3. 火垂るの墓(1988)
戦争の悲惨さに目を背けてはならない、という免罪符をかざして暴走することってままあります。例えばありもしない「従軍慰安婦の証言」を、なんの裏付けもせぬままポルノ小説さながら垂れ流す久米宏や筑紫哲也。うっすら浮かぶ疑問をかき消し思考停止する視聴者。「うわ・・・ひどい。けど久米さんが言うんだから間違いない。重要な意味があるんだ」--いいえ。残念ですが意味なんて無いどころか単に公序良俗に反する有害な番組でしかありません。ただちに抗議の電話をするに値するものです。この映画も同じく、トラウマになってまで直視するほどのものかどうか、その価値を一度冷静に考えてみるべきです。どこまでも純粋無垢な子供。不可解なほどなんの情もない残酷な大人。この単純な対比にヤられて「戦争ってひどい!反対!って思ってりゃ間違い無い」で終了なんて短絡的にすぎません?こういうのには常に反射的に10点つけて、子供にまた思考停止の種をまくようなことは親御さんたちしないほうがよろしいんじゃないかと。情報の選択も自分では充分にできるわけでもない、思考力も充分でない小さい子供にこれを観せるとどうなるか、まあとにかく一度冷静に観なおして考えたほうがいいですよ。どなたかが書いているように原作者の野坂氏は「〆きりに追われて必死で書いただけ」って言ってるくらいのもんなんですから・・。 0点(2003-05-13 17:01:04)(良:1票) |