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目隠シストさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2250
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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1.  ホット・ファズ/俺たちスーパーポリスメン! 《ネタバレ》 
自分も御多分に洩れず『ショーン・オブ・ザ・デッド』が好きで本作を鑑賞したクチ。まず驚いたのが、サイモン・ペッグのキャラクター設定。あのしょぼくれショーンがスーパーエリートなんて!オープニングは『男はつらいよ』さながらの夢オチと疑いませんでした。でも本作のサイモンは正真正銘の堅物役。それがキッチリはまっているからお見事です。生真面目エンジェルとイイ加減なダニーの組み合わせが絶妙。次第にほぐれていくエンジェルの心。実は学習能力があるダニー。2人の関係が微笑ましくて羨ましくて。補い合い、成長し合う、理想のコンビだと思いました。『ショーン~』でみられた特徴的な連続カット割は本作でも健在。少々過多とは思いましたが、テンポよく物語のリズムを刻みます。賞賛したいのは計算され尽した脚本!丁寧に張られた伏線が、次々と回収されていく様に感心することしきり。劇中の歌詞も気が利いている。まるで有機的なパスワークでゴールを決めるサッカーのような美しさ。さすが英国。ホームランでどっかんどっかん笑いを取るアメリカンコメディとは一味違います。イチイチ下らなく、無闇にグロくて、やたらと大げさ。ラストの銃撃戦のバカバカしくも爽快なことといったらない。お婆さんの顔面を蹴り倒してスッキリする映画が何処にある?特定の作品というより、ポリスムービーやサスペンスホラー全般への愛に溢れたパロディ満載。顔が緩みっ放しでした。よもや傑作『ショーン・オブ・ザ・デッド』を超えるとは。観終えた瞬間また最初から観たくなるのは、パブで愉しむラガーと同じ。どうぞ思う存分酔い痴れてください。酔うほどに良さが分る映画です。ただ、パブ『ホット・ファズ』のおつまみ(もちろん豚皮!)は、結構グロ味がキツイので、苦手な方は鼻を、いや目をつぶってね。
[CS・衛星(字幕)] 10点(2009-06-23 18:21:02)(良:2票)
2.  ボーイズ・オン・ザ・ラン 《ネタバレ》 
冴えない自分を好きだと言ってくれる女性が、若くて、美人で、性格も良く、しかも処女だという。おまけにムチムチ。例えるなら、純白生クリームのホールケーキ。瑞々しくて甘そうな苺付き。どうぞ召し上がれ。そんな時、“自分が手を付ける前に”ケーキをぐちゃぐちゃにされたらどうでしょうか。苺は見る影もなく、ところどころかじった跡。穴まで(!)開いちゃってる。こんな事をされて、怒らない男はいません。これは、自分の所有物を汚された事に対する憤り。可哀相な彼女の為ではありません。自身のプライドのために男は戦ったのです。YOUに焚きつけられた側面もあったでしょう。でも、名作映画を観なければ高まらないモチベーションでは、格上の相手に歯が立たないのは道理。実力差を補う“必死さ”が足りないのですから。鈴木さんは慰めてくれましたが、あの負け方では大いに不満が残ります。噛み付け、引っ掻け、くらいつけ。小便垂れる度胸があるなら、大を塗り付けてやれ。“絶対に負けられない戦い”ってそういうものだろ!(失礼、熱くなり過ぎました)。失意の男を待っていたのは、女の追い打ち。まさかクズ男の体の心配とは。体のみならず、心まで調教済み。本当は僕の事が好きなんでしょ。君は僕の物でしょ。心の拠り所が完全消滅した瞬間でした。惨めさ、ここに極まれる。それは心地良い悪夢の終わりも意味しました。悲劇のヒーロー、滑稽な独り相撲の千秋楽。男が勝手に思い描いた、都合の良いお伽噺は存在しなかったワケです。思い返せばヒントは出ていました。それはタバコ。処女が吸うタバコ。おぼこのお姫様がタバコを吸うはずがないのです。現実に引き戻された男は走り出します。心臓を無理やり動かさなかったら、自分が消えて無くなってしまいそうだから……。主人公田西の人物造形が秀逸でした。中途半端な善人ぶりに感情移入しまくり。おかげで、歯痒くて、痛くて、苦しい思いを沢山させていただきました。でも本作のMVPは黒川芽以で決まりでしょう。絶妙のぽっちゃり感にノックアウト。『グミ・チョコレート・パイン』もそうでしたが、この当時の黒川は無敵の可愛さです。
