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あにやん‍🌈さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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コメント数 2517
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ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

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1.  ライトスタッフ 《ネタバレ》 
んー、実は日本公開版は30分ほど切られていて、後のLDやDVD版の方が長かったんですけど、10点評価は日本公開版に対して。完全版の方は、クライマックス前に来るテキサスの部分が長過ぎでダレて1点減点って感じです。さて、この映画はアメリカのフロンティアスピリッツや宇宙開発の歴史の側面よりも、夢に賭けてゆく男達の姿がなんとも楽しく、美しく、そして感動的でした。命の危険を省みずに突き進んでゆく男達と、それに翻弄される女達。あまりに有名なテーマ曲に乗せて男達の夢が軌跡を描いてゆくラストシーンに、あーいいモノ見せて貰った~、と大満足で劇場を出たものです。そうそう、70ミリ版の音響はもの凄い状態で、その効果も重要なポイントでした。
[映画館(字幕)] 10点(2004-01-18 15:30:18)
2.  ラーヤと龍の王国 《ネタバレ》 
 物語とか設定とか、古典的。伝説の龍と5つに割れた石を集め世界を救う物語。最近のディズニー作品だけでも『モアナと伝説の海』に似ていて『アナと雪の女王2』的でもあるわ。他社モノでは『トロールズ ミュージック★パワー』にも似てるわね。  その上、探し求めていてワリと早々に見つかる龍、コレが「あんた喋るのね」と思ったそばからウザいくらいにメチャクチャ喋りまくって「あー、毎度のディズニーの、『アラジン』のジーニーとか『ムーラン』のムーシューとか『ファインディング~』のドリーとか『アナ雪』のオラフとかの系譜」みたいな。  だから一見すると何か新しいコトをしているようには感じられないのね。   でも、それを見せる力が凄いワケ。東南アジアをモチーフにした作品世界には魅了されるし、ディズニーにしてはかなりアクの強いキャラ達もみんな揃って魅力的。ウザいと思った龍もどんどんと愛着が湧いてゆくし。剣術、武術をガシガシと見せるアクションにも気合入ってる。最初から最後まで退屈なんて一切しない、娯楽映画として一分の隙もないわ。  そして何よりテーマにかなり踏み込んでるのね。他者を信じ相互に理解し協力しましょう、というシンプルな命題に対して、だけど映画はかなり厳しいの。裏切りや憎悪をこれでもかと見せつけて、人を信じる事など到底できないヒロインにどんどん説得力を与えて、でもそんな困難な状況から連帯や和解に至る流れを描いてゆくのね。ディズニー作品の中でもかなり大人な感じの、ちょっと苦味のある作品ね。   トランプ政権にもし功績があったとしたら、それはこの作品や『トロールズ ミュージック★パワー』や『アダムスファミリー』といったアニメーションの名作を生み出した事ね。政権下での差別的、閉鎖的思想に対する危機感が作品に反映されたわけで。   ちなみに作品の情報を全く摂り入れないままに吹替版を見たのだけれど、龍のキャラは人間の姿になった途端に「あ、コレ、オリジナル版ではオークワフィナが声やってるよね? どう見てもオークワフィナ以外に考えられないわよね?」って。エンディングの最後にしっかと確認できたわ。だってもうキャラクターデザインそのものがオークワフィナそのものだもの。   シリアス度高いけれど笑って泣けてアタマから終わりまでしっかと楽しめる、上質のディズニーアニメーションね。ディズニーとシネコンがモメたので見られるハコが少ないのが難点だけど。配信で見たんじゃ勿体ないわ。
