1. ヘルタースケルター(2012)
絶世の美女でなくても老いへの恐怖感は誰にもあるが、年を重ねるごとにそういったことに折り合いをつけていくのが大人になるということな気がするので、あまりいい大人が共感できる内容ではありません。最近は年をとっても美魔女とかいって若さや美しさをあきらめないことになってるみたいだからとても現代的なのかもしれないが。耽美的な絵のせいか脚本のせいかそういった風潮への警告とも思えず。始めから予想できる「全身整形の美女が転落する話」が延々続くので、いったい何が言いたいのかな・・・映画として見るのはちょっとつらいな・・と思っていたら、戸川純がかかるあたりで、そうか肥大化した自己愛のモンスター映画なのだと。手術台に横たわるのは美しいフランケンシュタインです。ラストではモンスターらしく不気味に復活さえします。単純にそう見れば楽しいかもしれません。 [DVD(邦画)] 4点(2013-05-18 11:57:29) |
2. 蛇にピアス
主役の3人がとても魅力的であり、エロチックである。とくに今の日本映画ではそれだけでも素晴らしいと思う。奇跡的な緊張感。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2011-11-12 13:11:33) |
3. ベンジャミン・バトン/数奇な人生
《ネタバレ》 歳をとる人生と若返る人生との交差点で愛をかわす..なんてロマンチックな設定なんでしょう!でもなぜか私がぐっときたのは本筋じゃなくてロシアでの真夜中のホテルのロビーのシーン。毎日言葉を交わしながら2人が距離を縮めていく・・普通だけどちゃんと恋をしていく感じがいい。本筋の2人は、見た目をとっぱらえば、ふつうの幼ななじみ。子供の時の貴重な時間を共有して、時間をへてゆっくりゆっくり愛情に育てて行く。そう考えると、風呂敷は広いものの、ふつうに恋愛映画のように思えます。いや、それがいけないというわけじゃない。変わった人生だけれども本気で人を愛することができれば、それだけでいいじゃない、そして愛する人と添い遂げられることは奇跡的な幸せだなあと感じます。ただ、ハリウッドではそんなシンプルなことを伝えるのに(シンプルだからこそ?)こんなSFXを使わないと見てもらえない時代になったのか・・・とも思いました。ともあれ、自分の相方と、これから先も一緒に歳をとっていけますように。 [DVD(字幕)] 6点(2010-02-02 16:15:40) |
4. ヘヴン
《ネタバレ》 こんなこと絶対ない!と思いながらも、なぜか腹が立たない。もしかしてこれは聖書の一節のような、寓話めいた世界なのではないかしら、と思ったからだ。お父さんに「彼女を愛してしまった」と告白するシーンから、おや、これはサスペンスではないのだな…と思いはじめる。翻訳によるのかもしれないけれど、ふつう「彼女に恋をしてしまった」でしょうが! そして教会で父と再会するシーン。要職にありながら、その顔に泥をぬるような行為をした息子と彼女に「でも息子はあなたを愛しているんです」って、こんな父親いますかね。寛容すぎる!まるで聖人じゃないですか。そして無言ののち「愛してる」と答える彼女。場所が教会だけに、父親は2人のひっそりとした結婚式を司る神父様のようだ。そして「ヘブン」への新婚旅行に旅立つ2人…はたして神様は十字架を背負ったふたりに「許し」をあたえたのでしょうか?それがわかりません。 7点(2004-09-06 16:41:39) |
5. ベッカムに恋して
《ネタバレ》 女の子ふたりでサッカースパイクを楽しそうに買いに行くシーンが大好き。「ベッカムに恋して」=「サッカーに恋して」なのだろうと、サッカーに恋してる私は思う。親に隠せる程度の練習でスカウトがくるほど女子サッカーは甘いのか!というつっこみもしたくなりますが、全体にただようハッピー感で許せちゃう、好感のもてる娯楽映画でした。 [映画館(字幕)] 7点(2004-06-28 20:55:41)(良:1票) |
6. ベニスで恋して
気分がずーんと後ろ向き、って時にオススメです。初めは主演の女優さんが「なんでこんなじみなおばさん?」とか思いましたがだんだんかわいく見えてくる。派手な映画ではないのですが、なかなか秀作。見たあとちょっと元気になれます。 8点(2004-01-09 19:49:27) |