1. ボーン・スプレマシー
カメラワークの揺れは多少なら我慢できるが、これは少々やりすぎであろう。観ているこちらのほうが酔ってしまいそうになる。しかしジェイソン・ボーンの活躍は爽快であり、カーアクションはこれでもかというほど徹底して迫力を追及している。BGMの使用を極力減らしている点もクールな雰囲気を保つのに一役買っていた。鑑賞後はジェットコースターに乗り終えたときのような疲労を感じるが、それは最初から最後までストーリーがボーンとFBIの追いかけっこに終始徹しているせいかもしれない。感動を求める映画ではないが、クールな雰囲気に浸りたいときには最適。その分、内容が薄くなってしまっているのでレンタルでも充分という気はしなくもない。 5点(2005-03-09 15:40:35) |
2. ホーム・アローン
勧善懲悪、バタバタしたコメディが好きな人なら気に入るであろう。しかし王道的なものを見飽きていたり、趣味でない場合はいささか物足りなさを感じるだろう。内容はあるのかどうかでいえば、はっきり言って薄い。ただ楽しく鑑賞できればいいのだ、と割りきって観るのなら問題はない。マコーレー・カルキンは可愛らしいが、都合よく話が進んでいってしまうので、彼の愛嬌が無ければおそらくここまでの評価は得られなかったであろう。 5点(2004-06-15 22:08:23) |
3. ボルケーノ
劇場で鑑賞したが、パニック映画にしては迫力に欠け、世界観が小さすぎる。おかげで都合の良い展開ばかりが鼻につき、ストーリーに入り込めない。とってつけたようなエピソードにも興醒めである。DVDで観ていたらさらに点数は低かったかもしれない。観たのは何年も前だが鑑賞後に「観て損したかも」と感じたことだけは強く覚えている。 3点(2004-06-13 19:18:12) |
4. 星に願いを。
竹内結子が役にハマっていた。だが所々演出が安っぽいのが目についた。ようするにクサすぎるのである。少女漫画的ファンタジーとでもいうのだろうか。バスから流れるアナウンスにも失笑してしまったし、わざとらしい夜空やショウゴのはねられる瞬間のシーンなど観ていて笑いが込み上げてしまうほど、ひと昔前のメロドラマを見ているようだった。しかし脚本は意外としっかりしている。それだけに惜しい印象を受けた。他の方が書かれているようにアニメであれば素直に感情移入できたかもしれない。宮崎駿氏あたりにリメイクしてもらったらどうだろうか?これは余計なおせっかいかもしれないが『黄泉がえり』と同時に借りないほうが良い。似たような設定や展開に食傷してしまうことは明らかなので。 6点(2004-03-04 18:26:37) |
5. 仄暗い水の底から
《ネタバレ》 ホラーとしてはまったく怖くなく、美津子は貯水槽に転落したんだろうなというのも途中でわかってしまう。しかし子役の演技は胸を打つものがあるし、離婚を絡めた家族ドラマも現実味を帯びており、鈴木ホラーらしい物悲しさが漂っている点がビックリ&ドッキリさせるだけの映画とは違う味わいを醸し出している。ホラーではなくホラー風味の母子モノとして観ればそこそこ楽しめるであろう。だが10年後の設定は少々無理がある。 5点(2004-02-17 23:18:22) |
6. ぼくらの七日間戦争(1988)
当時中学生だった私はかなり共感し感動したので、あの頃なら10点満点をつけていただろうと思う。今観ると都合よく流れていくストーリーに「そんなバカな」と思ってしまう自分がいる。観る世代によって捉え方が分かれてしまう作品である。しかしミドルティーンネイジャーに多く支持されたということは彼らの代弁者的映画だったのだろう。万人ウケする映画が面白い映画とは限らない。そういった意味でこの映画が当時のティーンネイジャーにもたらした功績は実は大きいのではないだろうか? 8点(2004-01-27 13:23:29) |
7. ホワイトアウト(2000)
《ネタバレ》 アクションシーンやダムのシーンは意外と迫力を伝えようと気合が入っているのがわかる。しかし人物の描写がやはりその分薄くなってしまっている。特に松嶋、吹越の役どころはストーリーの中で重要なキーポイントになっている筈であるにも関わらず、内面の葛藤がほとんど見えてこない。自然をよく知る者が最後に勝つという構成は個人的に好きな系統なのだが。 6点(2004-01-27 04:07:44) |
8. ボイス
色々なヒット作の名場面を詰め込んだような映画(エクソシスト・リングetc.)。最後の真犯人のオチは予想外で楽しめたが、ホラーとしては駄作。話の運びが強引すぎて無茶がある。「そんなことあるわけない」と思われてしまったらホラーはおしまい。身近で起こるかもしれないという感覚がなくなってしまったら怖くもなんともないからである。娯楽にもならない。ここまで話題になったのが不思議なぐらいである。 2点(2004-01-27 01:12:04) |