Menu
 > レビュワー
 > たくわん さんの口コミ一覧。11ページ目
たくわんさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 855
性別
自己紹介 喰わず嫌い無し! ジャンルを問わず何でも観ます。

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
評価順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
414243
投稿日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
414243
変更日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
414243
>> カレンダー表示
>> 通常表示
201.  ようこそ映画音響の世界へ 《ネタバレ》 
意識して映画館に通う映画ファンに向けた、映画愛溢れる宝物の様な作品。 満点では無いのは唯一の欠点、伝えたい事が山ほど有るのは心の底から判るけど上映時間が少々長い為。 映画好きなら、皆それぞれの心の琴線に触れた名場面が有り、 それらの所謂「名シーン」にどの様な人達がどれだけ情熱を注いでいたのかが判り、 取り上げられた作品達を纏めて再鑑賞したくなる。 特筆すべき事は沢山有るが、厳選すると以下の3点だろうか。 ・ハリウッドでバーブラ・ストライザントが何故あれ程迄にリスペクトされているのか、 本作を観て漸く理解出来た。 「スター誕生」位しか観た事は無いのだが、自らの感性を信じて観客に最上の作品を 届ける事に最大限の情熱を注いで来た事が良く判った。 当時既に大スターだったとは言え、女性差別は沢山あった筈なのにそれに挫けず自らの意志を通す姿勢。ただ尊敬のみ。 ・ハリウッドに於ける技術の伝承が数多のクリエイター達の明確な意志を持って 綿々と受け継がれている事に驚嘆。 これ即ち映画音響技術が今や確固足る文化の一つとして地位を築いているから故。 比較する土壌は違うが、伝承者不足に悩み衰退している日本の伝統工芸や、 それこそ日本で今も汗水垂らして映画音響を作成している現場の方々の事が頭に浮かび、 なんともやるせ無い気持ちになった。 ・登場する女性達が皆活力に満ちている。 自分の仕事に誇りを持ち、活き活きと自らの仕事の素晴らしさを語る様、 本当に素晴らしいと思った。 最後に、エンドロール終了後に粋なメッセージを投影してくれた劇場の皆さんに感謝。 (立川シネマシティにて鑑賞)
[映画館(字幕)] 9点(2020-10-10 08:40:21)(良:1票)
202.  ワンダーストラック 《ネタバレ》 
映像作品として斬新な取り組みをしている事は物凄く良く判るし、 「これからどうなるのか?」と結末を見届けたくなる脚本も途中までは秀逸。 だけど、最も肝心な結末の描写が残念で仕方がない。 映像は手作りチックな興味深いものなれど、一番肝心の内容の殆どを台詞で説明してしまうと言う・・・ 観終わって物凄く残念な気持ちになった。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2020-10-06 18:35:09)
203.  ザ・ファブル 《ネタバレ》 
原作(漫画)を一読された方なら納得頂けると思うが、あの雰囲気をそのまま映像化するのは不可能に近いだろう。 アクション娯楽作品として幅広い客層の方に観て貰わなければならないし、そう言った意味では本作は原作を上手く活かし、 エピソードを厳選してスリムにした上で気軽に鑑賞出来る作品になっていると思う。 主人公が暗殺者だけに、少々人が死に過ぎるがそれは仕方がない。 アクションは原作同様に荒唐無稽が過ぎる部分も有るが、岡田准一の魅力炸裂と言った所だろうか。 エロ描写は本作では皆無、これは原作のままにしたらR指定は間違い無しだから止むを得ない。 出演されている皆さんも良い演技をされている。 このメンバーのままで続編や描写を過激にしたバージョンも観たくなってきた。 特筆すべきは柳楽優弥、他レビュアーの方も記載されているが得体のしれないキャラを上手く演じていた。 子役出身で途中ブランクも有ったが、見事に現役に返り咲いた。 今後が楽しみな俳優さんだ。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2020-10-06 18:12:29)
