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ザ・チャンバラさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1274
性別 男性
年齢 43歳
自己紹介 嫁・子供・犬と都内に住んでいます。職業は公認会計士です。
ちょっと前までは仕事がヒマで、趣味に多くの時間を使えていたのですが、最近は景気が回復しているのか驚くほど仕事が増えており、映画を見られなくなってきています。
程々に稼いで程々に遊べる生活を愛する私にとっては過酷な日々となっていますが、そんな中でも細々とレビューを続けていきたいと思います。

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1.  RONIN 《ネタバレ》 
フランスの犯罪組織が謎のスーツケースを持っている。ロシアンマフィアとアイルランド系テロ組織がこれを欲しがっており、潤沢な資金を持つロシア側は金で買い取ろうとするが、アイルランド側は資金がないため、各国の元工作員を集めてこれを強奪しようとする。強奪作戦は成功するものの、忠誠心で結ばれぬ集団ゆえにメンバーのひとりが裏切り、単独でロシア側との取引をしようとする。残りのメンバー、そしてアイルランドの組織は、取引の前にスーツケースを取り戻そうとする。。。要約するとこれだけの話なのですが、3度目の鑑賞でようやく話を理解できました(笑)。本作は裏切りに次ぐ裏切りの物語である割に説明不足な点が多く、一度の鑑賞でストーリーを追うことはかなり難しくなっています。なのですが、この映画の特殊なところはそれが大して重要な問題ではないということ。なんせこれはストイックなプロの世界を味わう映画であり、物語など二の次でも構わないのです。一貫して男の世界を描いてきたフランケンハイマーによる本作は、理解することではなく感じることが大事。RONIN達は雇い主やスーツケースの中身すら知らないまま作戦に参加し、素性のわからないメンバーと共に体を張ることになりますが、彼らに求められるのも理解ではなく感じること。なんせ、作戦の全貌を理解するなと言われているのですから。ヤクザな世界を生き抜いてきた彼らは、隣にいる人間が信頼できるか否か、次にとろうとする行動で自分は生きて帰れるか否か、切り取られた瞬間を必死に感じ取ろうとします。ここに男のドラマが発生するのですが、フランケンハイマーは抜群の手腕でこれを描写します。冒頭、ミーティングへの参加者の顔を事前に確認し、さらに逃走経路を確保した上で集合場所へ現れるデ・ニーロの登場シーンから緊張感に溢れています。集められたメンバー達がお互いの素性を探り出そうとする場面の静かな緊張感もお見事。後半になるとレノとデ・ニーロの間に信頼関係が生まれるのですが、陳腐なセリフではなく両者のあうんの呼吸によってこれを描く辺りもわかってらっしゃる。作戦の舞台は必ず下見をする、敵の戦力がわからなければ偵察に行って力量を見極める。その姿勢を「臆病なのか?」とからかわれると、「ああ、生きて帰りたいからな」と切り返すやりとりはかっこよすぎます。むせ返るような男の世界でお腹いっぱいになりました。
[DVD(吹替)] 8点(2010-09-24 22:42:59)(良:1票)
2.  ロング・キス・グッドナイト
『ダイ・ハード2』では空港を、『カットスロート・アイランド』では映画会社をぶっ壊したレニー・ハーリンが、ついに自分の家庭までをぶっ壊したアクション超大作。ブルース・ウィリスやスタローンから「あいつは無茶苦茶だ」と言われるほどの激しい撮影を行うことで知られるハーリンですが、今回は自分の嫁を30mの高さまで吊り上げたり、氷点下の湖にダイブさせたりしています。これだけのことをやらされた挙句に興行的にも批評的にも失敗したのだから、ジーナ・デイビスが怒るのも当然です。。。 そんなこんなで一般には評判の良くない本作なのですが、これが古き良き90年代アクションの魅力全開の作品であり、見る人が見れば傑作の部類に入る仕上がりです。ジョン・ウーやマイケル・ベイの影響が表れ始める前の無骨な爆破アクションをお腹いっぱい楽しめるし、CGよりも実写重視の見せ場は迫力十分です。お話の方はツッコミどころ満載なのですが、これも90年代アクションの風情だと割り切れば、それはそれで楽しむことができます。今どき、こんなボロボロの設定のアクション映画なんて作れませんから。。。 破綻した基本設定はともかくとして、当時としては史上最高額で落札されたという脚本にも、その値段に相応しいだけの見どころがあります。人生に失敗して社会のドン底を這い回る男が、大事件に巻き込まれたことからガッツを取り戻すというシェーン・ブラック定番の物語には相変わらず熱いものがあるし、40歳を過ぎるまで売れない俳優として生きてきたサミュエル・L・ジャクソンが、この役にピタリとハマっています。また、主人公サマンサ・ケインの物語も案外深いと感じました。表面上は記憶喪失の暗殺者という設定となっていますが、実はこれ、多重人格の話ではないでしょうか。良妻賢母として第二の人生を送るサマンサ・ケインは殺し屋チャーリー・ボルチモアとしての記憶を封印していたが、身に危険が迫ったことからチャーリー・ボルチモアの人格が表面に出てきます。そして、水と油だった二つの人格は、娘の存在によって芽生えた母性によって一つに統合されるわけです。なかなかよく考えられた脚本だと思います。
