1. ワンス・アンド・フォーエバー
《ネタバレ》 ドンパチですねぇ。私は基本的に戦争映画に目が無いのと、メル・ギブソン、グレッグ・キニアー、サム・エリオットとマイ豪華3本立ての渋揃いにうっかり喜んで最後まで観てしまいましたが、いくらなんでもストーリーが無さすぎでは。凄い戦闘シーンをじゃんじゃんばりばり、湯水のように流し捨てただけでベトナム戦争さえもアメリカ万歳に仕立て上げてしまう横暴さには正直脱帽した。万歳してる場合じゃないと思うが。はっきり言って無いも同然のストーリーを、あたかも有るかのように見せかけるだけの前段は長い。そしてストーリーは「パーフェクト・ストーム」とほぼ同じ。戦争か嵐か、または待っているのがマデリン・ストウかダイアン・レインかの違いだけ。しかもオチはわりとどうでもよい。ひたすら戦闘シーンに萌えたいぞ、と思う方には力いっぱいお勧めできるが、いかんせん「プラトーン」で戦争映画に入ってしまったクチだ。やっぱり何かしらドラマというかストーリーが欲しい。時刻表示がマメに入る手法は「ブラックホーク・ダウン」と同じ。しかし残念ながら映像手法では若干負けている。戦争録画中継映画、流行というのもあるんだろうけどちょっとお腹いっぱいな感じ。この技術で「プラトーン」が撮れてたらなあ、とひたすら惜しまれる。敵味方入り乱れてあれだけの大混戦の中、かすり傷ひとつ負わないメル・ギブソンってばなんてアンブレイカブル。 5点(2004-06-29 01:03:32) |
2. 忘れられない人
あまりにもベタな直球のメロドラマにすぎないはずが、ヒヒの心臓を持ち出したことで突き抜けたファンタジーになった。この心臓はヒヒからもらった大切なものだから、とどこまでも信じ切る主人公の現実離れした純情ぶりに、あくまでも俗っぽい普通の女の子だったマリサ・トメイがメロメロになっておかしなリアリティが発生する。ちょっとあり得ないぐらいベタなストーリーでここまで涙を絞り取るんだから、やっぱりこの二人って異常に上手いんじゃないだろうか。これが泣けるっていくら説明されても普通信じられませんよね。私も実際観るまで信じなかった。世の中にはまだまだ信じられないようなことっていっぱいあると思う。 7点(2004-01-17 23:42:23)(笑:1票) (良:1票) |
3. ワイルドシングス
特にすごい期待をしなかったせいか、意外と掘り出しモノに感じました。それなりにストーリーも良く出来てるし、奇をてらわずきれいにまとめてると思います。二転、三転のすごいドンデン返しみたいなのを期待しすぎるとちょっと拍子抜けするかも知れません。個人的には映像の凝り方が予想外に良くて、湿地を空撮でなめて行く撮り方とか、ラストの「太陽がいっぱい」へのオマージュともとれる雰囲気とか、作り手の熱意というかこだわりを感じられて良かったです。まさかこういう映画でこういうのを期待しないでしょ、という美しさがありました。ネーブ・キャンベルって安っぽいイメージがありますが、なかなかどうして良い女優さんですね。小粒ですが良い作品だったと思います。 7点(2003-12-29 13:48:54) |
4. ワイルド・アット・ハート
デビッド・リンチの作品としては、まあまあ普通に楽しめる作品だが、やはり一般作品と並べてしまうと観る人を選ぶ映画なのは否定できない。この雰囲気に素直に入れる人には良いが、ダメな人は未来永劫受け付けない排他性がリンチ作品にはある。個人的にはこういうヘンな世界は決して嫌いではないのでちゃんと楽しめたが、広く世間にお勧めするにはちょっとリスクが大きいかな?という感じ。ニコラス・ケイジって決して好きな役者ではないんだけど、何をやるにも非常に真面目で真正直なところには好感が持てますね。ウィレム・デフォーの強烈な個性がここでも光ります。これは名演。 7点(2003-11-29 14:41:36) |
5. 若草物語(1994)
特に騒ぐほどの欠点もなく、さりとて讃えるほどの素晴らしさもないが、普通に楽しめる普通の作品。何か感動とか際立ったモノを求める人にお勧めしたいとは思わないが、ヒマな午後などにはこういう映画もアリかな、と思える程度。ジョー役にウィノナ・ライダーはかなりオイシかったような気がする。だから何?とか思うタイプの人はやめておいた方がいいかも。 6点(2003-11-29 13:17:35) |