1. メジャーリーグ
《ネタバレ》 弱小チームがあることをきっかけに奮起、ついに優勝決定戦に!という定番のベースボールムービーですが、完成度はかなり高い。特に優勝決定戦の満員の観客エクストラのノリが最大の見所。アップよりも引き絵で映るスタジアム全体の臨場感がすごい。基本的にカメラは1台で何度も同じシーンを撮る。クライマックスの強打者を打ち取るシーンも、打席に入ったトム・ベレンジャーが外野スタンドを指差すシーンもいろいろなカットが組み合わされているが、そのたびにカメラ位置を変え撮り直している。映画撮影は時間がかかるものだ。それでもなお観客は本当のラストイニングのように熱狂してくれている。監督をはじめ撮影スタッフが根気強く指示を出したことも立派だが、この映画を理解し参加した観客たちにまず感謝したい。また、それぞれの選手の個性もほどよく個性的。そしてしっかりトム・ベレンジャーのラブストーリーも織り交ぜ、後味もさらに心地よい。そして毎度毎度思うのだが、ラストシーンの逆転場面の設定は脱帽の一言。ホームランでかっこよく決めることもアリな中で、あのハッタリは実に彼らしく、さらにアウトかセーフか、のもっともどきどきするシチュエーションだ。もしホームランで決めてしまったのであれば、打った瞬間に勝ちが決まり、トム・ベレンジャーのみの手柄となってしまう。ウイズリー・スナイブスの俊足に賭け、満身創痍の彼が苦痛に顔をゆがめ疾走するから泣けるのだ。 [映画館(字幕)] 9点(2009-06-12 01:08:09)(良:2票) |