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タコ太(ぺいぺい)さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1643
性別 男性
自己紹介 投稿にあたっては
①製作者の映画愛を信じて基本的に0点は付けていません。
②レビュー作品の「あらすじ」は率先して書いています。
※2024.2.28ニックネーム変更「ぽこた(ぺいぺい)」→「タコ太(ぺいぺい)」

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1.  PIGGY ピギー 《ネタバレ》 
思いのほか重苦しい作品でした。(ヒロインの体型のことではありません)  どこの国でもいつの時代でもイジメというものはあるでしょうし、体型でイジメるというのはイジメのひとつの定番でしょうね。まったくもって腹立たしい。それでも冒頭のイジメの雰囲気は、アルアルで流してもイイ程度と言えないこともないです。サラ、気にするな相手にするなと。ただ、プールでのイジメは完全に犯罪レベル。たまたまサラの泳ぎが達者(水没監視員には気付かないまでも)だったから良いようなもので(良くもないのですが)、場合によっては溺れますし、その場合にはあの少女たちはキャーキャー言う程度で着衣水泳してまで助けないでしょう。ホントに胸糞女子です。  だから、直後に男(この時点でサイコキラー確定)がいじめっ子たちを血塗れにして連れ去ってもサラは迷いつつも見なかったことにしても無理はないです。しかも男は恐ろし気ながらもタオルを置いていく優しさ?があるし。(この時点でサラに一目惚れ?)  そこから後にそれまでとは異質の重苦しさが始まりますね。学校では常時いじめられっ子、しかも自宅でも、厳しいようでいて極めて身勝手で感情に振り回されるタイプの母親による抑圧された日々を送る少女。そもそも鬱々として捌け口がないからお菓子ばっか食べて太ったんじゃないでしょうけれど、間違いなく日々の生活が彼女を肥大化させています。  そこから生まれる捻じれた心理。幼い頃はどんな子だったかは明かされませんが、父親との関係は良いようですし(父親が女房の尻に敷かれ切っているので今やほぼ意味なしですが)、弟はあんなもんでしょう。であれば、母親が彼女の性格を作り上げてしまったように思えるところです。その性格がベースにあるからこそ生まれた嘘。そこにイジメによって受け続けた心の傷が生み出した心理が重なって嘘が嘘を呼ぶ構図。可哀想と言えないこともないです。てか、自らが招いた悲劇のように見えてしまうことが可哀想に思えます。  ラストのスプラッター的ホラー描写は、そこに至るまでの心理描写が重過ぎてあまり衝撃的ではありませんでした。よくよく考えればあの男は何者?どうしてあんな行動をしていた?おそらくはプールで何らかのシンパシー(足に障害があることに関係があるのか?)を感じたこと(決してイジメへの同情ではない)でそれがサラへの好意に転じ、でも身勝手で表面的(自らの凶暴性のカモフラージュとしての疑似的な優しさに過ぎない?)故に破綻していくという感じなのでしょうけれど、まぁまぁ説明不足は否めないですね。  ノー天気で子どもじみたバイク少年に夢のタンデムで町に向かう血まみれのサラ。彼女は男を殺したことで心の何かが剥がれ落ちきっと全てを告白或いは供述するのでしょうね。生き残った二人のいじめっ子(決して後悔していないと思われる)も全てを語り尽くすことでしょう。サラとサラの家庭は何処に向かって行くのか?最後の最後まで重苦しいままのドラマでした。ホラーじゃないかも。  ちなみに、元ネタの短編は現時点では配信されていないようです。短編はいじめっ子たちが拉致されるまで。長編化で随分と重みが加わりましたね。
[インターネット(字幕)] 7点(2025-03-29 12:53:20)★《新規》★
2.  ファンタジー・アイランド 《ネタバレ》 
