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あにやん‍🌈さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2517
性別
ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

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201.  ジョニー・イングリッシュ アナログの逆襲 《ネタバレ》 
 前作はクソつまんなかったのだけど、コレはだいぶマシだったわ。   今回のジョニーももちろん馬鹿。でも、前作とは違って馬鹿が物語の進行をジャマしたり、事態をどんどん悪化させたりはしないのね。馬鹿だけれども、たまたま運良く上手くコトが運んで物語が進展してゆく感じ。そうそう、そういうノリが見たかったの。  ややこしい陰謀とか、巧妙に隠された真実とか、そういうのって必ずしもコメディには重要じゃないしね。違う違う、こっちはシリアスなノリを求めてるんじゃなくて笑いに来てるのよ、って。   ヘンな下ネタとかグロネタとかも殆どなくて(アメリカのコメディだとそういうのがよく出てきて眉をひそめることになるのだけど、これはイギリス産の抑制の効いたブリティッシュなカオリ)、昔ながらのドタバタっぷりを楽しめたわ。  VRのシーンのハチャメチャさは、かなり笑えたし。   カーチェイスのシーンはロケーションも良くて、007はもちろん、『泥棒成金』を思わせたりもして、キチキチにタイトではない、余裕のある雰囲気が良かったわね。   一方で上映時間は無駄のないタイトな89分、ダレるヒマなくスッキリ見られる映画だったわ。   そうそう、ジョニーが活躍するシーンで、それはアナログじゃなくて一応デジタルよ、ってツッコミを入れたくなる映像があったけれど(古いPCユーザーにはお馴染みなアイテムが登場するの)、それは邦題を付けた配給会社に対してツッコむべきね。
[映画館(字幕)] 6点(2018-11-14 20:24:36)
202.  ボヘミアン・ラプソディ 《ネタバレ》 
 QUEENの、フレディの存在そのものが伝説、神話のようなものなので、その映画が退屈なわけはないわ。それはもう、約束されていたもののようでもあって。  フレディの個性も愛も孤独も想いも痛いくらいに流れ込んできて。涙なしでは見られない・・・と言いたいところだけど、でも、そのフレディが、そしてQUEENが生きた時代、生きた世界がむしろ熱く、力強く感じられもして、その伝説の神々しさを堪能できたわ。   ただ、映画として見事!ってわけではなかったかな。  こういう流れの映画って割とあるでしょ。『コミットメンツ』とか『ランナウェイズ』とか『ジャージーボーイズ』とか。それらに比べて特に優れてる、とかいうことはなくて。むしろ凡庸な作りよね。   短いカットが繋がっているのは時として煩わしいし、会話シーンでの単調なカットバックはもう少しなんとかなんなかったのかしら。  日本との縁が深いQUEENなのに、そこに殆ど言及しないあたりも日本人としては不満だし。   そして、映画全体は事象の映像化に終始してるカンジがして。  個人的には曲が成立してゆく過程を行為として描くだけでなくて、その曲が何故、どういう意識、キモチから生まれたのかが見たかったわ。天才の生は見せてもらったけれど、天才が天才である証、才能の湧きでる泉はブラックボックスの中に収まったままだったなぁ、って。そこに手が届いてこそ、映画は映画だからこその高みを見いだせると思うのだけれども。  結局、映画の中にあったスゴさはひとえにQUEENのスゴさよね、と思わざるをえないのね。   でも、自分がリアルタイム世代だからって、コレが自分達のためにだけある映画!とかいう了見の狭いコトは言わないわ。ここから新たにQUEENを知って、親しんでゆく人達がいるとしたら、それって絶対に悪いコトじゃないものね。
[映画館(字幕)] 7点(2018-11-14 19:53:42)(良:1票)
203.  search サーチ 《ネタバレ》 
 これ、とっても面白かったわ。ずっとのめり込むように見ちゃった。   PCの画面だけで映画が展開するっていう発想自体はそんなに斬新ってワケじゃなくて。わりと最近、スターチャンネルでもそういう映画見たしね(タイトル忘れちゃった。自殺した女の子の幽霊が同級生達のビデオチャットに入り込んでくる、ってホラー)。  でも、見せ方がとても上手いの。編集も細かいし、ただPC画面を見せ続けるだけではなくて、カメラが寄ったりパンしたりして、PC画面を演出している、視線のように撮って臨場感を出しているカンジ。  見ているこちらはそのPC画面だけの世界から登場人物の生にグッと近づいてゆくような気がして。   デジタル社会、ネット社会が恐ろしいものなのですよ、なんてコトを語ったりはしていないのね。  