204.  ジュマンジ/ネクスト・レベル
カレン・ギランに5点全て捧げます。 作品自体は前作に比べてパワーダウン…
[CS・衛星(字幕)] 5点(2020-09-29 20:05:44)
205.  ブライトバーン/恐怖の拡散者 《ネタバレ》 
なかなかの拾い物。 こういう発想、有りそうで無かった。 成長した少年が世界制覇していく様子も観てみたい。 任務完了したら親玉が巨大な宇宙船に乗って表れるのだろうか。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2020-09-14 12:03:20)
206.  シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション 《ネタバレ》 
前評判が高い事は知っていたが、これまで見た日本のアニメを題材にした実写映画でロクな物に出会った事が無かったので、 意識してハードルを下げて鑑賞。 これが功を奏したのか、とても楽しく鑑賞する事が出来た。 他レビュアー諸氏も記載されている様に、制作陣の原作に向ける愛・リスペクトがひしひしと伝わってくるだけでなく、 原作以上に各所に散りばめられた「適度な」エロ描写も私にはツボだった。 個人的には槇村香(ローラ)を演じたエロディ・フォンタン(名前がまた良いのだ笑)を発見したのが一番の拾い物で、 原作の設定に忠実に「ボーイッシュだが実は綺麗な女性」の雰囲気はバッチリだったし、 各種サイトで写真を検索すれば一目瞭然だが、元々がフェロモン満載の女性がボーイッシュな装いをしている事のアンバランスさが最高で、 特にTシャツの胸元がなんとも言えず、中盤から後半は彼女の胸元ばかり目で追っていた様な気がする...ムフ(←ただのエロオヤジ)。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2020-09-07 13:40:24)
207.  ワイルド・スピード/ICE BREAK 《ネタバレ》 
このシリーズ、ポール・ウォーカー在籍時の初期数作はシンプルに車好きの琴線に触れる良い意味でマニアックな作風で有り私はそれが好きだった。 ここ最近の数作、特にポールが鬼籍に入って以降は単なる脳筋アクション大作になってしまっているが、お気楽に鑑賞出来るお祭り映画として楽しませてもらっている。(本作冒頭のキューバでのシーンは久々に楽しませて貰ったが)  さて本作、相変わらず全てが無茶苦茶、突っ込み所満載だ。 登場人物皆の情緒も崩壊している。  元妻が殺されたのに悲しむ描写はごく僅かのドムを筆頭に、仲間を殺した張本人を平然と仲間に迎え入れる「ファミリー」の皆さま・・・ 呆れて物が言えません。  トドメめは〆の台詞、あの場面であれを言っちゃうのはで反則でしょう! でも何故か胸に迫る物が有ったのは事実。  5点は可愛いベイビーに献上します。 立派な車好きに育ってね。 そうすればあと30年は本シリーズは安泰だ!!
[CS・衛星(字幕)] 5点(2020-08-26 12:01:42)
208.  AKIRA(1988) 《ネタバレ》 
原作とは趣向の異なる幕引きだけれど、簡潔にスパッと纏めていて気持ちいい。 怒涛の作画、畳み掛ける様な描写の数々、これ以上無いと思える位に作品と同化している芸能山城組の音楽。 素晴らしいです。IMAXで観られて幸せです。 あ、バイクでは観に行かない様にしましょうね。 帰路の安全運転は保証しません笑。
[映画館(邦画)] 10点(2020-07-19 20:25:02)
209.  アド・アストラ 《ネタバレ》 
一体何なのか。 リアリティに徹する訳でも無く、 かと言って荒唐無稽にする訳でも無い。 ボソボソと喋る人が多いのもマイナス。 つまらない。
[CS・衛星(字幕)] 1点(2020-07-19 20:19:37)
210.  もののけ姫 《ネタバレ》 
