1. マン・ハント(1941)
《ネタバレ》 話は全然好きじゃない。暗殺じゃない!スポーツだ!という言い分は作品世界の全てを台無しにするほどひどいよ!冷徹なラチス党員は残虐な政治に夢中で民主主義国家の英雄、みんなのあこがれ、モデルケースはスポーツマンシップに満ち溢れている……というレッテル貼りのための設定なんだけど、いくら何でも酷すぎる。対比できてない。ジョーン・ベネットの男勝りな性格とウォルター・ピジョンと別れては再会を繰り返して愛を深めていく過程とか、2人の運命が決定づけられる矢のアクセサリーを買うシーンの演出の巧さ、尋問を受けるウォルター・ピジョンに襲いかかるような2つのシルエットなど、ラングらしい映像の素晴らしさはある。台詞ではなく映像に語らせることが相変わらず上手い。でも、話はつまんないし無理があるよ。 [DVD(字幕)] 5点(2016-12-11 03:13:55) |
2. マトリックス レボリューションズ
酷い。ザイオンに微塵も興味がわかないし、アクションも微妙です。CGで描いた生物がウジャウジャ出てくるのはいいけど、そいつらとの戦いには興味ないよ。ブルース・リーの精神がちっとも入ってないじゃないか!詐欺だ! [インターネット(字幕)] 1点(2016-03-24 18:45:39) |
3. マトリックス リローデッド
1作目よりも哲学性が増し、所見で理解できるやつなんているのかよ?と思ってしまうレベルにまで到達してしまったのが惜しい。やっていることはハリウッド印のCGアクションなので、思慮深い話なんか誰も求めていないのでは……。ネオが前作のクライマックスで究極体に進化してしまったことが二部作の制作に負の影響を与えてしまったことは否めません。物語とは、誰かが穴に落ち、這い上がるか、そのまま穴にとどまってしまう過程を描写したものです。ネオも確かに穴に落ちるんだけど、スーパーマン以上に万能な男ですから、「そんなこと言ってもトリニティーが助かる未来しか見えねえんだけど」と思わざるを得ません。実際、ネオはクライマックスでSFだからと言ってもなあ……というレベルの驚異的な能力を観客に見せ付けてしまいます。あのシーンは気持ち悪いし、ちっとも感動的じゃないよ!こいつ何でもできんじゃん!フリーウェイでのアクションは見応え充分でしたが、その他はダメダメ。ネオが超人化した1作目で終わらせておけばよかったんだよ。成長の余地がない主人公なんて興味持てねえよ! [インターネット(字幕)] 3点(2016-03-24 18:42:50) |
4. マチェーテ
ロバート・ロドリゲスにこういう映画を撮らせたら右に出るものはいないね。すげーバカバカしくてすげー面白い。 [インターネット(字幕)] 7点(2016-02-25 14:21:10) |
5. マン・オン・ワイヤー
《ネタバレ》 かねてから評判は聞いていたので期待していたのだが……。再現映像がよく出来ていて感心する。海外ドキュメンタリーにはありがちなスタイルではあるが、キーパーソンとなる人物へのインタビュー時の演出が良い。フィリップ・プティの綱渡りへの飽くなき情熱と「理由なきことこそ重要だ」という価値観には唸らされた。しかし、このドキュメンタリーには客観視が欠けている。彼の綱渡りは私欲を満たす身勝手な好意に違いない。迷惑を被った人がたくさんいるだろう。そのような人たちから見たプティも知りたい。本作はフィリップ・プティという超人的な大道芸人の裏側に迫ろうとしているのではなく、貿易センタービルでの綱渡りの裏側に迫っているだけだ。彼自身がとても魅力的なだけに、表面をなぞっただけの本作には不満が残る。911を彷彿とさせる題材だからこのような構成を考えたのではないかという意見に私も同意。 [インターネット(字幕)] 6点(2016-02-25 13:41:18) |
6. マイノリティ・リポート
映画が広告として露骨に用いられるようになったのはこの頃からなんだろうか。途中からレクサスの宣伝映画にしか見えなくなってしまった……。突っ込みどころも多いし、トム・クルーズもあんまりかっこよくない。ディストピア映画なのはわかります。しかし、ディストピア映画の名作たちと比べるとはるかに劣るでしょう。広告ばっかり見せられて……あ、ひょっとして映画を見ているはずなのに広告を強制的に見せられるということが本作のキモなのか?そんな世界は嫌だよねーってことか?だとしたらすげー怖いよ! [インターネット(字幕)] 3点(2016-02-22 10:18:48) |
7. マッドマックス 怒りのデス・ロード