元ネタのTVドラマ、リブート版TVドラマとも未見です。そもそも本邦で放送や配信されていたかも知らない状態ですので、あくまでも予備知識なしでの感想です。  既にご意見のあるように、謎の力を持った島というとTVドラマ「LOST」を想起するところですが、本作については島の持つ謎の力についてはあまり掘り下げず、その力を利用する者たちを描いた感じ。始めのうちはそれぞれの思惑もあって島の力に翻弄される参加者の姿が描かれますが、展開が早いので惹き付けられはするものの何だかバタバタとした感じは否めません。  一人ひとりの「夢」についてのエピソードは解り易く描かれてはいますが、解り易いだけであってイマイチ感情移入出来ないと言うか、それぞれのエピソードを繋ぐにあたってのご都合主義が見え隠れ、と言うか見え見えだったりもします。  ロークは亡き妻を蘇らせるために島を乗っ取った。妻は蘇るが長くは生きていられない。夢の実現は一度きり。だからリゾートとして島を運営し他人の夢を利用して妻を都度蘇らせる。それは解るのですが、そのために入念に参加者を下調べして必要とあれば拉致監禁するってのはどうなんでしょう?元の所有者の手下がゾンビ化して襲って来るのは何故?いじめられっ子の学校の教員が殺人鬼ゾンビ化して居るのは何故どうやって?あげく拉致監禁されていたいじめっ子はいじめられっ子と和解してダブルヒロイン化?等々、やっぱりバタつき加減がハンパないです。  何も考えず疑問を挟まずという条件付きで楽しめる荒唐無稽なダークファンタジーコメディ。そう、コメディと思えば一番楽しめるかもといった感じです。  それにしても行方不明者続出(おそらくは全員死亡)のリゾート。捜査の手が及ばない訳ないです。やっぱコメディですね。
[インターネット(字幕)] 5点(2025-03-28 10:37:45)《新規》
3.  ザ・ウォッチャーズ(2024) 《ネタバレ》 
別に揚げ足撮る気はないのですが、「衝撃の覗き見ホラー」ということですが「覗き見られホラー」ですね。否、「ガン観られホラー」かな?マジックミラーなだけで観察ですからね。見られてる方は覗かれてる感があるかも知れないけど観てる方はガン観の監察。  まぁその辺は配給元の売り方の問題なので別として、アプローチとしてはユニークに思えました。新たな妖精観と言うか、妖精って言うとティンカーベルとか古のドイルさんがらみの事件?のイメージのように小っちゃくて可愛くてか弱い感じなんですが、ここで登場するのは凶暴で恐ろし気で(人間との戦いに敗れて辛酸を舐めさせられた結果変わっちゃったのかも知れませんが)、挙句変身までしちゃう。で、人間とのハーフともなれば無敵の強さにバージョンアップ。これはユニークに感じました。普通なら悪魔が登場しそうな流れです。  ただ、そんな感じで最初っから最後まで突き抜けてくれればかなり楽しめたと思うのですが、冒頭は孤独なヒロインの過去を追ってヒューマンドラマ的に組み立てるの?みたいで、森に入ってからダークファンタジー風ホラーに方向転換、あれ?ヒロインの過去は関係ないの?って感じになり、とは言え鳥籠に居た青年にも哀しい過去があったりもして、もしかしてここに集められたのは何か暗い過去を背負っているから?などと思わされはするものの、やっぱり関係ないようでもあり…。今ひとつ纏まりと言うか一貫性がないように思えたりもします。ラストは姉妹がひさびさに心を通じ合わせたりするから、なんだか無理無理のハッピーエンディングみたいな。でも、路上から見つめるどう考えてもマデリン若しくはその仲間が居たりするから続編の予告編みたいだったり。  何も考えず、ホラー感十分な美しく妖しい森の映像とアップが多めに感じるダコタさんの美貌を楽しむのであれば問題なし。深堀りしようとすると混乱してしまう。雑、とは言いませんが、何かもうひと味欲しい作品でした。  あ、トリさんがキーマンになってるので甘めの7点献上です。
[インターネット(字幕)] 7点(2025-03-26 14:37:58)《新規》
4.  ドリーム・シナリオ 《ネタバレ》 
