1. 夜に生きる
ベン・アフレックが作り上げた作品は手堅いものの悪方をはじめとして重みの無い人物ばかりで盛り上がらず、観た後に残るものが無かったのが残念であります。 [DVD(字幕)] 5点(2024-09-19 00:23:29) |
2. 夜明けの祈り
《ネタバレ》 冒頭に実話であると示される作品。修道女を集団レイプする犬畜生以下のソ連兵。身籠もった事、身籠もった子供を堕胎する事が罪とされる苦しみ、それでも生まれた子供を慈しむ、同じ人間でありながら同じではない修道女の姿を見ました。奮闘するフランス人女医が声高に叫ぶ事無く意志を貫くのが深刻な内容でありながら辛気臭ささが薄まっています。彼女自身がソ連兵に危うい目に遭わされるシーンはわざとらしい演出に思えました。 こういう戦争犯罪もあるのですよと知らしめる、可も無く不可も無しの作品です。 [DVD(字幕)] 5点(2023-07-24 03:18:43) |
3. 四十二番街
お目当てバズビー・バークレイによるミュージカルシーンはフットライトパレード、ゴールド・ディガーズには劣るものの、人間万華鏡の美しさ、パカッと開いて列車になる斬新さは流石の一言。完成するまでどれだけの時間を要したのか。 初日の幕が下りるまでを描いたドラマパートでラストショットの舞台監督のやりきった感が沁みるものでした。 ジンジャー・ロジャースを初めとする200人の青春ドラマを堪能出来ました。 [インターネット(字幕)] 7点(2023-06-12 13:08:07) |
4. 夜の騎士道
私的に厚かましくてしつこい人間は虫唾が走るので、いくらジェラール・フィリップとは言え胸糞キャラでありました。(ゴメンナサイ)ただ、ダンスシーンだけはウットリ。お相手ミシェル・モルガンの着こなしにも惚れ惚れ。 [インターネット(字幕)] 5点(2022-12-05 14:02:38) |
5. 夜ごとの美女
無気力なヘタレ男が夜な夜な夢の中でドラマチックな世界に浸る、アホみたいな話であってもジェラール・フィリップと美人女優さんの絡みは絵になりアホさ加減が薄まるのが不思議。彼を取り巻く友人達が味わい深く、けたたましい音に市井の人々の生きる力を感じました。遊び心溢れるしなやかさと芯の強さを見た良作です。 [DVD(字幕)] 7点(2022-04-29 21:12:21) |
6. 夜霧のマンハッタン
《ネタバレ》 ロバート・レッドフォードとデブラ・ウィンガーのラブコメがメイン。ごった煮状態のエピソードに味わいも余韻も無し。お目当てテレンス・スタンプにどうしてこんな役を引き受けたのか! 物申したい。有り得ない退場のさせかたにも怒り心頭。以降はデブラ・ウィンガーは誰かに似ている、誰に? 中田喜子? 和久井映見? 考えていたらお開きとなりました。 [DVD(字幕)] 4点(2022-02-22 02:40:20) |
7. 楊貴妃
台詞で語られるあらすじを見ているようで、話が呑み込めないところもあり、無味乾燥なままでお開きとなりました。森雅之さんの喜怒哀楽も迫り来るものが何も無く残念なところです。本作に限っては尺が足りなかったように思えます。 [DVD(邦画)] 4点(2022-02-13 14:05:39) |
8. ヨーロッパ横断特急
メタフィクション作品としてどうにかついてゆく事が出来ました。トランティニャンは本作でも無機質で淡々としたキャラで魅入られず。作品自体も淡々として盛り上がりに欠け、テンポのかったるさに閉口したところです。監督の趣味なのか呪縛プレイが何度か登場していましたが別に何と言うこともない演出でS性が似合うトランティニャンが活かされておらずガックリです。 [インターネット(字幕)] 5点(2021-08-31 16:22:21) |
9. 43年後のアイ・ラヴ・ユー