何と23年振りの劇場鑑賞である。 初回鑑賞時は、子供などはなから度外視・アニメとは名ばかりの100%大人を対象とした物語と語り口に物凄く疲れたと記憶している。 23年の月日を経てそれなりに社会経験を積んだ52才のオッさんに取って、本作は色褪せるどころか寧ろ力を増していた。 ボキャブラリーの無い私には、情け無いが「怒涛の造り込みがとにかく凄い」位の表現しか見つからない。 とにかく、登場する全ての物(自然・人間・深き森の神々達)の描き込みが神がかっている。 取り上げたテーマも、23年の月日を経てより世俗にまみれた人間になってしまった私に取ってもはや溜息をつくしか無い事であり、 情け無さ・やるせなさばかりが残る。 これだけの作品に10点満点を付けないのは、本作唯一の失敗した点と言える田中裕子の起用。 あれだけの主要人物の声を演じられるのはプロの声優しかいないと思う。 殆どのセリフを棒読みなのには興を削がれて最後には怒りが込み上げてきてしまった。 なので9点を付けさせて頂く。 ジブリ作品は本作の後にアカデミー賞を獲得した作品も有るが、私個人的には本作がスタジオジブリの最高傑作。 本作以降は宮崎駿の余興的作品としか思えない。
[映画館(邦画)] 9点(2020-07-05 22:03:08)
211.  ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語 《ネタバレ》 
またしても、アメリカ映画界の「力」を思い知らされた。 若草物語はアメリカのみならず世界の文学史に於ける文学作品の代表作だ。 その古典とも言える作品を巨額の制作費用を投じ、旬の俳優陣を大量投入、とどめは新進気鋭の女流監督に作品を任せる。 そして完成した作品は見応えのある一級品の作品に仕上がっている。 これだけの事を成し遂げられるのは今やアメリカ映画界しかないのでは。  ■キャスティング:考え得る限り、今時点で最高のキャスティングと言える。 シアーシャ・ローナン・・・只でさえ女流作家が大成するのは難しい時代に、自分の志を貫く事を決めながらも揺れ動く心情を繊細且つ大胆に演じられるのはこの人しか考えられない。「レディ・バード」繋がりのキャスティングだとしても、アカデミー主演女優賞ノミネートも納得の演技。これからが本当に楽しみだ。コロコロ変わる表情を追いかけるのが何とも言えず、ハッキリ言って全くタイプでは無いのだが本作を通じてファンになってしまった。  フローレンス・ピュー・・・嫌われ者的役割を見事に演じている。この人の演技をしっかりと観たのは本作が初めて。確かまだ数本しか映画には出ていない筈で、これだけの芯の有る堂々とした演技をする女優さんをよくぞ見つけてきたと思う。末娘を演じるには少々貫禄が有り過ぎる気もするが、アメリカ映画界の底深さを改めて痛感した。  ティモシー・シャラメ・・・ルックスだけの俳優かと思っていたが見事に裏切られた。世界中で絶賛されている事も納得。  他、主役級の俳優さんが要所で皆いい演技を見せている。 出番は少ないがクリス・クーパーがあの様な押さえた渋い演技が出来るとは意外だった。 ローラ・ダーンが居ると画面全体が引き締まる。稀有な女優さんになったと思う。  ■脚本・演出:凝っているが判りやすい。映像の力を感じる。 時系列が入り乱れる構成は得てして判りにくい印象を得がちだ。ましてや本作はわずか7年の違いしか無く、登場人物皆が極端に外観が変わる程の年月の開きはは無い。 それでも混乱する事無く物語に没入出来るのは微妙に色調を変えた映像とカット割りの上手さから来るものだろう。  若い女性が大挙出演する様子を観るのは男として眼福でも有るし、原作小説のファンの方や過去映像化されたアニメや映画に触れた経験が有る方にも、 現代の解釈も交えエネルギッシュに映像化された本作を強くお勧めしたい。  良作です。
[映画館(字幕)] 8点(2020-06-16 19:04:12)(良:1票)
212.  アップグレード 《ネタバレ》 
快作。 終始テンポよく話は進み、落ちが安易なハッピーエンドで無い所がまたいい。 予備知識無しで観て欲しい作品です。
[インターネット(字幕)] 8点(2020-06-15 18:06:55)
213.  デッド・ドント・ダイ 《ネタバレ》 
