221. ダンサー・イン・ザ・ダーク
手ぶれの激しいハンディカメラの画像と一転鮮やかなミュージカルシーン。セルマの厳しい現実と空想世界のコントラストを映し出すための考え抜かれた演出だってことはよくわかるんだけど、ハンディカメラは、そこに撮影者の存在を強く感じすぎて、私などは全く感情移入できなかった。ミュージカルシーンもコマ切れの印象しか残らず、もっと全体像を写してよ!とイラついた。しかしビョークの存在感と、この映画の持つパワーは圧倒的。何の感動もせずイラついたっていうのに、彼女の歌う「マイ・フェイバリット・シングス」が頭から離れず、なんと3回以上も観るハメになった。良くも悪くも、観るものに強烈な印象を与える映画だ。 8点(2003-11-23 20:08:01) |
222. ポネット
子供の視点、世界観がリアルに現されていることと、演技とは思えない子役の自然体に驚愕。それにしてもフランス語って眠くなる呪文みたい。途中で襲ってくる睡魔にやられた。 6点(2003-11-22 19:01:37) |
223. ダンボ(1941)
「泣~かないでね~♪可愛い~坊や~♪」このダンボのお母さんの歌う子守唄、娘にせがまれて何度歌ったことでしょう。親子のきめ細やかな情愛とダンボの健気さには泣かされます。 8点(2003-11-19 18:02:40) |
224. 激突!<TVM>
余計なプロットを一切排したシンプルで明快なストーリーだが、その映像センスはずば抜けている。最後の最後まで不条理に徹しているところがまたいい。こういう日常に潜む恐怖ってのは、本当に身にしみて恐ろしいものだ。大監督の草創期の作品はえてして華々しく異彩を放っていることが多いが、本作はその筆頭だろう。 8点(2003-11-19 17:50:04) |
225. 兵隊やくざ
破天荒でバイタリティに溢れ、愛嬌いっぱいの大宮役は、勝新の魅力全開。田村高廣演じるとぼけた味のインテリ上等兵とのかけあいも可笑しく青春映画として、お気に入りの作品。 戦争を背景にしたコメディであるが、軍の体制に反抗し、どこまでもふてぶてしく屈しない主人公の描きようが、この上なく痛快。 7点(2003-11-19 14:39:07) |
226. ブラック・レイン
狂気に満ちた松田優作の演技は、明らかにマイケル・ダグラス、高倉健を圧倒していた。後に知ったインタビューで、「ハリウッドに小さくてもいい、風穴を開けたい」というようなことを語っていた松田優作の渾身の演技に惜しみない拍手とこの点数を贈りたい。それにしても遺作となったこの映画、リドリー・スコットの巧みな映像技術と彼の演技以外観るべき点がないのが残念。 7点(2003-11-19 11:42:04) |
227. 伊豆の踊子(1974)
その後ゴールデンコンビとなる二人の記念作。ちびまるこばりの百恵ファンのワタシは、いそいそと観にいったものでした。もちろん原作も読んでいないアホガキなワタシの印象は、清純そのものの初々しい百恵ちゃんのみ。 7点(2003-11-19 11:02:13) |
228. 春琴抄(1976)
百恵・友和の映画はほぼ全て当時劇場で観ましたが、中でもこれは特に好き。佐助の究極の愛の姿にエロスすら感じた11歳のワタシなのでした。 8点(2003-11-19 10:45:07) |
229. 風と共に去りぬ
南北戦争を背景に、一人の女性が強く生き抜く姿を描く超大作。ヴィヴィアン・リー演じるスカーレットをはじめ登場人物の生き方個性が明快で、非常に感情移入しやすい。私的にはわがままで高慢な、しかし純粋で高貴なスカーレットがなんたって一番好き。この映画史に残る名作を劇場で観られたことは幸運というほかない。 8点(2003-11-19 10:32:17) |
230. エクソシスト
当時の恐怖感が忘れられず、先日家族でビデオ鑑賞。正直「アレ?こんなだったっけ?」と思うほど怖くなかった。それだけ近年のホラーに毒されているということか。とはいうものの、冷え冷えとした緊張感に満ちた映像、執拗なほど丁寧な演出。やはり伝説のホラーは完成度が高い。 8点(2003-11-18 18:34:14) |
231. 失楽園
