1. モーターサイクル・ダイアリーズ
私もよく旅行に行く。箱根に行ったり沖縄に行ったり北海道に行ったり。お金が貯まればサイパンやハワイ。時間があればヨーロッパ。そう、お金と時間があれば、誰でも旅に出る事は出来る。でも旅先で、何かを感じ取るには才能がいる。チェ・ゲバラの豊か過ぎる感受性が、南米をまわりながら何を見て、何を感じ、後の革命へと彼を駆り立てて行ったのかが克明に描かれていて、ひたひたと感動出来た。その豊かさが彼を英雄にし(偉い人は沢山いるけれど、英雄の名を冠される人物は、ほんとうにごく僅かだ!)、しかし若くして銃弾に倒れるという末路を導てしまった。人間の幸福について、考えさせられる。南米の煤けた広大な景色と、4色モノクロの撮り方、おざなりとも思えるほど、わざと荒く繋いだ沢山のエピソード(まさにスクリーンで観るべき映画)。その中で時折見せるガエル・ガルシア・ベルナルの美しい笑顔が、とてもキュートで、印象的だった。 9点(2004-10-30 13:23:18) |
2. モンタナの風に抱かれて
セックスもバイオレンスもCGもなく、そこにあるものをじっくりと見せるレットフォード映画の美を充分に堪能出来る映画。人物描写も深く、役者それぞれが演技派だし、子役の子も、やや生意気っぽく勝ち気なのがよく雰囲気を出していたし、馬も上手かった(ダジャレ!?)。だが長い! この内容で三時間近くをもたせるのは、いくら映像が上手いレットフォードでも無理がある。正直、途中でダレた。無駄なエピソードはないんだけど、エピソードひとつひとつが長すぎる。あとゴメンなさい。レトフォードも、C・S・トーマスも、ちと枯れ過ぎ・・・ 7点(2003-12-11 15:52:16) |
3. モーリス
共感もしないし名画だとも思わないしはっきり言って好きな映画じゃないけど、出ている男の子が綺麗で、アイボリー作品特有の英国節が堪能出来て、こういう映画があるっていうことに意義はあると思う。 6点(2003-10-16 09:17:23) |
4. 黙秘
暗い重いテーマとしてはありふれている内容を、ここまで見せたのは女優二人の演技力ですね。まさに迫真の演技! でもキングらしいひねりがいまひとつ見られなくて、消化不良気味。これが普通の母子もの映画なら、ああ感動、で終わる所なんだけど、あのキングだからラストは何かやってくれるんだろうと期待しまくってしまった。ところで、キャシー・ベイツはブスですか? 顔立ちは結構綺麗だと思うのですが。やや肥えているというだけだ。ベラや旦那を演じた脇役陣も秀逸でした。 6点(2003-05-28 13:39:28) |