アイディアは面白いですね。所謂不条理系とでも言いましょうか、全くもって平凡な大学教授の主人公。ホントにサエないオヤジ。ニコラスさん、禿ヅラが似合うこと似合うこと。そんなオヤジが突然世界中に降臨する。勿論原因理由は述べられません。もしかしたらこの時点で全てが妄想妄念の類じゃないかと思われるぐらいに唐突で意味不明。世界中に無差別に夢の中に現れるだけでも相当イカレタ展開ですが、さらに夢の中でのポールが全くの傍観者であって積極的に夢の主に関与しないという意味不明の上塗り。キモ面白い設定です。あ、完全ではないですね。積極的にエロオヤジになってる場合もあります。都合がいいなぁ。  ところがある日を境に急転直下のキャラ変でキモコワオヤジに。傍観者だったポールは悪事の限りを尽くし始めるのですね。これまた唐突かつ理不尽かつ意味不明。そりゃ嫌われますよ。昨今のネット環境からすれば大炎上必至。当然実生活まで踏み込まれる展開。家族だって例外じゃない。始めはかばってくれても、そもそもがポールは小心者と言うかイケ好かないというか万人に愛されないタイプ。いずれは愛想を尽かされてしまうことに。そしてついには彼の夢の中にも彼が現れて彼は殺されてしまうというカオスの極み。  結局ポールが全てを失うと世界中の誰もが彼の夢を見なくなってしまい、残されたのは彼の不幸な(自滅ですが)境遇のみ。新開発のシステム「NORIO」(妙なネーミング)によって別れた妻を彼女の夢の中で追うものの、彼女が目覚めれば元の木阿弥。彼の夢は全て潰えたということですね。  不条理系ダークコメディと割り切ってみれば、ニコラスさんのキャスティングも含め良作かと思います。けれども何かしらテーマを見出そうとすると結構空虚かも。主人公の自業自得ぶりを示さんがための大騒動?確かに彼はイケ好かないオヤジなんですが、だからと言って不幸になっても構わないという程にワルイ人間でもないし、平凡な一般人を無作為にチョイスして夢を砕き不幸にするというのも賛同しかねるし、思い切って全てが主人公の夢オチ!というのも無理やり感が強過ぎてしまうし。  やっぱり、特に深く考えずに展開を楽しむダークコメディということで納得しての7点献上です。それにしてもニコラスさんの出演作ラッシュは続きますねえ。
[インターネット(字幕)] 7点(2025-03-26 11:41:10)《新規》
5.  おるすばんの味。 《ネタバレ》 
わずか10分ほどの作品ながら、一人の少女が大人になって母の愛を改めて感じるという流れが丁寧に描かれている小品ですね。  まぁ斜に構えて観てしまえば、「いくらなんだって毎日カレー?そりゃ子どもだって飽きるんじゃね?」などと言いたくならない訳でもないのですが、そこはカレー大好きオジサンとしては毎日三食カレーだって構わない訳でもあり、だいたいからして今日はポーク、明日はシーフード、明後日はビーフは高いからチキン、みたいにアレンジすれば尚更に毎日でもOK。栄養バランスも良いし毎日カレーで文句言うなよみたいにテーマと関係ない思念に耽ってみたりもしましたが、要はカレーというのは我々(特に)戦後派の日本人にとっての母の味の代名詞みたいなもんですから、ここでのカレーは概念として捉えていいのではないかなどとも考えてみたり。(以上蛇足です)  さほど年齢の違わない同僚がコンビニのカレーを食べつつ母の日のカーネーションを邪険に扱う姿を引き金に、日常忘れかけていた亡き母への思いを募らせていくみゆき。母の思い出をかみしめながら自ら作るカレー。そこには母の味があった。非常に短い尺の中で彼女の心境の変化を表しているのだから、少なからず唐突な印象を受けてしまうのは仕方ないところ。短編ならではの味わいに6点献上です。
[インターネット(邦画)] 6点(2025-03-26 10:58:20)《新規》
6.  レディ・オア・ノット 《ネタバレ》 
シンプルに楽しめました。由緒正しき大金持ちの一族。その成功の秘密は悪魔に魂を売ったこと。だから定期的に生贄が必要。そのための儀式を一族として定め、代々守り抜いている。そこに嫁いだ花嫁の危機。そんな感じの物語ですね。大笑いの場面はほぼありませんが、所謂ダークコメディと言えるのではないかと。だって荒唐無稽に過ぎますから。  明確に悪魔崇拝を前面に置いている訳でもないのですが、まぁ崇拝しているのは悪魔なんでしょう。悪魔系のお話は正直あまり好まないのですが(何でもありになってしまうので)、参加者の多くが儀式自体を迷信的に捉えていて信じておらず、ノリで人殺しを楽しんでいるだけみたいなところとか、罪もない使用人が巻き添え食ってしまうところとか、ダークな笑いが仕込まれているのとスピーディな展開で一気に楽しめました。  そもそもはあり得ない設定(まぁB級悪魔系ホラーだと思えば定番ですが)ながら、罠にはまったグレースが事の真相を理解して逆襲に出て、ル・ドマスの胸糞一族を次々に血祭りにあげる爽快感。何も考えず見る分には文句なしです。なんだ何にも起こらないじゃんと思いきや一族が次々と爆発するのが最も笑えるところかも。  そして、個人的には何より相変わらずキュートなサマラさんのキレっぷりが観れるというのが一番の評価点。うん、今回も可愛い。ということで+1点の7点献上です。