[CS・衛星(邦画)] 9点(2013-06-25 18:57:49)(良:3票)
3.  僕らのミライへ逆回転 《ネタバレ》 
最初のうちは、おバカな展開に戸惑いました。その場しのぎとはいえ、映画の中身を自家製のニセモノにすり替えるなんて、常人の発想じゃない。ただのバカじゃない大バカです。でも「人生万事塞翁が馬」。リメイクとして人気を博してしまうぶっ飛び加減が、不思議と心地よかった。ジェリーが言うように、確かにみんな(自分も含めて)、電磁波に脳みそヤラレちゃってるかもしれない。ただし、手始めが『ゴーストバスターズ』というヌルさは絶妙だし、ブレイクのキッカケがチンピラ兄ちゃんってとこは“らしい”と思う。荒唐無稽の中にも説得力が感じられるあたり、抜かりないです。ラスト。自主映画の上映会には映画の素晴らしさが溢れていました。映像や音響の迫力は、劇場鑑賞の魅力のほんの一部。映画の本当の目的は“みんなで観ること”だと知りました。そういう意味では、スポーツ観戦やコンサートと変わらない。ただし、映画はライブじゃありません。演者が目の前にいなくても、それと同等の感動を味わえるのは、製作に携わった人たちの想いがフィルムを通じて伝わってくるからだと思う。ちょっとした魔法です。映画を観た思い出が、自分という物語の1コマに変わるなんて素敵です。すいません。ちょっとキザでした。他人と感動を共有するのが嬉しいのは、人が孤独だから。自分の気持ちは自分にしか分らない。この気持ちを相手に伝える術がない。そんな不安と寂しさをいつも感じているから、周りが自分と同じ気持ちだと“想像”できるだけで、幸せなのだと思う。隣に人がいることが在り難い。そして暖かい。それが、映画がこの世に生まれた意味かもしれないと感じました。映画を観てこんなに優しい気持ちになれたのは初めてです。無性に泣けて仕方がなかった。みなさん、映画館に行きましょう。一緒に笑い、泣きましょう。そして最後に、シガニー・ウィーバー出演してくれてありがとう。
[DVD(字幕)] 9点(2010-03-23 19:19:03)(良:2票)
4.  ポセイドン・アドベンチャー(1972)
実は子供の頃に「ポセイドンアドベンチャー2」の方を先に観ており、これはこれで面白かった記憶があるのですが、失礼ながら本作の面白さは面白さのレベルが違う!終止閉鎖空間で物語が進むため緊張感がすごいし、次々と訪れる試練と選択に立ち向かう人間ドラマが最高。当時としての特撮のレベルも高く、極上のパニック映画と言えるでしょう。今度リメイクされるそうですが、CGの駆使により特撮部分で本作を超えることは容易かもしれませんが、作品全体として特に人間ドラマとして本作を超えるのは至難の業でしょう。それほど面白い映画です。
[ビデオ(吹替)] 9点(2006-04-16 17:56:08)
5.  ポテチ 《ネタバレ》 
