1. 我等の生涯の最良の年
《ネタバレ》 この設定でどうやって3時間も続けるんだろうと思っていたら、とりあえず3人が復員して家に着いて、その日の一夜の出来事、というだけで1時間も投入する大胆な構成に唖然。しかもそれでダレるわけでもなく、ごく自然に展開している。その後も、「その翌朝から、そして3人はそれぞれこういう立場に落ち着きました」だけでさらに1時間。その中で、変に登場人物を増やすわけでもなく、わかりやすい事件が起こるわけでもない。地道な丁寧さの積み重ねでここまでの内容が作れるという点で、今日においても参照されるべき作品です。●ところでこの原題、台詞ではマリーがフレッドと喧嘩するところで出てくるんですね(そこではmy lifeですが)。しかも「私はそれを貴方に捧げて失ってしまった」というネガティブな文脈です。これに何か意図があるのか、考えてしまいます。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2021-08-19 00:56:01) |
2. 若草の頃
設定からして、これは明るく楽しいハッピーミュージカル!と期待したのですが、明るく楽しいのではなくて、単にみんながワーワーキャーキャーうるさいだけでした。とりわけ、下2人の妹の鬱陶しさと小生意気さには、画面から消えて二度と出てこないでほしい、と思ったくらいでした。かといって、上2人も、姉ならではの知性とか落ち着きとかがなくて、結局は妹と一緒に騒いでいるだけなのですよね。また、それに対する重し役が期待されるはずの両親にも、人格的な深さが見当たらないので、機能していません。すべてのシーンでこれでもかというくらい詰め込んだ色彩の細かさへのこだわりに4点。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2020-12-29 00:39:16) |
3. 若草物語(1949)
まず最初に何が起こってるのか分からなかったのですが、これはベスとエイミーをそのまま入れ替えてるんですよね?何でそんなことするかなあ・・・この4姉妹は、ベスが三女でエイミーが四女というところに味わいがあるのに。で、それはさておいても、この話を映像化する場合は、4姉妹の個性や長所や短所をいかに際立たせるのかが勝負なのですが、やはりそこまでは到底手が回ってないですね。しかも、続編部分まで含めて2時間強で駆け抜けてしまうので、各エピソードの掘り下げもできていません。それと、ジョーの声が酒焼けしているようになっているのも気になります。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2020-05-24 01:01:38) |
4. わが青春に悔なし
《ネタバレ》 中盤くらいまでは、弾圧がどうのこうのといいながら、ほとんどは台詞で説明されるだけであって、空気感もなければ心理の動きもないので、(時期的に終戦直後であるにもかかわらず)生々しさを感じないのです。田植えを巡るシークエンスだけは、作業そのものや近隣住民のアクションを粘着質に撮りきっており、またそれが素材を変えれば現在でもどこでも起こりうる事象なので、局所的に恐怖を感じます。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2017-04-20 00:57:49) |
5. わが谷は緑なりき
あれもこれも手を拡げたあげく、いつの間にか勝手に完結してしまった感じ。家族生活上のいろんな問題点や障壁が出てくるのですが、どれも顔見せ程度ですぐに次にいってしまう。なので、制作者に都合の良い進行にしか見えません。大体、タイトルからして自分に浸りすぎですよね。とても退屈でした。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2009-02-28 02:07:34) |
6. 我が道を往く
《ネタバレ》 導入部で若い神父が自然に天然に善行を重ねていく様子には、なかなか素朴で新鮮だと感じたのですが・・・結局、最後までそのまま何となく流れていっただけでした。特段脈絡のないシークエンスが積み重ねられているだけで、映画というよりも道徳の教科書を順々に読んでいった状態に近いような気がしてきます。登場の意義がよく分からない人物も数名いました。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2008-05-10 00:59:57) |