1. 蟲師
◆新しい映画だと思う。この映画はストーリーを追う映画ではなく、その背景や景色を見る映画なのだ。内容に意味が無かったり、脈絡が無かったりしても、そのことさえ意識してみることができれば決して悪い作品ではない。その意味では、この作品は一回目でストーリーを追い、二回目に景色を見る、という二段構えで見る映画なのかもしれない。◆しかし、そのことを理解したうえでも、やはりこの作品はお勧めできない。映画は自分の伝えたいことを伝えるものではあるが、同時に受け手を楽しませるエンターテイメントの要素も兼ね備えてなければならない。長い上映時間と無駄なカット、意味のわからない脚本や用語は明らかに客を飽きさせる。たとえ背景を見せたい映画だとしても、観客の興味を失わせてしまうことは映画を媒介手段としている限りは許されない。◆これほど時間が長く感じた映画は無い。まず、無駄なカットを編集することから始めてもらいたい。4点を献上させていただく。 [試写会(邦画)] 4点(2007-01-30 04:03:58) |