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1.  用心棒 《ネタバレ》 
黒澤明監督と三船敏郎の最強コンビによる時代劇の大傑作!文句なしに面白い!何しろ三船敏郎演じる桑畑三十郎の登場のシーンからして絵になる。かっこ良い!そしてまた歩く姿も決まっている。日本映画史上に残る名キャラクター、それが桑畑三十郎!とにかくひとつひとつの台詞にしたってかっこ良すぎる。「斬られりゃ、痛えぞう!刺身にしてやる」だの最後の「あばよ!」まで何もかもが文句無しにかっこ良い。そして、そんな三船敏郎以外にも脇を固める俳優陣の個性のある登場人物も含め、とにかく何もかもが完璧なこれぞ時代劇の中の時代劇!文句無しの10点です。
[DVD(字幕)] 10点(2005-06-19 20:13:49)
2.  淀川長治物語神戸篇 サイナラ
昨年、亡くなった私が最も好きな日本の映画監督大林宣彦監督が生前、親しくしていた映画評論家、淀川長治さんの少年時代を中心に描いた作品で、淀川長治さんの映画に対する愛情の深さと同時に母に対する愛情の深さ、更に大林宣彦監督の淀川長治さんに対する思いがきちんと描かれており、この作品を見て改めて淀川長治さんの素晴らしい映画解説と大林宣彦監督の素晴らしい映画愛が伝わってきて、この2人の姿をもう、見る事が出来ないのかと思うと切なくなってきて、堪らない。淀川長治さんが大好きなチャップリン映画、私も大好きです。チャップリンと誕生日が4日しか違わない淀川長治さん、貴方の事は一生足りとも忘れた事はありません。それは大林宣彦監督の事も同じです。2人よりも大分先に亡くなったチャップリン、そして、淀川長治さん、日本が誇る世界の黒澤明監督を追うように亡くなった淀川長治さん、この作品で淀川長治さんの事を愛情を持って描いて見せてくれた大林宣彦監督、天国でいつまでも映画について語ってる姿を想像しつつ、この作品についてのコメントを終わりにしたいと思います。
[DVD(邦画)] 8点(2021-01-30 19:07:18)(良:2票)
3.  妖怪百物語
妖怪物で時代劇という組み合わせから駄作の匂い、B級映像的な物を本来なら感じずにはいられないものの、今作品の監督は座頭市シリーズを何本か撮ってたり、大魔神シリーズを撮ってる安田公義監督だけに単なる妖怪物にはしていない。誰もがよく知ってる妖怪を物語に取り入れ、怖さだけでなく、コミカルに描く事に成功している。当時の江戸の雰囲気、長屋の雰囲気、様子なども興味深く描いている点も単なる妖怪物とは違う面白さを感じる事が出来る。また、会談物としても楽しむ事も出来、不気味な音楽と声が聞こえたりと色んな意味で楽しむ事が出来るという意味でも贅沢な作品です。印象的なシーンが沢山、ある中でも障子に写し出される女の長い首と笑い声、池から現れる女の大きな顔と笑い声は一度、見たら忘れられなくなりそうなぐらいのインパクト
[DVD(邦画)] 8点(2016-06-09 17:52:20)(良:1票)
4.  夜の大捜査線 《ネタバレ》 
アメリカという国の抱えている大きな問題、悩みというものがこの映画を見ていると感じずにはいられなくなる。映画が始まって直ぐに起こる夜の殺人、偶々同じ頃、近くの駅で母親に会う為に列車に乗るのを待っている男、この映画の主人公である黒人警官を大金を持っていて、自分達白人とは違うからという理由から犯人にしようとする白人警官、人種が違うだけの理由で差別を受けることの許せなさが見ていてとにかくやるせなくなる。この映画はサスペンス映画ではあるけど人間の持っている偏見、それを真っ向から正々堂々と描いているという意味で単なるサスペンス映画ではない。白人と黒人、お互いが意見がぶつかりあうことで生まれる感情、そんな中で次第に黒人であるシドニー・ポワチエ演じる刑事に対して協力しあい、殺人事件を解決しようとしていく姿に例え人種は違っても同じ人間である。同じ職業である者同士、助け合うことによって得られる友情、それは白人警察署長のバージル(シドニー・ポルチエ)に対して言う「驚いた。俺と考え方が全く一緒だ」の台詞に込められている。ラストの駅の別れのシーンも二人の友情を物語っている。それにしても作品全体の気だるい空気、夏を感じる映像美といい、一度見たら絶対に忘れられなくなるほどの熱気で充満している。タイトルに偽りなしの夜の映画でもある。