もはや生活の一部になっていて(そう、私にとっては20年以上前からPCに記録している映画のデータも、もう使ってないしたらばもmixiも、今のツイッターやインスタもiphoneの中身もまた自分という存在の一部を映す世界であるように)、PCやスマホやネットやクラウドの中に虚と実があって、生活があって、生があって、社会があって。  今はそういう時代で、だからそんな中でこんなサスペンス映画も成立しちゃう、これって今って時代だからこその映画。ネットを虚として区別せず、ネットも含めての現実(リアル)。  そんな今のこの生の中では、映画の中の行方不明になってしまった少女の存在が普通の映画以上にリアルに感じられて、本当にハラハラさせられて。   このやり方であらゆるジャンルの映画が作れる気もするわ。  かつて森田芳光監督が『(ハル)』でパソコン通信の世界で文字から生まれる触れ合いを描いたけれど、今はここまで来てるって感じで、SFでなくリアルなデジタルの生について想いを巡らせたわ。
[映画館(字幕)] 9点(2018-11-06 22:05:14)
204.  ヴェノム 《ネタバレ》 
 予告編の映像を見て、これって『寄生獣』みたいな映画?って思って、惨虐な映像を覚悟していったら、そこは全然安心な感じで。『デッドプール』なみのブチブチゴロゴロがあるのかと思ってたわ。  そして、その設定からヘヴィな物語が展開するのかと思ってたら、意外と軽いノリで。  そういう意味では、ちょっと肩透かし?   ダークヒーローでスパイダーマンの仇敵、のわりにはアメコミヒーローもののフォーマットに則っている感じで、コレは!っていうこの作品ならではの面白さは、少なくとも陰謀がどうこうとかアクションとかクライマックスの展開とかって部分にはあまり無かった気がしちゃった。   主人公とヴェノムとのやりとりが面白くて、そこをもっと見せてもらいたかったかな。2人が近づいてゆく過程みたいなのは、必ずしもキチンと描かれてるとは思えなくて、なので、その関係性をもう少しやりとりから感じさせてくれればいいのに、って。  コレってつまりバディものなのだからね。   ヴェノムはあんなビジュアルなのだから、もっともっと怖い存在でも良かったんじゃないかなぁ。絵的にそこまで恐怖を飾るような魅せ方はしてなかったし。っていうか、むしろ可愛かったりしてたし。っていうか、途中のレディヴェノムはちょっと萌えちゃったわよ。   最後の最後に流れる映像は蛇足すぎちゃって、あれは付ける必要なかったんじゃない? オマケっていうか、宣伝よね? アレ、逆に『スパイダーマン』の世界観を損ねちゃう可能性ない? まだトム・ホランド=ピーター・パーカーの次の映画だってあるのだし。   でも、わりと最近、『ヴェノム』とよく似た映画を見た気がするんだけど、って考えて思い出したわ、『ボス・ベイビー』。
[映画館(字幕)] 6点(2018-11-04 17:55:35)
205.  ビブリア古書堂の事件手帖 《ネタバレ》 
 文学的なるものの映像化、という点で、とてもよくできた映画だったと思うわ。  文学世界を映すような、静かでしっとりした映像にウットリ。   過去部分の、東出昌大と夏帆のドラマの、ひたすら抑制された演技、淡い色調、明確なコントラスト。どれもとても美しく。  それに対して現代部分の、黒木華と野村周平のドラマはモノトーンとカラフルの対比、静と動の対比で面白く。  ここまで気持ちいいレベルのライティングの映画って、なかなかないわ。   そういう、技巧を凝らした世界の中で文学について奥行き深く探ってゆくような作風がとても楽しく、また心地良く。   肝心のクライマックス部分、真実が明らかになる部分が、なぜかとても陳腐になってしまって、あそこさえなければ今年のベストテンに入るくらいに良かったのに、って感じで本当に残念。なんであの伏線が張ってあった仕掛けをオチにしなかったのかしら? アレだけで十分で、その後のカーチェイスと堤防のアクションは完全に蛇足、アレで映画がすっかり弛緩しちゃったわ。   それでもここ最近の邦画の中ではかなりハイレベルな作品ね。他が酷いの多過ぎなのだけど。  そうそう、これを見る前に森田芳光の『それから』を見ておくべきなのかもしれないわ。アタシは見た事がないのだけれど・・・
[映画館(邦画)] 7点(2018-11-01 20:21:15)
206.  コーヒーが冷めないうちに 《ネタバレ》 
 このところ、映画を見てはモンクばっかり言ってるヤツ、みたいになっちゃっててねぇ。  この映画こそ、面白かった感動した泣いた楽しかったってポジティブなワードで溢れてくれたらいいのだけどねぇ・・・   役者さんは皆さん、良かったです。  映像もキレイでした。  以上、ポジティブな表現ができるのはそれくらい。   「4回泣けます」ってこの映画のキャッチフレーズだけど、一度も泣けねーですよ。  タイムトラベルモノってことで、この物語独自のルールがあるのだけど、そのルールがあまりに多過ぎて、もうフツーの感覚な部分が少なくなっちゃってるのね。しかも、そのルールは矛盾や疑問がいっぱい。物語を都合よく運ぶためのルールによって固められた世界。  そういうものだと割り切れ、って点が多過ぎて、ドラマがどうこう言う以前の問題という感じ。  