ジム・ジャームッシュ監督作品を観るのは「パターソン」「ストレンジャー・ザン・パラダイス」に次いで本作で3本目。 同監督に特別な思い入れは無く、前二作が思いの外好感触だった事と、コロナウィルス完全防止を目的とした緊急事態宣言解除後の 劇場鑑賞1本目として、ゾンビもの好きとして本作鑑賞に至った。 何と言うか... この監督さんの作品にしては色々な事が起こり過ぎでは無いだろうか。 ゾンビものを選んだのはインディーズ映画の先駆者/同志であるジョージ・A・ロメロが逝去した事も有り、 同監督なりの手向けの意味合いがあったのかも知れない。 だとしても、ゾンビものとしては中途半端(「ゾンビは生前の執着に基づき行動する・・・」はロメロが考案したもの、本作では既視感のみ)であり、 ハチャメチャな話にするとしても伏線回収は無理やり(あそこで何であの人がああ言う退場をするの? 訳が判らない)、 締めはお決まりの全員死亡だ。 俗物社会・文明批判をしたかったのか、ゾンビの恐怖を描きたかったのか、一体何を訴えたかったのか未だに理解できない。 真面目に向き合う事を元々求めていない作品なのかも知れないし、消化不良感だけが残った。 「パターソン」「ストレンジャー・ザン・パラダイス」がそれなりに楽しめただけに、何とも残念だ。
[映画館(字幕)] 5点(2020-06-15 18:01:22)
214.  ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド 《ネタバレ》 
私は「これを観る」と決めた作品の情報は極力シャットダウンして 限りなく予備知識ゼロの状態で映画を見る事を信条としているが、 本作の場合はその考えは当てはまらないと言わざるを得ない。 本作に関して事前に仕入れた情報の中に「予備知識無しでは面白みが判らない」と言うものが多く、 本サイトに於いても、まさしく他レビュアー諸氏も表現は違えど同じ事を書いておられる。 「これは何かある」と思い、クエンティン・タランティーノ監督自身とシャロン・テート事件を Wikipediaで勉強してから鑑賞と相成った。 タランティーノ監督はこの年代のアメリカンカルチャーが大好きで、 シャロン・テートが残忍極まりない手口で斬殺された事にも恐らく心を痛めていたのだろう。 そう言った監督自身の拘りが迸る、超一級のエンターテインメントでは決して無い、 観る人を選ぶ随筆の様な不思議な感覚の映画。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2020-06-15 17:47:50)
215.  ストレンジャー・ザン・パラダイス 《ネタバレ》 
【前置き】 コロナウィルス感染防止の為に施行された緊急事態宣言が解除され、久々に映画館で観た映画は「Dead Din't Die」だった。 「パターソン」が思いの外良かったので、久々の劇場体験に相応しいと思ったのだ。 だが… 残念ながら「Dead Don't Die」は正直今一つだった。 辛口のレビューを上梓しようと思っていたのだが、一風変わった作風を持ち味とした監督さんの作品をたった2作観ただけで 偉そうな批評を書くのは余りにも無礼だと思い、いわばルーツとも言える本作の鑑賞を決めた次第。  【本題】 本作と「パターソン」、笑える位に作風は変わっていないと感じた。 映画に対する監督の少し冷めた、でも愛情の有る視点も同じ。 異なるのは色が付いた事と俳優陣が豪華になった事位では。  まるで隣の気のいい兄ちゃんの生活をそのまま再現している様な話の流れ、 人が死ぬ等の事更に観る人の感情を煽る様な描写は皆無。 物語(?)は少数の登場人物が繰り出す必要最小限な朴訥且つシニカルなセリフと比較的短いカットで紡がれていく。  予備知識無しの場合、恐ろしく退屈な映画なのではないか?と思ってしまいそうだが、 絶妙な存在感の叔母さん(恐らく素人さんでは?)やヒロイン:エヴァ役を演じる女優さんのエスター・バリントを筆頭に、 何故か飽きずに最後まで見届けてしまう。 悲劇とまでは言わないけれど、落ちの付け方も面白い。  この絶妙な空気感はあざとく狙って出せる物では無い。 ジム・ジャームッシュ監督が不世出の存在で世界中の業界人から愛されている理由の一旦を垣間見た気がする。  さて、それでは"Dead Don't Die"のレビューに取り掛かる事にしましょうか。