[DVD(字幕)] 8点(2011-05-10 20:58:46)
5.  夜の河 《ネタバレ》 
これは人間の心理状態というものを色で表している。山本富士子演じるヒロインが想いを寄せる大学教授竹村(上原謙)に初めて身体を許すシーン、画面全体のあの赤い色は山本富士子の演じる女の情熱を表していると思いました。好きな男にはきちんとした奥さんもいれば、娘もいる。山本富士子が相手の奥さんが病気で亡くなった後に上原謙に対して別れを告げるシーンでは青が強調されているが、あれは自分は女としてのプライド、誇りをかけて愛した男との別れを選ぶ。それは女としての辛さを青い色として見せているようにも感じるし、その色使いの見事さ、美しい映像は宮川一夫という日本映画史上最高の名カメラマンによる功績が大きい。主演の山本富士子の色気、黒髪を洗う場面のあの色っぽさ、心が強くて誇り高い京女としてのプライドの高さを見事に表現して見せた演技なくしてこの映画は語ることは出来まい。そのぐらいこの映画の山本富士子は素晴らしい。小沢栄の酒癖が悪くて口も悪い嫌な男に何を言われても負けまいと強い女を演じている姿など正しく強い女の象徴である。小沢栄のご機嫌取りを飄々と演じている山茶花究の姿も忘れがたい印象を残します。山本富士子と上原謙との初めての夜のあのシーンにしてもちっとも嫌らしさを感じない。男と女が抱合う場面の色気、全くもって嫌らしさを感じさせずにそれでいて官能的に見せる演出の上手さ、ここらが昨今の日本映画にはなくて昔の日本映画にはある。この映画を見ると益々そういう気持ちにさせられる。裸になどならなくても伝わる女の色気と愛情、その伝え方、こういう映画を見て昨今の日本の監督は大いに勉強し、見習って欲しい。映し出される京都の街並みの美しさ、宮川一夫のカメラ、そして、やはり山本富士子の美しさ、この映画は何かもが美しい。ラストの山本富士子の表情には女として自立し、強く生きて行くことへの思いが現れているようです。
[ビデオ(邦画)] 8点(2008-10-05 21:51:03)
6.  汚れた顔の天使 《ネタバレ》 
昔、もう10年以上前に観た時はただ単純に面白い映画だったけど、今回、十数年ぶりにDVDにて借りてきて観てみると、単なるギャングものの映画でない何かがこの作品にはあるという思いでいっぱいになりました。また単なる娯楽映画でもなく、そこにあるのは長年の親友、それも男同士の真の友情とそして、あまりにも切なく悲しいドラマとして深く考えさせられました。ジェームズ・ギャグニー演じるロッキーが幼き頃からの親友である神父との熱い友情の上、最後は死刑となるまでの物語が物凄くずしりときました。死刑となる寸前に長年の親友でもある神父に「わめいてくれ!」と頼まれた時のジェームズ・ギャグニーの悲しそうな表情が物凄い印象を残します。これまた間違いなくジェームズ・ギャグニーというアメリカ映画史に名を残す一人の俳優の代表作であること間違いなしの作品です。
[DVD(字幕)] 8点(2006-03-18 22:29:36)
7.  妖刀物語 花の吉原百人斬り
やったあ!ようやくこの作品、レビュー出来ることがまずは何よりも嬉しいです。でもってずっと前から観たくて観たくていつ観ようかと思ってて、やっと借りてきて観ました。「飢餓海峡」で内田吐夢監督作品にはまり、次いで中村錦之助主演の「宮本武蔵」シリーズを二週間で一気に5本全部観た程、内田吐夢監督の映画には、はまってしまう何かがあります。この作品もまずは何と言っても絵が綺麗!まるで溝口健二監督の作品を観ているようなそこにあるのは日本の美学!美しさとまた力強さを兼ね備えているこの作品、一人の男と女の復讐の物語ではあるものの、けしてどろどろとした復讐劇ではなくて、美しい映像と共に美しい風景、ラストの決闘シーンにしても美しい!ただでさえ美しい桜の花がこれほど美しく描かれているのも珍しい!とにかく美しい中にある人間の持っている欲望というものを内田監督ならではの力強さで描いていて見応え十分!同じ監督の「浪花の恋の物語」も観たい!観たいけど近くのレンタル屋さん、どこを探してもないのが残念!テレビでいいから放送して欲しい!そしたら絶対に観ます。
[ビデオ(字幕)] 8点(2005-09-19 12:09:35)
8.  酔いどれ天使
日本のヤクザものはどうしても好きになれないけど、この映画だけは別です。若き三船敏郎の他の黒澤作品とはまた違った魅力いっぱいの演技と志村喬の名演技のお陰で見応え十分の作品になっています。