[インターネット(字幕)] 7点(2025-03-26 10:31:08)《新規》
7.  黄龍の村 《ネタバレ》 
これを未見の人に言ってはいけないのでしょうけれど(ですから未見の人は読まないで下さい)、既に皆さんのレビューにありますとおり前後半別モノ的作品ですね。前半定番的ホラー風味、後半は爽快活劇アクションてな感じです。  冒頭の今時の若者がはしゃぐシーンは少々引っ張り過ぎかも。縦長スマホ動画画面のままでの手振れ自撮りの連続は少々飽きます。ただ、本編に入りスーッとスクリーンがワイド化していってタイトルが登場する感じは新鮮で好みの演出。飽きかけて下がりかけたモチベーションが上がりました。  そしてお約束の如き謎めいた村に謎めいた村人。おもてなしの胸元チラ見せオネーさんたちは間違いなくサイコの人じゃん。こりゃ一人ずつ犠牲になるな。と確信。で予定通り全滅する若者たち。もとより感情移入不能なヤツらだったから可哀想でも何でもなくて終了!ん?尺半分の残ってるしヒネリも何にもないし、これじゃヒド過ぎ!と思いきや反転攻勢開始。  この展開は、同じく低予算で大ブレークしたあの作品とある意味似てるかな?中身は全然違っても展開が似てますね。終わったかと思いきやリスタートする感じ。一気に期待度急上昇です。  気に入らないし感情移入出来なかった若者たちではあるものの、復讐劇となれば多少は気持ちも変わります。始終声援を送りながらのアクション活劇を楽しめました。アクションそのものもまずまずキレがあって良かったと思いますし。  まぁご都合主義満載の「実は生きてました」系ですし、死んでしまった3人(復讐のことは知らなかった?)ことには全く触れないこととか、挙句神様扱いで偶像崇拝されていた男はお持ち帰りしてたとか、B級ならではの残念な部分は多々ありますが、なんと言っても適度な尺。不満が噴出する前に終演ということでこれはこれでありかもです。  予想を良い意味で裏切ってくれた点が悪い意味で裏切ってくれた点を上回ったということで+1して6点献上です。
[インターネット(邦画)] 6点(2025-03-25 10:27:15)(良:1票) 《新規》
8.  誰のための日 《ネタバレ》 
(イマドキの)姉妹喧嘩アルアル的な展開は結構真に迫っていてハラハラドキドキ。親戚のおばさんやらいとこやらの態度や発言もアルアル的でムカつくやらイラつくやら。リアルで良かったです。  結局タイトルの意味するところは何なのだろうと考えてみるに、勿論「日」とは「法事」と「法事の会席」の「日」なんでしょうけれど、劇中の妹の指摘通り「故人ことなど誰も何も話さない日」というのがアルアルなのかも。けれど3回忌でしょ?流石に少しは思い出に浸りなさいよって感じがしないでもなく。  ただ、エンディングの姉妹の姿が象徴するように、作り手は故人が今を生き続ける者たちを結び付けている様をテーマにしているのでは?と思えるところです。どんなに激しく争おうと家族は家族、姉妹は姉妹。亡き母がしっかりと繋ぎ留めていますよ、みたいに。  観終わってみれば、思いのほかハートウォーミングな作品でした。
[インターネット(邦画)] 6点(2025-03-22 11:50:46)
9.  鼻炎 《ネタバレ》 
ひとつの失敗(とは限らないけれど)が気になり出すと、それが頭を離れずそれどころがどんどん増長していってしまう。まぁ個人的に身に覚えがない訳でもないけれど、この主人公の場合には極端。恐らくは病的。対して奥さんの強いこと強いこと。血圧計るあたりは思いやりが感じられないこともないけれど、夜の営みの最中にも夫を言葉で責め続けるとは。てかそんな精神状態で営むか?奥さんの言葉や表情はもしかしたら夫の幻覚・幻聴かも知れないけれど。  そして結局死に至る。殆ど自爆。原作は未読ですが概ね原作通りのようですね。チェーホフなりのシニカルなユーモアなんだろうけれど、兎にも角にも主人公のやることなすことイラついてしまったのは作り手の策にハマったのかも知れません。  ショートならではの味わいと言えないこともない作品でした。
