1. 藁の楯
《ネタバレ》 なんかやだ、こーいうの。 そら喧嘩で爆発が起きて、首に致命傷をおった人間が生き返る三池監督ですが…。 ハリウッド(的な脚本)を借りてくるなら、ちゃんとドンパチ主体で押して押して押しまくれば良いのに。 そーじゃくて、ドンパチはあくまでも書き割りで、クズを護る主人公の内面葛藤を書きたいなら、例えば新幹線に乗ってからの数時間を使って、もーっと密室劇的に「画」を造ればいい。 どーも映画のベクトルが拡散しているから、至る所に「ゆるい設定」が出てきて、それがこのドラマが妙味である「危機的な状況をかいくぐる」カタルシスを物語の進行とともにどんどん緩くしてヲイヲイになる。 カタルシスがあるからこそ『クズを護る葛藤』が活きるんじゃないんですかねぇ? だってさぁ、一台もクルマが走らない街道(山道)をとぼとぼ歩いてて、そこに過去にクズに娘を殺された被害者の父親がクルマを運転してきて、まさにご一行とドンピシャ出会う?そらないでしょ? 主人公達がそれぞれの正義をやたら語るのは、そらそれで良いけど、その見栄を切るあいだ、だれも通行人の居ない人気のない住宅街とか、これもやだ…。 今、日本でもっとも金になる男が乗っているその車両からいとも簡単に乗客を移動できてしまう新幹線、は? それからサイズから見て電源部が無い“マイクロチップ発信器”を埋め込んだ手首の傷とか? なんでそんな皮膚が薄い、しかも可動部にあんなでかい装置を埋める?じゃなくてもっと脂肪分のある(要するに埋め込むスペースがある)腹部とかにやらない? っつーか警察バッジにでも仕込んでおけよと…。究極は全国緊急配備かかってるんでしょ?なのになぜ他県ナンバーのおんぼろタクシーがスイスイと検問を潜っていつの間にか桜田門まで到達して、しかもその時の周囲は大群衆に囲まれてメディアもいて、しかも懸賞金をかけた爺さんとその取り巻きまでスイスイ寄ってくる始末。ヲイヲイヲイヲイ!警察庁を馬鹿にしてんのかよ…と じゃ、なにかい?北九州の高速道路や新神戸駅の危機的「状況」なんか、県警たいしたことないじゃん。 終端の桜田門の状況の方が遙かに超した超!ウルトラ!スーパー!オルティメット!「危機的状況」なのに、また主人公同士が見栄を切ってる??? どーなのこれ? やっぱやだ、こーいうの。 [映画館(邦画)] 4点(2013-05-23 07:45:10) |