[インターネット(字幕)] 7点(2020-06-11 13:14:58)
216.  真珠の耳飾りの少女 《ネタバレ》 
名画の誉れ高い絵画を発想の原点とした作品としては最高傑作だと私は思う。  史実を齧ってみると、諸説あるらしいが「真珠の耳飾りの少女」を世に残したフェルメールと言う画家の人となり・生涯に関しては未だに謎の部分が多く、 ましてや彼の作品の背景などは謎ばかりらしい。   一枚の素晴らしい絵画を前にしてあれやこれやと想像を働かせる事が絵画鑑賞の醍醐味で有り、 中でも「真珠の耳飾りの少女」は題材とされた少女自身のその何とも表現のし難い儚さや透明感、 複雑な心境で画家に相対しているであろう事を雄弁に物語る目の光など、 鑑賞する人のイマジネーションを刺激するという意味では絵画芸術の最高傑作なのではと私は思っている。  翻って本作、この手の作品に必要不可欠な時代考証を緻密なまでに行った事の表れか、画面からは今にも強烈な生活臭が漂ってきそうだ。 掴みは充分な中、スカヨハ演じる架空の人物である女中のグリートは絵画のそれよりも少々骨ばった感は有るものの、 絵画・そして映画の世界観にはぴったりで絶妙なキャスティングと言える。  コリン・ファースが演じるフェルメールもパトロンに取り入らなければ生活が成り立たない家庭環境の中で、 複雑な思いを抱きながら生きる一人の男を上手く演じていたと思う。 自らの生活に疲れ切り創作意欲も湧かなくなった男が、グリートの様な若いだけでは無い内に秘めたものを持つ女性に出会い、 創作意欲を掻き立てられるのは至極当然な事。  アトリエで一緒に空を見る場面、二人で黙々と絵画用の画材を調合する場面等々、 雄弁なセリフなど皆無ながら二人の間に流れる微妙な空気を表現する「間」がなんとも言えず素晴らしい。  そう、おどろくべき事に二人の間は終始プラトニックなもので、下世話な人間たちが期待する様な事は一切無い。 だからこそ、正婦人の耳飾りを下の身分である女中に身に着けさせる事の意味、それに対する家族の反応、 そして本作の白眉とも言える耳飾りを付けるピアス孔を開けるシーンが、何とも言えず胸に迫る。  ラスト、フェルメールは家を離れ暮らすグリートに真珠の耳飾りを人づてでプレゼントする。 この行為の表す意味を考えると、ただただ私は切なくなるのみ。  半ば強制的に家で過ごさなければならないこの環境下、じっくりと映画に向き合うには最適な作品ではないだろうか。  蛇足 キリアン・マーフィーが何か悪い事をしでかすのではないかと終始ハラハラしていた(笑)
[インターネット(字幕)] 9点(2020-05-26 12:00:51)
217.  エイリアン2/完全版 《ネタバレ》 
【前書き】 正体不明のウィルスが地球を跋扈している。 悲しい事に、ウィルスは日本の稀代のコメディアンの命さえも奪ってしまった。  人の命とは比べるまでの無い話だが、各種イベントがウィルス蔓延に基づく様々な理由で中止・延期になっている。 楽しみにしていた2020/4/18開催予定の「エイリアン2ライブ」も、楽団員が英国から渡日出来ないとの事で残念ながら中止になってしまった。 その埋め合わせでは無いが、実はまだ本作のレビューを投稿していなかった事に気が付き、 当初の予定とは全く異なる環境下(自宅のTV)で実に10年振りの再鑑賞となった。  【本題】 「何これ滅茶苦茶面白いじゃん!!」が10年振り再鑑賞後の素直な感想だ。 起承転結が明確でありスピーディにストーリーは進み、登場人物は皆見事なまでにキャラ分けされ、その説明も物語冒頭に無駄なく描かれている。 物語にリアリティを持たせるためのお膳立ても完璧で、惑星の各種設備・宇宙船・揚陸艇・兵士が駆使する各種兵装の隅々まで、 究極のヲタク且つ完璧主義者のキャメロンの拘りが画面全体に漲りまくっている。(一緒に仕事をする人は大変だろう) 物語の根幹は悲劇のヒロイン:リプリーの喪失と再生、それを母性愛を基点にして上手く描いている。 今回鑑賞した完全版では、何故リプリーがニュートに対し命を掛けてまで愛情を注ぐのかが良く判る様になっていて、 なおさら物語に感情移入出来る。