これって、日経新聞に連載していたからこそ「過激」だったし「大胆」だったんじゃないですかね?通勤電車の中で読む、というシチュエーションじゃなければ、べつにぃ~ってなもんで。 中高年(あっ私も入るのか??)は、ほんとにこんなのに憧れるんだろうか。 おまけに森田芳光は、ほんとにこんなのを撮りたかったんだろうか。う~ん謎だ。 1点(2003-11-17 18:39:47) |
232. チ・ン・ピ・ラ(1984)
金子正次の遺稿を川島透が映画化。大人にもやくざにもなりきれないふたりのチンピラが非常に魅力的に描かれている秀作。 7点(2003-11-17 18:17:01) |
233. ドラえもん のび太の魔界大冒険
妙に現実めいた魔法の世界、大人でもひきこまれます。 楽しくてサスペンスフルな展開は、見事。 「チンカラホイ」って、思わず真似してみたりして。 8点(2003-11-17 17:08:35) |
234. ドラえもん のび太の日本誕生
それぞれのキャラクターが個性に合った大臣を任命されて、環境を整えていくシーン、何度観てもわくわくします。シリーズの中では特に好きで、子供たちと何度もくり返し鑑賞しました。 8点(2003-11-17 16:57:59) |
235. バグズ・ライフ
トイ・ストーリーの時には、ちょっと馴染めなかったCGアニメも、昆虫の世界だったからなのか、むしろその映像クオリティの高さを堪能してしまった。最後のNGシーン、私は好きです。 8点(2003-11-17 16:45:17) |
236. スリーピー・ホロウ
古典だけあって、物語自体に斬新さがないのは仕方ないとしても、脚本・演出共に、もうすこし練れてたらなぁ。 この監督独特の映像美とジョニーの愛らしさのほかは、観るべき点を見出せずちょっと残念。 悪くはないんだけどね。 5点(2003-11-17 15:00:31) |
237. ファイト・クラブ
「 肉体を痛めつけることでしか、己のアイデンティティーを認識し得ないほどの空虚」っての、まったくもって理解できない私にとっては、ちょっと苦痛な映画だった。まあ、リアルでスタイリッシュな映像美はさすがフィンチャー。他のバイオレンスものとは一線を画す作品だとは思うのだけれど、結末もいただけなく、この点数です。 6点(2003-11-17 14:27:29) |
238. クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲
あきらかに自分の世代がターゲットなのだと認知した瞬間に感じた「あざとさ」すら、ふっ飛ばしてしまうほどのノスタルジー。家族と共に鑑賞したのだか、万博について、シモンズについて、懐かしのギャグやアニメについて、喋りたくてたまらない。 東京の(東京ですよね?あれ。)下町の町並みには、ひろしならずとも「何だって、こんなに懐かしいんだ!」と叫びたくなる。 しかし満たしているのはおばさんの懐古趣味ばかりではない。 ギャグはもちろん、スリル満点のカーチェイスやアクションなど見所満載。しかも「未来を生きよ」とのメッセージもしっかりと込められている。う~ん、やるなぁ。ジャパニーズアニメ。 9点(2003-11-17 12:34:08) |
239. バックドラフト
友情、兄弟愛、恋愛、サスペンスと、てんこ盛りの要素をさすがロン・ハワードきちっとまとめています。とはいえ、ちょっと盛り込みすぎで散漫な印象も。私的には恋愛バナシなんかは、蛇足だったような気もします。しかしながら、「意志を持った火」をド迫力な映像にした、特殊効果・ハイロテクニックには脱帽。個人的には制服モノには弱いんで、きっちり感動させていただきました。 7点(2003-11-17 11:06:30) |
240. デッドゾーン
まるで主人公の心象風景のような寒々とした風景描写。望まずしてサイキックになってしまった彼の孤独と、一途な愛が丁寧に描かれている繊細な映画。クリストファー・ウォーケンの哀しい笑顔がいつまでも忘れられない。スティーブン・キングとデイヴィッド・クローネンバーグ両人の最高作品でしょう。 10点(2003-06-13 12:26:26) |