1. MEMORY メモリー
リーアム・ニーソン、年をとっても変わらず本作でもめちゃめちゃ強いです。 主役のリーアムが最後にこういうことになってしまう映画って他にあるのかな。初めて見た気がする。 強い男を演じ続けながらも実年齢と共に演じる人物像、演じ方が少しずつ変わっているけど、 いい意味での哀愁や渋みが加わり、俳優としていい年の重ね方をされている人だと思います。 本作では作品タイトルの通り記憶がひとつの鍵になっており、 アルツハイマー認知症を発症し引退の時が近づいている殺し屋を演じている。 悪役にはイタリアの宝石と言われたモニカ・ベルッチ。さすがにお年をめされた感がありますが その分、若い頃の彼女には出せないゴージャスなふてぶてしさが印象的です。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2024-10-10 18:00:19) |
2. メリーゴーランド
《ネタバレ》 早くに母を亡くし父と2人で生きている10歳の少年が主人公。父は超多忙な弁護士。 作品の大半の時間はこの少年の孤独、淋しさを描くことに使われます。 少年と父親と、父親の恋人。登場する誰もが辛い思いを抱えている。 儚げな音楽とこの少年のかわいらしさ。 中盤あたりの父と息子の姿に「クレイマー・クレイマー」を思い出したりもした。 しかし、もっと辛くなる展開が最終盤、突然にやってきます。 見る者を泣かせにきているのは明白。しかしそれでもこのラストは・・・。 夜の遊園地。少し離れた場所から父と息子の様子を見つめる恋人の表情もまた悲しかった。 [DVD(字幕)] 7点(2018-10-30 21:22:00) |
3. メトロ42
《ネタバレ》 ロシア製のパニック大作。パニック映画といえばハリウッドのお家芸の1つ。 ロシアのパニック映画ってどうなんだろうと見始めたのですが、これがなかなかよく出来ている作品でした。 朝の満員の地下鉄に水が流れ込み、地下鉄構内が大洪水になったら・・・。 1つ間違えば大惨事につながる老朽化したインフラの怖さと、その保守の重要性について考えさせてくれる作品です。 名作「ポセイドン・アドベンチャー」を思い出すようなシーンもあり、怒涛の様に迫りくる水の恐怖の描写にはなかなかの迫力があるのですが、 大半の人々が命を落とす中に生き延び、迫りくる水の恐怖と闘う数名のグループの人間ドラマもしっかりと描かれています。 地上への脱出口が目の前にあっても、救助隊に発見されても、更なる水の恐怖が彼らを襲う。最後の最後まで息をつかせません。 人間だけでなく、犬もちゃんと忘れず救出されるラストにようやくホッとさせられらたのでした。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2017-10-19 20:19:33)(良:1票) |
4. めぐり逢わせのお弁当
《ネタバレ》 頻繁に見る機会が無いインド映画ですが、インド映画やインドを舞台にした映画を見ると、 かなりの確率でこの人が出ている。本作の主演のイルファン・カーンです。 抑揚の無い、感情の起伏を表に出さない演技。でも、確かに感情の起伏を感じる。 さて、お話の方は冒頭から謎の展開。何だ?この弁当配達は・・・? しかし、インドの都会で暮す人々の生活様式の一端が垣間見えて面白かった。 声だけの登場人物である「おばさん」の存在もいいアクセントになっています。 夫との仲が冷え込んでいる若い人妻。夫の元に配達されるはずの弁当が間違いで イルファン・カーン演じる、妻に先立たれた退職間近の男の元に届いてしまう。 「全部食べてくれてありがとう」「おいしかったよ」 最初は弁当に簡単なメッセージを入れる程度だったのが、少しずつ互いの事情に話が踏み込んでいく。 もどかしくもあるのですが、この少しずつのテンポが実にいい。 やがて2人は会う約束をするのですが、男の方が身を引いてしまう。 これで終わりかと思いきや、もう1つ最後の展開が用意されています。 解釈は観る人それぞれ。こういうラストの映画も好きだったりします。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2016-02-22 21:16:18) |
5. メカニック(2011)
《ネタバレ》 ブロンソンの主演作をリメイク。主演にステイサムは正解だったと思います。 ゴルゴ13のようなクールで寡黙な殺しのプロフェッショナル、 というキャラクターはブロンソンの方が好きですが、そのタフさという面ではステイサムですね。 オリジナルはブロンソン好きでもない限りおススメもしませんが、映画としては本作の方が面白いと思います。 前半で姿を消しますが、ドナルド・サザーランドも渋い。 特に地下駐車場でステイサムと対峙するシーンは本作の前半の大きな見せ場の1つになっています。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2014-06-22 14:23:14) |