上手い。 クライマックスの「究極のお母ちゃん対決」も、ストップモーション撮影とライブアクションを上手く組み合わせた手に汗握る素晴らしいもの。 まだCGが一般化していなかった時代にこれだけのクオリティの映像を実現できたのは、キャメロンの創造性と情熱と、それらを柔軟に捉えて 視覚化させたもう一人の天才、スタン・ウィンストンの功績だろう。  このシリーズ、本作以降は「柳の下のドジョウ」を狙う配給会社の思惑と、 「4」以降で過去の自作を汚された巨匠が、自らの汚名をそそがんと言う思いが交錯し、 とんでもない展開になってしまった事がとにかく残念。 許せても「3」までですっぱり終わっていればよかったものを・・・(この先は省略)  既存の媒体を最大限に活用し極上のエンターテイメントに仕立て上げるキャメロンの才、 つまりは「タイタニック」に繋がる流れはこの時すでに開花していたのだ。
[インターネット(字幕)] 8点(2020-03-30 16:00:02)(良:1票)
218.  ロスト・イン・スペース 《ネタバレ》 
22年前の作品ですか。 「ん?何か文句あるか?」的に全てをバッサリ切り落とす、ある意味爽快感さえ感じるラストシーンが印象的な変な映画。 この手の作品に出演する時のゲイリー・オールドマンのキャラ設定が皆同じで笑ってしまう。 パイロットの男がチャニング・テイタムに見えて仕方がない。 ヘザー・グレアム綺麗です。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2020-03-26 12:28:10)
219.  蜘蛛の巣を払う女 《ネタバレ》 
全世界で大反響を巻き起こし、リスベットを演じたルーニー・マーラがアカデミー主演女優賞候補にまでなった前作に対し、 デビッド・フィンチャー版とは比べ物にならない程ひっそりと公開され、世間でもさして話題にもならなかった本作。 ネット配信でようやく鑑賞と相成りました。 観終わった感想としては... 前作が良すぎましたね。 同じ様な世界観は継承出来ている様に見えますが、それはあくまでも雰囲気だけ。 前作に有った何とも言えない嫌な緊迫感が全く感じられない。 謎解きの要素もほとんどなく、らしくない派手なカーチェイスの後で悪玉が自分から姿を現す始末。 本作でリスベットを演じたクレア・フォイ自体は「ファースト・マン」で印象的な演技が記憶に新しい上手い女優さんの筈だが、 それを活かし切れていないのが惜しい。 双子の妹(姉?)を演じたシルヴィア・フークスも同様、「鑑定士と顔の無い依頼人」や「ブレードランナー2049」で感じた魅力は 、残念ながら本作では感じられなかった。 ミカエルを演じた男優さんは...ごめんなさい、殆ど印象に残ってません。 原作は未読ながら三作有るとの事なので、残り一作はやっぱりデビッド・フィンチャー+ルーニー・マーラで作成して欲しいです。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2020-03-02 12:34:33)(良:1票)
220.  500ページの夢の束 《ネタバレ》 
佳作です。 「宇宙戦争」での金切り声だけがやたらと強く印象に残っているファニング姉妹のお姉ちゃん。 最近は妹さんの方が出演も多くどうしちゃったのかなと思っていましたが、なかなかなどうして、 本作では子役イメージの脱却を図るに相応しい良い演技を見せています。 私的には本作の肝は警察官とのクリンゴン語での会話でしょうか。 スター・トレック(もちろんTV版の方)がアメリカ人の中に深く根付いている事が良く判り、 観ている側を暖かい気持ちにさせる良いシーンです。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2020-03-02 12:20:24)
091.05%
1182.11%
2222.57%
3566.55%
4283.27%
511112.98%
612414.50%
720624.09%
816819.65%
9515.96%
10627.25%

全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS