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1.  ヘンリー/ある連続殺人鬼の記録
純粋殺人者って言うんですか、実在した殺人狂なんだけど、彼なりの心得がちゃんとあって、同じ手口は続けない、首を絞めた次はピストルとか。場所も変えていく、そうじゃないとつまらないから。なんか分かるのは、関わりが周囲に知られている者には手を出さない。用心のためもあるんだろうが、彼の「心得」の一つ。憎い相手でも手を出さず、親切に車の修理を見てやろうとした行きずりの他人で代用する。ここらへんの(彼ならではの)世間との緩やかな関わりが、なんか分かる。世間を代表させた「他人」を一人ずつ殺しているんだろう。母を殺した手段をしばしば言い間違う、何通りもの手段によって、何通りもの殺しが繰り返されていく。そして究極の孤独へ向かって突っ走っていくヘンリー、おそらく孤独というものを理解できずに。殺人ってのは、濃密な人間関係とそれからの解放を同時に果たす、あと腐れなくサッパリと。まだ多少人間味のあるオーティスを主人公にして、ただのチンピラがどのように「開発」されていったかを辿るという手もあったが、この映画は、この世には「われわれ」とハッキリ断絶している人間がいるんだ、ということの凄味で勝負した作品なんだろう。
[映画館(字幕)] 7点(2012-08-29 09:28:17)
2.  ベロニカ・フォスのあこがれ 《ネタバレ》 
この人の映画は、わざと通俗ぶるようなところがある。「通俗」ってのは、作る側と見る側とがある程度了解済みのことを語って互いに安心する、という仕組みだ。モルヒネに溺れる女優、医者たちの犯罪グループといった三面記事的な興味をひきそうな題材を揃えてある。自分の世界をクッキリさせるために、わざと通俗の背景を用意した、ってんでもなく、通俗なものへの素直な思い入れが感じられる。戦前の華やかな時代を懐かしみ求めつつ、現在の自分を人目から隠そうと奔走するヒロインに、ドイツ人のその時代の心情が重なっているんだろう。そして彼女から金を搾り取っていく組織の存在にもリアリティがある。全体として「了解済み」のことが語られていくのだが、この三面記事的通俗さに、なにか新鮮な「優しさ」のようなものを感じるんだな。「優しさ」って言うと爽やかすぎるかも知れないが、ちょっとズレれば「おせっかい」や「覗き見的好奇心」にも変わってしまうであろう「優しさ」なの。いまでもよくちょっとして記事に触発されて無責任で自己満足的な「優しさ」の嵐が世の中に起こることがあり、そういったものに眉をしかめるのは簡単だけど、監督はそこに現代最後のスカスカになった優しさを発見しようとしているのではないか。皮肉でなく肯定的に。この映画暗い終わり方のはずなんだけど、それほど暗澹とした気分にはならなかった。スポーツ記者が一度は閉じた自分の殻を破って「優しさ」を溢れさせたところを私たちが目撃したからではないか。
[映画館(字幕)] 7点(2012-08-17 09:51:54)
3.  ベンガルの夜 《ネタバレ》 
この「夜」を耳にしたとき、あちらの人にとっては night と knight の二つの発音が引っ掛けられてる、なんて言葉遊びみたいなもの、あるんだろうか。と思ってたらフランス映画だった。イギリス系の俳優が出てるもんで。青年、自分は騎士のつもりでいたが、夜の闇の中に融けていってしまう話。けっきょく彼はインド人一家にとっては邪悪なほうの(カーリー女神だっけ)運命の使者になってしまってたわけで。白い人にとってのインド。明晰な西欧に対して、沼のような世界。欧米がサックスの響きなら、セン家で聞こえるのはクラリネット。気の触れた妹の存在。百年後におまえが作ったものでなにが残ってる、いうニヒリスト、上海帰りのジョン・ハート。こういうジャーナリスト浪人みたいのに時代の空気感じる。セン氏は養子にしようと思ってたのに、青年は娘と結婚するんだと思ってしまった、という誤解なんだけど、これ民族の相互不理解といった普遍性にまでは持っていけてなかったな、そういう話じゃなかったのか。
[映画館(字幕)] 5点(2012-04-11 10:07:46)
4.  塀の中の懲りない面々
部分的には面白いところもあるんだよ。外に出てからの夢を描くところなんかかなりおかしいし。アベベの脱獄シーンもいい、足音が。シャバに出た植木等がタバコをハッと消しそうになるところ。ただ全体がうねってくれない。つながんない。話の構図が、人間味溢るる囚人にサディスティックな看守、という単純な構図で、そんなもんかなあ、とこちらはつい皮肉な目つきで観ることになってしまう。その構図から離れたのは、ヘリコプターをきょとんと見送るとこかな。突然「革命」なんて言葉が飛び込んでくるおかしさ。インターナショナルはヘリの音に消されがち。この断絶の滑稽さ。口笛は『砂のミラージュ』観てなかったら感動したかもしれない。
[映画館(邦画)] 6点(2010-04-30 11:56:03)
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