[地上波(字幕)] 8点(2005-07-02 18:49:59)
9.  四谷怪談[前篇/後篇](1949)
木下恵介監督が怪談話を撮る。とても考えられないぐらいです。例えるなら小津監督が時代劇を撮るぐらい考えられない気持ちであるが、だってこの作品木下作品てよりは黒澤明監督や溝口健二監督の映画みたいな雰囲気を醸し出している。しかしながら木下恵介監督、この怖い話を単なる怪談話てよりは人間の悲しみ、哀れみとでも言うべきか?役者の演技力による力も大きく、特に田中絹代がやはり凄過ぎるによってドラマチックな愛憎劇として描く事に成功している。上原謙の怯える表情、杉村春子の相変わらずの嫌な女ぷりやらも強い印象を残す。木下恵介監督てやはりどんな映画でも標準以上の映画にしてしまう凄さがあるなあて思った。全体的にやや長いかな?て思うけど今時の時代劇にはない迫力と面白さを感じる事はできた。 
[DVD(邦画)] 7点(2014-01-25 15:55:28)
10.  妖星ゴラス 《ネタバレ》 
なるほど!謎の隕石がやってくる。地球が危ない。ようし、そうなる前に地球の方から逃げれば良いのさみたいな発想は果たして本当にそれで良いのか?とさえ感じてしまうけど、それを良い具合に生かした作品としてなかなか面白く見られる。まるで任侠ものでも見ているかのようなキャストにちょっと戸惑いを感じさせるものの、話のテンポも良くて楽しむことが出来る。ところで計算機って表示される数が決まっているということをこの映画の中でも教えてくれている。そのシーンを見て、もしも、宝くじで一等当った場合、一日一万円ずつ使ったとしてとこんなせこい計算をしたくなる私に比べたらこの映画はかなりスケールが大きい。内容だけでなく、役者の顔ぶれのスケールの大きさも今の日本映画ではとても太刀打ちできないほどのものを感じる。所々で突っ込み入れたくなるほどちょっと矛盾した感じもなくもないが、それでも下手なハリウッド大作よりはずっと面白い。限りなく8点に近い7点ということで最後にもう少しだけ言わせて貰うと、やはりどの俳優、特に男優陣の顔ぶれの豪華さは凄い。
[DVD(邦画)] 7点(2011-01-10 15:46:03)
11.  欲望のあいまいな対象
何とも男にとっては哀れとしか言いようのない作品だ!自分の娘と言ってもいいほど歳の離れた若い女を好きになった中年男の醜いまでの愛、女に対する愛の仕方が何とも男のアホな気持ちを表しているようで本当に哀れとしか言いようがない。欲望=この映画の主人公の老人にとっての欲望とは性欲の塊のようなもので、若い女の身体が欲しい。正しく欲望なのである。それを知ってか女は女で女の武器としての悪女ぶりを見せ付ける。散々じらすだけじらして男の欲望を更に強くしようとする。男にとっての女は欲望の対象であって、逆に女にとっては男、それもかなり歳の離れた年上男への愛は見せ掛けだけの愛、つまりそれこそがあいまいなようであり、そんな女に翻弄され続ける男の哀れ、だらしなさ、この映画は男のだらしさなと女のしたたかさを描いた作品で、それにしてもこの監督、遺作にしてもここまで徹底的にじらす。じらす。じらされる側の気持ちを最後まで見せ付けるとは、本当に意地悪な監督だ。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2009-10-12 12:04:21)
12.  世にも怪奇な物語
これは本当に怖い。人間の怖さ、内面的な怖さ、何を考えているのかさえ解らないその怪しい雰囲気、1話、1話それぞれが回を増すことにどんどん恐ろしくなる。第1話のジェーン・フォンダの異常なまでの美しさ、好きな男が目の前で別の女といちゃついてる時の嫉妬深い女の目付きには女にしか出せない色気と怖さの両方を見ることが出来て、いやはや、怖い。怖い。そして、とにかく美しい。第2話のアラン・ドロンの冷酷さもそれに耐える女、ブリジット・バルドーの演技、第3話のこの話、フェリーニて監督の凄さ、画面全体を支配するまるで何かに取り付かれたかのような不気味さ、とにかく全てが不気味であり、タイトル通りの怪奇な世界を上手く表現していると思いました。
[ビデオ(字幕)] 7点(2009-07-11 10:42:10)
13.   《ネタバレ》 