(ネタバレあります。未見の方はご注意願います……) 出生の秘密を知った主人公は、いったい何に衝撃を受けたのでしょうか。彼女は言います。母親との血の繋がりの有無でもなければ、本物の母親に会いたいわけでもない。多分、お母さんが可哀そうだと思ったのではないか。もっと優秀な息子を持てたかもしれないのだからと。おそらく彼女の指摘は当たっています。主人公は母親思い。彼がまず考えたのは、自分のことよりも母親の事だった気がします。「死んだお父さんは酒豪だったけど、忠司の(酒の)弱さは隔世遺伝かね」という母の台詞。尾崎の母が昨年心臓病で亡くなったという話。そして健康診断を初めて受けた主人公が、母親にも健診を強く勧めた理由。これらの事柄から、主人公の身の上に“ある悲劇”が起きている事が推測されます。母親を一番悲しませてしまうこと。劇中語られぬ隠された真実に届いた瞬間から、喜劇調の物語は色を変えました。主人公がどんな思いで、尾崎に肩入れしていたのか気づかされます。空き巣狙い、美人局、ポテチ。物語を紡ぐ要素は、すべて何かの身代わりを象徴していました。本物ではなく、代用品。主人公が“気づいてしまった”のもまた、身代わりの人生でした。今の尾崎は代打専門。そして弓子(母親)にとっては本物の息子。そんな男が放った渾身の一撃は、特大の場外ホームランでした。代用品も、本物も、関係ないという力強いメッセージが其処には在りました。万有引力の法則や三角形の内角の和の定理も、誰かが先に見つけただけ。主人公の発見も本物に違いありません。身代わりの人生なんて、そもそも無いのだと思います。誰もが自分の、本物の、人生を歩んでいます。気づかない方が幸せ?そうかもしれません。でも気づきは喜びです。ホームランのように誇っていい人生であれ。
[DVD(邦画)] 8点(2013-03-30 19:24:44)(良:6票)
6.  墨攻 《ネタバレ》 
原作未読ながら、私は横山光輝の『三国志』の愛読者です。さらにPCシュミレーションゲームの『三国志』や『信長の野望』なんかも大好物。そもそも本作の設定自体が大好みなのです。さらに墨家の思想も日本人には受け入れ易いもの。「兼愛」「非攻」の精神は、専守防衛を掲げる日本の現行体制に極めて近いと考えます。ですから、すんなり物語に入ることが出来ました。日本の“いくさ”よりも数倍派手で容赦がない攻城戦は見応え抜群。戦いに対する考え方が、大陸と日本では明らかに違う気がします。風土や文化と戦争は密接なものでしょう。絶対的な人口数の差異ゆえか、日本より中国の戦争の方が命が軽く見えます。だからより一層、命の重さを説く革離に共感できたのかもしれません。でも彼は、城は守れても愛する女一人守れなませんでした。意味が無いとは言いませんが、あまりにも悲しいです。人が在るから国が在り、国が在るから人が在るのだと思います。どちらが重いという問題ではありません。理想を捨てたら意味がない。でも理想ばかりでは生きていけない。人間に課せられたジレンマは、これまでも、そしてこれからも、ずっと続くのだと思います。
[DVD(字幕)] 8点(2008-03-12 20:16:10)
7.  星ノくん・夢ノくん
星ノくん、夢ノくんは宇宙人。彼らは地球に修学旅行にやってきたという。普通ならVFXなりCGを駆使して、彼らが宇宙人だと印象付けたいところ。でもそれをしていません。理由は2つ考えられます。ひとつは金銭的・技術的に無理なこと。そしてもうひとつは物語に余白を残す意味。2人は宇宙人であってもいいし、そうでなくても構わない。そんな設定の遊びが物語の雰囲気を柔らかくしています。キャスティングも素晴らしい。とくに星ノくんのキャラにはやられました。阿部サダヲ風のノッペリ顔。童貞気質丸出しの言動が確かに宇宙人っぽい。結局のところ演技の良し悪しはニの次だと思う。如何にイメージにあった役者をキャスティングするか。物語の中で役付けしていくか。監督の技量が問われるところです。あとは良い脚本と演出のセンスがあればいい。もちろん製作費はあるに越したことはない。でも絶対条件ではありません。大切なことは、監督が自分の武器を理解すること。お金が無いなら、そのことを逆手に取った演出を考えればいい。自主映画の良作を観ると、その事を再認識することが出来ます。星ノくんの“アノ時の顔”が忘れられません。彼の早業に敬意を表して+1点でお願いします。
[DVD(邦画)] 8点(2007-12-02 20:32:18)(良:1票)
8.  BODIES BODIES BODIES/ボディーズ・ボディーズ・ボディーズ 《ネタバレ》 
