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もっつぁれらさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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コメント数 542
性別 男性

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1.  ミニヴァー夫人 《ネタバレ》 
“ワイラーに外れなし”の法則を見事に打ち破ってくれた一本。 序盤に出てきた夫婦揃っての浪費ネタが後に生きてない。 ドイツ兵が現れたネタも、後に生きてない。それに、夫に報告しようとせず隠す理由も不明。 軍艦に全く迫力がない。 タイトルが内容と一致していない。孫娘も結婚したらMrs.Miniverになるのだから、二人のMrs.Miniverとバラの花とを絡めたストーリーでないとこのタイトルは不自然なものになってしまう。 序盤で、ミニヴァー夫人がバスを下車するシーンがダメ。帽子屋に戻る時の方向がバスが進むのと同方向になってしまっている。 キャロルが品評会の辞退を頼みに来たシーンのカメラワークがダメ。ヴィンとのツーショットになるように思わせ振りに右方向にパンしたショットは、ここはカットを割ることでヴィンを会話に入り込ませるべき。そもそも二人が口論するシーンは不要で、最初から仲良くなっていても全然問題ない。 プロパガンダだか戦意高揚だか何だか知りませんが、とにかく自分の知っているワイラーではなかった事は確か。
[映画館(字幕)] 4点(2013-01-01 22:30:57)(良:1票)
2.  水の中のナイフ 《ネタバレ》 
「戦場のピアニスト」の後に本作を観ると、作風のあまりの違いに面食らうこと間違いなしでしょう。 こっちは、まるでアントニオーニの映画を観ているよう。 シャープなモノクロ映像の中で繰り広げられる卓越した人物描写。卓越し過ぎて置いて行かれることも・・・。 冒頭のキャスト&スタッフ紹介が終わった直後、フロントガラスに反射する木々の影が消え人物の表情が浮き出るという洒落た演出に早くも唸らされます。 また、画面の手前と奥に人物を配置した構図が幾度となく出てきていて、斬新な印象さえ受けます。 舞台となる湖というのが面白く、海とは違ってたまに遠くの方に小さく島が見えたりして、遠くから目撃者がいるんじゃないかと思わせるような程良い感じの密室感が作られていたような気がしますし、登場人物の三人以外には一人の人影も出さずにストーリーが進んでいく舞台設定も異様なほどの孤独感や切迫感が出ていて、他の映画では決して感じることのない独特の雰囲気が出ていたと思います。 男同士の心理戦が微妙すぎて難しいのですが、ヨットの上の状況を例えて言うならば、飛行機のコックピットの中に一人の狂人が入ってきたというような印象で、ナイフを持った狂人が癇癪を起こさないように事を穏便に収めておきたいような感じでしょうか。 しかしながら、恐怖心を余計に煽るような演出は本作の主題から外れるということもあってか、全編を通して一度もナイフに光を反射させずに通していて、それが一筋縄ではいかない心理戦の難しさを暗に示していたように感じました。
[映画館(字幕)] 6点(2012-06-08 23:58:00)
3.  右側に気をつけろ 《ネタバレ》 
80年代のゴダール作品なんて面白くないだろうと思って全く期待しないで観てみたら、やはり予想通り面白くなかったです。 冒頭の空撮の場面で電話の音が鳴っていたりする大胆な音の使い方に先制パンチを喰らい、相変わらず斬新さを追い求めているんだなぁと、ゴダールの映画に対する情熱や意欲に感心したものの、終始に渡ってどうにも面白いようには思えては来ませんでした。 ナレーションを多用したり、黒画面に文字を出してカットを切り替えたり、フレームイン&アウトで見せるワンシーンなど、ゴダールが初期の頃からやっている手法がこの映画でも出てきたりと、良くも悪くもらしさは出ていたので、そこは良かったと思います。 特に印象に残ったのは、飛行機の中で馬鹿やってたり、ダンスをしていた女が裸になったり(男の願望か?)、レコーディングのシーンが何の進展もないまま延々と流れていたりといったシーンなのですが、見ていてワクワクしたり、驚きがあったりするシーンはトータルで考えてもやはり少なく、これは感覚の相性のようなものかもしれませんが、楽しむ事が出来なかったというのは間違いなさそうです。 また、80年代の映画は、その当時の曲がバックに流れている事がよくあり、それがかえって古さを感じさせる要因の一つになっているような気がして、やはり肌に合わないと再確認させられた映画でした。
[映画館(字幕)] 5点(2011-10-14 21:54:33)
4.  ミラノの奇蹟 《ネタバレ》 
何故か、吹替Ver.を観ました。ところが、吹替えや字幕もいらないくらいに映像がしっかりと物語を進めていってくれたので、すごく好感が持てました。 この映画は2部構成になっていて、前半は生い立ちから貧しい人たちと触れ合うまでが描かれており、後半はトトが鳩を授かって仲間の願いを叶えてあげるという内容ですが、前半はトトの優しさにとても感動して満足でしたが、後半での人間の欲の深さと、物欲が満たされることによって一時的に得る幸せの虚しさ、鳩のお陰でかえって不幸になってしまう人たち、そして争いのない平和な地を求めて旅立つラスト・・・と、どれもありきたりなテーマで斬新さに欠けているため、映画が最後に近づくにつれてトーンダウンしてしまいました。 普遍的なテーマが描かれている映画は好きなんですが、白い鳩というのもわかり易すぎますし、派手すぎる衣装や家に入らないくらいのタンスとか、ややストレートすぎるかなという感じもします。 一番印象に残ったのは、何と言っても、トトが小さい頃に煮物の吹きこぼれで床に川を作ったときのお婆ちゃんの対応なんですが、あのような育て方が心優しい人を育てるんだなぁと感心してしまいました。ま、うちの母親だったら往復ビンタは確実だろうなこりゃ(笑)。