[映画館(吹替)] 9点(2021-03-08 21:23:07)(良:1票)
3.  ラストレター(2020) 《ネタバレ》 
 福山雅治がトヨエツに語りかける疑問「あんたは一体何者なんだ?」。  アタシ、トヨエツは「時の悪魔」みたいな存在だと思ったのね。   「この瞬間が永遠に続けばいい」って想い、それを容赦なく奪い、破壊する時の流れ、その残酷さ。トヨエツは変化をもたらすこと=時間を動かすことで総てを変えてしまって。  それに抗えるのは書くこと。時の流れは止められなくても、この世界に記憶を残し、心を残すことで、その瞬間を留めることはできて。  写真も同じ。そして映画も同じ。   映画に永遠の一瞬を刻む岩井俊二ならでは、なのだと思うわ。ビニール傘を差して立つ二人の夏の少女の写真、あそこに岩井俊二という作家と、広瀬すずと森七菜という女優と、この映画の描くテーマと、この映画の在り様そのものと、そして過去と現在と未来を結ぶ「永遠の一瞬」が収まっているのね。
[映画館(邦画)] 9点(2020-01-20 21:34:03)(良:1票)
4.  ラ・ラ・ランド 《ネタバレ》 
 最高のシネマスコープと最高の音、それだけで十分、他に何を望みましょう?   ってわけにもいかないので。だけどミュージカルとしてはそこそこかなぁ、と。確かにデジタル処理に頼らない冒頭の長回しとかエマとゴズリングのデュエットダンスの長回しとか、気合いというか意気込みを感じます。でも、この映画、そんなにはミュージカルそのものに興味ある訳でもないよね?って。オマージュこそたっぷりだけど(ゴズリング見ていてジーン・ケリーか? やっぱりジーン・ケリーだな? みたいな、あと『巴里のアメリカ人』はもちろんだけど『世界中がアイ・ラヴ・ユー』も入ってない?とか)、これぞミュージカル、みたいなのは主にさっさと前半にブチ込んで(ミュージカルの醍醐味の1つである俯瞰でバーンと見せる群舞はオープニングにチラっとしか無いしねぇ)、あとは夢と現実の狭間で揺れる二人のドラマに絞られていって。   ここに見えるのは表現者の心。エマとゴズリングが代表しつつ、映画の中に実際のお仕事として、作品として表現されてゆくという。ベタベタ懐古主義の平和ボケ映画に見えつつ(ワープディメンションなシネマスコープロゴからのアスペクト比は初期シネスコの1:2.55だし)、クリエイター達のお仕事っぷりが虚実交錯しながら二人のドラマの中に集約されていっているような気がします。  表現者のリアルと理想とハートと作品と、そういうものがそのまま1本の映画の中にぎゅっと詰まって、なので一筋縄ではいかない、アレもコレもな映画になっている感じがして。受け手としてはそこに身を任せて、その混沌の中から自分が反応したもの、ひらめいたもの、感じたものを大切にするのが吉、って思いました。   私はこの映画を見ていて無性に写真が撮りたくなりました。
[映画館(字幕)] 9点(2017-02-28 22:14:53)(良:1票)
5.  ラストコンサート
作品の出来と自分の中での価値が、必ずしもイコールで結びつかないものっていっぱいありますが、これもそんな一本。かなり雑な経緯で作られた、日本出資の英語なイタリア映画で、映画そのものもベタベタな悲劇のラブストーリー、今思えば演出にしろ演技にしろカメラワークにしろ、もっとやり様はあったよね、と感じるのですが、それでも中学時代の私にとってこの映画は宝物でした。フィルムに定着したヨーロッパの風景の美しさ、その風景に置かれたヒロインの美しさ、それだけで映画が一枚の絵画のように心に焼き付いてきます。ステルヴィオ・チプリアーニの、実はたった3曲をアレンジしまくって構成されている音楽も、そのビジュアルを彩る可憐にして美しい要素。今はホラーかB級アクションばっかりやってるニュー東宝シネマですが、当時はラブストーリーがお得意の劇場で、塾をサボってこの映画を見に行きました。