1. 蜜蜂と遠雷
《ネタバレ》 手に入れてから、まともに観るまでに三カ月以上を要した。 断片的に観てはいたのだ。だが、そのたびに通俗的なコンセプトに吐き気を覚えて、三ヵ月を要した。 JTNewsの他の方のレビューもまだ見ていない状態なのだが、点数からして、おそらく理解できなかったのだろう。 おそらく、なにやら高尚なものをお客の側は感じ取ったはずだ。だが、 そんなものは、この映画にはない。 もともとないものを感じることができなかったことが、あたかも客の側の落ち度であるかのような演出。 この映画は、単なる英雄譚に過ぎない。 「エトワール」というドキュメンタリー映画がある。この中盤に、男のダンサーがただ単に練習しているだけの場面がある。 約1分48秒のワンカット(本当にワンカットなのだ!)は、彼らのダンスは意思が結晶したものであることを、説明なしに、理解させる。(註:「エトワール」は俺が大絶賛する映画だ) この映画(蜜蜂と遠雷のこと)がくだらなかった理由だが、どこにも情動がなかったことだ。 更に! この映画は、音楽についてもピアノについても、なんら言及しない。 それは映画の責任ではなく、おそらくは原作の責任だろう。 映画の作り手は頑張っていたと思う。だが、無い袖を振ることは出来ない。 他の方のレビュー、見てみました。他人のレビューにコメントしてはいけないというルールはなかったはずなので、一問一答式で。 【ろにまさ】さん 映画してました? いやあ、まったく。 【チョコレクター】さん 一次予選で落ちた女性で感じの悪い人が一人いた ウルバリン・サムライに出てた福島リラのことだと思います。が、ごめんなさい。私が唯一、血の通った人間を感じたキャラでした。 2024/04/06追記 とにかくアートを感じさせない映画だった。 [DVD(邦画)] 4点(2024-03-24 02:23:09) |