[インターネット(字幕)] 5点(2025-03-22 11:26:50)
10.  マルセル 靴をはいた小さな貝 《ネタバレ》 
小さな貝の目線で見た世界。人間の世界に生きる貝という設定だけれど、決して人間の世界を悪く表現はしていなくて、寧ろその便利さを自分たちなりに活かして生活している貝たち。かと言って人間の世界への憧れやオマージュもなくて、そこにあるのは全てが上手く溶け合った世界とでも言いましょうか。上も下も優も劣もないです。  そもそもマルセルは自らを「貝」だと言っているから「貝」なのであって、ディーンとの関係性を見れば明らかなように所謂「貝」ではなくて「人間の隣に居る人間ではない存在」なのでしょう。少なくとも「巻貝」じゃないし。だって貝殻の中に住んでる訳じゃなくて貝殻と本体は一体化してますしね。よくよく仲間たちを見てみれば全然「貝」じゃないのもいますし。いや、そんなこと観察することはこの作品の鑑賞にあたっては全く意味がないですね。  同じ世界に住む異なる存在。彼らが助け合い認め合い共存している姿。そこに住む者は皆自分たちなりに自由。ひとつの理想郷ですね。シンプルにその在り方を描いた作品。どう解釈しようとそれは観る者の自由でしょう。実写とストップモーションの組み合わせで創り上げられた世界。それを際立たせる声の演出。少なくとも私は温かな気持ちになることが出来ました。間違いなく良作ですね。
[インターネット(字幕)] 8点(2025-03-21 23:38:29)
11.  ゲームオーバー! 《ネタバレ》 
これは要注意!良い子と一緒に観てはいけません。否、良くない子とも一緒に観てはいけません。なんなら倫理・道徳的に厳しい家族・親類縁者・知人・友人とも観ない方が良いかも知れません。そんな超クダラなくて聴覚的にも視覚的にも直接的下ネタ・不適切ネタ満載のコメディです。  と言いつつ大いに楽しんでしまった私。アダム・ディバインさんの出演作は殆ど観ていないので芸風と言うか作風と言うかは承知していなかったのですが、いやぁ何とも参りました。下ネタに関しては、やってることは殆どお子ちゃまのノリ。それを大人がやるのだからシャレにならないことも多々。しかもノーカットのモザイクなしなので最初はハッとしました。え?コレってありなの?そもそもクロゼットの中で死んだふりのカットは、死に方も不適切だし、その理由を考えるに更に不適切、おまけにモザイクレス。あれ、作り物じゃないですよね?作り物かな?だとしても邦画ではあり得ないカット。そもそもその前段の支配人受難のカットだって作り物ならイイのかよ?的レベル。ラスト近くで目出度く副支配人昇任の彼女が振り回してるのなんてどうなんでしょうね?  そんな訳で下ネタ部門では出るわ出るわの不適切ネタ連発。でも、楽しんじゃいました。すいません、結構好きなんです、下ネタを笑い飛ばす作品。逆にエロさを感じさせられないもんで。  それ以外のところでは差別ネタとかいろいろ登場して、英語がネイティブではないし欧米文化への造詣が浅過ぎる自分的には理解出来ない部分も相当あったりして、この内容を作品化して堂々と全世界に配信するネットフリックス。恐るべしです。歓迎します。  そんなこんなで観終わった後には意外にもホッコリしたりもした強烈なコメディ。繰り返しになりますが好みなんです。かなり甘めの高評価です。
[インターネット(字幕)] 8点(2025-03-20 10:21:40)
12.  ザ・ベビーシッター~キラークイーン~ 《ネタバレ》 