今も当時と全く変わらぬ佇まい(ツッコミ入れるべきなのでしょうが)に、ここを訪れるたび、中学時代のときめきが甦るのでした(【追補】2005年4月に改装されて有楽座と名前が変わりました。かつての有楽座を知っていて、ニュー東宝シネマにも別の思い入れがある身としては、この改名は納得できませんが)。LPもCDも(ついでにアン・ルイスが歌う日本語の歌も)買ったのに、なんでLD買わなかったの、俺ちゃんのバカバカ!と思ってたのですが、DVDがついに発売になるようで嬉しい限り。心の中の絵画を汚さないかと、心配でもあるのですが。
[映画館(字幕)] 9点(2004-07-24 02:41:20)
6.  ライムライト
この映画を見たのはまだ小学生時代でしたが、その美しさ、そしてその悲しさは今も具体的な映像のイメージを伴って脳裏に焼き付いています。当時チャップリン映画を立て続けに見ていた私にとって、これはとても淋しい映画でした。チャップリンが自分に幕引きをして次の、これからの世代にバトンを渡すような印象がしてしまって(実際には幕引きはもっともっと後だったんですけれど)。人生を積み重ねた者の言葉の重みが、ここにはあります。それに比べて結構いいトシしながら私の言葉はカルいですけどね。
[映画館(字幕)] 9点(2004-01-18 21:01:26)(笑:1票) (良:1票)
7.  ラッキー・レディ
日比谷の映画街をフラついていて何気なく「シュミじゃないけどミュージカルでも見るかぁ」と、立ち寄った有楽座(って中学生時代なワケですが。今考えるとロクでもねーヤツですな)。2時間後には面白さに打ちのめされてクラクラきてしまいました。禁酒法時代のアメリカ・メキシコ国境を舞台に、酒の密売を取り仕切るギャングと、それに対抗するろくでなし軍団の抗争を描いた海洋スペクタクル犯罪ミュージカルアクションコメディ! まあ、興行はハデにコケましたが。全編ソフトフォーカスの画像に、アールヌーヴォー、アールデコの世界が豪華に飾られ、ライザ・ミネリ、ジーン・ハックマン、バート・レイノルズのバカ演技が爆発します。当時の私は、この映画の追っかけ状態になりましたが、70ミリシネスコ版、35ミリシネスコ版、35ミリビスタ版と、短期間のうちに上映スタイルがコロコロ変わった、不思議な映画でもありました。何はともあれ、私の映画ファン初期に、強烈な印象を残した一本でした。
[映画館(字幕)] 9点(2003-11-24 13:40:22)
8.  ラースと、その彼女 《ネタバレ》 
コメディのように思えて、実際に前半は結構クスクス笑えたりするんですが、実はかなりマジメな映画だったりして、見ている間、深く考えさせられました。ラースにとってのビアンカは、母でありオモチャであり友であり恋人であり、それは大人になる過程の中に本来は存在しているハズのもの。ラースは育ちが特殊であったために、それらを一体のリアルドールに全て込めてしまう事になるのですが、実のところ、全ての人間はラースと同じ体験を、子供時代に経て大人になってきているのですね。それは、大人になりきれていない会社の同僚達のフィギュアやクマのぬいぐるみにも象徴されています(最初のシーンでラースが顔を半分覆っている母の手編みのショールも、ライナスの毛布と同じ存在なのでしょう)。自分の中の子供に訣別するためのつらさ、痛さを描いた物語。彼を支える大人達の優しさが印象に残る映画でした。もちろん、その優しさは現実的ではないけれど、せめてそうありたいと思わせてくれました。
[映画館(字幕)] 8点(2008-12-29 22:01:02)(良:3票)
9.  ラブ・アクチュアリー 《ネタバレ》 
