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ザ・チャンバラさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1275
性別 男性
年齢 43歳
自己紹介 嫁・子供・犬と都内に住んでいます。職業は公認会計士です。
ちょっと前までは仕事がヒマで、趣味に多くの時間を使えていたのですが、最近は景気が回復しているのか驚くほど仕事が増えており、映画を見られなくなってきています。
程々に稼いで程々に遊べる生活を愛する私にとっては過酷な日々となっていますが、そんな中でも細々とレビューを続けていきたいと思います。

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1.  欲望のバージニア 《ネタバレ》 
実話であることを売りにしている本作ですが、ハリウッドにおける”based on true story”は非常に範囲が広く、本作についてもフィクションとして見るのが無難のようです。と言うのも、原作を書いたのは主人公・ジャック・ボンデュラントの孫にあたるマット・ボンデュラントであり、幼少期におじいさんから聞かされていた自慢話を小説化したものだとか。年寄りの昔話ほど信用できないものは他にないわけで、実際、ありえない程イカれた捜査官に、ありえない程生命力の強い次男と、実話と言うにはムリのある展開のオンパレード。話半分どころか、話3分の1か4分の1くらいのつもりで鑑賞なさってください。。。 内容は、ハリウッドで頻繁に製作されるアウトローものであり、特段に変わった試み等はなされておらず、一から十まで王道に徹しています。際立った傑作・秀作の類ではないが、この手の映画の黄金率に当てはめて堅実に作られてはいるので、深く失望させられることもありません。監督は、ひたすらに陰鬱な終末SF『ザ・ロード』で世界中の観客の心を粉々に砕いたジョン・ヒルコートですが、『ザ・ロード』に続き、本作でも湿っぽい演出を披露しています。物語は一家の三男・ジャックの成長譚であり、中盤にはジャックのちょっとしたサクセスストーリーも織り込まれているのですが、この監督の個性の賜物か、まったく爽快感を味わえないという点は、唯一、本作で独特に感じた点でした。展開はチンタラしており、インパクトある見せ場もないのですが、この湿っぽさのおかげで、物語には一定の緊張感が維持されています。どこまで意図されたものなのかは分かりませんが、なかなか面白い塩梅の映画だなと思いました。。。 この手の映画は若手俳優の豪華共演を売りにする場合が多いのですが、例に漏れず、本作もなかなかのメンツが顔を揃えています。登場場面の多さは役者の知名度と完全に比例しており、ジェイソン・クラーク演じる長男がいてもいなくても変わらない程の薄い存在感だったことはお気の毒でしたが、一方で、トム・ハーディ演じる次男のかっこよさは頭一つ抜けていました。いざとなればメリケンサックを取り出して相手をボコボコに殴りつけるバイオレンス野郎にして、惚れた女に背を向けて死地へと向かう任侠野郎、最高ではないですか。シャイア・ラブーフなんてどうでもいいから、もっとこいつを見せて欲しいと切に願いましたとも。
[ブルーレイ(吹替)] 7点(2013-11-13 00:36:13)(良:2票)
2.  預言者 《ネタバレ》 
入所直後にはモルドールに紛れ込んだホビットの如く怯えまくっていた主人公が、刑務所内で徐々に頭角を現していくという犯罪サクセスストーリー。徐々に目つきが変わってくる主人公は『ゴッドファーザー』のマイケル・コルレオーネを彷彿とさせ、生粋のヤクザ者よりも、あるきっかけでヤクザになった元一般人の方がよりタチが悪いという犯罪映画の王道を行く内容となっています。。。 この映画はヤクザ映画として十分に楽しめる仕上がりなのですが、もっと興味深いのは、本作が二層構造の物語となっていること。表面上は刑務所内で若者がのし上がっていく痛快なサクセスストーリーを装いつつも、核心部分には犯罪者や国家の治安維持体制に対する痛烈な批判が横たわっています。