201. 北の零年
《ネタバレ》 妻投稿。この映画は40度の熱があるとき、大量の酒を飲まされて死にそうな時、下痢や生理で頭が真っ白になったときに見るのがお勧め。意識が混濁した某財務大臣みたいな状況下だと、吉永小百合さんが雪の中で「あなた・・・あなた・・・」というシーンや変な商人に迫られるシーン、お馬さんがたくさんやってくるシーンに物凄いカオスを感じる。この自分の体が得体のしれない猫じゃらしに蹂躙されるような感覚。このまま魂が抜けていくような快感、げえええええええ。一度試してみてください(責任は持ちません)。 [DVD(邦画)] 5点(2009-02-22 23:35:14) |
202. プロジェクトBB
《ネタバレ》 ジャッキー・アクションに限りがあるかな。■その1、トランポリンのシーンは、ジャンプの最中に敵を叩き上げて慣性の法則を使ってはるかかなたに吹っ飛ばすアクションが欲しい。■その2:ジェットコースターのシーンはクレヨンしんちゃんの栄光の焼き肉ロードを見習ってほしい。ただ鉄の塊が動くだけではなく、コースターが上がって行って恐怖が大きくなる瞬間とこんな所に追い詰められたピンチ感が、その後高速で動きだすコースターと一緒にハラハラドキドキのアクションに繋がるという「アクションの舞台をアクションに組み合わせた」演出は、ジャッキーは得意なはずなのに、その部分が何か物足りない。■その3、マンションのベランダから落ちそうになるシーンが多すぎる。あれは1回でいい。■いろいろ文句言ったけど、この映画は面白いです。赤ちゃんはかわいいよね。でもデカイ・・・。 [インターネット(字幕)] 7点(2009-02-18 09:52:21) |
203. ブラック・レイン
妻投稿■この映画、黒いですね。でも一口に黒といっても微妙なカラーチャートの違いがあって、この映画の黒は昭和と平成の間の日本の渋いサラリーマン警官の色だと思います。この渋さは絶対にCGでは再現出来ないですよね。この黒さをそういう描写が得意なリドリー・スコットによってリアルタイムで残してくれたのはありがたいです。■松田優作を連行してくる松本警部補がめちゃめちゃ渋い。ドロドロのジャンパー姿で上司に一礼してから、スーツ姿で不動の姿勢で賞状を貰うシーンに切り替わるシーンはもう「私にもしお父さんがいたらこれで決定!!!」と思っちゃいました。■佐藤を殺さずに逮捕する設定も、「私ハ日本ワカッテイマスヨ」という最近のアメリカ人監督の映画主人公が日本でやっている「殺してやる―、殺してやる―」な演出と比べても、憎い犯罪者を一公務員として逮捕して上司に引き渡す「大人」が決まっていて、「はーどぼいるど」がさっぱり理解できない私を痺れさせました。 [インターネット(字幕)] 9点(2009-02-15 16:32:19)(良:1票) |
204. 陰陽師Ⅱ
《ネタバレ》 裸の深田恭子に4点。 [地上波(邦画)] 4点(2009-02-12 02:39:23) |
205. ウルトラ6兄弟VS怪獣軍団
《ネタバレ》 最高のショーだとは思わんかね。ハハハ、見ろゴモラがごみのようだ。 [ビデオ(邦画)] 8点(2009-02-11 17:23:50)(笑:1票) |
206. トンマッコルへようこそ
《ネタバレ》 テーマは純粋・・・。その主語は村人ではなく兵隊さんたちだろう。私の旦那の行動(あるいはその他の映画レビュー)を見てからこの映画を見ればわかるが、村人さんたちはどう考えても自閉症者なのだ。つまり場の空気が読めない。壊滅的に・・・。私の予想ではたぶん自由主義にとっても社会主義にとっても邪魔な発達障害者が1948年建国直後に両者の秘密合意でここに住まわされ、忘れられた結果この村が誕生したという裏設定があると思う。冒頭で傷病兵を殺すシーンと、「子供のように純粋な」という健常者の確信犯的な偽善すら感じる村の名前が、その伏線に見える。