まずはこれだけの脚本を書けるテクニックに感心。複雑な多層構造をあちこち結合させつつ1つの作品に仕上げてゆくって、頭が良くなくちゃできませんもんねぇ。次にイギリス映画界の豪華キャスト集結状態にワクワク。ブリティッシュコメディとジェーン・オースティンものと『Mr.ビーン』『ハリー・ポッター』までひとまとめみたいな世界。そして、1つ1つのエピソードをしっかりと楽しませてもらいました。それぞれの愛がどういう形になってゆくかも興味深ければ、人物関係を頭の中でどんどん相関図状態で組み立ててゆくのも楽しく。ヒュー・グラントが首相の器か?ってツッコミを入れたいところだけど、ブレア元首相を考えれば、ヒューもアリなのかなぁ、とか、アメリカに渡ったおバカちゃんにあのオチはアリなのか?とか、『いつか晴れた日に』のメイン4人が、「I'm flying!」で揃った!とか、エビやらタコやらまで含めて沢山の見どころポイントがあって。イギリス映画は脇まで魅力的な登場人物で埋められていて、毒を含んでいても、いつも性善説に基づいていて温かい、って感じがします。ただ、病気の弟に縛られた人生を送る女性のエピソードは、自分の立場が似ているだけに、キレイなまとめを用意してくれなかったのがちょっと残念でした。
[DVD(字幕)] 8点(2008-02-07 01:54:00)(良:1票)
10.  ラットレース
出だしからしばらくは、ワリとゆる~い笑いの映画だねぇ、なんて思ってたんですけれど、ルーシー軍団大暴走あたりから笑いのツボに入ってしまい(アメリカには今でも『アイ・ラブ・ルーシー』の熱狂的ファンがいるんでしょうか?)、バービー博物館から退役軍人会での演説までの怒涛の展開に、映画館で笑い死にしそーになりました。映画館であそこまで笑ったのって初めてです。思い返してみても、そんなに凄い映画ではなかったとしか思えない(それでも単発のギャグをダーっと並べるだけじゃなく、笑いにもちゃんと伏線があって流れがあって、って点では感心しました)んですけれど、あんだけ笑っちゃった以上は仕方ない、って感じの点数で。コメディはやっぱり笑えてナンボってところこそ評価すべきですもんね。
[映画館(字幕)] 8点(2004-01-24 19:53:11)
11.  ラストナイト・イン・ソーホー 《ネタバレ》 
 部屋を照らすネオンサインの青と赤がエロイーズとサンディそれぞれのイメージを示すように、リアルと夢、現在と過去、光と闇、鏡の外と中、反する2つの要素が散りばめられて、でもそれぞれが対立して存在するのではなくて混ざり合って混沌としてゆく映画ね。   見ていて「エロイーズ、過去のサンディを助けて!」って思ったけどそれじゃSF映画だわ。オシャレでスタイリッシュな映画っぽいけれどワリとマトモにホラー。  ちょっと映画そのものはアンバランスな、イビツな気もしたの。キャラはわりと単純な造形って思ったし(思考や行動が定石を踏んでゆくカンジね)、60年代ロンドン(アレから見て65年かしらね)はこれ見よがし感が。テーマ的にはフェミニズムに寄りつつ映像はセクシャルに、そして女性に対して加虐的に描かれていたり。  でもクライマックスからラストにかけて、性的欲求に支配された世界の男達をきっちり否定してみせる描写に溜飲を下げたわ。真相を描くシーンはミサンドリー大爆発!みたいな感もあったけれど、アタシ自身そういう意識に支配されてきた人生だったから、やれー!いけー!って感じだったわよ。ラストカットも納得ね。   とにかく2人の主役が総て。美しく儚げなトーマシン・マッケンジーも良かったけれど、やっぱり売れっ子アニャ・テイラー=ジョイの存在感が大きいわ。彼女の目ぢから(そしてくちびるぢから)ったら。彼女がスクリーンに映ってるだけでバアアアア!って輝いちゃうんだからズルいわよね。   エドガー・ライト監督としては大人しめなカンジもするけど狂騒的でも困っちゃうオハナシだしね。最初に書いた混沌はそのままロンドンという街の姿なのかもしれないわ。あの家はそのままロンドンを象徴しているのかも。
[映画館(字幕)] 7点(2021-12-12 21:16:50)(笑:1票)
12.  ランペイジ 巨獣大乱闘 《ネタバレ》 