ネタバレ禁止映画です。未鑑賞の方はご注意ください。  タイトルの「Bodies」とは「死体」の意。また劇中披露された「人殺しゲーム」の呼称でもあります。くじで殺人犯役となった者を会話で探り出す人狼ゲームのような遊び。アメリカではお馴染みのゲームなのか、はたまたこの映画だけのオリジナルなのか不明ですが、いずれにせよ「遊びのはずだったのに・・・」パターンのサスペンスです。観終えてみれば「そんなことだろうと思ったよ」ですが、パニックになると人はとんでもない間違いを犯すという事でしょう。ただ、それにしても本作の登場人物の錯乱ぶりは酷いものでした。お口あんぐりのアングリーです。 失礼しました。 彼らが判断を誤った要因は大きく2つに区分できます。外的要因と内的要因。外的要因とは「状況」であり、「嵐」「停電」「通信不通」「車のバッテリー上がり」そして「友人の不審死」が該当します。これら要素が積み重なり彼らの中で「緊急事態」と認定されました。緊急事態と平時では、判断基準が変わるのは当然です。思い切った決断が求められる事もあるでしょう。しかし今回のケースは緊急事態でも何でもありません。この状況を緊急事態に「格上げ」してしまったのは、内的要因、すなわち彼らの「心理状態」が影響していたと考えます。具体的には「日頃の人間関係」そして「経験不足」。端的に言えば「子どもだから間違えた」。未熟なパーソナリティに飲酒とドラッグが追い打ちをかけ、慌てふためいた挙句に日頃の人間関係の鬱憤を暴発させてしまったと。客観的には「なんだそりゃ」って話です。ただし、かくいう私も彼らと一緒に浮足立ちました。反省いたします。ただ言い訳させてもらえるなら、それだけ伏線やミスリードが上手かったということ。1人目、3人目の死の真相は「事故死」でしたが、ぱっと見「他殺」です。つまり偶然が2度重なった状況。ミステリーの流儀としては多少アンフェアな気がしないでもありませんが、描写にも配慮がありギリセーフ。またパーティ参加者唯一の大人を早々に退場させたのもお見事でした。ラストのセリフがまた何というか脱力もので、騒動の本質を突いています。先にざっくり「経験不足」と断じましたが、正確には「教養不足」かもしれません。知識や学力ではなく教養。彼らの言葉一つ一つの軽薄さが気になりました。正しい判断には確かな教養が必要です。パーティ参加者の中に一人でも教養を身に着けた者がいたなら、結末は全く違ったものになっていたはずです。
[インターネット(字幕)] 7点(2023-09-08 14:18:13)
9.  ポゼッサー 《ネタバレ》 
雰囲気は80年代のSFサスペンス。レトロ感さえ漂うアナログチックな設定と映像表現に容赦ないグロテスクな殺傷シーンの相性は抜群で、個人的に大好物の作風でした。ハイセンスな映像美だけでなく物語の方も魅せます。本来主人公は蝶の標本作りにさえ罪悪感を覚えるタイプの女性。それなのに暗殺を生業としていることが悲劇の種になっていました。救いの無い結末ですが因果応報としては極めて正しい。それゆえにやるせないのです。地獄映画で気分が落ちること必然ですが、虚無感を味わう映画があってもいいでしょう。ところでブレインダイブ(?)はWiFiですか。
[インターネット(字幕)] 7点(2023-04-11 22:44:35)
10.  ボーダー 二つの世界 《ネタバレ》 
(ネタバレあります。未見の皆様ご注意ください) 元ネタは、アンデルセン童話で有名なあのお話。テーマ及び帰結点についても大差ないと考えます。異なる種族の常識をアイデンティティに取り込んだが故に、主人公は“苦しんだ”訳ですが、“人として生きるには必要だった”のも間違いありません。さて、問題はこれから。自らの正体を知った彼女の生きる道は?もちろん同族のコミュニティで暮らすのが幸せに違いないでしょうが、どうやらかなり難しそう。これからも人間のコミュニティに依存して生きるのであれば、“歪んだアイデンティティ”だとしても彼女はそれに縋るより他ないでしょう。果たして彼女は、子のしっぽを引き千切るのでしょうか。『おおかみこどもの雨と雪』(あっまだ観ていないや)、『借りぐらしのアリエッティ』あたりと対比してみるのも面白いと思います。