6. メリー・ポピンズ
初見はまだ子どもの頃、多分TVで見たのだと思います。本当に楽しくって、よく笑ったのを覚えています。それからも何度か見ていますが、何度見ても楽しい映画です。 数々の楽しい特撮やアニメと実写の合成が微笑ましく、歌の方も、本作を見ていない人も一度は聞いたことがあると思う“チム・チム・チェリー”が最も有名ですが、他にもいい歌が沢山あります。 ジュリー・アンドリュースが登場して初めて歌う歌“お砂糖ひとさじで”に込められたメッセージもいいし、“スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドージャス”でのジュリーとディック・ヴァン・ダイクとアニメの登場人物たちとの楽しい競演も好きなシーンです。何となく淋しげなメロディが印象的な“チム・チム・チェリー”。だからこそ、その後に続く“踊ろう調子よく”での煙突掃除人たちとの陽気なシーンがいいですね。 本作と翌年の「サウンド・オブ・ミュージック」で一気にスターの座を掴んだジュリー・アンドリュース。やはり彼女と可愛い子ども達との絡みは陽気で楽しい。この2作の後あたりから時代がミュージカル映画が衰退していく時期に入っていくのが残念ですが、彼女に関しては、僕にとってはこの2本があれば十分と思えるくらいに両方とも好きな映画です。 [ブルーレイ(字幕)] 9点(2014-03-30 14:33:21) |
7. メカニック(1972)
《ネタバレ》 映画が始まりどれくらい時間が経過しただろう?オープニングからしばらくは登場人物はブロンソンただ1人。誰とも絡まないんだから、何も台詞が無い。ブロンソンが何者かを知らない人が見たら、「何だ?この怪しげな寡黙なおっさんは?」と思うかもしれない。 でも、監督マイケル・ウィナーに主演ブロンソン。ブロンソン好きにとってはこれだけで胸が躍る。このコンビで彼が銃を握らないハズがない。ブロンソン大好きな僕は彼が銃を握ってくれるのをひたすら待つ。この待っている間の微妙な味わいからたまりません。そして遂にブロンソンが静かに銃を取り出す。やっぱりブロンソンはこうでなくっちゃ!です。 以降もひたすらクールな殺しのプロフェッショナルを演じるブロンソンのシブさを堪能。もう、本作はそのためだけの映画と言っていいかもしれません。 そしてこのコンビは間もなく、ブロンソンがワルどもを殺りまくるあの「デス・ウィッシュ」シリーズを連発することになります。 [DVD(字幕)] 5点(2013-11-23 00:20:00) |
8. メイド・イン・アメリカ(1993)
《ネタバレ》 ウーピー主演のコメディですが、その中に人工授精のことや「黒人と白人」などの難しいテーマを陽気に描いて見せた、アメリカ映画らしい良さを感じる作品です。 テッド・ダンソンも好演でした。最初登場した時はとんでもない男かと思いましたが、娘の幼い頃の写真やエピソードに触れたりしながら、少しずつ父であり夫のようになっていく過程もとても自然で良かったです。特に娘に世界地図をプレゼントし、その余白に添えたメッセージが素敵でした。 このシーンあたりを境に騒動勃発でドタバタの前半から登場人物が落ち着きを取り戻し、ハートウォーミングなコメディへのシフトチェンジもなされ、笑いあり感動ありの作品に巧く仕立て上げられています。 やはりウーピーのコメディは楽しくっていいですね。「天使にラブソングを」などもそうですが、この人には鑑賞後に見た人を元気づけてくれる独特のパワーがありますね。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2013-02-21 21:05:35)(良:1票) |
9. メジャーリーグ
《ネタバレ》 ちょっと待て。いくら選手が成長するといっても、開幕前のあの体たらくで優勝できるほどメジャーリーグは甘くはないぞ!とは思うものの笑って許せる。やっぱりよく出来たコメディだと思うし、軽さの中にメジャーのキャンプの招待選手がふるいにかけられていくシビアな一面なんかも巧く見せています。 今やスポーツニュースのメジャーリーグコーナーなんかでも定番となった“wild thing!”の使い方も絶妙。雑草集団インディアンズがエリート集団ヤンキースを打ち負かす。スポーツものとしての醍醐味や爽快感もしっかり味わえる素晴らしき予定調和。 トム・べレンジャーのいぶし銀のいい味も、ウェズリー・スナイプスの軽さも良かったし、監督の前職がタイヤ屋ってのがまたいい。雑草集団の多彩な顔触れも楽しかったです。 [DVD(吹替)] 7点(2013-01-29 22:13:45) |