 物語的にはFOXムービーあたりでよく見る低予算B級モンスター映画のソレ。それを役者やらVFXやらの視覚的な部分だけ巨費かけてIMAXにかけるレベルに持ち上げたようなシロモノ。そんなんでいいのか?とも思いますが、『ジュラシック・ワールド』ですらそんな状態だった訳で、最近は「ハリウッド映画なんてそんなモン」って開き直りが流行りなんですかねぇ。   とは言え、そういう確信犯的バカ映画の世界を楽しんでいるのも事実で。家族のドラマとか、主人公のトラウマとか、恋愛要素とかほぼ無し。ただ悪いヤツが悪い事して、正義が悪を罰するって単純なお話。脳みそ使わず、なーんにも考えずにただポカーンと口開けて見てればOK。   冒頭から『エイリアン』や『ライフ』みたいなSFクリーチャーもののクライマックス状態、『プレデター』や『ジュラシック・パーク』みたいな森での襲撃シーン、『ザ・マミー』や『トリプルX:再起動』みたいな飛行機墜落サスペンスとサービス満点。  その上で、動物巨大化凶暴化なハズの映画だったのが、クライマックスで完全に怪獣映画状態に。いろんな動物の遺伝子が影響して元の動物からかけ離れたデザインになってゆくあたり、巨大生物映画ではなくて、怪獣映画がやりたかったんだねぇ、って。日本でなら『キングコング×アンギラス×バラン シカゴSOS』ってタイトルで売れるくらいにはビジュアル的に寄ってます。  怪獣による都市大破壊の映像は、最新怪獣映画の世界を堪能できて、怪獣映画で育った私にはご馳走でした。   ただ、人間の悪事によって怪獣にされてしまった動物は、ちょっと可哀想。ワニもオオカミもあんな目に遭わなければ普通に暮らせていられたのにねぇ。
[映画館(字幕)] 7点(2018-05-24 20:49:06)(良:1票)
13.  ラッシュ/プライドと友情 《ネタバレ》 
 毎度毎度そこそこな映画を撮るって印象のロン・ハワードですが、今回は熱く燃える映画を送り出してきました。   正反対の性格であるように見えながら、実は似た者同士であるラウダとハントが、ガキの意地の張り合いみたいな次元からお互いを高めあって成長してゆく様を、テンポよく心地よく感動的に描き出してゆきます。   ただ、あくまで主役になるのは人間であってF1についての映画ではないので、その部分に対する拘りは薄いかなぁ、って。   排ガスや摩擦熱でタイヤが焦げる匂いが漂ってきそうな映像がいっぱい散りばめてあって、それは十分に拘ってそうにも思えるのですが、モナコやニュルのコースなんて、今時のオタクならば忠実に再現されたテレビゲームによって細部まで頭の中に記録されているようなモノなんですよね。で、この映画の映像がその記録領域をキッチリ刺激してくれるかっていうと、そこまでの拘りはないっていう(ハントがコースをイメージするシーンに辛うじて表れてましたか)。   実況音声や文字によってレースの展開や結果が解説されますが、具体的なレース内容はそんなには映像でちゃんと表現してない、抜いた抜かれたの展開を似たようなディティール映像で繰り返している感じで。  一人称と三人称の間を行ったり来たりで、見ているこちらの視点が今一つ、ココ!ってところに固定できないもどかしさ。いっその事、3Dで思いっきり主観映像主体にしちゃってくれても良かったんじゃない?なんて。  そのあたりの拘りの薄さが、やっぱりロン・ハワードなのかな、って。   あと、毎度のロン・ハワード印として嘔吐シーンが頻発するのがどうにもこうにも。まあ、実は小心者な彼を表すという点で仕方ないのかもしれませんが。   F1に対するフェティッシュなくらいのマニアックな拘りの表現がもっともっと欲しいと思うものの、娯楽映画としてのバランスはこのくらいがちょうどいいのでしょうね。そこに拘ると、それこそ「とてもじゃないけれど理解できない」領域を描いちゃう事になるわけですから。
[映画館(字幕)] 7点(2014-02-27 20:50:35)(良:2票)
14.  ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日 《ネタバレ》 
