1. ペコロスの母に会いに行く
《ネタバレ》 肝心な場面で協賛している会社の広告がデカデカと映り込むのがかなり興ざめです。クライマックスでカメラのピントがあの生命保険会社の看板にバッチリあって、それからピントをずらしているので明らかに「強調」しています。「ここで宣伝かよ!」と思わせるのはやめてほしいものです。 でも映画はとてもよかった。原作のメッセージ性、その面白さが十二分に受け継がれていました。 その面白さの理由のひとつが、認知症の方の行動を明るく笑えるギャグにしていることです。 認知症は一度発症してしまうと、その症状は悪化をしていくか、よくても横ばいになるだけで、奇麗に治ったりするものではありません。 実際に認知症の行動で悩まされている方にとって、そのことはとても重く、苦しいものでしょう。 「認知症の行動を笑いに変えるなんて不謹慎だ」と思われる方もいるかもしれません。 しかし本作にそんな心配は無用です。 「勘違い」や「誇張」などのコメディのツボはしっかりと押さえられています。 認知症によって起こる数々の事件、そのシチュエーションは気兼ねなく笑えます。 しかも原作よりもグレードアップしているギャグもありました。 原作を読んだ方には「あ、あのシーンだ」と思えますし、「こうくるか!」とより笑えると思います。 そして本作は、「ボケるのも、悪かことばかりじゃないかもしれん」というメッセージを送ってくれます。 それは決して強がりではなく、作品を通じて「そうかもしれないなあ」としみじみ思えるものです。 実際に認知症で苦しんでいる人にとって、どれほど勇気づけられることばでしょうか。 それだけで、この作品が好きになってしまうのです。 [映画館(字幕)] 7点(2013-12-17 20:23:02)(良:1票) |
2. ベルセルク 黄金時代篇III 降臨
《ネタバレ》 原作ファンです。 本作のR15+の描写は映画でしかできないことをやってくれたという意味で賞賛すべきことですが・・・はっきり言ってそのほかは不満たらたらです。原作からの改変・省略・余計な追加シーンがいくらなんでも多すぎます。 壮大な物語を限られた時間で描くため、省略はやむおえないところもあるでしょう。 しかしこの映画ではもっとも重要なシークエンスである「蝕」のシーンの絶望感が足りなかったり、キャラの心理描写が原作と変わっていたり、長すぎで面白くない演出もあり、どうにも煮えきりません。 原作にあった濃密な人間ドラマが、映画版では上っ面をなぞっただけに思えたのが一番残念かもしれません。 そして最後にエンディングテーマが誰得チックなPVとともに約5分間垂れ流されるという意味不明さ。第一作目でもエンディングテーマとともにtwitterのアカウントを垂れ流すという愚行をやらかしていました。本当にこういうのは勘弁して欲しいです。 [映画館(邦画)] 4点(2013-02-18 22:48:24)(良:1票) |
3. ベン・ハー(1959)
《ネタバレ》 前半の展開、主人公の心理描写が面白い。そして車上の戦い想像していたよりも迫力満点だった。 でもよかったのはそこまでで、後半は微妙でした。ほかの方も仰っていますが、最後の方はただの都合のよい展開に見えてしまいます。 「キリストの復活」という外的要因は、いままでの主人公の行動とは全く関係のないもの。 主人公の献身的な看病や、治療をするために各地を奔走する、などの展開の方が自分は好きです。 [映画館(字幕)] 7点(2011-03-14 18:01:40) |
4. 平成狸合戦ぽんぽこ
《ネタバレ》 ジブリ作品の中でも圧倒的不評を誇る作品。 ラストの緑がよみがえるシーンがとってつけたようにしか感じられないし、人間に一矢報いたつもりが逆に利用される展開が悲しすぎる。 環境破壊を訴えるメッセージは悪くはありません。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2010-12-05 00:08:10) |
5. 北京原人 Who are you?
《ネタバレ》 個人的名シーンベスト10 ◆10位 オープニングは普通にいい出来。だまされる。 ◆9位 マンモスが研究所を脱走 ◆8位 スペースシャトルでの実験。丹波哲郎が「人間が神になるぞ~」とトンチキなことを言い出す。 ◆7位 丹波哲郎が「何故原人との性交渉に応じなかった」と人間としてアウトなことを言う。片岡礼子の返しは「愛してもいないのにですか」。 ◆6位 アフロヘアの我次郎登場。ちなみに研究者。 ◆5位 原人が何故か運動場に登場し、モブキャラが言う「あの人、おかしくない?」おかしいのはこの映画だ。 ◆4位 ラストで原人とマンモスを自然に返し、緒形「あそこには本当の自由があるんだ」原人「ウパー」。映画館で観ていたらキレていた。 ◆3位 プリンセス天功登場。原人をイリュージョン。 ◆2位 緒形直人が「原人と仲良くなる」という目的のため脱ぐ。 ◆1位 片岡礼子が続いて脱ぐ。おっぱい。 あと地上波でもおっぱいがでていて、我が家のお茶の間が凍りついたことを報告します。偉いぞTV局、いい時代でした。 [CS・衛星(邦画)] 0点(2010-10-31 17:15:02) |
6. ベスト・キッド(2010)
《ネタバレ》 オリジナル版は未見。主演の男の子はウィルスミスの息子で、息子を主演にした映画を撮りたいという願いから生まれた究極の親バカ映画です。それは映画が面白ければどうでもいいことなのですが、脚本が全く駄目だと思う。 上映時間が長い割にはエピソードや伏線が全く上手く使われていません。 ◆パッと出の白人の男の子がすぐに映画から姿を消す。 ◆真に強いのは攻撃をしないことを教えるシーンがあるのですが、主人公は結局最初から最後まで生意気で喧嘩っ早い。 ◆何よりひどいのは主人公をリンチしようとしたいじめっ子のグループの一人がチョンに「もう十分だろ」と止めるシーンがあり、普通だったらこの少年がキーパソンとしてとして活躍するのですが、終盤で何と監督に命じられ主人公の足を壊します。しかもフォローはなし。 ◆美しい中国のロケーション、陽気な役が多いジャッキー・チェンが冴えない親父を演じている、主演のジェイデン君の演技力など見所は大いにありますが、話がこんな出来では・・ね。 エンドロールでスミス親子の写真ばかり写されていたのは笑いました、中国旅行のフォトアルバムかよ。 ◆ヒロインの女の子は可愛いんですが、途中から片桐はいりにしか見えなかった自分は何かに負けた気がする。 [映画館(吹替)] 3点(2010-08-19 15:20:53)(良:1票) |