「過去は変えられない」って事は過去に介入できない、つまり飛んでる間のみで完結すると思うじゃん、平行世界の泡のような時間だって。ところがそこからモノを持ってきたり、そこに居た人間の記憶が更新されたりしちゃうわけ。それ、過去変更可能じゃね?  しかも最後のエピソードは起源消失してるし。未来って名前を付けた元の人間が存在しないわよね?   4回泣けます、というのは描かれる4つのエピソードそれぞれのことを指しているのでしょうけど、まず最初のエピソードは軽くて、これ泣けるの?という感じ。  次の2つのエピソードはそれなりにドラマティックだけど、肝心のルールが逆にジャマをしてしまってるっていう。  そして、もっとも重要な最後のエピソードは、ルールによる仕掛けがメインになってしまっていて、そこに色々な疑問が生じてしまうので、映画がこちらを置いて一方的に酔っているような感じ。大仰な音楽がそれに輪をかけて、アタシ一体何を見せられてるの?みたいな。   タイムトラベルものって色々あるけど、これは独自ルールをあまりに大量に盛り込みすぎて、シンプルな感動を疎外しまくっちゃったように思うわ。雰囲気だけでSFとか作るもんじゃないわね。  ホラまたモンクばっかり。
[映画館(邦画)] 4点(2018-11-01 19:47:55)(良:1票)
207.  旅猫リポート 《ネタバレ》 
 見終わってひたすらつらいだけの映画で困っちゃった。   お客さんを泣かすように作ってあるんだけど、泣ける映画はいい映画、というわけじゃないからねぇ。   予告編で物語はある程度予測できるのね。で、その予測通りなのだけど、更に背景にはもっと色々あって、そして主人公の境遇に対して、果たして物語は、映画は、メッセージは、それでいいの?って疑問に思ってしまって。主人公、もう人生猫だけ。ひたすら不幸。しかもその猫に対してすら不幸。それでも猫のナナと過ごせて良かったね、ってそれ、本当に良かった? 猫を残してこの世を去る事の無念、それがどれだけ不幸な事か。   つまりこれ、アタシのような独り身の猫飼いに対して冷や水を浴びせてくる映画ね。  日頃、感じてる不安、つらさ、十分自覚しているつもりのそこを改めて嫌らしくつついてくるようなカンジ。映画にいじめられてる?みたいな。   で、アタシこの映画、後半かなり経つまで「ナナとの旅」がひとつの旅だと思い込んでたわ。叔母さんがナナを飼うために転職して、って、だったら最初から旅に出る必要なかったんじゃ?・・・ってもしかして、その旅は何回かに分かれていて、いちいち時間が経過してる?みたいな。いや、ちゃんと注意して見てれば、ひとつの旅で富士山冠雪しててひぐらし鳴いてて菜の花咲いてるワケないんだけどさ、こっちはナナばっかり見てるっての。  そういうところの構成がダメだった気がするのね。何年前とか何年後とか字幕を出すパターンもあれば、断りなくいきなり時間が戻ったり飛んだりするパターンもあって、その上、旅には区切りを付けずに出っ放し状態に思わせて。わざわざ混乱させたかったのかなぁ?   猫のナナはとても可愛くて、他に出てくる猫たちもみんな可愛くて、だけどそんな猫が不幸なことになっちゃうとしたら?って悲しみとか不安とかを投げかけてきて(ハチは大体5~7歳くらいで死んじゃったのよね・・・)、それでいい映画を見たわ~、なんて気分になれるワケはないのだった~。つらいわ~。
[映画館(邦画)] 4点(2018-10-28 19:34:37)(良:1票)
208.  オズランド 笑顔の魔法おしえます。 《ネタバレ》 
 昭和の頃に作られた映画です、って言われても納得しちゃうような古臭~いセンス、それはもちろん、舞台の遊園地に漂う昭和感だけが原因ではなくて。   仕事に向き合います、って映画なのだけど、信じられないくらいにインチキ、ハリボテな部分が多いのよね。実際にはそんなことあり得ないわ!ってツッコミ入れるしかないような、大きな引っかかりの数々。それが醒める要因になって、なんかとても空疎なものを見せられているようなカンジになって。  緊急車両を園内に入れないとするならば、園内でそれに十分に対応できる設備、体制が整っていなければならない訳だけれども、そんなの無し。もしお客さんに何かあったらどうするわけ? お客さんがどうこうって言っていながら、お客さんの方を全く向いてない映画なのね、これ。   ディズニーリゾートにもチラっとだけ触れつつ、それを表面的に豪華なモノとして扱い、こちらは人を、ナカミを描きますよ的な。でも実際にはディズニーリゾートの何も見てないし研究もしてない、ひたすら怠惰な映画なのよね。  年に5~6回ディズニーリゾートに行くのだけど、お客さんみんなが純粋に積極的に楽しんでる、その姿こそが魅力なんだと思うのね。そのためにあらゆる努力をしてる。だから遊園地を描く時に最も大切なのって、お客さんの表情じゃないかしら? ところがこの映画ときたら、お客さんはモブ、あくまで従業員ばかりが目立つような世界。もっとお客さんの「顔」を捉えようよ。   いい加減な部分は他にも色々。クライマックスだって、気球乗る事まで計算してた? 一人で気球を操る事も? 気球がアトラクションに衝突する危険性は考えなかった? そこにかかってる冒頭のエピソードも含めて、従業員だけで完結していてお客さんの方を全く向いてないじゃない。  