《ネタバレ》 往年の名舞台女優リリィが認知症を患い施設に入所している事を知った元演劇評論家で当時の恋人クロードが、会いたい一心から親友兼悪友の手助けを受けて認知症を装い施設に入所するも、彼女に彼の記憶は無かった。 諦めない彼があの手この手で彼女の記憶を呼び覚まそうとする展開はありがちなものですが、当時から彼女には夫が居た不倫関係で、一線を超えない結末が味わい深いものがあります。クライマックスである「冬物語」での足るを知るかのような切ない二人にグッときます。ブルース・ダーン、ブライアン・コックス、共に安定の名演。 MIPはリリィを演じたカロリーヌ・シロル、1949年フランス生まれの名舞台女優さんという彼女。派手さの無い若々しい装いでの上品さが目玉飛び出そうな高級施設で一際輝いており、且つ、記憶のジグソーパズルを繋ごうとしているのだろうかと思わせる姿が絶品。 スタッフとキャストの上質な仕事ぶりが光る上品な小品。 [DVD(字幕)] 7点(2021-08-15 17:54:39) |
10. 夜歩く男
《ネタバレ》 「実際の事件を忠実に描いている」冒頭ナレーションですが足し算引き算されているのを鑑賞後に知りました。 犯人の過去、心情、犯行理由も一切提示しない潔さも相まって「道」でのキ印が印象深いリチャード・ベースハートの知性豊かでありながら何を考えているのか分からない薄気味悪さが際立ちます。彼にいいようにしてやられる当局側に今作では肩入れしてしまう。同僚の仇討ちながらも頭に血を上らせることなく、清張作品ばりの理詰めで地道な捜査で遂に突破口を開いたのに胸熱に。そこから自宅包囲にこぎつけ「勝った」と確信した途端の展開に「お上は最後の一歩が踏めんのか」呆然と。しかしそこからが最大の見せ場で「地下水道」「第三の男」の元ネタかと思われる追跡劇は映像知識に疎い私でも魅入るもので結末The End に硬直が解けました。見事な脚色での何処までも硬派な傑作ノワールです。 [インターネット(字幕)] 9点(2021-08-06 22:17:49) |
11. ようこそ映画音響の世界へ
映画鑑賞で意識した事がなかった(恥)音響編集。その重要性がよく分かる勉強になった良作です。 [DVD(字幕)] 7点(2021-07-23 03:47:46) |
12. 夜霧のジョギジョギ
邦題の語感に惹かれたのです。インドネシア製というのも興味深かったのです。飲食を控えて(以前エライ目に遭ったので)身構えていざ鑑賞。脚本、演出、効果音、画質、セット装飾、特殊効果、ヘアメイク、演技、どれをとっても本サイトの評価内容そのまんま。妙に宗教を絡めているのはお国柄なのでしょうか。ビビリな私に「何一つとして怖いところ無し」と言わせるホラー作品です。 [DVD(字幕)] 1点(2021-07-20 02:38:53) |
13. 夜の大統領
《ネタバレ》 ジェームズ・キャグニー誕生日ということで鑑賞。主演はエドワード・G・ロビンソン。ギャングものでなく、田舎で理髪店を営むギャンブラーの成功と転落が描かれた物語は、ジメジメするところが無く、二人の持ち味である台詞回し同様の小気味よい展開。ラストでのロビンソンの「裏切るより裏切られるほうがマシだよなぁ、転落してもまたやり直すさ」と言わんばかりのカラリとした笑顔はまさに千両役者。撮影当時キャグニーは格下で弟分としての脇役で出番も少なく見せ場もほんのわずかですが、ロビンソンに劣らぬオーラを放っているのは流石。 ワーナー大看板2人が唯一共演したお宝作品を堪能しました。 [DVD(字幕)] 8点(2021-07-17 03:07:07)(良:1票) |
14. 夜霧の港
クロード・レインズ、ジャン・ギャバン、トーマス・ミッチェル共演で、こんな愚作を見せられるとは。お粗末過ぎる脚本は原作もお粗末なのだろうか。こんな作品でもキッチリ仕事している3人は流石の名優と言えますが無駄遣いもいいところ。レインズ台詞「クタクタになって帰ってくる亭主の為に家はバーよりも魅力的な場所であるように」で、「ハァ?」「結婚7回レインズの素で思うところだろうか?」印象に残ったのがこれだけというガックリ・グッタリな作品です。 [DVD(字幕)] 3点(2021-07-10 19:46:10) |
15. 汚れた英雄(1982)