そういう村人に対し、戦争が出来る頭の回転の速さと人間を殺すよりも実は服従させる事に使われることの多い「銃」を持っていながらも、結局何の悪さもしなかった・・・最後に彼らを守ろうとした兵隊さんにこそ「純粋」という代名詞がふさわしいと私は考える。ラストシーン・・・真っ暗な夜空からその虚ろなシルエットを現わすアメリカ軍の飛行機は、日本の内地で人々を追い回した艦載機P40と絨毯爆撃をしかけてきたB29だった。B29の絨毯爆撃のシーンは、爆弾の雨がどんどんこっちに迫ってくる、おそらく昭和20年に多くの日本人が感じたであろう絶望を一瞬だけ表現していた。監督が意図したかどうかは想像の域を出ないが、私はこのシーンと、その後ろに続く村人が「花火」と楽しむシーンにこそ、この映画のメッセージが込められていると思う。南北兵士が戦ったのは結局は愛する人が爆弾が迫ってくる絶望にさらされないためなのだというメッセージだ。つまり彼らは絨毯爆撃を花火に変えたのだ。もう一度言う、ファンタジーなのは村人ではなく兵隊さんなのだ。■■凄いいい映画だと思ったんだけど、知的障害っぽい女の子(ちなみに私も知的障害者です^^)の使い方が間違っていないかな? あそこで死んでしまうのはファンタジーとしてやってはいけないと思う。あとあのラストサムライ・・・必要なの? [インターネット(字幕)] 7点(2009-02-08 05:42:34) |
207. 自殺サークル
《ネタバレ》 まよったんだけどこの点数にします。うちの旦那は葬儀場以外で2回も死体を見ており、うち1回は自殺死体の第一発見者でした。それ以来部屋にてハンガーに服と帽子が掛けてあるだけで悲鳴をあげています。人間の形をしているのに中に人がいないと魂の抜けた骸を思い出して厭なのだそうです。人間が死ぬって言うのはそういう事でしょう? この映画はその点が浅いです。インパクトだけが強すぎで、死体はタイで作られている「人体型パン」にジャムやトマトソースが塗られているようにしか見えない。正直私手術室の塊を見て「おいしそう」と思ってしまいました。黒幕はジャムおじさんだったらしっくり来るかなと「本気」で思っていたのが、小さな少年だった事にびっくり。そんな彼に「あなたはあなたに求められていますか」なんて言われ「イエス」なんて答えられない人が現実世界において多数だということは、躁鬱病経験からダイコバンを押せるし、「自分に求められる自分になりたい(「でもいろいろあって頑張れない」という人も含む)」と願い努力したい(「でも出来ない」含む)と思うのが普通じゃないだろうか? インパクトはあるしある種ギャグの領域に入っている異質性もぴか一なので、ラストシーンでジャムおじさんが「僕の最高傑作はどうですか」なんて言ったら本気で10点あげようと思ったけど、オスガキにあんなことを言わせた時点で8点減点。あ、手を切るシーンはさすがにキモかった。 [インターネット(字幕)] 2点(2009-02-03 05:16:51) |
208. マトリックス リローデッド
《ネタバレ》 妻投稿。私は「格闘と映像がすごければだれが殺されたっていいじゃん」というストーリーは好きじゃないし、従ってこの映画も好きではない。駄菓子菓子! この映画のシュールさはもはや芸術的としか言いようがない。グレーがかった映像内を車が回転する姿、100人のスミスが一斉に襲い掛かってくる姿は、建築家黒川紀章さんの「黒を基調にした現代建築」に通じるような美しさと「既存の価値を破壊する」ダダイズムが見事に調和したものになっている。こういう映画に人道や「世界を救う正義」は邪魔なだけなのかもしれない。感動はしないし主人公に感情移入はしないし、トリニティーやザイオンがどうなるかなんて知ったことではない。観客にそんな感動を求める後半は見ていてうだうだした。しかしこの映画は「派手で迫力のあるアクションを見せればいいや」レベルで作られた代物ではない事は確かだ。7点を進呈したい。 [DVD(吹替)] 7点(2009-01-31 01:28:39) |
209. サラエボの花