[インターネット(字幕)] 7点(2021-06-14 21:28:59)
11.  鬼灯さん家のアネキ 《ネタバレ》 
血の繋がらない兄妹のラブストーリーは、ドラマや漫画でみられる定番シチュエーション。シリアス系から軽いものまで様々な仕立てがありますが、本作はちょっとエッチなラブコメディであります。主に、色仕掛けでチョッカイを出してくる姉に振り回される弟君をニヤニヤしながら見守ります。注目したいのはキャスティング。まず弟くんを演じた前野朋哉氏について。どうみても設定と実年齢が合っていません。まるでAVのよう。ただ、この違和感ある配役が、物語の全容が明かされるにつれて効果を発揮します。彼のオッサンめいた風貌は(失礼)、『貴重な若さを引きこもり期間に失った』意味と受け取れました。幼なじみの女子役が佐藤かよさんだった事も意味がありそう。本作が一般的なラブストーリーではなく、性別を越えた愛がテーマであったことの伏線では。ちなみに名字の『ホオズキ』。江戸時代には堕胎薬として使われたとか。姉との恋愛成就も暗に否定されていたのかもしれません。考え抜かれた、手の込んだキャスティングだったと思います。最後に谷桃子さん。『ゴッドタン』での破天荒キャラのイメージが強い彼女ですが、本作ではヒロインを熱演していました。演技が上手いとは思いませんが、”勘の良さ“を感じさせる表情や仕草を見せます。もともと頭の良い方なので女優としても成功した気がしますが、もう引退されているのですね。残念。エロチックコメディからスタートして、最後は心温まるヒューマンドラマへ落とし込む手際はお見事。いい映画だったと思います。
[インターネット(邦画)] 7点(2020-11-05 13:24:00)
12.  ポエトリーエンジェル 《ネタバレ》 
体験や人との出会いを通じて成長する物語は、青春映画定番のフォーマット。本作の場合『詩のボクシング』がモチーフです。文化系競技の場合、“努力の過程”や“優劣の付け方”が体育会系に比べ分かり難く、画的な派手さもない為『感動作』という感じはありませんが、地味ながらも爽やかな余韻を残す物語となっていました。さて、タイトルは『ポエトリーエンジェル』。これは、対戦相手高校「詩のボクシング部」女子チームの愛称であると同時に、主人公が通う市民講座に途中参加した女子高生を指す呼称でもあります。当然タイトルは後者を指すものであり、岡山天音(梅農家の息子)と武田玲奈(無口JK)のダブル主演であることを示唆しています。特に目を惹いたのは武田玲奈の方。美少女の華やかさを封印し、影を持つ女子高生を上手く体現しました。圧巻だったのはやはりクライマックス。必死に言葉を絞りだし、思いを伝えようとする様は感動的であり(あ、前述と矛盾している!でも美少女の涙に男は弱いのだ!!)『詩のボクシング』参戦は彼女の人生にとって大きな転機となったのは間違いありません。一方岡山君の方も、腹を括れた模様。その選択が必ずしも正解だとは個人的には思いませんが、武田玲奈ちゃんと添い遂げる未来がワンチャンでもあるなら賭けてみる価値はあるかと。
[インターネット(邦画)] 7点(2020-02-25 19:25:23)(良:1票)
13.  本能寺ホテル 《ネタバレ》 
今やカワイイ天然キャラをやらせたら右に出る者なし。流石、綾瀬はるか。彼女の魅力で無理筋なファンタジーや、理想主義で説教じみたテーマも、何となく納得させられてしまう仕掛け。ほんわかしてしまうんですね。凄い才能だと思います。そして何より素晴らしかったのは、ボディライン際立つ白ニット!トップとアンダーの差は、一体いくらあるのかと。たすき掛けポシェットの強調感たるや最早悪魔的かと。『おっぱいバレー』より、余程おっぱい祭りでありました。綾瀬はるかが遂に本気を出した本作を、目隠シストは有無を言わさず支持します!(師走に何言ってんだか)
[CS・衛星(邦画)] 7点(2017-12-30 00:55:00)
