3. マレーナ
「海の上のピアニスト」のときもそうでしたけど、好き嫌いがやはりすっぱり分かれている映画なのですね。私はこの映画大好きです。人間の生の姿が凄くリアルで、説得力のある人生の描き方だと思いました。女達の醜い嫉妬も、リンチのときに誰も彼女に手を差し伸べない男達も、非力な少年の悲しさも、何か納得してしまいました。リンチのシーンと並んで印象的だったのは、やはり再会した夫と町の広場をかたく歩いていくシーンかな。一瞬つまづいて転びそうになり、本当はとても不安なはずなのに、二人で寄り添って必死に歩く姿が厳しくて、感動できました。音楽も映像もとても美しくて、絵画を見ているようでした。シチリアは凄いところですね。 10点(2002-07-13 21:49:46)(良:1票) |