アイドルのワガママを聞くのだって、あれじゃブラック労働推奨状態だし。  もうあらゆる事がインチキ臭くて、もっと真剣に題材に向き合ってくれないかな、って思ってしまったわ。ちっとも「仕事」に向き合えてないわよ、この映画。   西島秀俊のキャラってこの映画にとって最も重要な筈なんだけど、そういうキャラに至って、そしてそういうキャラであることの何が具体的に良いのか、それが見えてこないし。  「笑顔」っていう単純なキーワードだけで引っ張っちゃってるみたいで。その具体的な例を示す、魅力的な人に思わせるためのエピソードがまるで欠けてて。   熊本の復興にひと役買う映画、なのかもしれないけれど、だからって質はあまり重視しなくてもいいというものでもないわよねぇ。  今、この時代に作られることの意味、残念ながらそれを感じ取ることができない映画。
[映画館(邦画)] 4点(2018-10-28 19:09:05)
209.  モンスター・ホテル クルーズ船の恋は危険がいっぱい?! 《ネタバレ》 
 毎回、特にめちゃくちゃ感動!とかいうのはなくて、スラップスティックなノリと、ちょっとしたペーソスを楽しむシリーズという印象。  今回もまた、特別コレは!ってところはないけれど、いつものように楽しく見られたわ。   今回はパパの恋物語ということで、1作目を逆転させたような面があるのだけど、メイヴィスはお母さんになってるので、1作目の時よりずっと大人で、単純な逆転とは違って、対等な立場、むしろ大人としてパパを心配しているようで。物語世界の成長を感じるわ。   そのパパの相手、エリカのキャラが今ひとつピンと来なかったのが残念。  デザイン、なんであんなだったのかなぁ? メイヴィスとデザイン的に調和してなくない?って。  話はちょっと『怪盗グルーのミニオン危機一発』を思わせるのだけど、『グルー』のルーシーに比べてしまうと、しっくり来ないわ。  でも、声の観月ありさはとても上手。声優さんではない、よね?くらいには思ったけれど、最後の最後に日本語版キャストを見て、あーって。   クライマックスの展開は『クレしん ロボとーちゃん』的というか『ザ・ペンギンズ from マダガスカル』のテレビシリーズの『続・ドクター・シオフキーの逆襲 PART2』というか。でも『恋のマカレナ』はネタでやってるのでしょうけれど、そうとしても日本人的にはかなーり微妙よ、アレ。   いっぱい出てくるお馴染みのモンスター達が相変わらず楽しくて、でもあまりに人数が多いために、単発のネタで起承転結ナシ、みたいなエピソードが多数散りばめてある状態。カオスっぷりが醸されていて、処理しきれてない、ぎこちないヘンな間があったりするのが逆に面白かったわ。  どうせならテレビシリーズ版のキャラも出して欲しかったかも。ディズニーチャンネルですっかり馴染んでるし。   なんだかんだ言っても、好きなシリーズなので、また次があればいいのだけど。って前作のレビュー書いてないわ。前作と今作はユナイテッド・シネマでの限定上映。豊洲もとしまえんも遠いわ。  ディズニーとイルミネーション以外の海外アニメーションに厳しい日本市場、公開してくれただけでもありがたく思うべきなのかしらねぇ。
[映画館(吹替)] 6点(2018-10-26 21:54:57)(良:2票)
210.  ホース・ソルジャー 《ネタバレ》 
 9.11直後にアルカイダ、タリバンに反撃に出る部隊を描いた実話の映画化。   米軍単独の作戦ではなくて、アフガニスタン北部の反タリバン勢力と共闘してゆくあたり、興味深く見たわ。その反タリバン勢力にしても一枚岩ではなくて、それぞれが敵対していて、アフガニスタン国内で常に対立があって。   だけど、これはアメリカ人から見た正義と悪との戦いの話なので、アタシとしては映画から少し距離を置いて、俯瞰した状態。  タリバンを絶対悪として描き、その拠点を叩く娯楽エンターテイメントアクション映画といった風情で、実話を元にそういうのを作れてしまうのが今現在のアメリカの映画なのねぇ、って。  理解し合えない相手は、娯楽映画の敵役に落とし込んで断絶するしかない、そういう映画の在り方自体に今の現実が表れているように感じるの。   登場人物が限られている割にはドラマはあまり描かれず、かと言って、どのように戦いが進行していったのか、そのディティールが細かく描かれる訳でもなくて(戦闘シーンでイマジナリーラインが消失しちゃってたりするので地理的状況が全く見えてこなくなっちゃう)、題材のわりにあまりにライトな娯楽映画といった風情で。  クリヘム、ペーニャってお馴染みなスターの顔が、さらにそんな感覚を強めている感じもして。   今も続く世界の混沌を、こういうカタチで表現しなければならない、それはなかなかにコワイことなのかもしれないわ。
[映画館(字幕)] 5点(2018-10-22 22:06:10)
211.  ブリグズビー・ベア 《ネタバレ》 