[DVD(吹替)] 7点(2004-07-08 16:25:12)(良:1票)
3.  ロボコップ2
続編の製作を急ぐスタジオに対して、良いアイデアが出るまで続編は作りたくないと主張した前作の監督・脚本家達は全員切られ、代わって脚本家として雇われたのが、なんと『300 』や『シン・シティ』のフランク・ミラーでした。漫画家に映画の脚本を任せるとは凄い人選ですが、実際にミラーが書いてきた脚本は相当に素晴らしかったようで、前作の脚本家なしでも企画にはすぐにゴーサインが出ました。しかしいざ企画を進めてみると、ミラーの脚本はまったく映画向きではなかったようで、急遽、『ワイルド・バンチ』のウェイロン・グリーンが雇われて脚本の書き直しが行われました。ここで、本企画に致命的な問題が発生したように思います。前作は奇跡的に良く出来た脚本を、その意図を完全に理解できる監督が映像化したという見事な連携によって、歴史的な傑作となりました。一方本作では、前作の独特な作風を引き継ぎつつも、フランク・ミラーによって内容はさらに複雑化し、そしてそれを別の脚本家によって再び簡素化するという作業が行われたために、作品に「精神」なるものが宿らなかったのです。。。 完成した作品を見ると、バーホーベンの作風を露骨にマネしようとしている場面が目立つのですが、悪徳警官が処刑される場面や、ケインの開頭場面等、なぜこんなに悪趣味なものを見せるのだろうかと首を傾げてしまう場面も多々ありました。前作も悪趣味で残酷でしたが、きちんとその意図は理解できたし、必然性もあったと思います。一方、本作にはそれがなく、ただやりすぎているだけ。また、子供が麻薬組織のNo.2の座におり、しかも後に殺されるという究極のタブーにも果敢に挑んでいるものの、その試みが作品内容と連携していないために、ただただ不快感を与えるだけの結果に終わっています。本作は万事がこの調子で、刺激的な場面は多いものの、そこに意味が伴っていません。ミラーによる脚本にはそれがあったのでしょうが、グリーンによる脚色によって多くの意味が失われています。。。 本作で唯一誉められるものと言えば、フィル・ティペットによりクリエイトされたロボコップ2号の大暴走でしょうか。まだまだCGが使い物にならなかった時代、ロボコップ2号はパペットのコマ撮りにて作られたのですが、かなり複雑な動き方をする2号が20分間に渡って延々と暴れ回るクライマックスの凄まじさには度肝を抜かれました。
[DVD(字幕)] 4点(2014-03-14 01:42:13)
4.  ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク
カラーパープルで挫折を味わった後、スピルバーグは自身のキャリアを意識的にコントロールするようになりました。勝負作に挑む時には、自身の才能をもっとも活かせる娯楽作を抱き合わせて保険をかけるようになったのです。この方針に従い、シンドラーのリストにはジュラシック・パーク、ミュンヘンには宇宙戦争、そしてプライベート・ライアンには本作ロストワールドが抱き合わせで製作されました。特にプライベート・ライアンは同時期にアミスタッドもあって3本連続撮影という尋常ではないスケジュールで製作されているため、その中で最もお仕事感の強いロストワールドの品質が悪くなってしまったのも、当然と言えば当然の話です。ここまで登場人物に感情移入できない映画も珍しく、「恐竜が出てくればそれでいい」という製作陣の投げやりな姿勢が丸見えになっています。第一作当時、スピルバーグが「もっとも気に入っている」と言っていたマルコム博士がまるで別人になっているのが良い証拠。荒れた私生活を送る変人だったマルコム博士が、続編では子供と彼女に振り回される常識人になっていて、むしろ対照的だったグラント博士に近い人格となっています。好みのキャラが続編で別人格になっていて黙っている監督がどこにいるでしょうか。スピルバーグが脚本にほとんどダメを出さず、やっつけで撮影したことが伺えます。その他の登場人物はさらに酷く、ギャンギャン騒いで目障りなだけのジュリアン・ムーア、恐竜を檻から出して大勢の死人を出す直接の原因を作りながら、なお綺麗事を言うのをやめないヴィンス・ヴォーン、ただひたすら鬱陶しいマルコムの娘などは、まとめてT-REXに食われて欲しいと願うほどでした。あまりにムカつき過ぎて、こんなありえないキャラクターを出すには、何か伝えたいメッセージでもあったのではと裏の意味を考えてしまったほどです。目的が正しければ他人に迷惑かけてもかまわないと考えてる連中はロクなもんじゃない。「自分達が自然を守る」と考えるのは、「自然をコントロールできる」と思ってる連中と根は変わらないじゃないかと。恐竜をどうする、自然をどうすると上から目線で島を眺めず、このサバイバルは人と恐竜との殺し合いであるとの覚悟を決めているローランドが本作中唯一かっこよく描かれているのも、そんなスピなりの思想を反映しているような気もします。私の考えすぎのような気もします。
[レーザーディスク(字幕)] 2点(2009-12-30 14:26:33)(良:1票)
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