10. 女神が家にやってきた
本作は何と言ってもラティファさんが素晴らしい!映画のノリはいつものスティーブ・マーティンのドタバタコメディ。コントのようなシーンでのスティーブとの掛け合いもバッチリです。やはりスティーブ・マーティンのお相手はゴールディ・ホーンがその筆頭ですが、彼のノリとパワフルに渡り合える女優さんがいいですね。スティーブ・マーティン好きの方なら彼のいつものドタバタも楽しめる作品ですが、「黒人」「白人」が必要以上に強調されていて、この部分にちょっと嫌気が差してしまったかな。ここにこだわりすぎなくても十分楽しくなる作品だったと思いますが・・・。 [DVD(字幕)] 5点(2013-01-13 20:37:56) |
11. メルシィ!人生
ウィットに富んだやり取りにやんわりと社会風刺を挿入しながら笑わせ、冒頭で自殺しかけていた中年男の人生を見事に再生させてみせるコメディです。 とある会社に送りつけられた社員の私生活を暴露するタレコミに、噂話に流される者に、翻弄される者に、それを利用して同僚を陥れようとする輩に、ただの噂話に「私は前から怪しいと思っていたのよ」なんて知ったような台詞を吐く者に・・・そうこうしてる間に嘘が真になってしまい・・・と小さな1つの会社の人間模様で見事に社会の縮図を作り上げています。 90分に満たない小品ながら主演のダニエル・オートゥイユにドパルデューに久しぶりに見たなあ・・・ミシェル・オーモンなどフランスの実力派が顔を揃えたキャストの面々も皆が流石のとても可笑しな人間模様を見せてくれます。 生きる希望を失いかけている冴えないおじさんの人生が、あるきっかけであれよあれよと言う間に好転していく。結構都合のいい展開でもありますが、そんな中に生きる希望を見出す「人生にちょっと疲れた冴えないおじさんの人生一発逆転モノ」って、これでいいんだと思います。 [DVD(字幕)] 8点(2011-08-04 22:13:40) |
12. めぐり逢えたら
《ネタバレ》 ロマンスの主人公である2人が途中一瞬だけ接点が訪れるが、ラストまでは深く関わる事が無い。途中は退屈に感じられもしましたが、ラストまでに見る全ての人にラストシーンが想像できる話でありながら、それでも見事なまでにラストシーンで見る者をうっとりとさせてくれるトム&メグの2人が素敵なロマンスであり大人のファンタジーです。特にラストは営業時間が終了していて駄目か、と思わせながら「”めぐり逢い”かね」と屋上に上がらせてくれた粋な係員のおじさん、エレベーターのすれ違い、坊やの忘れ物、そして・・・。というこの2人の最後の”めぐり逢い”に至るまでの見せ方がお見事でした。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-06-08 22:18:56)(良:1票) |
13. メリンダとメリンダ
《ネタバレ》 冒頭で喜劇派と悲劇派、2人の作家がバーで議論を戦わせている。そして2人が同じ状況で喜劇と悲劇のストーリーを語り始める。他のアレン作品でも見られる、こうした登場人物がその場にいない、あるいは架空の誰かのストーリーを語る映画。陽気な理屈っぽさがあるアレンらしい作品と言える。しかし喜劇と悲劇、2つのストーリーを見せるのですが100分ではちょっと時間が足らなかったか。本作でのアレンの主張は「人生は短いし、いつ突然そのエンディングが訪れるかも分からない。だから楽しもう。」あるいは「ある状況でその先の展開は喜劇になるか悲劇になるか、それは自分次第。」というところでしょうか。作品の語り部である作家がほとんど冒頭の問題提起とラストの結論にしか登場しません。2つのストーリーのラストが適当で、本作のラストの作家の台詞が結論付けをしており、作品の大半を占める2つのストーリー自体にそれ程意味が感じられなかったのが残念。 [DVD(吹替)] 4点(2011-05-09 00:28:45) |
14. めまい(1958)
《ネタバレ》 作品全体に漂うミステリアスな雰囲気、音楽が絶妙。この雰囲気も映像も50年前の映画とは思えない美しさがあると共に格調の高さを感じさせてくれます。しかしヒッチコック映画のジェームズ・スチュワートはいつもいい味の可笑しさがあり、彼の表情や動きを見ているだけでも面白いですね。 [DVD(字幕)] 7点(2009-04-29 17:11:44) |