 とても好きな映画。面白くて、あったかくて、感動的で。  【かなりネタバレ】  映画を見る前に目にしていた数少ない情報から連想された映画は『ルーム』と『ラースと、その彼女』。  でも、その2本とは方向が異なって、辿り着くのは『エド・ウッド』や『SUPER 8/スーパーエイト』や『僕らのミライへ逆回転』の世界(ついでにちょっと『万引き家族』)。創作意欲に対する原初的な愛についての話。   作品を愛する気持ちと、それを大事にする気持ち。  周囲の人々がみんな主人公に優しく、その気持ちを大切にしてゆく、それはまるでおとぎ話のように上手く行き過ぎな感じ。でも、それは主人公が自己肯定へ至る道を彩り、後押しする大切な要素。その肯定感は清々しいほど。   『ブリグズビー・ベア』の成り立ち、その背景に(その起点は絶対否定されなければならないことではあるのだけど)、深い慈しみ、愛おしさを感じて、そして、人々がそれを受けて更に形にしてゆく、その感動。   映画を信じられる映画。みたいな感じ。
[映画館(字幕)] 9点(2018-10-22 21:44:29)
212.  バーバラと心の巨人 《ネタバレ》 
 見ていて色々な映画を連想して。  『怪物はささやく』みたいな映画?  『ウエルカム・ドールハウス』とか?  『乙女の祈り』だったり?  『スウィート17モンスター』とか?  『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』的な?  って。どれがどうでした、なんて言わないけど。   バーバラはかなりおかしなことになっちゃってて(見たカンジほとんど統合失調症ね)、周りの人達もバーバラに振り回されて、困ってしまっていて。  そんなバーバラの世界は、舞台になる海辺の街の、美しくも寒々しい風景に彩られて、彼女の心を表してゆくの。  なぜバーバラの世界はそんななの? 理由が明らかになると、その切なさに胸が痛くなるわ。  そこをハッキリさせ過ぎ、説明し過ぎなカンジはあるの。もっと曖昧な方がバーバラという少女の奥行きを感じさせたんじゃないかな、って思うわ。でも、自分にもあった体験だけに、そんなバーバラの心象風景がよくわかって。   バーバラ個人の心だけでなくて、バーバラの家族それぞれの心もそこに反映されていて、それはとてもつらいのだけれども、そこにある優しさを信じられる、信じたいって思ったわ。   バーバラとソフィアのコンビが本当に可愛らしくて、いい感じだったので、そこはもう少し見ていたかったな。   それにしても邦題を付けた人は何考えてるのかしらねぇ? バカなの? 映画はそこをずーっとぼやかして描いてるでしょ? なんでタイトルで断定しちゃってるの?
[映画館(字幕)] 7点(2018-10-22 19:25:40)
213.  あの頃、君を追いかけた(2018) 《ネタバレ》 
 リメイクってコトで元は韓国映画?とか思ってたのね。だから誰かがドラマチックに死んじゃったり、奇跡とか超常現象とか起きたりするんだ、って身構えてたら何も起こらなくてビックリ・・・って元ネタは韓国映画じゃなくて台湾映画だったのね。   そう、等身大の青春映画で、大事件が起こったり、現実を超越した奇跡が起きたりする訳ではない、誰にも似たような記憶があるような、そんな若い頃のひとときを描いた映画。   お互いに気持ちを上手く伝えられなかったり、自分が何をやりたいのか、何になりたいのか判らなかったり、あー、わかるわ~、って。そんな時を過ごす姿が、なんだか可愛らしくすら思えてきて。   ただ、元の映画に忠実なのかなんか知らないけど、日本を舞台にしてるのに明らかにおかしな部分があって。  高校の卒業式の後に大学入試があって、入学は多分9月で。ってなんで? そういうのは日本に合わせようよ?  唐突に台湾ロケになる部分も物語の流れの中ではあまりに不自然だし、日本人が作っているのだけれど、なんとなく日本とちょっと違う感覚がしてしまう不思議さもあって。『僕の彼女はサイボーグ』の、日本を舞台にしてるのに日本じゃない感、アレに似てるかも。  細かいコト言うと(いや、結構重要かな)、青いインク痕のいっぱい付いたシャツ、アレが象徴的に飾られてるんだけど、ヒロインにボールペンでつつかれてる時に一度もインク付いてないのよね。あれヘン。   齋藤飛鳥は透き通るような澄んだ美しさで、この青春映画のキラキラしたイメージを支えてるわ。  山田裕貴はもう色々と体当たり状態で面白いキャラを創り上げてて、ただ、高校生には見えないなぁ・・・あの裸は既に大人のソレだわ。   大感動作!というわけではないけど、自分の記憶を刺激されてしみじみと過去を想う、そんなひとときをくれる映画だったわ。
[映画館(邦画)] 6点(2018-10-22 19:14:37)
214.  劇場版 夏目友人帳 うつせみに結ぶ 《ネタバレ》 
