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すかあふえいすさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1047
性別 男性
年齢 30歳
自己紹介 とにかくアクションものが一番

感想はその時の気分で一行~何十行もダラダラと書いてしまいます

備忘録としての利用なのでどんなに嫌いな作品でも8点以下にはしません
10点…大傑作・特に好き
9点…好き・傑作
8点…あまり好きじゃないものの言いたいことがあるので書く

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【製作年 : 1980年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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1.  ボビーに首ったけ 《ネタバレ》 
実に興味深い映画だった。どうしてこれほどの作品がDVD化されないのだろう。誰か出してくんねえかな~。  霧の中で点滅する灯、それを頼りに疾走する車、轟音をあげるバイク。  ヘルメットをかぶり(それまでノーヘルだったのか…)、画面の奥から迫り来るように走り去っていく。そこからこの中編は始まる。  この作品は実験的趣向に溢れており、特に「光」やそれが強調する「黒い影」の動きが印象的だ。  女のモノローグ、机の上に置かれた「もの」によってそれが手紙の内容だということを観客はさとる。 シャッターを上げた先に拡がる空間に貼られたバイクの写真、ラジカセ、白い光の中から駆け寄る者。  黙々とバイクの整備を続ける黒いシルエット、その周りで舞い踊るように語り掛ける少女。男はそれに淡々とした喋りで応え続けるが、座席にベッタリ寝そべっても怒らないくらい親しい間柄なのだろう。  逆光、人形のようにギコチナイTVの中の人間たち、それを見つめる光の無い眼、視線も交えない冷えた親子の関係。  回想の中でページをめくる女の影、いくつもの写真が男の過去を語り、次の旅先を想い描く瞳。  どっかの漫画から切り抜いてきたかのような止め絵、止め絵、止め絵、行く先々で視線に飛び込む単車、単車、単車というロマンの塊。  雨にあたる銅像のように固まった肉体、干された片靴、TVを見続けるのは顔を背ける・向かい合えないからだろうか。それとも声だけが響き続ける手紙の差出人に夢中だから、それを見つけるため、現実から逃げるためにバイクに乗るのだろうか。「手紙」だけで繋がる、傘を楽しそうに回す「憧れ」を求めて…。  真後ろのナンバープレートから真上に移動して捉えられる疾走、振り払い詰め寄り平手打ちを浴びせるシルエット、その影から逃げ去るように旅立っていく。 闇の中を揺れ動く光、光、光、逃げ込む場所。その瞳は自由を得たように灯を帯びる。 バイト、労働、心地よい疲労、喜び。楽しそうに家族の近況と「あるもの」を届けに来てくれる妹。彼女がいるからこそ親を放って出ていけたのかも知れない。  友人が残した「家族」の世話をするためにも増々帰るに帰れない。 道の向こうから接近し、地面を削り取るように砂を撒き上げ見事なターンを決める黒いライダー。マスター渋すぎるぜ…。  その「誘い」に心を弾ませるようにバイクを飛ばして追いかける。照り付ける日差し、風に揺れる服と豊かな口髭、横切っていく影。  辿り着いた先で跳んで跳んで飛び交うバイクの群、土煙をあげ、土砂に身を投げ出しながら鎬を削り競い合うバイク乗りたちの集う場所。  声をかける店の常連・顔見知り。 瞳の輝きが増すのは「求めていた」ものの一つに巡り合えた嬉しさから。そして、交わし続けた「約束」を思い出したかのように瞳はさらに輝きながら眩い太陽を見つめる。  木漏れ日が差し込む木々、行く先を照らすように白く輝く道、流れ落ち降り注ぐ光の線、うねり、縫うように、抜け出すように、「色」が消え去り、風を切り、延々と走り続けた先…。  その後どうなってしまったのか、気になる終わり方だった。
[ビデオ(邦画)] 8点(2017-02-08 00:50:08)(良:1票)
2.  炎628 《ネタバレ》 