《ネタバレ》 母さんの感情移入に勤しんでいたので、あんまり子供の方は見ていなかった・・・というかお母さんの気持ちを主観的に、子供の気持ちを客観的に描いたのは、お母さんの綱渡りのような気持ちと行動を描きたかったんじゃないのかなと・・。観客が子供の信条を詳しく知っていたら、「愛があるんだもの」で片づけられかねない浅い作品になったような気がする。母と子どもに微妙な隔たり、大きくなっていく溝・・・暴力が人間の大切な愛や絆、希望全てをぶち壊すものだという事が、逆に私はお母さん一点を見る事で表現を受け取れたと思う。最後に私は子供の信条を表現した少なくとも秀逸なものに、女の子の綺麗な髪の毛が切り取られた場面を挙げたいと思う。修学旅行の楽しいバスの中で、1人だけ髪の毛のない女の子。この姿がもう一つの民族浄化「アウシュヴィッツ」の姿を思い出した。レイプとはそういうものなのだ。平和な秩序世界に飛び地のように存在する真っ黒なアウシュヴィッツなのだ。 [DVD(字幕)] 7点(2009-01-26 03:09:31) |
210. 死ぬまでにしたい10のこと
《ネタバレ》 24歳な妻投稿。他者の死生観にあれこれ言う権利はないですし、現実にそういう人が周りにいても、私はその人の意志や価値観を尊重するよう努めるでしょう。でも映画は映画の中の主人公と映画を見ている観客という主人公がいて、それがある意味で一心同体になるものだと私は思っています。つまりこれは「私ならそうする」価値観で、その前提で書きたいと思います。■■■人が死ぬという事は「何でもしていい」と言えるほど重たいことではない・・・という事です。「死ぬまでにしたい10のこと」は余命宣告された人間の専売特許ではありません。人間は誰でも明日生きていられる保証はないんです。それなのに「何でもしていい」なんて言ったら社会秩序はなくなるし、倫理や愛や信頼もなくなると思います。この映画は何だかんだで「人間の命は愛や倫理よりも大事」と言っているんじゃないかと・・・。■■■じゃあ、私ならどう生きるべきか・・。知的障害者、AIDS患者、精神病者な私が「死ぬまでにしたい10のこと」を作るとしたら、「これが出来るまで死ねるか」という内容のものにします。だから旦那や友達に堂々と自慢できるような事にしたいです。 [DVD(吹替)] 4点(2009-01-24 19:58:49)(良:1票) |
211. バトル・ロワイアル
映画化すべきじゃなかった・・・。 [DVD(邦画)] 3点(2009-01-24 19:09:20) |
212. ターミネーター
《ネタバレ》 ガキの頃学校で歩く人体模型やどこまでも追いかけてくる骨格模型の話を聞いて学校に忘れ物を取りに行くのが怖くなった覚えのある人へ。その時の恐怖・・つまり人間ではない、ネジやゴムや石膏やステンレスといったものの集合体である「物」にすぎない物体が、殺意を持って襲い掛かってくる恐怖が具体的に表現された映画がこれだ。続編の液体ドロドロなんかよりもこっちの方が身近で余計に怖い。最後のカクカク動きなんて鳥肌ものだ。そしてラスト、鋼鉄の頭がプレスされ、赤い光と一緒に殺意が消えていったとき、目の前にあるものがやはり「物」にすぎない事にもう一度戦慄するのだ。でもヒーローが死ぬともう一度見返す気もうせるんだよなー。 [DVD(吹替)] 7点(2009-01-24 18:54:52) |
213. 猟奇的な彼女
うちの旦那、これを見て「あー、スパイダーパニックの巨大ハエトリグモになって、あのおいしそうなぴちぴちした体にしゃぶりついて、エキスを吸い尽くしてー」とか訳解らないことを言っていました。確かに映画の中のチョンジヒョンは猟奇的なようで美しいシンメトリーを強調したような服をいつも着ていますよね。頭のネジが外れた倒錯趣味の変態野郎のための映画であって、旦那の反応からしてそういう意味では成功した映画だと思うから8点なんだけど、私だって負けていないという嫉妬の意味も込めてマイナス1。 [DVD(吹替)] 7点(2009-01-22 04:35:38)(笑:1票) |