 毎度の一見さんお断り系アニメ。原作やテレビアニメ版の知識がないとキビシい作り。作品世界や人物設定、人物関係についての説明があまりなくて、知ってることが前提。ファンタジーって作品ごとに独自のルールが存在してるものだけれど、原作やアニメを知らない人間は作品内に存在する基本ルールすら理解するのに苦労するわ。   で、そのわりにゆっくりしてるというか、テンポがあまり良くなくて、キャラもそんなに個性を主張してこない感じで、なんだか全体的に薄い印象。映画の尺を使ってできる事は色々とあると思うのだけれど、まったりとした空気感こそが大事ってコトなのかしらねぇ?   ニャンコ先生はかわいいけど、3匹に分裂しちゃったニャンコ先生を探す、っていうのが話の核になってからは似たような絵が続いて、進行が停滞気味で、かなり単調になってしまったわ。っていうか「ニャンコ先生」って私らの世代には「大左衛門~!」(CV:愛川欽也)ってヤツよねぇ。・・・古いわ。   主題になってるドラマは感動的なので、そちらをもっと膨らまして欲しかった気もするんだけど、それでは主人公側が目立たなくなってしまうがゆえのニャンコ先生失踪エピソードなのかしらねぇ。そういう散漫な水増し感が、映画らしからぬ密度の無さを生んでる気がするわ。   作画のクオリティもそーんなには、で劇場アニメとしては、ちょっと、って感じ。「ファンのみんな、ちゃんと入場者特典手に入れたぁ?」って映画。
[映画館(邦画)] 5点(2018-10-22 18:56:46)
215.  ジョーズ3
 注射器が目の前に来るワケですわ。むずむずっとしてるそばから、液体がちゅーっ!と出てきて、こっちは眉間のあたりがむずむずむずっ!3Dメガネの間から眉間をぽりぽり。  タイトルがずんずんずんずんと彼方からせり上がってきて、どわーんと迫ってきて、カシャン!とキバを閉じるのも面白かったですね。  でも、それだけの映画かなぁ。海中では立体感抜群でも、地上じゃボール紙並べたみたいな立体感ですし、3D映画はどうしても画面が実際よりも小さく見える分、飛び出さない時には迫力半減。  で、その「立体」の要素を抜いたら、ドラマらしいドラマはないですし、鮫はオモチャを合成してる感じが強くて見られたモンじゃない映画ですし。ってコトで、立体面白かった~、って部分にだけ3点、ってところで。  【15年ぶりにちょっと更新】  3Dブルーレイを買って再見して、印象は全然変わらなかったんだけどね(あ、画質は撮り方がアレなんで最悪だったけれど、3Dは当時セロファン貼った紙メガネで見た時よりも見易くなってたわ)、音楽が意外と良かったのね。ちゃんと憶えてたのはメインタイトル部分の曲乗り水上スキーシーンでの転調くらいだったのだけど、エンドロール部分の曲なんかとても聴かせるわ。高価な輸入サントラ買っちゃった。  サントラ聴きながら、この音楽に相応しい映画のカタチを想像してみたりもしたけれど、実際はアレだものねぇ。もったいない。サントラだけ活かして新作作ったら?くらいな。
[映画館(字幕)] 3点(2018-10-22 18:37:39)
216.  モンスターストライク THE MOVIE ソラノカナタ 《ネタバレ》 
 『モンスターストライク』ってスマホゲームよね?くらいな知識しかなくて。『ツムツム』ならやってるんだけどねぇ。  でも、物語は多分映画オリジナル、よね? 一見さんでもあまり問題ないカンジで見ることができる作りだし。   ただ、映画として面白いのか?っていうと、これがもうかなりシンドくてねぇ。  どこかで見たような設定、ビジュアル、展開の寄せ集めで出来てるような映画で、この映画オリジナルの魅力は、じゃあどこにあるの?って考えると、ちょっと思いつかないってゆー。  色々なアニメやゲームを思い出して、まるで「どれだけ連想できるかなぁ?」って試されてるようなカンジ。そこからは新鮮な感動とかってなかなか生まれてこないわよねぇ。  東京が切り取られるように浮かぶってのは『1000年女王』でしょ、それが落ちるだなんだ、ってのは『逆襲のシャア』のアクシズよ。ご丁寧に「νガンダムはダテじゃない!」みたいな絵も見せてくれちゃうし。で、『ベヨネッタ』っぽい世界で対立構造があって『バレットウィッチ』のアリシアみたいな能力持ったコがいたりして、っていうかキャラは『FF』と『スターオーシャン』と『テイルズ オブ』シリーズの中から似たキャラを探してみましょう、みたいな。   物語自体は主人公の少年カナタが映画全体の3分の2くらいヘナヘナしていて、状況に引きずられてばかりでイライラ。かと思うとラスト30分で突然覚醒超展開状態で、シナリオの配分がよろしくないカンジ。  主体性がないために魅力の薄いキャラで、あまり映画に気持ちが乗ってかないの。  ソラは思わせぶりなキャラだけど思わせるばっかりで具体的な中身を伴ってこないお人形さん状態だし。  他キャラは扱い軽いし。   あと、手描きアニメかと思っていたらCGキャラで、日本のCGアニメにありがちな、声優の演技とキャラの表情が合ってないカンジ(大体表情の変化が乏しくて人形っぽい)。CGでアニメ的キャラを作るのは上手いのに、表情はそういかないのはなんででしょうねぇ? 大口開けたり目を見開いたりするとモデルが崩れちゃってどう見ても不気味になるから、とかかしら?   コレ結局、特典目当てな人が最初に大量動員されて公開初週だけバーッと上がるタイプのアレね。よくあるよくある。そういうのが映画として正しいのかどうかはもうよく判んない。それもアリ、なんでもアリな時代なのかもしれないわねぇ。
[映画館(邦画)] 5点(2018-10-19 22:05:30)