冒頭の老人と子供の会話からして、既に何かに憑りつかれたかのような異様な緊張が画面を支配する。 古戦場で土に埋まったドイツ兵の武器を掘り出す子供たち。それを見守るかのように空を飛ぶ不気味な偵察機。重低音とエンジン音が重なり恐怖を煽る。 水を飲む音、シャッターを切る音、不協和音が混ざるラジオ、愉しげな人々の合唱、泣き声、笑い声、突如襲い掛かる空爆や銃撃音、天空で開く落下傘の音、地雷、蝿の羽音、雨の中のダンス・・・何もかも不気味に響く。 人々や動物の表情も怖い。牛が撃たれて死に絶えるまでの眼! ナチスたちも中々姿を見せない。落下傘や林の奥を不気味に行進する様子が一瞬映り、しばらくは音のみでその存在を誇示し続ける。それが霧が晴れるようにワラワラと姿を現し、雷鳴のような声で人々を嘲笑い村人を殺しまくる。人々は狂ったように阿鼻叫喚に叫び、物語は異常なテンションでサスペンスフルに展開される。 虐殺を敢行する彼らにとって、不慣れな道で“うっかり”踏んでしまった卵と一緒かそれ以下の存在。飯を食い呼吸をするように人を殺すのだから。 皮膚の焼けただれた老人や一瞬映る積み上げられた死体なぞ序の口。女を集団で犯し尽くすなんてまだまだまだまだ。 村人を小屋に押し込めて・・・オーバーキルなんてもんじゃねえ。敵同士で同じように祭りを楽しみ、同じように記念写真を撮る。あれに背筋がゾッとしない人間がいるのか? それを焼き付けやがった奴らをどうして擁護しなければならない? 貴様ら赤ん坊まで殺したではないか。自分も同じ目に遭ってもかまわんと思えなかったんだろうがよ。そんな奴らが今更命乞いなんかしてんじゃねえ。くたばれ。惨めに死んじまえ。てめえらなんぞ火葬する価値も無え、泥の中で死にやがれと、憎悪を吹き払うには憎悪しかなかった。そうやって己を駆り立てなければ自分を保てなかった。 じゃなきゃ家族の死を受け入れられず泥の中に体を埋めて死んでしまいたくだってなる。それこそ絶叫をあげ続けながら。 撃ち捨てられたヒトラーの顔面に鉛弾を撃ちこみまくる瞬間の強烈なモンタージュ! どんどん時間は遡り、独裁者も無垢な赤子に戻る。スターリンですら無垢な赤ん坊でしかなかった。それが成長してああなった。そりゃ種族根絶やしとかも考えたくなるわ。 松明を持った男の選択が、彼らと“同じ”になる事を否定するせめてもの選択だったのだろう。
[DVD(字幕)] 9点(2015-03-12 00:00:17)(良:1票)
3.  火垂るの墓(1988) 《ネタバレ》 
確かに自業自得で死んだかも知れない、確かにほぼ毎年放送されて「うっかりチラ見してしまうだけで不眠症になるだろうがふざけんな日本TV」と思うかも知れない、確かに「トトロ」の後にこんな悲惨なもんを見せられて監督を殺したくなるかも知れない。  おばさんだって好きでいじめてるワケじゃないし、妹のために我慢出来なかった兄貴も悪いのかも知れない。働きもしないのだから怒られて当然・・・だが、だが、だが・・・あの子供は「恥をしのぐくらいなら死んだ方が良い」という戦争教育の犠牲者だったのではないか。 兄はその父親の教えに染まりすぎ、我慢も出来ずに勝手に戦い民間人が空襲で焼き殺されるのも“見殺し”にしやがった軍隊の、政府のクソ共の犠牲者なのかも知れない。ここまでくると、無残に転がる黒焦げの遺体になってしまった人が、そこに到るまでの事も考えてしまうんだ。「日本のいちばん長い日」みたいにな。  こんな点を付けるのも嫌になるくらい哀しい映画があっていいのだろうか。  戦争の悲惨さ、直接的な描写をしなくとも分厚い包帯と夥しい蠅と煙・・・これほどアニメから「死臭」を感じた事は無い。  小さい頃はよく解らずに見てたけど、大人になった今は逆に見るのが怖くなってしまった。 今だからこそ見なきゃなんないのにな。  だってよー節子がよー、節子がドロップとおはじきをよーうわああああっ!節子!それドロップちゃう!おはじきや!死ぬなーうわー!  高畑勲と宮崎駿が本気で殺しにかかった残酷さを感じた。 いつも夢と希望に溢れる現実逃避な作品が多いジブリだが、1本くらいこういう作品があっても良いと思うんだ。  そんなわけで「はだしのゲン」と双璧をなすこの作品、忘れちゃいけないね。
[DVD(邦画)] 9点(2014-12-16 22:39:07)(良:2票)
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