2321. KYOKO
村上龍の同名小説を自身が監督として映画化した作品。私は、原作を読んでいてこの作品の世界を熟知していたのでわりとすんなりと観られたが、原作を読んでいないと若干説明不足かなという印象はあった。ヒロインのキョウコはとても魅力的な人物像として原作では描かれているだけに、映画化においてはその配役が最重要点であったであろうが、主演した高岡早紀は良い演技を見せたと思う。 6点(2003-11-27 15:38:32) |
2322. ザ・グリード
B級モンスター映画ファンとしてはたまらない出来栄えの映画だった。まずモンスターのキャラクター性が素晴らしかったと思う。船全体を張り巡らさんばかりのモンスターの造型は破天荒でユニークだった。B級らしいノリの良さも特筆すべき爽快感に溢れている。ラストの痛快感もすばらしい。「トレマーズ」に次ぐモンスター映画の傑作である。 8点(2003-11-26 13:23:15) |
2323. カンゾー先生
柄本明のどこか抜けている名医っぷりがユニークで良かった。映画全体の艶かしい雰囲気がストーリーに絶妙に合っていた。他の日本映画にはないこの独特の世界観が今村昌平の世界なのだと感じた。 7点(2003-11-26 13:10:26) |
2324. [Focus]/フォーカス(1996)
文字通り最初から最後まで息をつかせない緊張感が見事だった。浅野忠信の演技は荒々しくはあるが、絶大な能力の高さを感じる。非常に後味の悪い映画ではあるけど、この緊迫感の高さは一見の価値はある。 7点(2003-11-26 13:05:56) |
2325. シックス・センス
取りざたされたハーレイ・ジョエル・オスメントの演技にはあざとさを感じて少しも巧いとは思わなかったけど、映画自体の出来栄えはやはり素晴らしかった。もちろんストーリーの顛末を知っているといないとでは面白さは大いに違うだろうが、巧妙な作り込みは衝撃を覚えるにふさわしかったと思う。結末を知ってから感じるブルース・ウィリスのどこか不安定なたたずまいも良かった。陰影の付け方など、この監督の只者じゃ無さは感じざるをえない。 9点(2003-11-26 13:01:35) |
2326. ブレイド(1998)
どうして今作に人気があるのかが分からない。ヒーローモノに不可欠な爽快感や痛快感がほとんどなかった。ブレイドのキャラクター性が悪のヒーローというものだから快活さが薄いのかもしれないが、どうも興味をそそられるものがなかった。暗く観にくい映像にもクオリティの高さを感じなかった。 3点(2003-11-26 12:36:39) |
2327. ルパン三世 炎の記憶~TOKYO CRISIS~<TVM>
なんだか銭形警部の描写が多い印象がある。まあそれはいいんだけど、なんとも軽薄なストーリー展開はいただけない。もうテレビスペシャル版には辟易している部分があるからいいんだけど、やはりもっとカッコイイルパン映画をもう一度見たい。 3点(2003-11-26 11:32:27) |
2328. ルパン三世 トワイライト☆ジェミニの秘密<TVM>
雰囲気はなかなか良いものがあるけど、ストーリーの薄さが致命的だ。どうにも濃厚さに欠けるキャラクターのデザインにも魅力がない。 4点(2003-11-26 11:24:24) |
2329. ルパン三世 風魔一族の陰謀<OVA>
声優が違うということを知らずに観たので、相当な違和感を感じたことは否めない。映画自体の出来が悪いとは言い切れないけど、やはりアニメにおいては声優さんの存在は大きいということであろう。 3点(2003-11-26 11:06:07) |
2330. ルパン三世 DEAD OR ALIVE
原作者モンキー・パンチ監督作だけに、シリーズ中もっとも純粋なルパンであることは間違いなく、その濃いキャラクター性は今まで慣れしんだルパンとは明らかに違和感があるが、これまでにはない味わい深さがあった。スマイル・ペコさんと同意で「カリオストロ」「複製人間」に並ぶ傑作であると思う。 8点(2003-11-26 11:02:14) |
2331. ルパン三世 くたばれ!ノストラダムス
栗田貫一ルパンの第一作で大いに不安はあったけど、ほぼ違和感がなかったことは良かったと思う。今作以降、演出に個性がなくなり駄作ぞろいのテレビスペシャルへと流れていくのだが、今作においてはアクション性の高さでなんとかカバーしている。 6点(2003-11-26 10:55:26) |
2332. ルパン三世 生きていた魔術師<OVA>
もはや恒例のテレビスペシャル版には期待していないけど、今作の出来は相当に酷い。いくらテレビ版でももう少しクオリティの高いものを作れそうなもんである。ルパンファンに対して失礼なほどの駄作ぶりは、失望感極まりない。 1点(2003-11-26 10:47:17) |
2333. Uターン
人生と運命に対してひたすらにアウトローな男を演じるショーン・ペンが格好良い。群像劇とも言えそうなほどに脇を固める個性的なキャスト陣の共演も興味深い。暗転と好転の連続を描いたストーリーは面白いのだけれど、個人的にはラストの顛末に後味の悪さを感じた。 6点(2003-11-26 00:04:08) |
2334. GONIN
個性的である種の危険性をはらんだ豪華なキャスト陣に、「レザボア・ドッグス」風のハイセンスなバイオレンスを期待したが、内容はただ暴力的なだけで過剰な血生臭さは非常に心地悪かった。 2点(2003-11-25 23:58:48) |
2335. 妹の恋人
曲者ではあるがひたすらに妹想いの兄を演じたジョニー・デップが印象的だった。その兄妹と妹の恋人を加えた3人の関係性が愉快で、心地よい空気感に包まれる。 6点(2003-11-25 23:53:42) |
2336. ラン・ローラ・ラン
常識を越えたストーリー展開が爽快感と痛快感に富み楽しかった。全編通して鮮やかな赤毛をなびかせて走る主人公を演じたフランカ・ポテンテがとても魅力的だった。まさに新感覚という言葉がふさわしいこの映画がドイツ発ということに正直、意外性を感じた。他にも「ノッキング・ヘブンズ・ドア」など、ドイツ映画の可能性を感じる。 8点(2003-11-25 18:15:20) |
2337. プリティ・ウーマン
映画自体には大した感想は持たなかったけど、この映画が残したエッセンスは後々数多く引用されていることからも価値が大きかったと思う。ジュリア・ロバーツはまさにこの映画の役のように、今作でシンデレラストーリーを歩み始めた。 5点(2003-11-25 17:20:47) |
2338. Undo “アンドゥー”
岩井俊二の独創的な世界観は秀逸であるが、それ以上に、山口智子の存在感に目を奪われる。精神的に歪み、醜く乱れながらも女優としての美しさに溢れた演技は圧巻である。映画の物語自体は盛り上がりに欠けるが、それでも強烈に胸に残る魅惑的な力がある。 7点(2003-11-25 17:09:03) |
2339. 幻の光
淡々と流れる時間やその中で静かにもがく主人公の描写など、映画としてハッとする部分はあるが、全体的に間延びする感は拭えなかった。冒頭、江角マキ子演じる主人公の旦那役の浅野忠信の不可解な死によって物語は始まるが、その後の展開はあまりに盛り上がりがなかった。 4点(2003-11-25 17:04:25) |
2340. 黒い十人の女
なんといってもモノクロの映像美が素晴らしかった。それにふさわしいサスペンスフルな設定が興味をそそる。往年の名女優たちの古めかしい独特の言い回しが、今となっては逆に新鮮に耳に残った。 7点(2003-11-25 15:24:24) |