1. リベンジ・リスト
《ネタバレ》 とある陰謀により妻を殺された主人公が相棒と敵を殺しまくるというベッタベタな復讐アクション。 目新しさこそ無いが、無難にまとまっており、2人の初老のおっさんが憎い若者共をボロ雑巾にしていくのは痛快。 ただ惜しむべきは、終盤娘が狙われているのを知っていながら護衛や監視もつけず、『ホテルに避難しろ』と言って放置するのがあまりにご都合展開と言うか主人公が馬鹿すぎて一気に冷めてしまった。結局ホテルに行く準備中教われて一人殺されるし。 そこはせめて護衛を付けていたが、敵の数が多過ぎてピンチになるとか魅せ方を考えて欲しかった。 [インターネット(吹替)] 5点(2021-12-30 21:05:13) |
2. リンカーン
《ネタバレ》 リンカーン=奴隷解放した大統領位の知識しかないので歴史的整合性等は分かりません。 てっきり彼の生涯を描くかと思ったが、実際は南北戦争終結間近から奴隷制度廃止までの1ヶ月がメインで、エピローグ的に終戦とそして・・・。 ストーリーは歴史好きなら特段驚くような内容ではないと思うが、それを演出している技術がとてつもなく高く、それによって構成されたシーン全てが、本作を形作るのに必要不可欠なモノになっており、それが150分ギッチリ詰っており本当に無駄が無い。 特に印象に残っているのが中盤の電文を送る所で、通信士と技術者との会話を終えゆっくりと立ち去るリンカーン、この時動いているのは彼だけだが、しばらくして技術者がゆっくりと立ち上がりながら後姿を見送る。魅力的な会話やストーリー的にもターニングポイントになるシーンなので視聴者がしっかり余韻を楽しめつつ、僅かな『動』を入れることでリンカーンがただ歩いているだけで尺が変に伸びてるように感じさせない作りになっていた。 他の箇所でも適度な間やベストなカメラアングル操作、BGMの挿入等あらゆる演出能力を駆使してグイグイ物語に引き込まれていきました。 主演の演者さんも外見や演技はもちろん、喋り方や声質等細かい演技にいたるまで『寛大大らかながら熱く固い意志を持った男』と言う本作におけるリンカーンのイメージにベストマッチしていた。 総評 ド派手なアクションやCG等大金を掛ければある程度の人間でもできてしまう様なものではなく(それが悪いとは決して言いませんし才能が不要とも思いませんが)、本当に映画を撮る上で必要な『技術』のみ(しかもとてつもないハイレベル)で勝負してきた作品。 戦争シーンや露骨に感動させようとするシーンも無く、スピルバーグの『俺の大好きなリンカーンを知って!!』と言う炎の様な熱意が伝わってくる傑作でした。 [映画館(字幕)] 8点(2013-04-19 23:39:53) |
3. リアル・スティール
《ネタバレ》 主人公は『無鉄砲』『自意識過剰』『能天気』、止めに息子の親権をロボット代欲しさに『売る』と言う最低野郎。 逆に息子は計画性や先見性、度胸もあり(根本的な性格は父似だがその『扱い方』をが上手)、イラッと来ない程度にマセており父親の駄目さと相まって可愛い。 そんな二人の前に現れるロボットのアトム、最初は息子の玩具程度だったが、次第に父親も興味を示し、ボクシングのモーション登録に付き合うがそれが彼の内に眠る情熱に火を付ける。 そして少しずつ『人間』として『父親』としてまっとうになっていく彼を見て、息子も次第に心を開く。 『不仲→友達→親子→親子兼親友』と変化していく二人の関係を『殴り合う→ハイタッチ→謝罪→父親の姿を笑顔で見つめる子供』等演者の表情や行動でクド過ぎず表現し、それを見つめながら黙々と戦うアトムの三人の描写がとても丁寧に描かれていた(借金取りに息子の金も巻き上げられ謝罪する所とラストの『父さん』が凄い良)。 ボクシングも『動き』『スピード』『操縦者との兼ね合い』等が『ロボットボクシング』と言うスポーツを過不足無く見事に演出しており、最終試合は本当に手に汗握る展開で父親とのシンクロは鳥肌立った・・・・ぶっちゃけトランスフォーマーの100倍興奮。 アトムも自立意識は無い(有りそうな演出もあったが明確には描かれなかった)が、その事が親子を前面に出すと同時に自身はそこから一歩引き見守る『陰の功労者』的なポジションになっており正解だと思う。 