217.  劇場版 フリクリ プログレ 《ネタバレ》 
 『オルタナ』は今ひとつピンとこなかったんだけど、コレは『オルタナ』よりもシンドかったわ。   『オルタナ』で感じた前時代的センス、アレがもっともっと強調されているような作品。  相変わらずのセカイ系、前作ではちょっと『エヴァ』風味?みたいなカンジがあったりしたんだけど、今回はもうしっかり『エヴァ』だねぇ、って映像があったり。  あと、元ネタが昭和なアニメっていう映像も色々出てきて、全体的に懐古主義的な雰囲気がプンプンと漂ってたり。『コナン』とか『ルパン三世』とか、もう定番なヤツ。   そして、前作にはまだ存在していた物語が、今回、限りなく薄くなっちゃってるのよね。  『オルタナ』と話自体は繋がってなくって、ただアイロンとハルハ・ラハル(『オルタナ』のハルハラ・ハル子とは同じ人物だけど違う人物でもある?)が共通してる、って程度。同じ次元の話なのか、平行宇宙とかそういうモノなのか、そういうのすらどうでもいいのか、よーわからん。   今回も6話構成だけど、1話1話に明確な物語の流れがなくて、ひたすら状況がある、ってカンジ。そこからはなかなかキャラの魅力も生まれてこなくて、少人数で語られる終末的な物語は興味を維持するのがタイヘン。  1話ごとに絵柄が変わるのも作家の個性とか言うより統一感が無くなってガタガタした状態に見えちゃうし。   そして色々と思わせぶりな展開の末に辿りつく着地点が、そんな話なんだ・・・ってカンジで、わりと古いというか、ツマンナイというか、今この時代にソレ?と思ってしまって。ハルハ・ラハルの目的がまーなんつーか前時代的つーか昭和歌謡の世界かよ!みたいな状態で、かなりガッカリだわよ。  ついて来られるヤツだけついて来いって作りなワリにカビ生えたような古臭いオチ。全体的に『オルタナ』よりもセンス古いわね。   前世紀末に作られた元の作品の感覚のままに引っ張ってきてるのかしら、遅れてやってきた世紀末、みたいなアニメね。かなり眠たかったわ・・・
[映画館(邦画)] 4点(2018-10-19 21:40:03)
218.  劇場版 フリクリ オルタナ 《ネタバレ》 
 新しい感覚のアニメ映画なのかな?って思ってたんだけど、どっちかっていうと懐かしい、ちょっと古い感覚のアニメね。なるほど、元のアニメってぎりぎり前世紀に作られたOVAで、18年経過しての続編というか新作というか派生、みたいな?   これ、1本でまとまってる映画じゃなくて、6話の連続アニメがひとかたまりになってる状態。その点では映画を見てる、って感覚は薄いかな。全体にかかってくる大きな流れと、1話ずつで完結のエピソードとの組み合わせで作品世界が創られてるのね。   その、1話ずつで語られてゆく女子高生の学園モノな青春物語は楽しく弾んでいて、いいカンジ。  一方、大きな流れの方はミステリアスで状況が徐々に変化してゆくのが恐ろしくて。   で、結局セカイ系なのね・・・というのがちょっと、あー・・・ってカンジ。  前世紀末によくあったアレ、アレを今見せられてる状態で、だから懐かしくて、そして古めかしくて。  元を見てないので、そこに言及することはできないんだけど、今、この時代にこういう作品である意味は、あーんまり、って気がしちゃったわ。結構、説明的な進行なのに、クライマックスからラストにかけてはキチンとしめてないカンジなのはどーなんでしょうねぇ?   ただ、普遍的な部分、日常が約束されたものではない、日常を侵蝕するモノから目を背けてしまうことの恐ろしさを描いた部分は良かったわ。そういう「日常を変えてしまおうとする存在」や、それに対して気付かないフリをして生きる状態って、今、この時にも感じるモノだったりするから。   でも、この作品のカナメ、核となる存在なハズのハルハラ・ハル子が、かなり鬱陶しい、あーんまり魅力を感じられないキャラなのが、ちょっとシンドかったなぁ。話ごとに役割を変えて出てくる面白さはいいのだけど、話し方がわざとらしいし、物語の進行に関係なく、むしろ物語を壊しにくるようなポジションだし。彼女がいてこその『フリクラ』なんでしょーけどさー。   テラフォーミングしまーす的な異星人のアイロン、それが象徴するものとか、それに抗ってゆこうとする意志とか、移住話とか、なんとなく意味ありげだけどちゃんとは語らなーい、判るヤツだけ判ればいいー、みたいなのが今の時代にはむしろダサくなっちゃってるのが、なんともねぇ。   ちなみに私としては前世紀末セカイ系アニメは『エヴァ』より『serial experiments lain』オススメ。関係ないけど。
[映画館(邦画)] 6点(2018-10-19 21:23:51)
219.  スモールフット 《ネタバレ》 