[映画館(吹替)] 7点(2010-09-05 01:30:36)
5.  ミツバチのささやき 《ネタバレ》 
神秘的な雰囲気が漂っているのはわかった。ただ、何て言うんだろう・・・余りに詩的で、ちょっと面食らってしまった。 自分も小さい頃、お化けが出てきたらどうしようって考えて夜も眠れなかったことが確かにあった。最後にアナの前に出てきたフランケンシュタインはまさにそんな感じなんだと思う。 それと、父親の子供たちに対する愛情が感じられなかったのがちょっと残念だった。けど、映画のバックグラウンドに戦争の影響があったことを後で知って、少し納得した。そういった予備知識を前もって知っていればもっと物語に入り込めたと思う。
[映画館(字幕)] 6点(2006-07-22 16:47:54)
6.  道(1954) 《ネタバレ》 
まず、フェリーニは人間がどういうものであるか、男というものが、女というものがどういうものであるかが非常によくわかってると思った。 例えば、ザンパノとキ印のトランペットの教え方。ザンパノは、ジェルソミーナが失敗すると鞭で叩き罰を与える。罰を受けまいと努力させる方法で、犬などの動物に教えるときによくある方法。それに対し、キ印はまず褒める。どんなに下手でもとにかく褒めてジェルソミーナのやる気を呼び起こす。褒められて自信をつけたジェルソミーナはさらにやる気を出して練習に励む。どちらが正しいと言うわけではないが人間性の違いがハッキリと表れているひとコマ。 そして、修道院の納屋で一晩を過ごしたときのジェルソミーナの言った「私のこと少しは好き?」というセリフ。当然の如く、ザンパノには軽くあしらわれるのだが、どうしようもなくなってザンパノの気を引こうとしてトランペットを吹いてしまうジェルソミーナ。愛されることによって自我を確立するという、女性にありがちな性質をとても上手く描いていると思う。 そして、これまでに多くの方が指摘なさっているので今更語るほどでもないが、ラストシーンのザンパノの慟哭もこれまた男性にありがちなパターン。 終始、ジェルソミーナの仕草がとてもチャーミングで、微笑んだ顔もしょげた顔も何から何までいちいち可愛い。多少頭は弱いのかもしれないが、一緒にいたらこっちまで笑顔になってしまいそう。こういう女性も魅力的であり、当然高得点である(笑)。
[映画館(字幕)] 8点(2005-11-12 10:16:10)
7.  未知への飛行 《ネタバレ》 
特にこの映画が見たかったという訳ではないのですが、自分がこないだ買った5枚組DVDボックスの中にこの作品があったので見てみました。 私もこの映画は前評判通り必見の映画だと思います。人に薦めることのできる一作ですね。S.ルメットの隠れた名作ではないでしょうか。 私はモノクロ映画が好きでよく見るのですが、モノクロで撮って大正解ですね。映像面での技巧さは本当に素晴らしい。カメラの角度や光の当て方、カットやズームのしかたなど、非常にメリハリのあるセンスの良い映し方で画面に引き込まれてしまいそうになります。 キャスト陣もみんな迫真の演技でどの人もいいのですが、一人挙げるとしたらやはりH.フォンダでしょう。さすが4回も大統領役をこなしてきただけあってとても味のある貫禄たっぷりの振る舞いを見せてくれます。ファンからH.フォンダを大統領にとの声が上がるのもよくわかります。 また、個人的にはグロテシェル教授役のW.マッソーが好きですね。彼はこの映画を面白くさせるのに大変重要な役割を果たしています。こういうキャラがいなければこの映画はここまで面白くならなかったはず。このグロテシェル教授と周りの人とのやり取りが見ていて本当に面白いです。映画の序盤で限定戦について語っているところなどは、何気なく聞いているとたいした内容ではないように聞こえるかもしれませんが、結構ドキッとするところがあります。 ストーリーの前半はやや退屈気味で余計なシーンも混じっているような気がしますが、後半あたりからの緊迫感は見事としか言いようがありません。爆撃機が目標に刻一刻と迫っている中、水爆を落とすまいとする両国の懸命の努力とその努力のために自国の軍事機密を提供してしまうことに自問自答する切迫感とが重なり合い、巧妙な駆け引きを繰り広げています。また、大統領の最後の命令を学友ブラッキーに指示するところなどは、皮肉というか何と言うか・・・。 副音声の監督の解説では、低予算だったことを繰り返し喋ってそれを自分で笑ったりしていますが、そんなことは全く気にならない優れた作品であると言えます。 あえて欠点を挙げるとすれば、あまりのリアルな緊迫感のため気軽に見れないといったところでしょうか。  私は「博士の異常な愛情」をまだ見てないのですが、見たらこのレビューを更新をします。
9点(2004-06-18 19:45:03)
8.  見知らぬ乗客 《ネタバレ》 
“交換殺人”と聞いて、はたと膝を打ちました。そしてその次の瞬間、大笑いしてしまいました。だって、“Swap murder”って言ってるんだよ。そりゃ、ガイも笑うわなぁ。ま、それはともかくとして、私が好きなのは、メリーゴーランドが大破してブルーノが下敷きになったとき、ブルーノが最後まで悪あがきをしていたところにポケットからライターが見つかったところです。ブルーノのあの態度が許せなかっただけに最後はうまく締めてくれて本当に良かったです。あと、皆さん触れられてませんが、ガイが夜中に抜け出してブルーノの家に忍び込んだときが一番ハラハラしたところだと思いますが、どうでしょう。
7点(2004-06-06 12:39:24)
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