「愛の不毛」とか言われても私にはいまひとつぴんとこない。しかし、この映画の男と女の孤独感のようなものは解る気がする。夫に愛されたいと願う女ジャンヌ・モローの眼から見たあの何とも乾いた空気、殺伐とした都会の風景、人間の持っている孤独な世界をモノクロの映像によって浮かび上がらせることへのこの監督の拘りのようなものが感じられる。夫からの愛を感じなくなった女ジャンヌ・モローと同じように何かに怯えているようなもう一人の女、モニカ・ヴィッティ、二人の女の孤独、見ていてどこか同じ監督の「太陽がひとりぼっち」に通じるものを感じる作品になっている。人は常に愛するよりも愛されたいと願う生き物なんだと監督が言っているようなこの感じこそこの監督の作品全体に感じる共通点ではないだろうか!それにしてもここでも出番は少ないもののモニカ・ヴィッティのあの美しさ、悩ましい姿は眼に焼き付いて離れなくなりそうです。そんな美しいモニカ・ヴィッティに「刺激的な夜だったわ」だなんて言われたマルチェル・マルストロンヤニが羨ましい。私も言われてみたい。
[ビデオ(字幕)] 7点(2008-07-03 21:43:09)(笑:1票)
14.  四つの恋の物語(1947)
「四つの恋の物語」とタイトル通り四つの恋の物語をオムニバス形式で描いた作品!四つの物語のうち、断然、最初の話が良い。池部良と久我美子のやりとりが何とも微笑ましくて良い気分にさせられる。久我美子の初々しさ、可愛さといい絶品の作品!それに比べると残りの三つはやや落ちる。いまひとつの感じがする。そんな中で第二話の成瀬監督の撮った話の中の木暮実千代の色っぽさ、あの口元、上目使いの目付きが色っぽくてたまりません。続く第三話のミュージカル風喜劇と四話のサーカスの話はあんまり面白くない。しかしながら第三話における若山セツ子の可愛さは絶品です。全体的に印象としてはバランスが悪い感じがしてならないが、女優陣の可愛さ、美しさを十分堪能出来たので良かったとは思う。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2008-04-13 10:14:37)
15.  与太郎戦記 《ネタバレ》 
何と馬鹿馬鹿しい作品なんだろう!フランキー堺の演じる落語家上がりの二等兵が軍隊の中で落語を披露したり、また夜中に覗きをしてみたりと、とにかく戦争というものをここまで馬鹿馬鹿しく描く所はいかにも日本映画って感じがして楽しめる。フランキー堺の芝居だけでその場が喜劇と化してしまう所なんてどこか渥美清と似ている。同じ軍隊の話でも野村芳太郎監督、渥美清主演の大傑作「拝啓、天皇陛下様」に比べると作品の完成度、泣きとい点でも完全に劣るものの、この徹底した馬鹿馬鹿しさは日本人しか描くことは出来ないだろう!
[CS・衛星(邦画)] 7点(2007-04-16 21:39:32)
16.  欲望という名の電車(1951)
野性的なマーロン・ブランドと女としての哀しさみたいなものを身体全体で表現しているビビアン・リーの演技が凄い!緊張感漲る二人の演技、凌ぎ合い、この緊張感漲る作品の中で、特に凄いと思うのが、ビビアン・リーの演技で、この映画の中のビビアン・リー演じるブランチはどこか「風と共に去りぬ」のスカーレット・オハラを思わずにはいられない。だからと言って単にスカーレット・オハラを思い浮かべるのはビビアン・リーが単に年を重ねただけでない何か不幸なヒロイン象の中でマーロン・ブランド演じるスタンリーのような野蛮な男達に振り回されつつも強く生きていこうとするその姿に心が痛む。
[ビデオ(字幕)] 7点(2006-10-02 23:21:41)
17.  八日目の蝉
この映画を見た後、何とも嫌な気持ちになった。心が痛む。子供にとっては親の都合、大人の身勝手さの前には何もすることが出来ない。ただただ親の言う通りに従うだけしかないのである。それは自分が誘拐された娘であるということを何も知らずに偽の母親である誘拐犯の希和子(永作博美)と共に行動している時の薫と名付けられた少女の姿からも見ることが出来る。自分の本当の母親でない女を本当の母親だとばかり思う薫は果たして本当の事を知った時、どう思うであろう?という気持ち、同じく本当の母親に対しての感情というものが幼い薫にはあるのだろうか?という気持ち、どちらの母親も薫にとっては母親なんだと思わなくてはならないのか?大人たちの都合により犠牲となる子供の気持ちを思えば例え、それがどんなに母性愛なるものを見せようとも私には感動なんて言葉は沸いてこない。