241. チャイルド44 森に消えた子供たち
《ネタバレ》 原作未読。原作は「このミステリーが凄い」に選ばれたということで44人の子供が惨殺されたと言うミステリー要素への期待と、リドリー・スコット、トム・ハーディのネームバリューで見ました。 が、全然ダメじゃん、これ。何ともピンボケな作品です。44人の子供のお話はどこへやら、ひたすらスターリン圧政下の弾圧のお話が延々と続くばかり。それもういいからミステリーはどこ行った?と思ったら、そっちの方はミステリーの要素が皆無のまま終わり、罪滅ぼしのつもりかの甘いラスト。 リドリー・スコットもアメリカ人の限界が見えたなぁ。もう彼の名前で映画見るのはやめよう。 [映画館(字幕)] 5点(2015-07-12 13:51:21)(良:1票) |
242. ターミネーター:新起動/ジェニシス
《ネタバレ》 下馬評が悪かったこともあって期待度はかなり低かったが、それが功を奏してか意外に面白く感じた。少なくとも3や4よりははるかにマシだと感じる。もちろん1と2には遠く及ばないが。 本作、ターミネーターたちがとにかく弱いです。初代のT800も、2作目であれだけ無敵の強さを見せたT1000もあっさりやられるためだけに出てきてます。ターミネーターの一番の見どころであるべきところを封印してまで一体何が作りたかったのだろう?すっかり年取ったシュワちゃんに凄みが全く感じられず、新3部作と言われても「もういいよ、もう充分」と言いたくなる出来でした。 あれ?全然ほめてないな。それなりに楽しめますよ。それは嘘じゃないです。 [映画館(字幕)] 6点(2015-07-11 14:25:56) |
243. アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン
《ネタバレ》 前作も大概つまらないと感じたが本作はそれに輪をかけてつまらないです。アメコミ物の中ではたぶん一番私に合わないんだと思う。どうしてなんだろう?Xメンはあんなに面白いのに。アベンジャーズの一団の中ではハルクに一番共感出来てたのに、そのハルクも本作ではアイアンマンに手を貸して世界破滅に一役買ってるし。何よりもアベンジャーズが世界平和を乱す一番の原因になってるのを覆い隠すための「目に見える範囲で」誰も死なない演出があざと過ぎて嫌悪感すら感じた。前作はエンディング後のおまけ映像だけは素晴らしかったが本作ではそれもなし。つまらなさだけが残りました。 [映画館(字幕)] 4点(2015-07-04 13:47:30) |
244. レフト・ビハインド
《ネタバレ》 私、映画を見る前に予備知識はなるべく入れない方です。本作の予備知識も劇場にあったチラシ1枚だけです。この予備知識を一切入れない鑑賞方法は、昔で言えば「エイリアン」のように当たれば効果絶大ですがたまに大きく外します。それが本作でした。 私は本作をSFパニック大作だと思ってました。冒頭から何か変だぞと違和感は感じてましたが。まさか宗教映画だったとは。日本の配給にやられました。でも本作を見て「明日から教会に通おう」とか思う人いるのかしら?少なくとも私には全くそうは思えなかった。それは作中の敬虔なクリスチャンでない人たち(ニコラス・ケイジやその娘)の言っている事にいちいち共感を感じるから。これ、宗教プロパガンダのようでいて実はアンチなのでは?と思ってしまった。でも、見せ場が全くない作りといい見る価値はないです。時間の無駄でした。 [映画館(字幕)] 2点(2015-06-28 01:27:50) |
245. マッドマックス 怒りのデス・ロード
《ネタバレ》 本作の売りであるCGを駆使しないカーアクションは充分過ぎるくらい見れます。これが目的なら満足できること間違いなしです。でもそれ以外は、お世辞にもいい出来ではないです。どのキャラも立ってない。シャーリーズ・セロンだけはさすがの演技でこの人は何をやらせても完璧だなと思うが、その他のキャラはマックスのトム・ハーディもイモータン・ジョーもとにかくパッとしない。「希望は持つな。心が壊れると狂気に落ちる」と言う言葉だけが安易な終末願望に冷水を浴びせる意味で良かったですね。こんな世界誰も望んじゃいないだろう。狂気の世界の演出だけは良かった。あのタイコどんどこ打ち鳴らして火を噴くエレキギターをかき鳴らしつつ走る「士気鼓舞車」とでも言うんだろうか、あの車は良かったね。にしてもハイオクの血液っていったい何だ? 見終わって1週間。なぜか自分の中で本作が忘れられない。ふつう、この手のおバカ映画は時間が経つにつれて評価は下がってくるものなのになぜだろう、とずっと考えていたが、本作の主役は実はフュリオサことシャーリーズ・セロンなのでは?と思った瞬間全てが腑に落ちた。そうなのだ、マックスもイモータン・ジョーも彼女の引き立て役に過ぎなかったのだ。と言う事で本作の評価を変更します。傑作だと思います。 [映画館(字幕)] 9点(2015-06-26 21:21:28) |
246. 呪怨 -ザ・ファイナル-