初見。大藪春彦作品にあるギラギラしたところが皆無の草刈正雄、のっぺりとした演出、共に致命的。補うかのように何度も流れる主題歌が何ともはや。ただ、当時からアドレナリンが分泌されまくるこの歌への懐かしさに+1点。この歳になっても爆上がりです。 Riding High Riding High You are the lonely rider I know・・・・ Riding High いやぁ、名曲! [DVD(邦画)] 4点(2021-06-30 15:30:43) |
16. 四銃士
続編のこちらは一転して見応えたっぷり。執念深く毒蛇のようなフェイ・ダナウェイ、彼女との因縁が哀しいオリバー・リード、世渡り上手ドライな悪人チャールトン・ヘストン、それぞれの見せ場も多く、クリストファー・リー(52歳頑張りました!)とマイケル・ヨークの決闘を始めとして血湧き肉躍る活劇に満足。リチャード・チェンバレン、フランク・フィンレイ、ラクエル・ウェルチの影の薄さと、ジャン・ピエール・カッセルの間抜けな王様の役柄が残念というのは欲通しいかな。 [DVD(字幕)] 7点(2021-06-21 15:00:25) |
17. ヨランダと盗賊
基本、アステア作品に脚本の質は求めないのですが、ファンタジーであっても守護天使を絡めた設定展開の幼稚さに白け返る代物です。それを補う筈のダンスシーンも、間引運転・徐行運転状態で萎えるばかり。興行収入惨敗でアステアが引退宣言をした(後に復帰)というのも頷ける残念な作品です。 [DVD(字幕)] 3点(2021-04-05 13:42:29) |
18. 欲望の砂漠
南アフリカ、ダイアモンド採掘地帯を舞台にしたドラマ。チーム「カサブランカ」の面々に囲まれて奮闘するバート・ランカスターですが、年季の違いを感じるのは仕方のないところでしょう。MIPはお目当てクロード・レインズ、ではなく、ポール・ヘンリードで下劣で残忍というイメージとは真逆の人物を彼らしい生真面目さで演じています。国籍不祥のピーター・ローレ、何を考えているのか善悪どちらか分からないクロード・レインズはお約束な人物像で貫禄の存在感ですが突き抜けたものがなく、結末と共に歯痒さが募る残念な作品です。 [DVD(字幕)] 6点(2021-03-11 16:50:02) |
19. 夜の来訪者(2015)<TVM>
原作未読。1912年英国。紡績?工場社長バーリング一家幸せ絶頂とも言える晩餐会での一家と訪れた警部の会話劇。自殺女性に全員が関わっている事を順々に追求する警部に途中から違和感が。女性の親族なのではとの見当は・・・ ミランダ・リチャードソンを筆頭に一家&婚約者の乙に澄ました偽善者ぶりはこれぞブリカス(ごめんなさい)と言えるもの。ただ、悲劇のヒロインも下の階級なりのしなやかさやしたたかさに欠けていてイマイチ支持できない人物でした。 大オチまで片時も目の離せない秀作です。 [インターネット(字幕)] 8点(2021-02-28 19:35:31)(良:1票) |
20. 欲望の谷
《ネタバレ》 南北戦争復員兵のジャックが営む牧場地を巡る大牧場主ウィルキンソン一家との対決を描く西部劇。善玉グレン・フォードの騎乗姿、ガン捌きの身のこなしが超カッコいい。どちらかといえば穏やかな彼が三下マトロックに牧童を殺され堪忍袋の緒を切らしての凄まじい反撃っぷりに目を瞠る。欲望に塗れた悪玉ウィルキンソン一家を演ずる、エドワード・G・ロビンソン、バーバラ・スタンウィック、ブライアン・キースのフィルム・ノワールを思わせるキャスティング。善悪対決よりもこの三人の人間関係が味わい深い。焼打ちに遭い炎上する屋敷でのロビンソンとスタンウィックの対峙は本作リプレイタイム。「逝きなさい」「よくも裏切ったな、助けてくれ、死にたくない」を無言で表す二人の迫真の演技に見惚れるばかり。この後ビックリの展開だけどロビンソンはこのシーンにてお役御免の感あり。勧善懲悪の結末が心地良い。名カメラマンであるルドルフ・マテ監督らしい牛馬怒涛の大暴走シーンを始めとするカメラワークも冴えた異色且つ傑作西部劇。 [DVD(字幕)] 8点(2019-08-12 02:29:25) |