214. ロボッツ
《ネタバレ》 ムカつく奴はひっぱたいてやれという創作態度が不満だが、自分の子供が箱になって届き、それをオヤジが組み立てていくというシーンから続く一連のストーリーに感動した。あれは子供映画じゃ「人身売買」や「デザイナーベイビー」といった現実世界の問題が邪魔してなかなか出来ない場面だろうが、これを入れた事で「なぜ人間(?)は生まれながらに尊い存在なのか」を人間の出産とは違った形で、なおかつプラモデル好きの僕みたいな自閉少年にストレートで伝わってくる方法で表現してくれたことを高く評価したい。「人間は粗大ゴミじゃない、1人1人が尊い存在なんだ。旧式でも壊れていても」というありきたりなメッセージを、対象を錆びついた粗大ゴミ的ロボットに置き換える事で再度大声で主張している点も、頭のネジが4本ほど抜けた池沼少年である僕にとっては特別だった。しかし「夢」というキーワードや「生存」というキーワードがおとぎ話の域を出ていない点が残念。この点も人間と違った方法で、でも人間にストレートに伝わるようなアイデア展開だと良かったと思う。 [DVD(吹替)] 7点(2009-01-22 04:05:19)(良:1票) |
215. モンスターズ・インク
《ネタバレ》 妻投稿■ば、爆笑問題の田中とでぶやの石塚がそのまんま出演している錯覚が・・・・(^_^;)■それはともかく、「ドアの向こうに違う世界がある」というコンセプトが描かれたファンタジーはアニメでも絵本でも童話でもたくさんあるけど、そのほとんどが「現実世界の子供」を主人公にしてドアの向こうの異世界を「あちらの世界」というように描いている。しかしこの映画は(ピクサーの描く世界だから当然ともいえるが)、「あちらの世界」が主人公軸で、現実世界の子供の部屋は「異世界」という位置づけである。こういう逆説的なコンセプトのファンタジーは実は非常に少なく、そういう意味ではさり気なく凄い革新的な事をこの映画はやっている。■そういえばピクサーはどの作品でも徹底的に「異世界」を現実的な世界として、「現実世界」を異世界として描く作品が多い。アニメなのにNGシーンがあるのも、遊びの一環というよりも観客に対して「この映画はモンスター世界で作られた映画」というプロットを見せることで徹底的に現実と空想を逆にする試みの一環なのではと思えてくる。そうすることによって見えてくる独特の視点。その視点をどう生かすかについてピクサーは半端ではない追い込みをかけるから、ピクサーシリーズは「CGアニメ」を「CGで作られたアニメ」という意味以上のものに昇華させたのだと思うし、この作品はその象徴だと思う。■旦那も書いていたけど、最後ドアを開けた時、ブーが成長して美人なティーンエイジャーに成長しているというラストが良かったと思う。そういう技をさり気なくできるコンセプトを、この映画はたった2時間で完成させているのだ。 [地上波(吹替)] 9点(2009-01-22 03:29:21)(良:1票) |
216. チェ 28歳の革命
《ネタバレ》 おそらく裏設定で「モーターサイクルダイアリーズの続編として描いた」作品ではないかと思う。映画館に行く前にあの映画をレンタルビデオ屋で借りるとかなり面白くなる映画だと思った(保証は出来ないですよ^^:)。さて、アンチ・アメリカ的新自由主義という概念と聞くと「不思議の国ブータン」しか思い浮かばなかった私にとって、既存の弱い者いじめ社会を本気で変えてしまったチェ・ゲバラを知ったのは衝撃で、映画館に行く前に関連書籍やDVDを見た口です。でも映画を見て思った・・・何で神格化する必要があるの? 髭面のチェ・ゲバラが何か言うのをカメラが待っているのって、髭面のフォレスト・ガンプが何かを言うのを待っている人たちと何が違うんだろうと思いました。どうも「モーターサイクル」で見た、喘息持ちで血気盛んで純粋で暴走しがちな人間ゲバラはどこかに行っちゃったようです。作風が違うと言われれば確かにそれまでなんですが、彼とともに戦った人たちはゲバラを神だと思っていたわけではなく、人間ゲバラを信じたんだと思います。それなのに映画において唯一ゲバラの人間性を見られた所が、自分の信念を汚した部下を懺悔もさせないでぶち殺すシーンだけというのはいささか足りないです。 [映画館(字幕)] 4点(2009-01-18 03:41:33) |