人間の動作をコピーする機能も、単にバトル演出以外にロボを励ます→そのモーションをロボが真似して励まし返すと言った鏡に向かって鼓舞的なシーン、派手さと威力を重視した『殴り合い』ではなく、父親に教わった蝶の様に舞い蜂の様に刺す『真のボクシング』の動きをすることで現役ロボと互角以上に戦える理由になっていたりと設定の使い方が上手い。 ただ結局『アトムって何?』と言う謎が残っている(昔『誰かの』スパーリングロボで頭にある傷など妄想力をくすぐられる)ので是非『2』でそこら辺を補完して欲しい。 父親が『母さんは最高だった』と言って現彼女とイチャイチャするのはどうかと思うが、まぁキスのし方もフランクだったので『友達以上恋人未満』と見ればギリギリ? 『ヒューマンドラマ』と『バトル』と言う難しい組み合わせを1本の作品内で上手く料理出来ていました。 [映画館(字幕)] 8点(2011-12-12 20:27:56)(良:2票) |
4. リザレクション
《ネタバレ》 すっっっっっっっっごく寛容な気持ちで評価すれば『マトリックス+アヴァロン』を中々のCGで描いたアクション映画・・・なのだが・・・。 『ホローポイント(先が凹んでる弾丸)を装填したはずなのに次の銃撃戦で飛び出た銃弾はラウンドノーズ(先が丸まってる弾丸)』とか細かい所を突っ込んでる場合じゃねぇ!! PC画面を飛び回るハングル文字、どしゃぶりな夜の街を舞台に格闘戦(これだけなら珍しくは無いが、セットとか色々ともう)、バレットタイム、いや、サラッとやってもバレてるから・・・・等々。 分かるよ!確かにこんだけ映画が出てしまうと『完全オリジナル』なんてもはや無理に等しく、他の作品を『参考』にしてアレンジしたり、自力で作っても『これ○○に似てる』とか言われてしまうのも仕方のない事・・・・・・だが『パクリ』は駄目だろ!!? マトリックスの制作者(だっけ?)が攻殻機動隊を関係者に見せて『こんな実写映画を作りたい』と言う話を聞いたことがあるしそれなら分かるが、マトリックスを見て『俺らもコレ作ろうぜ!』それは駄目だろ!しかも無駄にCGが綺麗なので余計『そのまんま』感が強い。 折角設定は仮想現実だがそこにゲーム要素が混じっていたり、最終兵器が玩具の銃と言うのも個人的には好きだし、戦闘ヘリが主人公を追いかける時、壁にめり込んだ時は実写ではなくワイヤーフレームになったり(ひょっとしてこれも何処からか?)、前述したようにCGは綺麗だったり評価できる部分もあるので、むしろ堂々と(?)パクったりせず上手くごまかして作ればそこそこ面白かったのでは?とまで思ってしまう。 [DVD(吹替)] 0点(2011-11-05 13:39:16) |
5. リベリオン
《ネタバレ》 アクションシーンで感動したのは初めてでした。 この作品最大の特徴としては『アクション映画では何故かヒーローの銃弾はバシバシ当り敵の銃弾は当らないのか』と言う主人公補正に理由を付けた『ガン=カタ』。 設定自体はそこまで深くなく『ふーん・・・』程度だが、それを圧倒的なまでのアクション演出で見事に説得力を持たせている。 『敵陣のど真ん中で一歩も動かずに全方向射撃』『敵の布陣や装備を見極め、あえて距離を詰めることで敵の攻撃を防ぎ一方的に攻撃』『拳銃による白兵戦』 等々、アクションシーンの数は多いがその全てにおいて主人公の戦法が異なっており全く飽きなかった。 『戦争の素である感情を薬で抑え、嗜好品(本や美術品等)を持つモノは厳罰』と言う世界観も悪くなかった。 ストーリーは『感情の素晴らしさに目覚めた主人公が反逆者になる』とストレートだが、子犬を見て微笑んだり、子供と分かり合えた所等結構良質なシーンもあった。 『反逆者と決めつけて自分の要塞に招き入れたのにもかかわらずボディチェックすらせず武器持ち込まれる』等突っ込み所は確かにあるし、『死別してるとは言え妻子持ちの主人公がオバハンに惚れるのは・・・』となかなかシュールなシーンもあるが、中にはあえて視聴者の想像に任せようとした演出とも取れる内容にはなっていたと思う。 設定や話に目新しさは無いがほぼ及第点、と言うかあのアクションの素晴らしさを考慮すれば十分過ぎる。 秩序が良い意味で崩壊し、パニックになる小学校の教室で一人笑みを浮かべながら勉強を再開する息子カッチョイイ!! [DVD(吹替)] 9点(2011-07-18 12:33:41)(良:1票) |