前作があまりにツボにはまって当然の如く観賞。  今回はピンポイント的に好みのジェナ・オルテガさんがヒロイン。これだけでも観ない訳にはいかないところを、今作も終盤になってあのキュートなサマラ・ウィービングさんが登場。これは至福でした。繰り広げられる血みどろシーンは本来は好まないのですが、そんなこたぁ全て忘れさせてくれるキャスティング。ほんの2年余りでグッとイケメン度が上がったジュダ・ルイス君も相変わらずイイ味出してますね。  前回は時としてキュート、時として大人びてといった雰囲気が魅力だったエミリー・アリン・リンドさんは今回は随分と成長して、やっぱこのぐらいの年齢だと女子の方が大人びるのかな、などと作品とは関係ないところに思い至ったりして。ちなみにこれも作品とは全然関係ありませんが、彼女の顔の輪郭を見ているとロビン・タニーさんを思い浮かべてしまうのですがどうやらアカの他人のようで。  で、本作はどうかと言うと前作同様大いにハマりました。ヒロインたちの活躍は勿論のこと、復活した悪魔崇拝者たちも相変わらずのグロいながらもトボケた役回り。スピーディな展開に惹かれっぱなしで大満足。肩の凝らない娯楽作として出来上がっていますね。流石のマックG監督です。  エンディングは更なる続編を期待させる雰囲気モリモリですが、どうやら今のところネット上に情報はないようですね。是非是非製作して欲しいところです。そして、次なるヒロインにはクロエ・グレース・モレッツさんを持って来てくれればなどと超個人的に夢想しております。
[インターネット(字幕)] 8点(2025-03-20 09:49:09)
13.  DOGMAN ドッグマン(2023) 《ネタバレ》 
見事なダークファンタジー。敢えてファンタジーと呼びたい作品。ダーク版ディズニー作品と言っても良いかも知れません。  犬が賢すぎるとか主人公がどうやって犬たちを養っているのかとか(一応種明かしはありますが)野暮な疑義は呈しません。勿論主人公が犬を操っているなんて間違っても言いやしません。人間社会が失いかけている純粋な連帯感を犬との共同生活の中で確実に得ている主人公。ご都合主義的展開は多々ありますが、決して教訓的にならずに一人の人間の生き様を描き上げた作り手の手腕には脱帽です。  そして出演者(特にケイレブ・ランドリー・ジョーンズさん)の優れた演技は言うまでもなく、犬たちの存在感が半端ないったらありゃしない。なんと表情豊かに語ってくれることか。涙モノです。  主人公の犯罪行為は許されることはないでしょう。それ故、ラストシーンはある意味ベストチョイスに思えます。彼は神の元に召されたのか?まるで「フランダースの犬」の逆バージョンを観たような錯覚。感動的でした。  最後にもうひとこと。犬が犠牲になっていない。「犬は死にません」をキャッチフレーズにしたサメ映画はありますが、犬を犠牲にすることなく感動出来る犬が主役の作品。これは特筆モノです。
[インターネット(字幕)] 9点(2025-03-20 00:12:38)(良:2票)
14.  オールド・リベンジ ~やられたらやり返せ~ 《ネタバレ》 
滅茶苦茶ひどい目に遭って身近に犠牲者まで出てついに堪忍袋プッツン。虐げられし弱き者は反撃し敵を容赦なく皆殺し。まぁリベンジものの鉄板的展開です。皆殺しにされる側はまるっきり同情の余地のないヤツラだから、観ている者は普通だったら胸がすく思いで少々血生臭くても後味爽やかです。  が、本作はちょっと違うのですね。被害者側はか弱きシニアなんだけど、主人公夫婦は少々曲者。冒頭からイマイチ感情移入出来ない。でもって加害者側は超胸糞ワルイ奴らなんだけど未成年。警察も少々偏向気味ではあるものの一応は法を順守するスタンスで寧ろ悪ガキを擁護する。  ここでどう考えるか、どう受け止めるかによって本作の評価は分かれるところだと思います。散々な目に遭わされてて、やってることはモロに犯罪なんだから未成年だからって許されないでしょ派なのか、いやいや未成年は更生させなきゃいかんでしょ、未来があるんだから守って正してあげなきゃ派なのか。  正直なところ個人的には前者。なので本作の展開は胸がすく思いではあります。けれどもリベンジもまた犯罪。しかも倍返し。いやそれ以上に返してるし。なのでそれ相応の結果が伴わなきゃいかんとも思うのです。いくら汚職してるからって警官まで手にかけてるんだし。ハッピーエンドは如何なものか?まぁ現実的に考えれば、この夫婦が過ぎたことは忘れましょ♪みたいに余生を幸せにのんびり過ごせる訳はないだろうし、どこかで必ず報いを受けるんじゃないかとも思えますが。  要は、ある意味痛快な復讐劇だけれど後味は超が付くほどワルイという作品。もう一度観たいとは思えないかも。作り手のミスリードには引っかからないぞ、みたいにも思えたりして。(邦題もまた然り)  ちなみに、冒頭で実話ベースみたいに紹介されますがホントかな?そうだとしても相当デフォルメしてますよね?