《ネタバレ》 とてもおもしろい。『マッドマックス2』ではあっけなく散った女性戦士をフィーチャーし、マッドな世界の犠牲者たちの革命を描いている。決して身勝手な争いではなく、切実な争いでした。男性が支配し、女性は徹底的に搾取されるストレートな構造から浮かび上がるのは現実世界の歪な矛盾。観客は「現実はここまで酷くない」と思う一方でどこかに共通点を見出してしまう。だからこそ、日々「嫌だなぁ」と思っている世界に対峙し、命がけの革命を起こすマックスたちに共感し、クライマックスにのめり込む。いいですね。ダメなアメコミヒーローアクションとはまるで違う、良質にして熱いアクション映画です。 …ただ残念なのは、敵キャラをもうちょっと魅力的にできたんじゃないかということ。そこに葛藤を持ち込むと途端にくだらなくなってしまうことをジョージ・ミラーは熟知していて、だからこそ表層的な悪者として描いたんだろうけど、先ほど槍玉に挙げたアメコミヒーローアクションは悪者のキャラクターが命という面がある。悪者は必ずヒーローの裏側を表していた。マッドマックスにこういう要素を持ち込むと…ダメかな。面倒くせえかな。 [映画館(字幕)] 8点(2015-07-18 13:33:22) |
8. マッドマックス2
《ネタバレ》 ヒューマンガス、噛ませ犬だったね…。 [インターネット(字幕)] 7点(2015-06-21 21:40:24) |
9. マッドマックス
《ネタバレ》 復讐劇としてはあっさりしていて消化不良だけど、妻と息子、そして同僚の敵討にしては冷めた心持ちのマックスというキャラクターの怖さを引き立たせているように感じました。悪どさが強調された暴走族と比べるとえらい違いです。ストーリーとして語りたかったのはおそらくここで、クールな善がホットな悪を倒すと興奮するだろ!ってことなのでしょう。 本作のキモはカーチェイスや残酷描写にあるわけです。死体をつつく鳥や引き裂かれた犬の死体など、動物の生き死には無秩序な世界を見事に表現していると思いましたし、「これ、死んでるんじゃないの?」と思ってしまうほど迫力があるクラッシュシーンはお見事。ただ、いまいち近未来さを感じないところが残念だし、ダレた展開が続く中盤は好きになれないので、この点数です。世界中で本作に熱狂した人がいたのはよくわかるし、のちの娯楽作に大きな影響を与えていることも事実なんだけど、『狂い咲きサンダーロード』には到底敵わないと思っています。本作だけをみれば。マッド・マックスは3部作をひっくるめて評価するべきだし、もうすぐ公開される4作目も合わせて『マッド・マックス』だ、と言ったほうがいいんじゃないかと。 [インターネット(字幕)] 6点(2015-06-08 14:37:28) |
10. マタンゴ
《ネタバレ》 処女性・人間性の象徴である明子と食欲・性欲の象徴である麻美の奪い合い。弱い男は欲に負けて麻美を奪い合い、無事食欲・性欲を手にしたら今度は人間性も…ってそんな都合のいい話はなかったね、という話。あんまり好きではない。 思ったよりもキノコ人間が人間らしくてがっかりしたけど、特撮は良かったのではないかと思います。異世界感がありました。徐々にキノコが身体を支配しつつある光景は怖かったし、ラストのドッキリもいい感じでした。筋肉少女帯の『マタンゴ』という曲は「タバタバ胞子を振りまくよ」と歌っていたので、多分胞子にやられたんでしょうね。あの島に流れ着いたが最後、キノコを食おうが食わまいがキノコになるということか。 [レーザーディスク(邦画)] 5点(2015-05-22 21:14:52) |
11. マレフィセント
《ネタバレ》 最近のディズニーの傾向として、昔のようにお姫様が王子様に導かれる物語は少なくなり、戦うお姫様、つまり女性の自立を描いた作品が多いと聞いていました。今作はいばら姫の物語をなぞりながら、「真実の愛は友情のことだ、男と一緒になる必要はなく、やりたいことをやりなさい」というメッセージの最後にやはり男も必要かもねーととぼけてみせているので、ちょっと中途半端なんじゃないかと思います。映像は凄いので、見て損はないです。他の観客の反応も良かったので、安心して見に行けるかと。ただ、アンジーは怖い。顔の輪郭が。 [映画館(字幕)] 6点(2014-07-11 18:21:09) |
12. M★A★S★H/マッシュ
《ネタバレ》 こういうブラックコメディは好きです。クライマックスのフットボールシーンは裸の銃を持つ男の珍プレーシーンみたいな感覚で見ていたので、なかなか面白かった。トンチンカンな日本シーンも大好物です。お話の主人公は一応ホークアイですが、一番輝いていたのはどう考えてもホットリップスですね。散々な目に遭いながらも退役しなかったし、フットボールの応援を楽しそうにしていたのには笑いました。何度見てもいいくらい雰囲気の良い映画でした。 [DVD(字幕)] 6点(2013-09-04 23:43:30) |
13. 魔女の宅急便(1989)
《ネタバレ》 田舎町の少女が都会に出て自立して、少女から大人への第一歩を踏み出したと。僕の好きな僕の好きなタイプのお話です。魔法の力が弱くなってしまうことはありませんが、思春期の中で突然自分が自分でないような感覚が訪れた経験はだれでもあることと思います。ジジはキキよりも先に恋をして、大人になっていきました。ラストでジジの鳴き声が聞こえてしまったのは、キキはまだまだ、これから大人になっていくということなのでしょう。トンボと恋をするのかはわかりませんが、これからのキキを応援したい気持ちになります。ジブリ映画の中で一番続編が見たい映画ですね。 [DVD(邦画)] 7点(2013-08-25 18:37:10)(良:1票) |