217. ゴジラ(1984)
《ネタバレ》 1954年から30年たち、高度経済成長でかつての悲惨な戦争を忘却したかのように発展する東京にゴジラ出現。笑い、楽しみ、毎日を懸命に生きていた日常が破壊される大勢の人の絶望と、1人の人間の苦悩と勇気がリンクし、それが戦争の悲しみと痛みというメッセージに繋がっていく秀逸なオリジナルをどうリメイクするかを楽しみに見ていた。先代の映画で表現された破壊シーンから感じられる戦争の不気味さと恐ろしさを、西新宿のビルでどう再現するか期待していた。きっと巨大なビルが蝋燭のように燃え上がる姿は、その下にいる人間から見て、いや日本人から見て怖い・・恐ろしい絵図になるかもしれないと具体的想像までしていた・・・・。何でそれが武田鉄矢になるんだ? [ビデオ(邦画)] 4点(2009-01-14 03:03:12) |
218. 誰も知らない(2004)
《ネタバレ》 現代社会の無関心をえぐりだした社会に対する警鐘作品・・・と言いたいのだろうが、敢えて言う。誰も知らないほど世の中は甘くない。公園の水道で洗濯するシーン、コンビニで余り物をもらうシーン。こういう「普通じゃない行動」をしている人間を社会は見て見ぬふりをしてくれるだろうか・・。答えは否だ。金節約のためにこういう事をしようとした僕自身の経験から見て間違いない。困っている人の無知や防衛術のなさに付け込んで、経済的、精神的、肉体的、そして性的に搾取しようというとする連中が必ず出てくる。そういうハイエナどもは一般人や役所の人間よりも鼻が効くし、知的障害者、老人、当然子供だって容赦はしないだろう。現代はこの作品以上に危険で不寛容な時代であり、登場する子供たちが行方不明になったりしなかったのは現実では母親が月何回は見に来ていたからだろう。そういう意味でこの作品は所詮一種のファンタジーであり、あるいは「普通じゃない行動をする人」に対する変な憐みにしか僕には感じないのである。 [DVD(邦画)] 4点(2009-01-12 00:47:24)(良:1票) |
219. サラフィナ!
歌と踊りはお金がなくても時代文明関係なく出来る人類普遍の娯楽であり芸術だと再認識した映画です。彼女達が踊っている間はスラム街がすごい美しく見え、服も肌も黒い女の子たちと高圧線鉄塔や乾燥した黄色い大地とのコントラストは絵画を見ているような気分になりました。これ迷彩服を着た白人が踊っていたら絵的に褪せちゃうでしょう。この絵的な部分が自分たちの町、自分たちの肌、とにかく自分たちを誇りに思っているというメッセージだと思います。日本社会じゃなかなか許されない贅沢です。 [ビデオ(字幕)] 8点(2009-01-06 08:08:23) |
220. モスラ(1996)
命の神秘を感じてほしいので、戦車や都市破壊シーンを出さないというスタッフの趣旨をパンフでみた瞬間狂気の沙汰だと思った。ただ考えてみれば怪獣映画の歴史で初めて人間に語りかけてきたのは実はモスラの小美人。モスラ3部作は主人公が「家族」「友達」であり、それが味方怪獣と敵怪獣両方に対してどう向き合っていくかを描いた作品なので、自衛隊は邪魔かもしれない。少なくとも「小さき勇者ガメラ」みたいに子供を変に美化する方向に逃げず、真正面から描きたい事にぶつかっているようには思える。怪獣同士の戦いも最近のクソCGやふざけたプロレスファイトに比べ迫力と美しさの点では結構レベルが高く、怪獣映画の1つの形として評価することは十分にできる。 [ビデオ(邦画)] 6点(2009-01-02 06:47:27) |