やんちゃは過ぎても本物の悪党ではなかった主人公が刑務所内で殺人やドラッグを覚え、さまざまなコネクションを得て独自の犯罪グループを率いるまでに成長する本作には、犯罪者を更正させるどころかより強力な犯罪者を育成する機関に成り下がっている刑務所への痛烈な批判が含まれています。また、歳老いて権力を失いつつある老マフィアと伸び盛りの若者との人種を越えた友情物語を装いつつも、ラストでの冷たい仕返しによって義理や人情というものを完全に否定しています。コッポラやマイケル・マンが描く犯罪者の美学なるものは現実には存在せず、犯罪者とは狼の法の下に生きる利己主義者であると断言しているのです。本作は、従来の任侠映画を否定した『仁義なき戦い』と同様のポジションをとる作品なのです。。。 フランス映画でありながら登場するのはコルシカ人、アラブ人、ロマ人とアウトサイダーばかりで、生粋のフランス人が一人も登場しないという構成にも深い意味があります。フランス国内は外国人犯罪者によって荒らされているという現実を描いているのですが、このテーマを真正面から扱うと「人種差別的」と断罪されることから、二層構造の映画で暗にこれを指摘しているようです。今そこにあるに危機について真正面から問題提起できないというもどかしさが、ヨーロッパにおける人種問題の複雑さをよく表しています。
[DVD(吹替)] 7点(2012-09-29 23:59:16)(良:2票)
3.  容疑者Xの献身
「HERO」は酷評し、「踊る大捜査線THE MOVIE」はレビューする気にもなれないほど大嫌いで、フジテレビ製作の映画には不信感しか持っていないのですが、本作の出来の良さには完全にやられました。謎の提示やネタばらしのタイミングが絶妙でサスペンス映画としてレベルの高い脚本だし、淡々としながらも激情を孕んだドラマには心を千切られるような思いがします。この映画の脚本は、日本映画界にありがちな、ただ原作を映画版に手直しただけの代物とは訳が違います。「映画として成立させるにはどうすればいいのか?」という工夫が見て取れるのです。原作は石神の心理描写が克明であり、それがサスペンスやドラマを大いに盛り上げていたのですが、一方映画版では無口な石神の感情をどう表現するかが大きな問題でした。ブツブツと独り言を言わせるのはヘンだし、かと言ってすべてナレーションで説明してしまうわけにもいかない。そこで映画版は、ガリレオこと湯川との対比によって石神が抱える人生への深い絶望と「献身」の重みを表現し、さらに石神と同類である湯川に彼の感情を代弁させることで、この問題を乗り切りました。ここでポイントだったのが堤真一というキャスティングで、原作ではハゲで小太りの醜男だった石神をいわゆるイケメンの部類に入る堤に演じさせたことは大きな改変でした。しかし、原作者が佐野史郎をイメージしていた湯川を福山雅治が演じたことでその人物像が変化したことに合わせ、石神も原作に準拠するのではなく、映像版「ガリレオ」に合わせた形に変更する必要がありました。湯川が石神の代弁者となるためには彼と紙一重の人物像であることが重要であり、人を惹き付ける魅力が偶然備わっていた湯川は幸福な人生を送り、根は同じであっても魅力に欠けた石神は日陰の人生を歩んでいる(冒頭、福山雅治が「愛など下らん」とキザに言う場面は、実はかなり重要)、そのためには堤である必要があったのです。さらに、蛇足と言われている雪山の場面にも意味が感じられます。二人が顔を合わせてホンネを語りあう特殊なシチュエーションとして雪山という舞台は必然性があるし、石神は真相に気付いている湯川を殺すつもりで雪山に誘い出したにも関わらず彼の命を助け、湯川は自分が殺されるかもしれないことを知りながらこの誘いに乗った。性根でつながっている二人の特殊な関係性を描くために、この場面は必要だったと思います。
[地上波(邦画)] 9点(2010-05-28 21:38:43)
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