[インターネット(字幕)] 5点(2025-03-18 21:28:28)
15.  犬人間 《ネタバレ》 
何とも気持ち悪いお話。  何かの拍子で心が入れ替わってしまった人間と犬のお話とか、生まれ変わったら犬だったとかだったら既視感はあるのだけれど、これは正真正銘人間を犬として扱うお話。  お金持ちのイケメンボンボンが強烈な支配欲を満たすために幼馴染をペット化している。そもそもクリスチャンはフランクのことを人間と思っておらず、普通の?神経の持ち主であるシグリッドには到底理解出来ない関係性であっても、クリスチャンはそれを理解出来ないシグリッドが理解出来ないわけで、同じ世界に住んでいても精神は別世界にあるという感じ。それは極めて危うい均衡を保っている関係性であって、ほんの小さな出来事によってでも脆くも崩れ去ってしまう。だからバットで殴られた日には一気に崩壊。折角同じ人間として扱っていたのに犬とツルムなんておかしいじゃないか。あ、そか。シグリッド、お前も犬だったんだ。じゃあちょうどいい。フランクは寂しかったんだ。二人で仲良くしなさい。おうおう仲良しだね、子犬が出来たか。じゃ、三匹で暮らせるようにボクがその子犬も飼ってあげるよ。ボクは優しいだろ?犬好きなんだよ。そんなお話でしょうか。  北欧のホラーとしてはそれほど生々しくはなく。目を覆うような暴力シーンもない。ある意味物足りないようにも思える作品。でも、よーく考えてみると相当コワい。サイコパスがペットとして誰かを拉致監禁しているとか、変態野郎が女の子を捕まえてオモチャ扱いしているとか、そんな作品は多々あれど、本作のコワさ気持ち悪さはある意味それらを上回るかも。  昔、確か永井豪さんの短編だったと思うのだけれど、もっと惨たらしく残酷に人間を犬として扱うシーンが出て来る漫画があって、半世紀以上経った今でも心の奥にトラウマ的に引っかかっています。本作はビジュアル的にはそこまでのものではないけれど、当分は気持ち悪く心に残ってしまいそうな作品でした。  ちなみに、邦題はストレート過ぎていかがなものか?原題の方がひとひねりあって良い感じです。
[インターネット(字幕)] 7点(2025-03-18 13:40:47)
16.  リゾートバイト 《ネタバレ》 
正直な話、Jホラーには殆ど期待していないのですが、朝ドラ等に出演していて気になっていた伊原さん目当てに観賞しました。ダンスで有名になった印象が強いのですが、朝ドラ等で見かけた演技に間違いなし。本作でも(少々残念な役柄ながら)頑張ってますね。個人的にはそこが一番の見どころでした。  とは言え、作品の内容に触れない訳にはいかないでしょう。話題作を数々手掛けて来た永江監督の作品。プロット的には結構ベタだし、登場する怪異は思わず笑ってしまうような造形だし、ラストの入れ替わりドンデン返しはオリジナルアレンジが施されているとは言え既視感が無きにしも非ずと言った感じですが、ホラー部分のみに集中してみれば、(お約束感のオンパレードですが)なかなか手応え十分の出来映えとも思えました。  それだけに、無理無理ツッコんだような唐突感のあるコメディ要素とか、これまたお約束感のあるコイバナ的要素とかは、ホラー作品としての魅力を削ぎ落してしまっているように思えてならず、改めて考えると結構雑な部分もあったりして、そのあたりは完全にマイナス要素じゃないかと。  なので、5点を献上するに留めておきます。
[インターネット(邦画)] 5点(2025-03-17 23:11:33)(良:1票)
17.  ザ・ベビーシッター(2017) 《ネタバレ》 
サマラさんがあまりに魅力的なのでそれだけで満点にしたくなる作品。と言ってもそれじゃあまりに主観的過ぎてしまうので自粛しますが。(汗)  あまり予備知識なしで観賞したのでゲームの最中に思いっきり突然行われる凶行にはビックリ。ただし、ビックリはビックリでもびっくり過ぎて笑ってしまいました。ビーの夜の秘密の行為…というのでこの線で行くのだろうという予感はしていたものの剛速球ストレートがいきなり来るとは…。その後のスリリングでスピーディな展開は文句なし。大いに楽しめました。  と同時に、話は前後しますがそこに至るまでのコールとビーのまるで恋人同士のようなハジケたシーンの連続がまた良かったです。イケメン少年と滅茶苦茶キュートかつセクシーな年上の彼女みたくて、観ているオジサンとしては微笑ましいやら羨ましいやら。  続編は今のところ未見ですが、これは絶対観ます。いや~面白かった。(満点じゃないのは元々はスプラッター苦手なので)  ちなみに、今の今までベビーシッターは「乳幼児の子守り」だと思っていたのですが、調べてみたらローティーンのお世話も含むのですね。勉強になりました。