 「動物との触れ合いを通して心温まる感動ドラマが展開する」的な映画だと思っていたのですが、実際は全然違ったので肩透かしと言えば肩透かし、ですか。   私は二匹のネコを宝物のように大切にしていて、一方で仕事柄、毎日否応なく生命の生々しい証しみたいなものに触れていて、その間にある「生命の価値」を日々意識させられている訳ですが、この映画はちょっと上から俯瞰するような視点で神と自然と生命とを語っています。ちょうど私の日々の意識を更に再確認させるような内容で。   信仰心が無くても人は生きられますし、この文明社会の中では生命を特に意識せずとも生きられます。せいぜい意識するのは自分や家族の健康くらいですか。  でも、この世界に沢山の生命が存在し、その生命を糧とする事で生かされてゆく生命があって。そんな営みがただ当たり前のサイクルの中で流転しているだけであると考えるのは欺瞞としか言い様が無い訳です。  そこにある意味を考える事が世界と共存する事であり、そしてその意味を生み出す意思について考える事が信仰に繋がる・・・   ラストに描かれたもう一つの物語によって、この映画は深い意味を持つ事になります。あの「置き換えられた」(どちらがどちらに?)物語が示唆するもの。この世界で生かされている生命、生きようとしている生命の意味を更に見つめさせようとします。   美しくも力強い作品でした。
[映画館(字幕)] 7点(2013-01-27 15:02:42)
15.  ラスト・ブラッド 《ネタバレ》 
息切れとか腰砕けとか竜頭蛇尾みたいな。小雪、さんざん引っ張っておいて、それだけかよ!みたいな。コッててカッコいい映像作りも前半だけで力尽きたカンジで、なんか前半45分くらいで終わってれば良かったんジャネ?みたいな。色々と「あーあ」ってカンジな映画なんですけど、でも、セーラー服着て日本刀ぶん回すチョン・ジヒョンの、笑っちゃうくらいのカッコ良さだけでご飯三杯、みたいな。あとはオマケ。なんて内容のメールを友人に送った直後、これとか『ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ』の関めぐみとかGOGO夕張とか、もしかして私って、制服+凶器フェチやん!って再度メールしたら返事が「今更何を(笑)」だって。これまで自覚なかったわさ。
[映画館(字幕)] 7点(2009-05-30 21:15:05)
16.  ラブストーリー 《ネタバレ》 
あぶねーっ!なんてキケン!ってヒヤヒヤしながら見てました。だってミスリードいっぱいで脚本がいつ破綻するか心配させっ放しなんだもん。回想シーンに更に回想シーンを重ねるのは、日記という具体的なブツがあるので良しとしましょう。しかし、そもそもその回想自体が途中からアヤシくなっていって、ああ、やっぱりあっちがとーちゃんじゃん、となると回想全体の存在があってはならないモノって事になっちまう、一体どういう事・・・ってそうきたか、ああ、全部繋がった、良かったぁ、って。中盤で息子の件まで含めて読めてたんですけど、矛盾してそうなピースがいっぱい散りばめてあって、ラストで全部繋ぎました、っていう描き方に見事に翻弄されました。だから途中で感動的なシーン、泣かせシーンがあっても、こちらは構成と格闘状態でそれどころじゃないよ、って。最後のピースがはまってペンダントを出した時点でどわーっと感動しちゃいましたけどね。二代に渡って結ばれる運命のおはなしは、ベタとか古臭いとかで片付けられなくもないけれど、やっぱりこういうのを、心のフィルターなしで味わうのもまたいいんでないかな、と。映画を見終わってもまだ「ん?」と心にひっかかってる部分がなきにしもあらずですが(次代の出会いは結局「運命のめぐり合わせ」という名の偶然だよね?)、丁寧に作られているので好感の持てる映画でした。韓国映画はいつも画面作りが丁寧なのがいいです。
[DVD(字幕)] 7点(2006-11-16 01:34:29)
17.  ランド・オブ・ザ・デッド 《ネタバレ》 
