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1.  フランケンシュタインの花嫁 《ネタバレ》 
前作よりも怪物の孤独がより前面に出てくる。川に映る己れの顔を見て嘆いたりするんだもん。今回はもう一人マッドサイエンティストが出てきて、小人を作ってる。人造人間の王になろうという願望、ヨーロッパで興りつつあった全体主義への意識があったか、まだなかったか。とにかくそれがあるので、怪物の孤独にまたニュアンスが添い、孤独ではあるが個性のない兵士ではない、という視点が加わった。盲人との共同生活もホロッとさせる、「一人、ワルイ、友だち、グッド」って。あと面白いのは、ラストで博士と怪物の役割りが逆転するとこ。怪物が博士に「シットダウン」なんて命令するわけ。ああ、親とは子に裁かれる存在なのだ。
[映画館(字幕)] 7点(2011-08-23 09:55:40)
2.  フランケンシュタイン(1931)
死体泥棒から始まる。研究室でノーマルな脳を盗みかけて落っことし、アブノーマルな脳を持っていくとこがオカシい。興奮シーンは三つあって、まず実験シーン。せむしの助手に雷鳴電光と、定型ならではの正攻法シーン。次、結婚式。何やら胸騒ぎがする花嫁が部屋を横切って婿を呼ぶ横移動、衣装が裾を引いて美しい。あと少女の父親が死体を抱いて祭りの最中を横切ってくる長い移動。次第にやんでくる踊りと音楽。みなみな松明を持って追い詰める(セットの金を倹約し、空にしわが寄ってたりするんだけど)。そして風車小屋に至る。この怪物の前傾姿勢が、哀しみがあっていいね。なにか自分の大きさ・怪力に困惑しているような。
[映画館(字幕)] 7点(2011-08-21 10:02:28)
3.  藤原義江のふるさと
はじめて映画が“音”を手に入れたとき、“歌”や“音楽”を使おうと考えるのは、まあ自然でしょうなあ。“騒音”って発想に至った『マダムと女房』の方がかなりひねくれてる。で歌手を主人公にして、しかし役者全般がどう声を出していいか困ってて、「とりあえず新派でいこう」って感じだったのだろうか。テナーと新派的物語。メロドラマではあるが、やや傾向映画的な香りもあり、資本家に踊らされるテナーをたしなめる妻は、印刷工となる。工場への道を歩きながら新聞を読む場など、労働者の匂いが立ちこめる。一方頽廃のパーティシーンではカメラがけっこうくねくねと回り込み、あの時代の撮影機器ではそうとう大変だったのではないか、そうでもないのかな。テープが乱舞し。この時代の映画で忠告する友人となると、まず小杉勇なのだ。このパターンは、グレかけたけど立ち直る不良少年ものにも通じる。
[映画館(邦画)] 5点(2009-07-22 11:57:00)
4.  冬の宿 《ネタバレ》 
前半はキリスト教狂いの妻とその夫の、ユーモアものみたいな展開。酒を飲んで帰ってくる亭主が、うがいをして匂いを消したり気をつかっている。恐妻家コメディの型で進みながら、しだいに話は深刻になっていく。最初にコメディタッチだっただけに、その深刻への傾斜が効いている。亭主、会社をクビになり、なのに見栄を張って宴会やったりする。地元の工場を処分してできた金を、キャバレーで散財してしまう。競馬で取り返そうとしてスッカラカンになる。コメディだったら愛すべき豪放な性格、ということでそれで済んでしまうんだけど、実際にはこういう“愛すべき性格”は、身内にとっては生活破綻者であって迷惑至極なわけだ。近所にこういう人がいても、いい人なんですけどね、と同情はするが、積極的に手を差し伸べはしない。そこらへんの、笑顔がしだいに強ばっていく展開が、見ているほうでも納得がいくだけにけっこう怖い。これを演じた勝見庸太郎も絶品だった。一見優しく見守っていたような作者の視線が、じつはヒンヤリと観察している。子どもたちに、そっちに行っちゃいけないよ、と言っていた貧民窟への坂を下っていくラストの厳しさ、まるで時代の下り坂と重ね合わされるふうで、ゾクッとした。前年の内田吐夢『限りなき前進』の暗さをちょっと思わせ、豊田四郎の文芸ものの中でも、重要な作品ではないだろうか。原作、阿部知二。
[映画館(邦画)] 8点(2009-05-09 12:12:42)
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