[インターネット(字幕)] 9点(2025-03-15 12:58:07)
18.  パンダザウルス 《ネタバレ》 
サメ映画の巨匠?マーク・ポロニア監督のサメじゃない映画。なんと今回も邦題は原題のまま。そしてキメ台詞は「パンダこりゃ?!」(汗)  いきなりのティラノ風恐竜登場と主人公喰われシーン。そこに続くパンダザウルスと恐竜の死闘。無敵のパンダザウルス。なんとオープニングからフルスロットル?!かと思いきや、なんと夢??いきなりの夢落ち?  そして、いつもはさり気なく(でもないか)登場する監督がインタビュアー的に登場するモキュメンタリータッチの構成。果たしてこれは夢か現実か!  まぁパンダザウルスの作り込みはいつものサメと同様のトンデモなさですし、DVDのジャケットに至ってはオリジナルと国内版が全く別物(ちなみにオリジナルは全然本編と関係ないじゃん!)ですし、出演者はほぼレギュラーだし等々、ある意味期待を裏切らない出来映え。  ただし、よくよく考えてみるとストーリーや構成はいつになくヒネリがあったりして、監督には申し訳ないところですが、予算かけて別スタッフが別キャスティングでリメイクしたら結構イケるんじゃないかと。実現はしそうもないように思えますが…。  何はともあれトンデモZ級作品であることは誰の目にも明らかでしょう。本作ではサメは一瞬登場するだけ。監督がサメに飽きたのではないことを祈りつつ3点献上します。
[インターネット(字幕)] 3点(2025-03-15 09:45:19)
19.  終わらない週末 《ネタバレ》 
明るく楽し気な雰囲気を包む不穏な重低音。視覚と聴覚の不協和音が印象的でした。何が何だか明かされないままに描かれていくデストピア感からは、最近で言うとアリ・アスター監督とかM・ナイト・シャマラン監督あたりの作品を思い起こさせられるような作風(あくまでも個人的に抱いているイメージですが)を感じました。  そして、まるで共感出来ずイラつくばかりの登場人物のキャラ、発言、行為に只管に鬱々とした気分にさせられてしまう。ところが、物語が進むにつれて少しずつ誤解が溶けて行くと言うか次第次第と登場人物たちの本来の姿・人間性が明かされて行き、やがては感情移入さえしてしまう。作品世界に見事に取り込まれてしまいました。  作品全体としては、現代の国際社会を覆う不穏な空気、とりわけ米国の立ち位置の危うさを皮肉交じりに描きつつ、豊かな世界に生きる人々が意識するしないに関わらず常に晒されている危機的状況への警鐘を鳴らしているといったところでしょうか?SFデストピアものでは定番的な、核戦争や天変地異、或いはAI等の先端技術の暴走や原因不明の疫病の蔓延といった要因ではなく、より現実的で今すぐにでも起きてしまいそうな世界の崩壊のシナリオ。これは恐いです。  奇しくも行動を共にすることになった二組の家族。その一人ひとりの身勝手な思考・言動とそれによる歪な関係は物語が進むうちに次第に収斂していくものの、幼い少女のみがある意味平静を保ったままにラストシーンを迎える。それは不穏な物語が辿り着く唐突なハッピーエンドとも思えるものの、あくまでも個人的で一時的なものであって次の瞬間には悲劇に見舞われてしまうのかも知れない脆い幸福。作り手からの問題提起なのか、単に観る者に丸投げされた結末なのか。  近未来SFという体裁によって描かれる不条理劇。好みの作品に8点献上します。
[インターネット(字幕)] 8点(2025-03-14 23:59:02)
20.  JOLT ジョルト 《ネタバレ》 
美しくキュートなヒロイン。痛快なアクション。スピーディな展開と適度な尺。程良いコメディ感。いいですね、肩の凝らないエンタメ系作品として申し分ありません。強いて言わせていただくならば、少々ストーリーが薄いと言うか意外性に欠けると言うか、類似の他作とはココが違う!という魅力があったらいいなとは思います。(電気ショックで自制しているヒロインというだけでも十分かも知れませんが)  ヒロインの強さの秘密や今まで一体どんな訓練を積んで特別な存在になったのか?等々、いろいろと明かされなかった気になる背景があったりして、これからTVシリーズものが始まるのかな?というパイロット版的な雰囲気に満ちていますが計画はあるのでしょうか?ラストの謎の女性(CIA?)の登場でエージェントとして生きて行くことが確定?是非是非シリーズものとして楽しみたいところ。そんな期待を込めての7点献上です。
[インターネット(字幕)] 7点(2025-03-13 23:13:04)
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