1. モンスター(2003)
胃の腑にざっくりとくる、苦々しさの塊のような映画で、何とか目をそらさずに見続けた。S・セロンの見た目も含めた役作りは評判どおりで気迫に満ちていたが、その脇に座り、諸悪の根源のように描かれたセルビー役のC・リッチの持ち味も見事なものだった。ただ、映画としては足らない部分が多いと思う。リーの無謀な殺人動機を理解するには、彼女の生い立ちが必要不可欠だったと思うし、セルビーの無茶苦茶な発言も、彼女の人物像がさっぱり分からないので観ている私は首を傾げるばかり…そして二人の間の、特にリーが頑なに守ろうとした愛というのもちょっと見えづらい。やたら説明過多なのも白けるが、このプロットはなんだか宙ぶらりんな印象が強かった。しかし、ラスト近くでリーが逮捕された瞬間、ホッとしたのは私だけだろうか。これでリーがやっと解放されたね、と溜息が漏れた。それくらい辛くて疲れた。 [DVD(字幕)] 6点(2005-06-06 02:22:10)(良:1票) |
2. モンティ・パイソン/人生狂騒曲
ブラックで、見る人によって好き嫌いが分かれる作品。私は………ん~この癖のあるチーズみたいなニオイがたまんないわ、つんつん。文字じゃ説明しきれない世界に浸って、皆さんもどうぞニヤニヤ笑ってちょうだい。日本語吹替え版も忘れずに観れば、一粒で二度美味しい思いができる。8.5点のところ、特典短編も考慮しておまけ! 9点(2004-10-14 01:13:26)(良:1票) |
3. モーヴァン
《ネタバレ》 なんだか難しい映画を見てしまった。殆ど表情を変えることの無いヒロイン、モーヴァンを演じるサマンサ・モートンは、今までいくつか見た彼女の出る映画の中では一番不細工に見えた。ただ、どういうわけか目が強く印象に残っている。物語の説明もしづらい。カメラは最初から最後までずっと彼女を追う。彼女の見るもの、聞くものをこちらに送ってよこし、淡々と時間が過ぎる。きっと、彼女の起こす次の行動なんて、たいした意味は無いのだ。とにかく静かに彼女の行動を追った映像が続く。途中「虫が好き」という発言がある。確かに、いつもつるんでいる女友達より、泥にもぐるミミズや手を這うアリに接する態度の方が生身の人間を感じた。普通この手の映画は苦手で、かなり疲れるのになんだか嫌悪感も沸いてこない。サマンサの力だろうか。評価は5点で折り合いを付けたい。2度見ることは無いかもしれないが、偶然その機会があったら見入ってしまいそうな…不思議な感覚を残した映画。 5点(2004-02-23 02:08:20) |
4. 黙秘
地味で、画面は暗いです。主に女優さんが物語を動かすんですが、お世辞にも華があるとは言いがたい方々。しかし、長年心の奥底に溜めてあったそれぞれの悲しみを徐々に知るうちに、ああ、これはこの人たちの持つ、華々しさではなく見事な粘土細工を作り上げるような力が必要な作品なんだなあと実感しました。 血の繋がった母子の愛と、血の繋がりはないけれど深い信頼関係の上にある愛を感じることができました。 7点(2004-02-11 18:32:05) |
5. モンスターズ・インク
なかなか。キャラクターは今更言うまでも無く、モンスターズインクという会社の設定も面白かった。オープニングは洒落ててカッコ良く、エンディングのNG集は遊び心で溢れていましたね。ストーリーは、まあ普通に楽しかったけど、ブーちゃんはもちょっと意外なハチャメチャをしても良かったかな。 7点(2004-02-08 08:57:56) |
6. 木曜組曲
おしゃれなサスペンス、とでも言いましょうか、有名女流作家が変死を遂げたのは自殺か、他殺か?他殺ならいったい誰が・・・と、遠縁の女性(全員物書き)が互いの腹を探る。エッセンスは見事な料理・・・でも私、このおしゃれで上品な空気がただスカしているようにしか感じず、ラストまで眉間のしわが取れませんでした。出演者はみんな力のある女優さんなのに、見せ場も乏しかったように思います。死んだ作家のことをみんなあんまり好ましく思っていなかったようだけど、その理由もなんだか曖昧でした。インテリアと料理と豪華な花に5点 5点(2004-01-08 00:22:52) |