1. まぼろしの市街戦
《ネタバレ》 戦争の狂気がこのような形で描かれている事に驚きました。「現実の世界は苦しいことばかりよ」 確かに生きる事は苦しみもありますが、苦しみながらも現実の中で皆生きているのではないでしょうか。患者達の御伽噺の如く戯れる様子は現実逃避の卑怯者のように最初は感じました。そうではありませんでした。プランピックにラスト彼らのもとへと門を叩かせたのは、その方法でしか現実から逃れられない、そうまでしてまでも居られない戦争という現実の世界だったのですね。皆様ご指摘の通り、命令のもと個人的に何の恨みも無い者同士が破壊し合い殺し合う戦争という行為、そして、己と家族は絶対安全な場所に身を置いた上で、己の欲望を正義と言う美名で覆い、警察官気取りで戦争を起こし、苦しみ・悲しみ・痛みを何にも感じない指導者こそまともな神経を持たない狂った輩であると言えます。素晴らしい作品でした。 10点(2004-11-15 15:32:04)(良:1票) |
2. 招かれざる客(1967)
初対面時の双方の両親の顔が当時の世相を物語っており、鑑賞中、抱えたままのやりきれない思いはラストで少し晴れました。能天気に思えた娘の言動が、ご両親の教育の賜物なのだと思うと、理想と現実の狭間で取り乱す父の姿に胸が詰まりました。見ごたえのある作品でした。 [DVD(字幕)] 8点(2016-02-02 23:56:52) |
3. マリアンの友だち
マリアンとヴァルが意気投合して憧れのピアニストをストーキングするのをメインに友情や親子の愛憎を交えたお話。少女らしい初心で溌剌とした言動が微笑ましく好感。憧れのピアニストをピーター・セラーズが演ずるからにはマトモで有るはず無く思いっきり不埒な男で、抑えめながらも彼らしい怪演ぶりにクスッと笑わせて貰えました。人生これから山あり谷ありよと言わんばかりのラストショットが余韻を残します。お目当てジョージ・ロイ・ヒル監督作とは思えない異色な一品。 [映画館(字幕)] 7点(2022-11-26 23:10:08) |
4. まごころを君に
お目当てクレア・ブルームは可も無く不可も無し。クリフ・ロバートソンの「凄い!」演技はオスカー受賞に相応しいものでした。ブランコを漕ぐ姿が幸せ一杯に見えるのが何とも切ないラストショットでありました。 [DVD(字幕)] 7点(2022-06-13 01:10:50) |
5. マッケンナの黄金
地球の原風景のような峡谷に目を奪われます。『インディ・ジョーンズ』と『黄金』を合わせたような物語。テンポが悪くイライラするところもありましたが、グレゴリー・ペックとオマー・シャリフの絡みを楽しく観ることが出来ました。本作のエドワード・G・ロビンソンはキャリアの終焉が近い事を感じさせられる物悲しいものがあり見たくなかった姿です。 [DVD(字幕)] 6点(2018-05-30 16:10:40) |
6. マーニー
ヒッチコック、ショーン・コネリーの組み合わせに惹かれての鑑賞。 興味深かったマーニーのトラウマが分かった時点で、それと手癖の悪さが結びつかず、そんな性悪に惚れるマークの心境が理解出来ず。巨匠らしからぬ盛り上がりに欠ける作品で、ショーン・コネリーも見せ場無く期待は空振りに。 ワンシーンに登場した男性が目元がブルース・ダーン似だと思ったら当人だったという。こういう嬉しい発見に+2点。 [DVD(字幕)] 5点(2023-08-22 23:36:47) |