14.  ホワイトハウス・ダウン 《ネタバレ》 
エンターテイメント性重視というより、リアリティ排除な脚本。“懐中時計が弾丸を受け止めた”なんて、思わず何時の時代のギミックだよとツッコミたくなりますが、これは“ファンタジー宣言”と捉えるのが自然な気がします。つまりホワイトハウスがテロリストに占拠されることも、戦闘機のパイロットが自己判断で爆撃を中止するなんて甘い話も、ハナから“絶対に有り得ない”ということ。命を賭して和平協定を結ぼうとする大統領も、やっぱり現実には居ないのでしょう。意外と皮肉が効いているような。皆さんご指摘のように、“Foxドラマ『24』+『ダイハード』-ジャック・バウワーの凄味-ブルース・ウィリスの味わい+娘の旗振り”という理解で間違いないかと思います。面白かったです。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-01-09 20:28:18)(良:1票)
15.  ぼくのエリ/200歳の少女 《ネタバレ》 
オスカーがいじめっ子を打ちのめした赤い棒は、エリの守護者を継承するバトン。結末はこの時点で確定しています。あとは少年がどう“人外の道へ”踏み出すことを決意するか。ここが物語の焦点でした。具体的には、愛する者のために自らの手を汚すという儀式が必要だったと考えます。しかしオスカーには出来なかった。いじめっ子に見立てた木にナイフを突き刺すことは出来ても、生きている人間には無理だった。オスカーはまだ“こちら側”の人間でした。少年を“向こう側”へ引っ張ったのは、ラストのプール事件。大きな借りが出来た。いや生まれて初めて愛を実感したのか。守られることの喜び。少年は決して成就することのない愛のために、自らの人生を捨てました。今度は彼がエリを守る番。オスカーの辿る道は、エリの“パパ”と名乗る男と寸分違わぬはずです。切ない恋物語というよりも、少年の転落人生の始まりとの趣が強いのは、オスカーのがこの先背負うリスクの方がエリを圧倒しているからです。もっとも、それこそが真実の愛に違いありませんが。“こちら側”の人間としては、この結末に拍手が出来ないのがもどかしいです。
[DVD(字幕)] 7点(2012-07-17 22:05:06)(良:2票)
16.  ホステル 《ネタバレ》 
本作はラストの展開に尽きます。一般的なこの手のホラーは、殺人鬼から逃げきることが最終目的。多少相手に反撃しても、それはあくまで逃げるための手段。それくらい被害者の気力は弱りきっています。心が折れている状態。しかし本作の主人公は違いました。逃げる途中でも憎い相手を殺すチャンスを逃がさず、しっかり復讐。能動的に行動しています。これは良ポイント。ゾクゾクしました。やられっぱなしじゃ腹が立ちますもん。酷い目にあった挙句に、命が助かって有難いなんて変な話です。このあたりのフォローは良かったと思います。ただ、話題のショッキングシーンについては、全然思ったほどではありませんでした。やはりレンタル版ゆえ、大幅なカットが成されているのでしょうか。でも物足りないくらいで、自分にはちょうど良かったかもしれません。『ホステル』だとイマイチ雰囲気が出ないので、邦題は『地獄の竜宮城』に変えては如何でしょう。
[DVD(字幕)] 7点(2007-09-02 16:46:02)
17.  ポリスアカデミー
もう何度となくテレビで観ていますが、久々にDVDで鑑賞。しかも日本語吹替えで。テレビと同じ声優陣に満足。スタイルはアメリカンコメディの王道です。まず奇抜なキャラクターありき。ひたすらくだらない物語(勿論下ネタつき)。最後はちょっといい話。ありきたりと言えば、ありきたりです。でも面白いものは面白い。本作の場合、やっぱりキャラクターの秀逸さに尽きると思います。主人公にあまりインパクトはありません。だからこそ脇が映えます。ガンマニアのタックルベリー、効果音ならお任せジョーンズ、問答無用のハイタワー。キャラ立ちまくりで分かり易い。敵役の教官もじつに憎たらしい。でもお馬の一件はお気の毒。署長の人柄には和みます。シリーズ第1作目を飾るに相応しい面白さ。個人的には2作目で登場する暴走族のイカれた兄ちゃんが一番好き。
