を大変疲弊させます。だから多くの人は、現在の平穏が今後も続くものと漠然とした期待を抱き、目の前の問題を見ないふりしようとします。この要素には私自身にも多分にあるため、ハルの弱さには大変共感できました。 他方で、主人公・巌の物語には感覚的に理解しづらい部分がありました。巌とハルの母親の会話や、逮捕後の巌と鎮雄の会話にて明言されているのですが、巌は父・鎮雄を殺したいほど憎んでおり、その屈折した感情が一連の反社会的行為に結びついていたとの解釈になっています。両者の対立はそれほど重要な要素であるにも関わらず、その憎しみの根源というものがよく見えてこないのです。何か個別の事例がきっかけということではなく、根本的な人間性が合わない、生き様を1mmも肯定できないという対立なのだろうことは何となくわかるものの、鎮雄の何がそんなに気に入らなかったのかがよく分からないために、肝心の巌の物語の通りは悪くなっています。
[インターネット(邦画)] 7点(2018-07-04 18:46:37)
2.  フューリー(1978) 《ネタバレ》 
本来は90分程度で描くべき内容を2時間近くにまで引き延ばしており、正直かなりダルイです。緊張感皆無の追っかけ、恐怖心を微塵も抱かせない超能力者の脅威が何のメリハリもなくダラダラと描かれ、デ・パルマのやる気のなさが全編に漂っています。ビジュアルの巨匠による作品でありながら視覚的に面白いのは最後の1分だけで、あとは脚本に書いてあることをそのまま撮ってますという状態なのです。さらにこの映画を悲惨にしているのは脚本の出来が恐ろしく悪いことで、ダラダラとムダなエピソードが多い割に、本筋に関わる重要な点に限って舌っ足らず。元は親友同士だったというカーク・ダグラスとジョン・カサベテスの関係や、息子探しを献身的に手伝ってくれる看護師の人物像など、描かれるべきものがまったく描かれていません。主人公であるはずのカーク・ダグラスが中盤以降は空気同然の存在感となったり、空中浮遊のできる超能力者が転落死するという冗談のような展開を迎えたりと、一体何を考えて書かれたのか理解に苦しむ内容となっています。
[DVD(字幕)] 2点(2010-11-27 22:17:58)(良:1票)
3.  フレンチ・コネクション2
フランス語をしゃべれるという理由だけで雇われたフランケンハイマーですが、さすがは巨匠というか、完全に自分の色に染めてしまってましたね。リアルな雰囲気が主役だった前作とは正反対に、今回はポパイによる男のドラマとなっています。フランスにまで出張して青い目の銭型警部と化したポパイですが、もう彼のパワーがフルスロットル。ジーン・ハックマンの演技はオスカーを受賞した前作以上に鬼気迫るものとなっています。とくに禁断症状の中、野球談義をしながら泣き崩れるシーンは、これだけでオスカー数個分に匹敵するのではと思いました。今回は捜査らしい捜査もなく、冷静に証拠を追いかけていた前作とは別人かのように、怒りにまかせてホテルを焼き払うシーンまであります。今回の相棒となるバルテルミーとは文化を越えて理解し合い、彼が第1作のラソーに負けないほど活躍するのかとのかと思いきや、結局は何の役にも立たないし。もうポパイの映画なんですよ。ドキュメンタリーを見ているかのような前作に対し、今回は良くも悪くもテレビの刑事ドラマのようでした。土曜ワイド劇場みたいな安い音楽、第1作と比べるとあんまりなDVDの画質もその雰囲気をばっちりフォロー。これはこれで面白いんですけど、前作のファンとしては物足りなさを感じました。ただし恐ろしく印象に残ったシーンがひとつ。ポパイがホテルに監禁されて麻薬漬けにされるシーンで、おばあさんが「私はイギリス人だから英語を話せる」って言ってボロボロのポパイに話しかけてくるんですね。いい人なのかな?と思いきや、ばあさんの腕は注射の跡だらけ。ポパイの腕時計を盗みに来ただけだったんです。このシーンにはかなり凍りました。
7点(2004-09-27 02:31:15)(良:1票)
4.  フレンチ・コネクション
面白い!。定石通りの正当な刑事ものとしては、これを越えるのはちょっとムリではないかと思います。フリードキンというのはさすがドキュメンタリー出身というか、細部までリアルに見せることでこの映画は成功しています。全編ロケによりNYの殺伐とした雰囲気が味わえるし、各シーンをとにかくじっくり見せてきます。重要な情報を握っても張りこみには一晩をかけ、証拠を積んだ車を確保してもなかなかブツは見つからず、結局車の解体をじっくり見せられるわけです。タレコミ屋から情報を聞き出すシーンひとつにしたって、どんな状況でどうカムフラージュしながら接触するかまで丁寧描写。普通の映画なら「情報が入った」「証拠がみつかった」の一言で片付けられるシーンでも、実に事細かに描くことで捜査が活き活きとしてくるんです。そうした一連の描写が説得力を持たせてくれるおかげで、伝説のカーチェイスがさらに際立って見えてきます。まぁ私の個人的な意見としては、ハイライトのカーチェイスよりもシャルニエを尾行するシーンの静かな緊迫感が好きですけど。そして「これで終わり?」みたいな唐突のラストはいかにも70年代。「立つ鳥後を濁さず」みたいな潔さを感じました。それにしてもこの映画、かのスピルバーグが大ファンで、初のハードボイルドである「マイノリティ・リポート」ではかなり参考にしたとか。
8点(2004-09-26 23:39:33)(良:2票)
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