1. ロゼッタ
《ネタバレ》 これはまた撮影泣かせな映画ですね…。まずファーストショットから度肝を抜かれます。画面から迸る熱気、まるでカメラなんて存在していないかのように振舞う俳優たちの荒々しい演技。常に新鮮さを感じます。特に少女が池に放り込まれるシーンでは、こっちまで池に突き落とされたような衝撃を受けました。互いに反目し合っていても、最後には手と手を取り合って立ち上がる希望的なラスト。情け容赦無くも優しいダルデンヌ兄弟の一面を垣間見たのでした。それにしてもベルギーではやっぱりワッフルって人気なんですね、何だか無性に食べたくなってきたので自分は冷蔵庫にあった冷凍タイ焼きで我慢します(泣)。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2005-12-11 17:56:38) |
2. ロイヤル・セブンティーン
最初は父親の不在に悩む少女の物語かと思い「おっ!」と思ったのですが、途中からは完全にありふれたティーン映画になっていましたね。それでもそこそこは楽しめました。もうこの手の話はいい加減に見飽きた感がありますが。取って付けた彼氏はご愛嬌♪ [CS・衛星(字幕)] 6点(2005-04-09 09:25:24) |
3. 露骨な顔
観終わった後は哀愁を帯びたテーマ音楽だけが印象に残ります、あとは意外と地味な感じ。主人公が精神分析医というだけあって、映画自体もどこか影のある暗いトーンの作品に仕上がっています。とりあえず原作の小説を読んでストーリーさえ知っていれば特に観る必要はないかもしれません。ラストは無意味に変更されていたけど、はっきり言って訳が分からん! 6点(2005-03-19 20:18:18) |
4. ロード・トリップ
あっはっは、下らなすぎて笑えた。こういう気の抜けたコメディって、シリアス映画なんかを立て続けに観た後に観るとやけに落ち着きますね。学園物では「アニマル・ハウス」などほどコッテリしていなくて良いです。 6点(2005-03-18 20:12:24) |
5. ロシュフォールの恋人たち
《ネタバレ》 観たのはもう半年以上も前なのですが、やっぱり良い映画だったのでレビューします。これは「もう少し、あともう少しで会えるのに…」という切実な想いが込み上げてくる。個人的には『シェルブールの雨傘』よりも好きかもしれません。登場人物が歌っている内容は残酷だったり愛の悲劇だったりと物悲しいのに、流麗なメロディからはそんなことを微塵も感じさせない。ただただ心に残ります。カトリーヌ・ドヌーヴとフランソワーズ・ドルレアックのデュエット、ジョージ・チャキリスの華麗なるフットワーク、ジーン・ケリーの神々しいまでのダンス。そしてカラフルな街並みを縦横無尽に嘗め回すかのようなカメラワークが素晴らしい。フレームの隅っこで踊っている全ての端役の人々までもが美しく愛しい。とりあえずもっとレビューされて然るべき作品かと思います(お前が言うなよ)。 8点(2005-01-22 10:06:41)(良:2票) |
6. ロッタちゃんと赤いじてんしゃ
《ネタバレ》 道行く人々が皆自分のことを知っているという小さな世界観が良い。ロッタちゃんのわがままっぷりとお姉ちゃんの色気が全開な(爆)本作ですが、個人的にはロッタちゃん以上に何をやっても駄目なお父さんのキャラクターが好きです。お気に入りという割に地面に叩き付けられ、溺れさせられ、自転車から吹っ飛ばされる人形のバムセが笑えますが、ロッタちゃんがぎゅうっと抱きしめて再開するシーンは見事ツボにはまりました(バムセ可愛い!!)。一つ気になったのがこの手の映画にしては珍しくスリリングでやや卑猥なシーンなども出てくること。それにしてもお兄ちゃんの自転車乗りテクは相当なものですね、初心でいきなり乗れるロッタちゃんはもっと凄いけど。やはり只のガキんちょではありませんな。 7点(2005-01-03 14:13:54) |
7. ロッタちゃん はじめてのおつかい
あれは演技じゃなくて絶対に怒っている、そうに違いない!そうとしか思えない。きっとリンドグレーンは豊かな心を持った子供が大好きな素敵な人なんだろうなぁ。 8点(2005-01-03 14:03:29) |
8. ロスト・チルドレン
《ネタバレ》 これってある意味かなり悪趣味な映画ですよね。冒頭、クリスマスのサンタさんがやって来た~♪と思っていたら、どんどん増えていって…。しかも出てくるのは常識では有り得ないような人たちばかり。最初観たときは正直あまり好きにはなれなかったのですが、最近「デリカテッセン」を観てから再見したところすっかりこの映画の虜になってしまいました。一体どこから湧いてくるのか?という奇想天外なイメージの数々に、物語を包み込む圧倒的なダーク・ファンタジーの世界。そして何と言ってもこのCGの凄さ!95年って言ったらちょっと一昔前じゃないですか、それにしてこの壮絶なまでの完成度を誇るSFXの描写。どれを取っても完璧、やはりジャン=ピエール・ジュネ&マルク・キャロの最高傑作は個人的にこれだと思わざるを得ません。 8点(2003-09-15 15:04:50) |
9. ロリータ(1962)
《ネタバレ》 初めて観た時は「シャイニング」やSF三部作を観た後だったので、悪い意味でまとも過ぎてつまらなかったけど、今こうして観直してみると思いのほか丁寧に作られていて良く出来ると思います。ナボコフの原作は読んでいませんが(今度読もう!)、まるで「サンセット大通り」を彷彿とさせるような衝撃的なオープニングから、悲哀に満ちたエンディングまで一人の少女によって身を滅ぼした男の生き様を見事に描き切っています。正直個人的にはスー・リオン演じるロリータのどこに魅力を感じれば良いのか分からないけど、あの主人公を翻弄する小悪魔的なキャラクター、そしてジェームズ・メイソンの(役としての)駄目駄目さ、更にはピーター・セラーズの七変化と個性的な俳優たちのコラボレーションを大いに楽しみました。ついでに言うとシェリー・ウィンタース演じるロリータ母の嫌らしさも凄い、確かにあんな迫られ方をしたら殺したくなる主人公の気持ちも分かるかも…。時間は150分とやや冗長で、監督スタンリー・キューブリック作と言われない限り気付かないかもしれません。三人で怪奇映画を観に行き手を重ね合わせるシーンや、寝ているロリータの部屋に簡易ベッドを持ち込んだりと、どちらかと言うとビリー・ワイルダーのような職人性を感じさせるスタンリー・キューブリック中期の傑作だと思います。当然ラインの97年版リメイクよりも好き。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2003-08-27 15:06:25)(良:1票) |