2. U2/魂の叫び
冒頭でビートルズのカバーである「Helter Skelter」から幕を開け、その後は怒涛の勢いで迫力あるライブパフォーマンスが展開されます。俺はこれまでU2はとても好きなアーティストだけどバラード曲が多くライブではそれほど盛り上がらないだろうなと勝手に思ってましたがそれは大きな間違いでした。劇中の彼らはまさに正真正銘のロックバンドそのもの。ボノがタイトルの「魂の叫び」の如く熱い歌声を聴かせ、誰も真似できないエッジのギターの鋭いギターサウンドもライブでは輝きを増している。ベースのアダムとドラムのラリーのリズム隊もU2サウンドの根幹をしっかり支える素晴らしい演奏。レッド・ツェッペリンの映画を観たときも感じましたが、U2もこの4人でなければU2の音楽は成立し得ないと言う法則がはっきりと感じ取れました。リハーサル形式で披露される「Desire」、エッジのリードボーカル曲「Van Diemen's Land」、ゴスペルグループとの掛け合いが美しくオリジナル版とはまた違った素晴らしさを感じた「I Still Haven't Found What I'm Looking For」、B.B.キングとの競演の「When Love Comes To Town」、ストーンズの名曲を織り交ぜた「Bad」、この映画のタイトルを1番象徴していたと感じれる最強の名曲「Sunday Bloody Sunday」、照明の演出が神々しく曲の世界観を見事に演出していた「With Or Without You」、ライブのラストを見事に飾った「Pride(In The Name Of Love)」。そしてモノクロのライブ映像が続いた後に雰囲気が一変して画面がカラーとなり「Where The Streets Have No Name」のイントロが鳴り始めたときは鳥肌が立ち、心の底から感動を覚えました。カバー曲もどれもオリジナルに負けないほどの完成度でこの映画の魅力の一端を担ってたと思います。見所がとても多くまだまだ書き足りないほどです。この映画を観て一生に一度でいいからU2のライブを生で体感したい衝動に駆られました。今(2006年12月現在)ちょうどメンバーが来日していて、さいたまスーパーアリーナで3日間ライブが展開されていますが、何故今回そこだけで関西には来てくれないの・・・(号泣)次の来日に期待します! [DVD(字幕)] 8点(2006-12-03 13:39:36) |