1. LOOPER/ルーパー
何だろう、コレ。目新しくはないが、見せ方次第、工夫次第でもっともっと面白くなりそうな話なのに……いや、目新しくないからこそ、見せ方に工夫がいるというべきか。いずれにせよ、もう勿体無いの一言。 近未来SFアクションという割には、未来らしいガジェットはジェットエンジンで飛ぶバイクぐらい。あとは未来どころか70年代かよ? くらいの鈍臭さで、雰囲気は初期の『ダーティ・ハリー』辺りを思い出した。 さらに、状況から人物から設定から、何から何まで説明が下手。だからスッと話に入れない。話に入ったところで人物描写が下手だから、どいつもこいつも薄っぺらく、感情移入し難い。 そして話が中盤に差し掛かってストーリーの全容が見えてくると、今度は気になるのが時間モノSFとしてのパラドックスの処理の粗さ。時間モノなのか、パラレルワールドものなのか……もう、その悪い意味でのごっちゃまぜ。 特撮も雑。終盤、件のジェットバイクで襲ってくる相手との撃ち合いは、本来ならもっともっと派手にやっていい見せ場だろ? んでもって最後の最後に、一番脱力するパターンの結末。2時間付き合ってこの結末かよ……。そりゃ、これが一番楽だわな、なぁんも考えなくてイイし。でも、そんな目新しいお話じゃないんだからさ、もう少し考えようぜ? 「おお、そう来たか!」と観客をニヤリとさせてやろう、とかそういう作り手の意地みたいなものは無いの? なんだか、手垢の付いた話を、手垢の付いた作風で、取り敢えず作ってみました、みたいな作品。残念! [CS・衛星(字幕)] 3点(2018-01-15 00:42:23) |