[DVD(吹替)] 7点(2007-08-12 18:21:07)(良:1票)
18.  ホット・ショット
松本人志の『大日本人』が、ほぼボークのみで構成されているコメディだとしたら、本作は全てが直球勝負のパロディ。ベースとなる元ネタ『トップガン』は未見ですが、全く問題なく楽しめました。ホントくだらない。くだらないけど、これが世界基準なのかも。下ネタあり、ブラックあり。ベタで分かり易いネタが満載。30秒に1回は必ず笑いの仕掛けがありました。その徹底ぶりが素晴らしいです。気軽に観られるコンパクトさもいい。気分をリセットしたい時など、重宝する作品だと思います。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2007-06-11 18:18:43)
19.  仄暗い水の底から 《ネタバレ》 
『リング』により一般に浸透したと思われる“水・閉鎖空間・霊”の密接な関係。そもそも川縁の柳の下に立つ幽霊など、水と幽霊は日本人に馴染み深いもの。本作の“水”を使った恐怖の演出や、貯水槽を幽霊の拠所とする設定は、日本人に受け入れられ易い土壌があるのだと思います。親権を巡る調停。保育士に問い詰められる子供。そこから派生する嫌悪感は、恐怖とは別の感情。でも類似しているために、恐怖を呼び起こす感情の伏線になっています。いわゆる吊り橋効果。なかなか上手いです。そうは言っても本作のホラー要素は、水で薄めたかのように弱い。でもこういうホラーもいいんじゃないかと。さて本作のテーマ、親子愛について。母親が自らの身を犠牲にして娘を守ったという結末。少女の霊にしてみれば目論見どおりです。少女の真の狙いは、娘ではなく母親にあったのは明らかです。母親はまんまと策略にはまったのだと思う。このとき母親は、その計画に気付いていた(抱きつかれて瞬時に理解した)と見ていいと思いました。少女の思惑を承知で、その願いを受け入れた。もちろんこの決断は、我が娘を守りたいがため。でも同時に彼女には強い“母性”があったのだと思います。だからこそ少女はこの母を選んだとも言える。このあたりの心情は、正直自分には分からない。我が子を愛おしむ気持ちとは別次元の“母性”。女性が持つ性(さが)は切ない。もっとも実の母親を失った娘にしてみれば、“自分を救ってくれた感謝”と“よその子供に自分は負けた”という両方の想いを抱いたはずです。これもまた悲しい。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2007-04-12 18:18:55)
20.  僕の彼女を紹介します 《ネタバレ》 
驚きました。まずはそのストーリーのデタラメさに。笑ってしまうような唐突な展開と奇跡の数々。よくぞここまで思い切ったストーリーにできたものだと感心します。でもそれ以上に驚いたのは、約2時間この作品に引き込まれてしまった自分にです。何なんでしょうこの面白さは!前半はコメディ調、一転後半は哀しきファンタジー。後半はツッコミを入れながらも次の展開に興味津々でした。ファンタジー部分はあくまで彼女の妄想(願望)の域を出ていません。いうなれば単なる思い込み。でも言い換えれば人を想う心の強さとも言えます。そこに“引き”の強さがあったのかもしれません。そして何といっても主演女優のチョン・ジヒョン。特別美人とも思えないこの女優さんの何とも言えない魅力ときたら。本作の魅力の大半は彼女に起因していると言ってもいいと思いました。『猟奇的な彼女』は未見ですが、観てみようと思います。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2006-08-22 18:48:33)
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