「勝ったのは俺達じゃない、ゾンビ達だ」って映画でしたねぇ。ゾンビ愛に溢れていて、恐いどころか「がんばれゾンビ~!」とゾンビを応援したくなるような映画で、だから主人公達がゾンビを殺してゆくシーンにヘンに抵抗を感じてしまったりして。ゾンビ側に感情移入してしまう、ってのはゾンビ映画として正しいのかどうかは私には答えようもありませんが、監督は巷に溢れる、ただ恐怖をもたらすだけのおぞましきゾンビに対して、祖として「もう少し人間的な視点で捉えてあげようよ」って思ったのかもしえません。ただ汚らしく破壊されてカタルシスを与えるだけの化け物ってポジションでホントにいいの?って。だって、異次元からやってきた生命体じゃなくて、元は同じ人間だったっていう絶対的な基本設定があるんですから。監督なりのゾンビに対する贖罪の物語でもあるのかな。支配者を倒し、人々を解放する世界はホラーと言うよりも西部劇みたいな物語でした。恐くなかったしね。それにしても女性キャストがみんなカッコ良くてシュミいいなぁ。そうそう、ジョン・レグイザモとデニス・ホッパーの対決に「ルイージVSクッパだぁ!」とウケてしまいました。もろともボンバーマンにやられちゃいましたけど。
[DVD(字幕)] 7点(2006-06-22 01:27:55)
18.  ラビリンス/魔王の迷宮 《ネタバレ》 
私はこの世界、結構好きです。主人公と赤ん坊以外の人間が殆ど出てこなくて、ファンタジーとして世界が狭いところで閉じちゃってるので広がりが感じられないのは惜しいんですけれど、フクロウが飾るメインタイトル部分からずっと全編ダークな雰囲気が溢れていていい感じ。これで魔王の孤独までドラマティックに描かれていたら、かなりポイント高かったところですが(少女のたった1つの言葉で自我が崩れ去ってしまうガラスのような魔王)、まあ、子供向けの映画にそんな要素は必要最小限で十分なんでしょうね・・・。
[映画館(字幕)] 7点(2004-01-24 20:04:27)
19.  ラヂオの時間
鈴木京香の上ずった「みなさ~ん」って声が好き。でも、これってよ~く考えると舞台とかテレビとかでもいいどころか、ラジオドラマとして作っても成立しちゃう気がしないでもないんですよね。ラジオドラマを作る人々のラジオドラマ。ビジュアル化された千本ノッコよりももっと高慢な感じが出せそうだし、激しいギャップを生じてゆくドラマがイマジネーションで浮かんできて爆笑できそうだし。そう考えちゃうと、映画である事の意味がどんどん薄れていっちゃう気がしないでもないですねぇ。見えない相手に伝わってゆくイメージの世界、って点は少々蔑ろにされてしまった感があります。でも三谷幸喜はストーリーテラーとしては大変良かったと思います、はい。
[映画館(邦画)] 7点(2004-01-18 21:26:43)
20.  ライフ・イズ・ビューティフル
映画が終わった後の満員の劇場は凄いコトになっておりました。みんなぐちゃぐちゃ。さて私はこの映画、ラブストーリーが展開する前半が好きでした。テーブルの下のシーンなんか、微笑ましくてちょっと泣けてきて。対して後半は、んー、なんと言うか、痛々しい感じ。子供のために一生懸命な父親の姿は、とても笑えないですし無理をして生きている状態なのでツラいですし。その上でファンタジーでは終われない結末があって。彼が息子に対して行った行為は美しかったのかもしれませんし、彼自身もそれで満足だったのでしょうけれど、ホロコーストに対する怒りや憎悪までが浄化されてしまっているような感じは、ちょっと首を傾げてしまう私でした。コメディ映画のナチスのソレとは違うハズなのですから。
[映画館(字幕)] 7点(2004-01-18 16:22:05)
080.32%
1220.87%
2421.67%
31234.89%
431912.67%
548419.23%
654521.65%
745518.08%
829811.84%
91827.23%
10391.55%

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