《ネタバレ》 劇場はなんと満員でした。前作の佐々木希効果だろうか?本作でもチョイ役となって出てますが。映画自体は前作には遠く及ばない出来です。どのシーンも過去作と同様の演出、シチュエーションの使い回しばかりで新しさが全くない。ストーリーにも全く新展開がなくこれのどこがファイナルなの?としか言いようがないです。毎度出てくる女子高生がいらん首突っ込んでの巻き添え死も、今回はおのののかが前作のトリンドル玲奈を上回る熱演を見せた。見せ場はそのくらいです。あまりにも陳腐な恐怖演出に笑いが漏れるくらい劇場には怖がっている様子は皆無でした。 そうそう、「本当にファイナルなんだろうな」とお思いの方、最後にびっくり仰天の予告が入ります。ファイナルと言ったそばからそこまでやるか?と最後に再び劇場に笑いが起きました。 [映画館(邦画)] 3点(2015-06-20 17:54:54)(笑:1票) |
247. イニシエーション・ラブ
原作既読。本作のネタバレは絶対にやってはいかん類だと思うのでネタバレなしで書きます。 原作は小説である事をいかした稀に見る傑作なので、映像化してはいかんと思ってます。その気持ちは見終わった今でも変わりません。 ラストが変わっていると称して原作既読の人も映画に誘っていますが、別にプロットが変わったわけではないです。むしろ最後の長々と入る種明かし映像こそが蛇足の極みでした。これは原作を読んで、もう一度見返して読者が自分の目で確かめる事にこそ意義がある。その意味で「2度読む」は間違いないが「2度見る」ことはあり得ない。その中では前田敦子は意外なくらいの好演でした。 [映画館(邦画)] 3点(2015-06-10 16:04:25) |
248. トゥモローランド
《ネタバレ》 ウォルト・ディズニーの夢であったトゥモローランドを実現しようという映画のようでいて、「今、そんなもの信じる人いないよね?」と言う終末思想にもあふれている不思議なディズニー映画でした。そう、今の世に明るい未来など信じてる人はいない。いくら警鐘を発しようとも誰も動かない。むしろ終末の時を待っているかのようにすら見える。この映画のジョージ・クルーニーのように、もはや夢も希望もないと思っているが、そこに新たに選ばれた女子高校生が「ひょっとしてまだ希望はあるかも」と思わせる。この映画の案内役である謎の少女アテナがおよそディズニーのキャラクターとは思えぬ乱暴な行動を繰り返すのは、もはや猶予の許せない現状へのあせりがあるから。彼女の最後のセリフ「私が笑わないのは面白くないから」と言うのは意味深なセリフでした。選ばれた人だけで理想の未来を築くと言うと「選民思想」の成れの果てのようですが、誰でも夢を持てば選ばれると言うラストでかろうじてその批判をかわした作品でした。個人的にはアテナの少女版ターミネーターのごときふるまいが面白かったですが。ターミネーターも究極の終末思想の中に希望を見出すと言う点で本作と共通するものがあるのかも。 [映画館(字幕)] 7点(2015-06-07 20:15:45)(良:1票) |
249. リピーテッド
《ネタバレ》 この出演陣で製作総指揮リドリー・スコットの名前ならもう少し気の利いたドラマだろうと思っていたら、思いの外凡庸な作りでした。ニコール・キッドマンってミスキャストじゃなかろうか?この人はもっと力強い人だと思うが、本作では全般的になよなよしすぎのように思えた。マーク・ストロングもあまり積極的に絡む事なく話が進んで、お話の焦点たる夫の秘密もほぼ想定内でした。鑑賞後の満足感はかなり低いです。 [映画館(字幕)] 5点(2015-05-23 18:51:11) |
250. メイズ・ランナー
《ネタバレ》 細かいことを言えばきりがないですが、そこそこは楽しめました。なぜこんな巨大迷路を作らにゃならんのか?についてはツッコミはなしよと言う事で。3部作で、次作では新たな試練が彼らを待ってるのでしょうけど、個人的にはもういいかな?ってところでした。 [映画館(字幕)] 6点(2015-05-23 14:27:50) |
251. シグナル
《ネタバレ》 これは正真正銘のトンデモ映画だ。終盤まで訳の分からない展開が続くんでイライラする事この上ありませんが、じっと我慢すれば最後にぶっ飛びの展開が待ってます。終盤の見どころはいくつもあるが、個人的には「お前はエイトマンか?!」と突っ込みたくなる主人公の走りにバカ受けです。映画としての出来はお世辞にも良くないんで、終盤まで我慢して見れる人にだけお勧めします。 [映画館(字幕)] 4点(2015-05-20 19:00:40) |
252. 百日紅 ~Miss HOKUSAI~
原監督は杉浦日向子さんの大ファンとの事で、杉浦さんの作品の雰囲気は良く出ていたと思います。コアなファンからは考証の誤りを指摘する声もチラホラ見られますが、江戸の文化や怪異は良く表現されていたと思う。何よりも私自身が杉浦さんの大ファンなので、その杉浦さんへのリスペクトの入った作品に対して悪い事はどうしても言えないのです。すみません。多分に私情の入った採点です。 [映画館(邦画)] 8点(2015-05-20 18:44:44) |
253. ゼロの未来
