1. 抱擁のかけら
《ネタバレ》 嵐のような激しい愛憎劇がさまになる女優ペネロペ。その魅力がたっぷり味わえるのはいいが、あまりの濃さにだんだん疲れてきたりして。でもそこで観ている者をほっとさせるのが、素直で優しいディエゴの存在。この心憎い演出もまたアルモドバルならでは。劇中劇を挟んだ演出も小粋で、これまたペネロペの魅力が全開。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-11-18 07:59:49) |
2. 星を追う子ども
《ネタバレ》 秒速…が大好きなのであの切ない世界観を期待して前知識ゼロで観たのだが、良くも悪くも期待はずれ。ジブリ映画大好きの子ども達と一緒に観たら、「キツネリスキター!」「待ってたハク!」「見な!あれが飛行石だよ!」「ムスカキター!」「アシタカ!と思ったらヤックルまでいるのかよ(笑)」「あ、これまんまラピュタじゃん!」「おっ、いよいよヴァルス!か?」とかなんとかツッコミがうるさいのなんの。自分でもどこかで観たようなシーンばかりで思わず苦笑。途中から諦めてジブリのパロディだと思うことにしたら存外楽しめた。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-10-19 15:00:43) |
3. ホルテンさんのはじめての冒険
こういう小さなエピソードを淡々と重ねるタイプの作品は、キャストが超魅力的とか映像が超絶的に美しいとか、何か引っ張る物がないとただただ冗長に話が流れていってしまうような気がする。残念ながらこの作品はそこどまりだったような。ホルテンさんが度々訪れるレストランでのエピソードが好き。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2010-08-11 13:37:00) |
4. ホッタラケの島 遥と魔法の鏡
子供向けファンタジーだからOK!と流されているような数々の矛盾を強引にすっとばすストーリー展開。確かに子供と観る分には別に問題ないのだが、ところどころ挿入される明らかに一部の大人向けと思える萌えモチーフを見るに付け、ディズニーやジブリのように成人男子の嗜好性を潔く排除できない制作陣の幼稚さに若干興醒め。で、そういう嗜好の人々には嬉しい作品だったかもしれないが、その手のCGアニメを見慣れていない普通の実写映画ファンからみると、まだまだCGで描く人間は不気味の壁を越えていないのが辛い。逆にもともと無機質な物が(例えばこの作品ならコットン)CGでなめらかに動くのは驚くほど自然に見えるという、トイ・ストーリーからあまり進歩していないこの状況。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2010-08-10 22:47:18) |
5. ホテル ビーナス
モノクロと抑えめのBGMで描かれる世界観は結構好き。全編韓国語、というのはそれなりに面白いけど、ああ、あの人もこの人も韓国語しゃべってる、という隠し芸披露的な面白さは別にいらなかったように思う。そもそも、韓国語ネイティブの人が聞いたら違和感あるのだろうし・・。(私は金城武が好きだが彼が役の上でしゃべる日本語はとてつもなく違和感がある。全員があんな調子の映画なんて観たくない)慎吾ちゃんは存在自体がこの作品からものすごく浮いてるので出さない方が良かった。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-10-07 11:51:31) |
6. ホームレス中学生
あらま評価低いね。原作に関して何の予備知識もないまま見たが、主演が小池徹平だし小汚くなるわけないじゃん、ひょっとしてコメディ?なんて思いつつ見たので、リアリティ面の演出は最初から気にしていなかった。結果的に、最初コメディだと思っていたらだんだんシリアスな家族愛の話になってきて、話うますぎ!世間甘過ぎ!と思いつつ素直に感動してボロボロ泣いてしまった。ハナから実話だなんて思ってなかったから、逆にすんなり話に乗れたのだろう。恐らく、マスコミで騒がれていた内容を知ってから見たら私の感想も変わっていたはず。話題になればなるほど正当な評価から遠ざかる不幸な映画。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2009-09-16 12:05:14)(良:2票) |
7. 星降る夜のリストランテ
《ネタバレ》 ファニー・アルダンみたいな女主人がやってるイタリアン・レストランだなんて、それだけで魅力的。小さいけれど、おいしくて安くて気持ちよく過ごせるお店、という雰囲気だけでお腹一杯になれる気がする。そんなお気に入りの店に集う客達のそれぞれの事情を垣間見る、という洒落た趣向が良い。それぞれのエピソードは小粒ながら面白かった。ただしその客の1群としてのステレオタイプな日本人の描かれ方に閉口。見るに耐えなくてうんざりしていたのに、その日本人(といいつつ韓国語らしき言葉をしゃべっていたが・・)の子どもをラストに登場させ、せっかくのいい気分が台無しになった。もっとしっとりした、あるいは粋なエンディングにしてほしかった・・。 5点(2004-11-04 10:21:15) |
8. 抱擁(2002)
地味ながらストーリーも映像も音楽も美しく後味もとてもよい良作。G・パルトロウは芸術家の血を引くインテリ女性の役にぴったりだが、相手のA・エッカートはちょっと若すぎ明るすぎ?でもそのやんちゃなところがなければこの話は成立しなかったわけでこれでいいのか。最後の「誰も知らない」エピソードも◎。 8点(2004-10-09 12:08:14)(良:1票) |