子供は子供なのである。大人達のようには行かないのである。そういう何とも惨酷な人生感のようなものを役者達の演技力によって見せる演出の上手さなどもこの映画が一般的に高い評価を得ている原因だと思う。私もそれはそれで大いに認めつつもこの映画に対する評価としてはこれ以上の点数は付けられない。作品のテーマは「母」と「娘」そして、「母性愛」なる映画として色々と考えさせらる作品である。原作者は女性であり、主役も女性である。つまり女性映画なのである。それを男の監督が撮っている点に注目して見たし、もしも女性の監督だとしたら別の意味で「母性愛」とは何なのか?というような作品になっていたと思うと女性監督の演出による映画としても観たいという気持ちにもさせらた。寧ろ、男の監督よりも女性監督でこそ撮って欲しかった映画である。
[映画館(邦画)] 6点(2011-06-15 22:27:30)(良:1票)
18.  夜の豹
リタ・ヘイワースとキム・ノヴァクという共演、しかも、悪女が似合う二人ということで期待してみたが、リタ・ヘイワースに比べてキム・ノヴァクの存在感が薄いために、盛り上がりに欠ける。フランク・シナトラを迷わす二人の女、特にリタ・ヘイワースが完全にフランク・シナトラを食ってしまっている。どこまでも女癖の悪いフランク・シナトラは予想以上にこの役が似合っているのには驚かされた。まあ、この三人のドラマ的な盛り上がりに不満が多い中、リタ・ヘイワースの未亡人ぶり、何だかこの女優は日本で言えば若尾文子に近いものを感じるが、若尾文子ほどの演技力が無いのが欠点である。その欠点もこの女優の魅力なのかもしれない。リタ・ヘイワース好きにとっての未亡人役、もっともっと見たい気がする。
[ビデオ(字幕)] 6点(2009-11-29 22:01:38)
19.  夜の牙 《ネタバレ》 
石原裕次郎が自分がどういう訳か?勝手に死んでることにされ、それには何か深い訳があるんじゃないのかという、まあ、いわゆる謎解きサスペンスドラマではあるが、話としては面白いが如何せん、画面が暗くて解りにくい部分が多いのが難点である。石原裕次郎を兄貴と慕う岡田真澄にこの二人が出会う謎の女、月丘夢路、更に和尚さん役と石原裕次郎演じる主人公の弟の謎の死に大きく関わっている男の一人二役の森川信、寅さんシリーズ以外での森川信さんの姿が見られるなんてそれだけで何だか妙に嬉しく思えてしまいます。ここに書いたこの人達にはある共通点がある。それは私の最も好きな日本の監督、川島雄三監督の作品に出演している。品川駅と銀座の街が出てくるところも川島雄三監督を思い出させるし、そういう意味でも何だか嬉しく思える。その一方で石原裕次郎とくれば、芦川いづみが出てないという不満も多い。北原三枝も今回は出てません。石原裕次郎映画に多く出てくるこの二人の女優の出てない作品の中にあっても、石原裕次郎はここでも石原裕次郎らしく好青年ぶり、正義感ある男を演じていて印象に残ります。
[ビデオ(邦画)] 6点(2008-12-04 21:11:49)
20.  四つの恋の物語(1965) 《ネタバレ》 
吉永小百合、和泉雅子、十朱幸代、芦川いづみとビデオのシールにも書かれてるけど、納得出来ない。どう考えてもこれはおかしい。絶対に変だ!この作品は芦川いづみと和泉雅子の二人のものだ!四人の姉妹の中で芦川いづみと和泉雅子の二人が抜群に良い。芦川いづみがママさんなら毎日でも通う。芦川いづみはやはりいつ見ても良い。そしてびっくりするぐらい和泉雅子が良い。こんな可愛くて健気な和泉雅子となら競馬場に行くのも楽しいだろうし、負けても良いとさえ本気で思えてしまう。あとの二人に関してはまずは吉永小百合、やはり苦手だ。苦手なものはどうしようもなく、これだけは変えられない。十朱幸代もあまり好きではない。吉永小百合ほどではないが苦手な女優の一人でもあり、ここでも芦川いづみと和泉雅子に比べて陰が薄い。芦川いづみと和泉雅子の二人のやりとり演技に父親役の笠智衆の寅さんシリーズの御前様みたいな感じが良い。大した話でもないがこの三人が良いから見てられるけど、そうじゃなきゃ多分見てない。芦川いづみがいるといないでは大違いである。
[ビデオ(邦画)] 6点(2008-07-26 15:07:47)
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