 コレ、ポスターの画像を見てもほとんどの人が「ソソるモノが無い」と思うわね。なんとなくジミめな海外アニメーション、アチラ産の、日本人には向いてなさそーな雰囲気。  実際、歌と笑いが散りばめられた、ファミリー向けのアメリカンなCGアニメーション映画。当たり前にありがちに思えるフォーマットの作品なのね。  コミカルなイエティはともかく、人間側のキャラクターはとてもじゃないけれど魅力的なデザインには思えず、「えー?コイツが人間側の主人公?ヤダー」みたいな印象。  だけど実はこれが大傑作! 後でDVDとかで見て「ぐわー!劇場で見れば良かった!」とか言っちゃうタイプの映画。個人的に今年のムーブメント的作品な『カメラを止めるな!』『若おかみは小学生!』以上に強くお薦めしたいわ。   以下はネタバレなので、ご注意。できれば読まないで見る事お薦め。   映画はイエティの集落を舞台に、イエティ社会を通して世界を象徴してゆくのね。タイトルの「スモールフット」っていうのはイエティ達から見た人間のこと。人間はイエティ達にとってのUMA、空想上の生物的な。  イエティ社会を支配するのは古くからの伝統的な教え。その教えに従ってさえいれば、みな幸せに暮らしてゆける、そんな社会の中で教えを盲信する側だった主人公が出会ってしまう、存在するハズのない「スモールフット」。一方、教えに疑問を抱き「スモールフット」の存在を探求する若者たち。  この映画には具体的な倒すべき悪役は存在しないの。真実を知りながら、あえてそれを隠し、民衆を無知な状態で支配する長老は、だけど良かれと思って情報をコントロールしてる。実際、事態が動いた時に主人公の父は「知らない方が幸せだった」と漏らすし、真実は民衆にとって危険をもたらす事に繋がるし。  そこに描かれるのは国家、政治の国民に対する姿勢、マスメディアのあり方、情報化社会での情報の扱い方。歌って踊ってドタバタ(ワーナー伝統のカートゥーン臭漂う)なアニメーションの中に織り込まれた、その重さ、難題。  そしてその難題に対して、この映画なりの結論をキッチリ描いてみせるのね。最後まで描ききりました、というラストシーンを見せてくれるわけ。  子供は純粋に楽しめ、そしてそこから何かを感じとり、大人はそこに流れる重いテーマから、あるべきこと、すべきことを考える、そういう深いアニメーション作品。   『ヒックとドラゴン』をかなりイメージさせて、あと『モンスター・ホテル』とか『LEGO ムービー』とか『メアリーと秘密の王国』とか(『モアナと伝説の海』は似ているようで意外と遠いかも)あたりを思わせて、そういう点では正統なアメリカンなアニメーション映画の系譜なのだけれども、そこら辺にアンテナが動く人ならば思い切り楽しめるだろうし、そうでない人もとりあえず見て!と言いたいわ。  何しろ上映してるハコ自体が少ないのだけれど、その少ないハコの中がガラガラで、クオリティ高くて素晴らしい映画なのにあまりにもったいなくて。
[映画館(吹替)] 9点(2018-10-18 22:31:56)(良:1票)
220.  音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!! 《ネタバレ》 
 三木聡監督の映画は、いつもインチキくさいというか、ニセモノって感じで、そこを楽しむのがポイントなんだろうけど、こうも大々的に公開されてしまうと、今回はちょっと違うのかいな?とか思っちゃって、でも実際に見てみたらやっぱり、みたいな。   映画は最初から一切ホンモノ感のない、あり得ない連中の作り物ワールドが暴走してて、酷いカメラワークと禍々しい色合いで描かれるカオスな世界。ワザと狙ってるつもりで、でも、そこが成功してるようには見えないの。ホンキでダメになっちゃってない?ダイジョーブ?って状態で。ハイパー空回り。   それでもそれなりに楽しかったり笑えたりもするんだけど、でも映画の本来の目的、根幹、芯の部分が楽しめてるのか?というととてもギモンで。  カメラワークはあくまで、ホンキでマジでそれダメでしょ、としか思えないくらいに酷いしねぇ。カメラワーク、まじクズ。   ふせえりと岩松了のコンビなんか、定番なわけよね。自分にとっては「あずきパンダちゃ~ん」のふたり。でも、この映画ではその定番っぷりもなんだか空回りの一要素みたいに思えてねぇ。   阿部サダヲと吉岡里帆のコンビは良いのだけど、でもそこまで高まらないままに終わってしまったような。ニセモノワールドな映画での後半からラストのマジメなシリアスなノリに違和感を抱いてしまって。感動よりもドン引き。何カッコつけてんだよタコ!くせーんだよ!!みたいな。   全体的に70~80年代のプログラムピクチャーみたいな雰囲気で、それなりに懐かしい感じもしたけど、それってつまり大作映画のオマケにでも付けとけよ!って程度の映画ってコト。   でも、この映画に対してアタシが抱いた印象の最も大きな問題、それは吉岡里帆の歌は最初の方が良かった、ってこと・・・マジ台無しな感想なー・・・   ちなみにアタシ的にささやき系女性シンガーはPoPoyans(デュオだけど)、絶叫系は橘いずみお薦め。
[映画館(邦画)] 5点(2018-10-14 19:12:31)
080.32%
1220.87%
2421.67%
31234.89%
431912.67%
548419.23%
654521.65%
745518.08%
829811.84%
91827.23%
10391.55%

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