《ネタバレ》 うーん。昨今のギリアムの映画を見る限り、手放しで期待していたわけではありませんが・・・。かなり微妙な出来です。「未来世紀ブラジル」で見せた悪夢のような未来とは一変してユートピアともディストピアとも言い難い秋葉原的未来風景が現れますが、特に感銘を受ける光景でもないです。公園のバッテンマークの多い禁止事項だけはスタッフの趣味的思考が強く面白かったですが。主役コーエンが人生の意味に取り憑かれて「ゼロの証明」と引き換えに在宅勤務を得て、人生の意味を示す電話がかかってくるのを待ち続けると言う話だが、この「ゼロの証明」と言うのが結局のところ人生に意味がないと言う事の証明ではと思ったのだが違うのかしら?無意味な思索にふけっているとしか思えず、ベインズリーとのヴァーチャルな恋話にものめり込む事なく終わってしまったのが、何とも消化不良だった。消化不良であることは承知の上で観客に考える時間を与えるのがギリアム御大の目的かしらと思うが、もう少しビジュアル的な見せ場が欲しかったです。 [映画館(字幕)] 5点(2015-05-17 17:31:58) |
254. 脳内ポイズンベリー
《ネタバレ》 原作未読。展開がどうなるのかはさすがに読めなかった。ポジティブな自分とネガティブな自分のせめぎ合いに、感情のみで行動する自分と過去を冷静に分析する自分が加わって脳内は常に激論が繰り返される。議長である自分は自分自身の分身ですね。そして理性がスパークした時にとんでもない自分もたまに現れる。見始めてすぐ分かるのはネガティブな自分の発言力の強さ。過去にきっと何かあったんだろうと思ったが案の定、中盤で明かされる黒歴史。クライマックスで三たび理性がスパークしかかったが、議長が冷静に正しい判断を下したのは素晴らしかった。が、損な役回りを演じる事となった越智さんには謝る以外ないですね。コメディのようで意外にシリアスで見応えのある作品でした。 [映画館(邦画)] 7点(2015-05-10 20:32:53) |
255. フォーカス(2015)
《ネタバレ》 案外と言っては失礼だが面白かった。物語は二転三転する。最後に誰が笑うのかなかなか読めない。結局のところ痛み分けか?これは。最後まで飽きさせない展開でした。娯楽作として大変良く出来てます。 [映画館(字幕)] 7点(2015-05-02 17:12:30) |
256. ダークスカイズ
《ネタバレ》 最初にいきなりクラークの引用が入る。この時点で犯人が宇宙人である事は暗示されるが、これはきっと真相を知って怒り出す人がいるんじゃなかろうかと気を回した結果だろうと好意的に解釈します。その後の展開はナイトシャラマンに未知との遭遇を足したかのようで何とも古風。古風すぎて何で今ごろこんな作品を?と疑問は尽きないのでした。グレイズねぇ。うんうん、確かにグレイズだね。何百万光年も離れたところから子供にイタズラしに来て何しとんねんお前らとしか言いようがないです。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2015-05-01 16:36:36) |
257. サイレント・ハウス
《ネタバレ》 全編ワンカット風撮影だが、やった意義が良くわからない。表を走るシーンではカメラブレブレ、ピント外しまくり、これわざとじゃないよね?ストーリーもありきたりの展開だが主役の女の子だけは良かった。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2015-05-01 16:22:33) |
258. テストN
《ネタバレ》 これは爆弾級。とにかくファックファックうるさ過ぎ。登場人物にまともなのがいないんで見るのが苦痛。WOWOW、良くこんなのをチョイスしたよ。 [CS・衛星(字幕)] 1点(2015-05-01 16:08:44) |
259. ハウンター
《ネタバレ》 これはなかなか難しい・・・。最初は前衛芸術かと思った。でも主役のアビゲイルちゃんはなかなかよろしい。最初はちょっと反抗期然としてたが、中盤以降がぜん家族を守るために立ち上がる。犯人の目的も動機もはっきりしないが、最後に犠牲者が一致団結して犯人を倒してめでたしめでたし。ホラーのようでいてホラーっぽさの全くない格調高い作品でした。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2015-04-30 16:25:15) |
260. シアター・ナイトメア
《ネタバレ》 着想は結構面白いと思った。長年映画館で映写技師をやっていた男が、昨今のホラー映画の下らなさに腹を立てて「最後に自分がもっとマシなのを撮ってやる」とばかりに深夜の観客がバカップル1組みの時に自分のシナリオに沿って映画を撮ろうとする。彼の昨今のホラーに対する苛立ちも何となく理解できるが、バカップルの男が見事に彼のシナリオ通りに動いてくれるんで「ご都合主義」の一語が頭に浮かんで仕方がない。ラストもそれはないだろうと言う展開でイライラが解消されずに終わります。もうひとひねりないと観客は満足しないよ、例えばあの彼氏が意外とホラーに精通してて最後に逆に映写技師を引っ掛けるとかね。残念賞でした。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2015-04-30 15:03:26) |