4. レイダース/失われたアーク《聖櫃》
アドベンチャーはむかしから好きなほうで、子どもの頃からハガードの小説なんかを読み漁ったりしていたのだけれど、レイダースはちっとも燃えなかった。自分でも何で燃えないのかよくわからないのだが、どうも「ジェット・コースター・ムービー」なのがいけないようだ。同じスピルバーグでも、後年の作品である『ジュラシック・パーク』なんかは、緩急がとれていて楽しかったが、レイダースはただアクションがどんどん続く、という印象しかないし、インディ・ジョーンズも基本的に「巻き込まれて」いくタイプで没個性的だ。冒険をしている、というよりさせられている感じがする。その意味でハリソン・フォードは適役なのだが、主人公に能動的な印象がないのはしまらない。敵であるナチスのキャラクターもステロタイプでのめりこめない。何回もみている(何せ繰り返し放送される)にもかかわらず、冒頭と聖柩の開くシークエンスしか印象に残らないのはどういうわけか。正直軒並みの高い評価が疑問である(ちなみに最初にあげたハガード『ソロモン王の洞窟』を原作とする、『ロマンシング・ストーン』が85年に公開された。原作のかけらも感じさせないレイダースのばったもんだった) 4点(2002-11-26 02:36:25)(良:2票) |